職業訓練指導員になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

職業訓練指導員になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

就職や転職、さらにスキルアップを手助けしてくれるプロ、職業訓練指導員。就職の際に必要になってくる知識や技術の指導や就職支援を行うのも、職業訓練指導員です。今回この記事で、職業訓練指導員になるにはどんなスキルが必要なのか、また向いている性格的特徴についてご紹介します。

職業訓練指導員になるには何が必要?

職業訓練指導員には免許を持っていないと就けない

職業訓練指導員になるには、最初に「職業訓練指導員免許」を取得しなければなる事が出来ません。職業訓練指導員免許の取得方法としては、以下の3つの方法があります。

  • 職業能力開発総合大学校の卒業者、及び大学等の指導員免許職種に関する学科を履修、高等学校の教員の普通免許状を取得
  • 技能検定1級に合格したうえで、職業訓練指導員講習(48時間)を受講し、修了すること
  • 「職業訓練指導員試験」に合格する

この中の方法のどれかを取ってから、自分が住んでいる都道府県へ申請する事で免許が取得できます。職業訓練指導員免許は約123種類あります。それぞれの職種について訓練科目も定められています。

どんな所で働きたいのか、自分の理想の訓練指導員について、職業訓練指導員の採用試験を受ける前に考えておくとよいでしょう。

それと注意が必要なのは、高等学校の教員の普通免許状は決められた科目、看護や家庭、情報、農業、工業、商業、水産、福祉(これら全部の実習も含め)の科目に限られています。 上記の条件に入っている、教員免許を取る際には、上記の科目が当てはまる大学を卒業しておく必要があります。

職業訓練指導員になるには諦めない心が必要

免許を取得後、職業訓練指導員は公共能力開発施設や事業主団体が運営している認定職業訓練施設で働くことが出来ます。

しかし、職業訓練指導員の募集は人気がある職業でもあるので、欠員などが出た場合にのみ募集されることがほとんどです。さらに、職業訓練指導員に転職する場合は、年齢制限を設けている所も多いです。正社員でなくてもよいのなら、非正規で職業訓練指導員として転職する方法もあります。

どちらを選ぶにしろ、狭き門ではあります。しかし、誰かの役に立ちたいと思って諦めずに、落ちたとしても採用試験を受け続ける諦めない心が、職業訓練指導員には必要です。

コミュニケーション能力も必要になる職業訓練指導員

人を手助けする立場になるという事は、相談にくる人の話を聞いて、アドバイスをしてあげるという事でもあります。職業訓練指導員にとってのコミュニケーション能力は、下記に挙げるような場合に必要になります。

  • クレームが来た場合(年上、年下関係なく)
  • 初めて職業訓練を受ける人を相手にする場合
  • 職業訓練内容について決めかねている人にアドバイスする場合

相手の気持ちを考えて寄り添えるように、どんな人ともコミュニケーションがとれる事は、職業訓練指導員にはなくてはならない能力のひとつです。

向上心がある事も大切なスキルのひとつ

職業訓練指導員は、担当する分野についての高度な知識が必要になってきます。日々スキルアップを欠かさずに、研修を受ける事や相談されたときに応えられるように、専門分野以外も勉強しようという向上心がある事も大事なスキルです。

自分の持っている専門技術やスキルが時代に合った要求されているものでないと、指導員として続けていく事も難しくことが想定されます。向上心を忘れずに自分自身を磨き続ける事によって、指導の業務以外の求人開拓など、他の業務も頼まれるようになれば、職業訓練指導員長になるチャンスを得られるかもしれません。

求人開拓については基本的に上の人になってくると頼まれます。厚生労働省のホームページ上にも載っています。必ずとは限りませんが、業務内容のひとつには入っています。

参考リンク:公共職業訓練施設及び職業訓練大学校の行う無料職業紹介事業関係業務の取扱いについて

臨機応変に対応する力も職業訓練指導員に求められる能力

職業訓練指導員とひとくちに言っても、勤務する場所によって仕事内容も変わってきます。指導やアドバイスをする以外に、会社にあった教育訓練プログラムを作成して提案する事もあります。

転職・就職支援以外にも、キャリアアップの相談など対応しなければならない事は沢山あるため、その都度臨機応変に対応できる力は、職業訓練指導員に求められる能力です。

体力も持っていると良いスキル

担当する内容にもよりますが、基本的に講義は立っている事が多いです。就職及び転職する際には、体力が必要になることも覚悟しておきましょう。

さらに、指導員が居なくては講義を始める事ができません。急病で講義に穴をあけないように、体調管理をしっかりして、すぐに回復できる様に体力もつけておくべきです。

職業訓練指導員に向いている人、求められる適性やスキル

職業訓練指導員には専門的な知識も必要ですが、人と関わる事が多い職業です。就職や転職、キャリア形成に悩んでいる人にとって大切なサポーターの様な存在です。

優しく誠実な人が向いている

職業訓練指導員は、受講者が専門的な仕事に就く際に必要になる技能を身につける為にどうしたらいいのか教える事や、様々な理由で新しい仕事をしようとしている転職希望の人に、仕事で使える技術を習得させることも仕事の内のひとつです。

その人にとってより良い人生にする為に手助けしたいと思えるような、優しく、そして誰にでも誠実である人は向いている職業であると言えます。

説明力がある事も求められる適性

価値観も年齢も違う人を大勢教える立場にある職業訓練指導員の仕事は、簡単な仕事ではありません。年齢を問わずに伝えたい内容をちゃんと分かりやすく伝える事ができる説明力は、求められる適性のひとつです。

一緒に喜べる感受性の豊かさ

訓練生の就職が無事に決まる事や、訓練生の成長を一緒に喜べる事も、職業訓練指導員に求められる性格的特徴と考えられます。絶対ではないですが、感受性が豊かである事は相手の気持ちを察する力にも通ずるのではないでしょうか。

また、一緒に喜んで貰える事や悩んでくれる人は、受講者にとって信頼できる存在だと思います。

精神的にタフである事も役に立つ能力

優しく感受性が高い事は、人に寄り添って考える事が出来る事でもあるため、職業訓練指導員には大事なことです。しかし、教える立場であるので、精神的疲労が激しい仕事です。

生徒によってはやる気のない生徒もいるでしょう。そういう受講者のやる気を出させる事も、業訓練指導員の役割の一つです。それには自分のメンタルケアがちゃんとできていて、何事も前向きに考えられるような、精神的タフさが要求されます。

職業訓練指導員になるための学校

職業訓練指導員を目指す人の多くが目指す学校があります。そこでは年齢を問わずに職業訓練指導員を目指している方が多数通っています。

職業能力開発総合大学校

職業訓練指導員の養成等を目的とされた国が設立した大学校となっています。長期養成課程で指導員養成訓練を修了するか、短期養成課程の能力課程の能力審査に合格する事で、職業訓練指導員の免許を取得する事ができます。

授業時間は3,600時間以上もあり、カリキュラムも豊富な内容になっています。他にも免許が取得できるうえに、職業訓練指導員には必要はありませんが、総合過程卒業生には学士号が授与されます。

職業訓練指導員になるには?まとめ

職業訓練指導員の免許取得を目指す事とコミュニケーション能力が必要になる仕事

職業訓練指導員になるには、最初に「職業訓練指導員免許」を取得しなければなる事が出来ないので、免許取得がはじめの一歩です。職業訓練指導員になるには、人と接する事が多い仕事でもあるので、コミュニケーション能力が必要になってきます。

職業訓練指導員は採用試験も難しいので、合格するまで諦めない心と、クレームや人の相談を親身に聞いてあげつつサポートできるようにしなければならない仕事です。だからこそ、精神的にも強い事は職業訓練指導員にとって大事な能力になると考えられます。

職業訓練指導員の参考情報

平均年収400万円~600万円
必要資格
  • 職業訓練指導員免許
資格区分 免許
職業職種教育・保育

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