アイリストの資格・試験とは?美容師国家試験の概要と合格の秘訣
まつ毛ケアのプロフェッショナル、アイリストとして働くために必要な資格があります。また資格を取得するためには、学校に通って受験資格を得る必要もあります。今回はこの記事で、アイリストに必要な国家資格である美容師国家試験について紹介します。またアイリストとして働く際に有利な民間資格についての情報もまとめました。
アイリストの資格とは?
アイリストには美容師免許が必要
以前はアイリストになるための特別な資格や試験などはありませんでした。しかし、アイリストの知識や技術が不十分のまま施術や接客をしたことによるトラブルが頻発するという問題が発生しました。
そのため厚生労働省は、2008年3月7日よりアイリストについても美容師免許を取得しなければならないという通達がなされました。
美容師免許の取得には美容師国家試験の合格が必要
美容師免許を取得するためには美容師国家試験に合格しなければなりません。また美容師国家試験の受験資格を得るには、厚生労働省が指定する美容師学校での履修が必要です。
学校によってカリキュラムは異なりますが、昼間制や夜間制の美容師学校の場合には2年間の履修が、通信制の美容師学校の場合には3年間の履修が必要です。
美容師学校の授業内容
美容師学校では美容師国家試験の受験資格を満たすために学科授業と実習授業が行われます。学科授業では以下の項目について学びます。
- 衛生管理
感染症を防ぐための衛生に関する知識を習得する - 化学や物理
薬剤についての基本的な知識や安全に使用する方法について学ぶ - 運営管理
美容師として働く上での接客マナーについて学ぶ - 法規
美容関連の職業に就くために知っておくべき法規について学ぶ - 美容保健
髪や皮膚のつくりについて学ぶ - 文化
ヘアスタイルやヘアファッションについての知識を習得する - 技術理論
美容室で使用する機材の正しい使用方法について学ぶ
実習授業では以下の項目について学びます。
- ワインディング
パーマネントについての技術を習得する - カッティング
ヘアカットについての技術を習得する - セッティング
ローラーカールの使用方法について学ぶ
1,400時間以上の履修が必要
美容師国家試験によると、学科授業と実習授業については1,400時間以上の履修が必須となっています。また美容師学校によっては、通常の授業に加えてアイリストに関する授業などの美容の基礎を学ぶことができます。
アイリストに必要な資格 美容師国家試験の概要
合格率 | 夏季は50~60%、冬季は80% |
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受験資格 | 理容師・美容師養成施設で、次の課程を修了した人
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受験費用 |
学科試験:12,500円 実技試験:12,500円 |
出題範囲 |
■学科試験
■実技試験
|
試験の際は身だしなみも重要
試験に合格するためには筆記試験と実技試験で良い成績を収めることが必要ですが、それ以外にも身だしなみを清潔にすることや実技試験を受けるために必要な道具を全て揃えておくことも重要です。
服装は清潔感があることや作業がしやすいことが大切です。タイトなスカートや露出の多い服装は避けるようにしましょう。さらに、自分の髪をきれいにセットしておくことや爪をきちんと切っておくことも大事です。ボサボサの髪型や付け爪なども避けましょう。
筆記試験では受験票と筆記用具があれば問題ありませんが、実技試験については試験に必要な道具を用意しなければなりません。試験を受ける前には、必要な道具が揃っているかを確認したり、使用する上でも問題はないかを確認したりしておきましょう。
アイリストの資格の難易度・合格率
美容師国家試験の難易度は低め
アイリストになるために必要な美容師国家試験は、筆記試験と実技試験で構成されています。筆記試験については3月と9月に、実技試験は2月と8月に行われます。
美容師国家試験の合格率は、夏季の試験では50~60%、冬季の試験では80%となっています。季節によって試験の難易度が変わることはありませんが、冬季については美容師学校の卒業シーズンとなるため、試験合格のために力を入れている学校も多いため合格率が高くなる傾向にあるようです。
国家資格によっては、合格率が10~20%などの難しいものもあります。他の国家資格と比較すれば美容師国家試験は易しい試験といえます。
筆記試験については、美容師学校で美容に関する基礎を学習できるため、学んだことをしっかりと復習して受験のためのしっかりとした計画と準備をしておけば問題ないでしょう。
実技試験については、普段からの実習を真剣にこなすことが大切です。分からないことがあれば先生に質問したり、苦手な部分があれば克服できるように練習したりもしましょう。
その他のアイリストに関連する資格
JEAアイリスト技能検定
JEAアイリスト技能検定とは、一般社団法人日本アイリスト協会が主催するアイリストに関連する民間資格です。
アイリストについての正しい知識やアイリスト事業に関わる人材の育成を目的とした民間資格試験です。資格は1~3級まであり、民間のアイリスト試験の中では比較的難易度の高い試験です。
難易度が高めのアイリスト試験
試験は毛髪や衛生などのまつ毛エクステンションについての基本的な知識を問う筆記試験、まつ毛エクステンションの正しい施術が行えるかをテストする実技試験があります。
級によって出題される内容は異なりますが、アレンジアートを使用する出題もあり難易度はかなり高めです。3級と2級については美容師資格がなくても受験できるため、美容師学校に通いながらアイリストの資格を習得することも可能です。
JLAアイデザイナー技能検定
JLAアイデザイナー技能検定とは、財団法人日本まつげエクステンション専門家会が主催するアイリストに関する民間資格です。アイリストとしての正しい知識や技術の向上を目的とした試験です。アイリスト関連の民間資格の中では最も受験者数の多い人気の資格です。
アイリストのサロンによっては、JLAアイデザイナー技能検定の資格を取得していることを採用の条件にしているところもあります。
4つのカテゴリーに分かれた検定試験
アイデザイナー技能検定には1~3級と安全技術師の4つのカテゴリーがあります。
試験は筆記試験と実技試験に分かれており、筆記試験では用具の使用方法やサロンワークの基礎についての質問などがあり、実技試験では与えられたテーマに沿ったアイデザインがなされているか、アイリストとしての安定した技術力やスピードを習得しているかの試験があります。
アイデザイナー技能検定については、美容師資格を取得していることが受験資格に含まれています。
アイリストの資格が取れる学校
グラムール美容専門学校
グラムール美容専門学校は大阪にある美容の専門学校です。通常の授業とは別にスペシャリストを育成するための専門的な授業も行われており、選択した学科にあわせてヘアデザイン、ブライダル、メイク、エステ、ネイルについての知識や技術を習得できます。
しっかりした就職サポートが魅力
グラムール美容専門学校の大きな特徴として、学生の希望や特徴にあった就職サポートがあげられます。美容業界に送り出した卒業生は19,000人以上で、毎年多くのサロンからの求人が寄せられています。
通常のサロンだけではなく、福利厚生のある法人のサロンへの就職をサポートしているため安心して進路を選択できる魅力的な専門学校です。
東京総合美容専門学校
東京総合美容専門学校は東京にある美容の専門学校です。美容科とトータルビューティー科に分かれており、講師は実際のサロンで活躍している美容のスペシャリストで、実践で使える知識や技術を習得できます。
実習の多い専門学校
東京総合美容専門学校の大きな特徴として充実した実習があげられます。美容科は授業時間の70%以上が、トータルビューティー科は授業時間の80%が実習になっており、練習を通して知識や技術を身につけることができます。
放課後についても残って練習のできる教室が用意されており、先生に教えてもらいながら技術を磨くことができる専門学校です。
アイリストの資格・試験まとめ
アイリストは美容師国家試験の合格が必須。練習を積み重ねることは大切
アイリストになるには美容師免許が必須です。美容師免許を取得するためには、美容師国家試験の合格が必要ですが、受験資格を得るためには厚生労働省が指定する美容師学校での履修が必要です。
美容師国家試験は、他の国家試験と比較してもそれほど難易度は高くはありませんが、技術試験があるため、知識を身につけるだけでなく技術を磨く必要があります。普段からの練習を積み重ねれば合格に近づけるでしょう。
アイリストに関する資格試験は、国家資格以外にもさまざまな試験が行われています。サロンへ就職をする際に重視される資格もあるため、自分にとって必要な資格をなるべく取得しておくことは大切です。
アイリストの参考情報
平均年収 | 200万円~350万円 |
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必要資格 |
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資格区分 | 国家資格 |
職業職種 | 美容・ファッション |
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