ウェディングプランナーに必要な資格とは?仕事に役立つ資格・試験
ウェディングプランナーになるために資格試験を受けることは、就職面だけでなく実際の仕事でも役立つことが多いです。専門知識やスキルを高めるためにも、今回はこの記事でウェディングプランナーに役立つ資格試験情報をご紹介します。
ウェディングプランナーに役立つ資格は?
ウェディングプランナーに関する国家資格や公的資格はありませんが、民間資格では国内外のブライダル関連団体がいくつか認定試験を主催しています。
代表的なウェディングプランナーの資格試験
資格名 | 主催 |
---|---|
アシスタント・ブライダル・コーディネーター(ABC)検定 | 公益社団法人日本ブライダル文化振興協会(BIA) |
IWPAウエディングプランナー日本資格 | IWPA国際ウエディングプランナー協会 |
ウエディングプランナー資格 | 一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP) |
ブライダルプランナー検定(1級・2級) | 全米ブライダルコンサルタント協会(ABC協会) |
IFDA N.Y認定ウエディングプロフェッショナルプログラム(WPP)資格 | International Floral Design Association(IFDA) |
検定をうけることのメリット
ウェディングプランナーになるには、資格や試験を受けることが絶対必要というわけではありません。ですが、少しでもプランナーの仕事に近づくために、資格試験を受けるのは有効な手段のひとつとなるでしょう。就職にもプラスに働く可能性もあります。
実際にブライダルの現場で働くようになってからも、試験勉強で学んだ知識がスキルとして役立つ機会は多いと考えられます。
資格試験によっては、基礎知識だけでなく歴史的背景まで深く学ぶこともあります。ウェディングプランナーには、接客力や人間力、企画力などさまざまなスキルが必要です。
資格試験を受けることは、プランニングのスキル以外にお客様への対応の仕方として言葉遣い、所作など実務面でもプラスになるはずです。
ウェディングプランナーに役立つ国内資格
ウェディングプランナーの資格試験は国内資格のほか、海外のブライダル団体が主催する資格とがあります。まずは国内資格で代表的な試験を見ていきましょう。
BIA|アシスタント・ブライダル・コーディネーター(ABC)検定
アシスタント・ブライダル・コーディネーター(ABC)検定は、公益社団法人日本ブライダル事業振興会(BIA)が主催・認定する試験です。
日本ブライダル文化振興協会(BIA)は、日本の結婚式場、ホテルなど、ブライダルに直接関わる企業からなる組織です。日本のブライダル業界で唯一、経済産業大臣の認可を受けた公的組織でもあります。
アシスタント・ブライダル・コーディネーター(ABC)検定では、国内の結婚式の歴史や基礎知識から最新の情報を学ぶことができます。日本国内の結婚式について専門知識を持ちたい場合に役立つ資格試験です。ただし、試験対象者が決まっている点だけ注意が必要です。
試験対象者は
- BIA会員のホテル・観光系専攻専門学校、大学の2年次修了予定者
- BIA会員企業の従業者
- その他公益社団法人日本ブライダル文化振興協会が認定した場合
です。
IWPAウエディングプランナー日本資格
IWPAウエディングプランナー日本資格は、一般社団法人IWPA国際ウエディングプランナー協会が認定する資格です。母体はイギリスのウェディング協会IWPA UKで、日本では2006年に姉妹協会として設立されました。
IWPAの資格試験は、フリーランスで働くウェディングプランナーの養成やビジネスサポートを目的としています。日本資格では、日本のブライダルに関する知識、インターネット受験できるのも特徴です。
プランナーの地位向上と顧客から高い満足度を得られるようなプランナーの養成を目指し、資格認定を行っています。
ウエディングプランナー資格(JADP)
ウエディングプランナー資格は、一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)が主催する資格試験です。
接客スキルやブライダルの基礎知識、各種業務について学び、カリキュラムが終了すれば試験を受けられます。在宅で受験が可能なので、子育て中で家をあけられない人や将来的にウェディングプランナーを目指す人におすすめの資格です。
ウェディングプランナーに関する海外資格
ウェディングプランナーに関する資格試験は、以前に比べて種類が増えています。どの資格試験を受けるかは、自分の目指す理想像に合わせて決めるのがベストです。
高いスキルを身に着けたい、もっとレベルアップしたいと考える人は、国内の資格以外に、海外でも通用するウェディングプランナーの資格試験を受けるという選択肢もあるでしょう。
ABC協会|ブライダルプランナー検定
ウェディングプランナーに関する海外資格として代表的な試験には、ブライダルプランナー検定(1級・2級)があります。
主催は世界各地で活躍するブライダル業界のプロが集まった組織、全米ブライダルコンサルタント協会(ABC協会)です。日本にも事務局があるため、ブライダルプランナー検定1級・2級は日本オフィスが主催し、全国一斉で試験を行っています。
海外の結婚式事情や知識を学ぶことで、よりグローバルな結婚式に対応できる資格です。海外での挙式を希望する新郎新婦のプランニングはもちろん、ワールドワイドに海外のブライダル業界で働きたい人にもおすすめの資格です。
IFDA N.Y認定|ウエディングプロフェッショナルプログラム(WPP)資格
ウエディングプロフェッショナルプログラム(WPP)資格は、ニューヨークで設立されたInternational Floral Design Association(IFDA)主催の資格試験です。
ニューヨークやハワイのウェディングスタイルを中心に、海外ウェディングに関する知識を学ぶことができるのが特徴です。IFDAの認定校で専門講座を受講後すれば、資格認定証が発行されます。
その他ブライダル業界で活用できる資格
ウェディングプランナーに直接関わる資格以外にも、ブライダル業界で働く上で持っていると役立つ資格があります。
語学に関する資格
国内・海外のウェディング、どちらに関わるとしても新郎新婦が外国人であるケースは大いにあります。ときには海外にある会場や提携する結構式場などとのやり取りを外国語でしないといけない可能性も関揚げられます。
英語や中国語、イタリア語、フランス語など、語学に関する資格を持っていれば役立つことは多いでしょう。より的確できめ細やかなサービスにもつながるはずです。
結婚式の会場づくりに役立つ資格
ウェディングプランナーの中には、フラワーデザイナーや色彩に関する資格を勉強する人も多いです。新郎新婦らしさを出しつつ、ゲストにも落ち着いて楽しんでもらえる会場づくりをするためにはセンスも影響するからと考えられます。
装花については生花店やフラワーコーディネーターなど専門が準備するのが一般的ですが、ウェディングプランナーにも知識があれば、よりよい会場づくりができると考えられます。
ヘアメイクやネイルに関する資格
ヘアメイクやネイルに関する資格を持つことも、ウェディングプランナーにとってプラスに働くことが多いです。
プランナーは新郎新婦と密接に関わる仕事です。特に新婦にとって結婚式は人生で一番輝き、きれいな瞬間でありたいもの。新婦が悩んだとき、衣装とも合わせて客観的に見て似合う髪型やメイクやネイルまで総合的に提案できれば、信頼にもつながるでしょう。
ウェディングプランナーに役立つ資格の難易度・合格率
紹介した国内外のウェディングプランナー関連資格について、それぞれの難易度、合格率とともに、試験の特徴などをまとめました。
難易度が低い、比較的取りやすい資格
アシスタント・ブライダル・コーディネーター(ABC)検定
アシスタント・ブライダル・コーディネーター(ABC)検定は正答率70%以上が合格ラインで、合格率は85%以上。難易度は比較的低い試験と考えられます。
試験範囲はブライダルに関する基礎知識や最新事情など、幅広く出題されますが、試験はマークシート方式の筆記試験のみで実技はありません。
試験は年1回のペースで行われています。
アシスタント・ブライダル・コーディネーター(ABC)検定は合格後、中級にあたるBIAブライダル・コーディネーターや上級資格のBIAブライダルマネージャー取得を目指せます。
その他、高校卒業見込みで18歳以上の人であれば、イントロダクション・トゥ・ザ・ブライダル・コーディネーター(IBC)検定の受験も可能です。
合格率 | 87.4%(2015年1月) ※日本ブライダル文化振興協会(BIA)発表 |
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受験資格 | ・BIA会員のホテル・観光系専攻専門学校、大学の2年次修了予定者 ・BIA会員企業の従業者 ・その他公益社団法人日本ブライダル文化振興協会が認定した場合 |
受験費用 | 3,610円 |
出題範囲 | 公式テキストの内容およびブライダルの一般的な知識、最新の業界事情より出題 基礎的な実務知識の習得目標達成度 |
ウエディングプランナー資格
一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)のウェディングプランナー資格については、合格率が公表されていません。ですが、所定のカリキュラムを修了すれば誰でも随時受験でき、合格基準は70%であることから、比較的易しい資格試験と考えられます。
試験は随時行われており、カリキュラム終了後、在宅で受験が可能です。
合格率 | 不明 |
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受験資格 | 指定のカリキュラムを終了した人 |
受験費用 | 5,600円 |
出題範囲 | ブライダルの歴史や習慣、基礎知識、ウエディングプランナーの仕事内容や接客技術、プランニングに関する職業能力など |
ブライダルプランナー検定
ABC協会主催のブライダルプランナー検定試験についても、合格率の公表は見当たりませんが、合格ラインは70%で一般的に初心者向けの資格といわれています。
試験は2級、1級とステップアップしてもいいですし、最初から1級を受験することもできます。誰でも受験できるので、学生や転職を希望する人も受験するケースも多いようです。
ただし、2級はマークシート方式の筆記試験だけですが、1級は記述式の試験が増えるため、多少なりとも難易度は上がると考えられます。合否判定についても、試験問題の難易度によって毎回変動する可能性があるそうです。
1級合格後は、アシスタントブライダルプランナー(ABP)資格、プロフェッショナルブライダルコンサルタント(PBC)資格などの上位資格取得を目指せます。
合格率 | 1級:75.4%(2015年7月) 2級:84.3%(2016年1月) ※全米ブライダルコンサルタント協会(ABC協会)発表 |
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受験資格 | 特になし |
受験費用 | 1級:15,000円 2級:10,000円 |
出題範囲 | 公式テキストから出題 1級:日本と欧米ブライダルの実務知識、記述式では顧客応対やプランニング力など 2級:日本と欧米のブライダルの基礎知識、ウェディングプランナーの業務内容など |
ウエディングプロフェッショナルプログラム(WPP)資格
IFDA N.Yのウエディングプロフェッショナルプログラム(WPP)資格については、合格率や合格基準などの詳細が公表されていないようです。
ただ資格は専門講座を受講後、資格認定試験に合格すれば取得できることから、試験の難易度は低めと考えられます。資格認定証の発行には、31,500円が必要です。
難易度高めのウェディングプランナー関連資格
IWPAウエディングプランナー日本資格
IWPAのウェブサイトを見ると、IWPAウエディングプランナー日本資格の合否判定は正答率75%以上で、合格率は約50%となっています。難易度は高めの試験といえるでしょう。
IWPAの資格試験は実務経験がない人も受験できます。試験は随時行われており、インターネットでも受験可能なことが特徴です。試験形態は筆記試験のみとなっています。
資格取得後は、英国資格の取得も目指せます。日本資格と英国資格の取得順は問いませんが、両方を取得するとIWPA認定ウエディングプランナーとして認定されます。IWPA認定ウェディングプランナー取得後は、IWPA認定ウェディングクリエイターやIWPA認定ウェディングコンサルタントなどの上位資格取得を目指せます。
その他、IWPAウェディング空間デザイナー資格、IWPAウェディングフラワーデザイナー資格などの資格を取得する道もあります。
合格率 | 不明 |
---|---|
受験資格 | 特になし |
受験費用 | 15,000 円 |
出題範囲 | 公式テキストの内容、実務に必要な知識から出題 |
ウェディングプランナーの資格が取れる学校や講座
ヒューマンアカデミー
通信教育でも有名なヒューマンアカデミーの特徴は、ウェディングプランナー・ブライダル講座があり、全米ブライダルコンサルタント協会(ABC協会)の認定校であることです。実際、ブライダルプランナー検定の合格者のうち、76%がヒューマンアカデミーの受講生、というデータもあるようです。
出題傾向や過去問が徹底的に分析されたカリキュラムで学べるので、ブライダルプランナー検定試験の取得に向け、効率的な勉強ができるでしょう。仕事や学校が忙しく授業を欠席したときも、オンデマンド学習サポートが利用できます。
ブライダルプランナー検定対策以外にも、未経験の人も短期間でウェディングプランナーを目指したい人にも対応したコースが用意されています。現役講師の講義が受けられるほか、求人に対する就職サポートも手厚いです。卒業後の進路まで考えればヒューマンアカデミーで学ぶことは大きなメリットがあると考えられます。
東京ウェディング&ブライダル専門学校
東京ウェディング&ブライダル専門学校は学校法人三幸学園が運営する専門学校です。校内では資格取得サポートシステムが用意されており、検定を意識した的確な指導は元より、検定前には時間割も試験対策用に編成可能です。
在学中のアシスタントブライダルコーディネーター検定合格率は96%以上というデータも。その他、全米ブライダルコンサルタント協会(ABC協会)のブライダルプランナー検定の合格実績もある専門学校です。
東京ウェディング&ブライダル専門学校には、ウェディングプランナー科とブライダルヘアメイク&ドレス科があり、それぞれの学科で複数の資格に挑戦できるのが魅力です。東京ウェディング&ブライダル専門学校は全国に姉妹校があります。通えるチャンスが生まれやすいのもメリットといえそうです。
プランナー関連資格だけでなく国家資格までチャレンジできる
ウェディングプランナー科では、ウェディングプランナーの資格以外にも国家資格を含め、多くの資格試験にチャレンジできます。ブライダルに役立つ幅広い資格取得を目指せるのも魅力といえるでしょう。
<資格取得を目指せる試験の例>
- トータルメイクアップ検定ベーシック
- パーソナルカラーコーディネート検定ベーシック
- 認定ドレスコーディネーター
- ブライダルフラワーアレンジメント
- きもの講師(2~3級)
- パソコン技能検定
- サービス接遇検定
- 【国家資格】レストランサービス技能検定
- 【国家資格】美容師国家資格
東京ウェディングカレッジ
東京ウェディングカレッジはウェディング科、国際ホテル科という2つの学科と、ウェディングプランナー専攻など4つの専攻から成る専門学校です。
ウェディングプランナーとして必要な資格を取得できるよう、試験対策が直結した授業を受けられるのが魅力です。資格試験直前には的を絞った対策講座も実施されます。
資格取得を目指せるのは、
- アシスタントブライダルコーディネーター検定
- ウェディングサービス検定
- ホテルビジネス実務検定ベーシックレベル2級
などです。
選択資格と合わせて最大18個の資格取得を目指せる
東京ウェディングカレッジでは、最大18個という多くの資格にチャレンジできます。
<資格取得を目指せる試験の例>
- おもてなしマスター検定
- カラーコーディネーター検定
- コミュニケーション検定
- フォーマルスペシャリスト検定
- 着付
- JWSA認定 ウェディングフォト
- サービス接遇検定
- カラーコーディネーター検定
- 秘書検定
- ビジネス文書検定
ウェディングプランナーに役立つ資格まとめ
目指す理想のウェディングプランナー像に近づける資格試験の選択を
ウェディングプランナーになるために特別な資格は必要ありません。ですが、試験勉強をすることは、実際の現場で大いに役立つと考えられます。
人生の一大イベントである結婚式を、何事もなく充実した時間にするためには、ウェディングプランナーには多くの知識やスキルが必要だからです。
ウェディングプランナーの資格は今のところ民間資格のみになりますが、日本国内だけでなく、海外でも通用する資格もあります。どの試験を受けるかは、自分がどんなウェディングプランナーになりたいかによって変わってくるでしょう。
短期間での取得を目指すなら学校や講座の受講も視野に、さまざまな資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。
ウエディングプランナーの参考情報
平均年収 | 400万円~600万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 旅行・ホテル |
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