人材派遣会社社員の給与・年収は?初任給や平均月収などの収入統計
人材派遣会社社員の給料・年収はいくらくらいなのでしょうか。実は考えられているより給与水準が低い職業です。本記事では、人材派遣会社社員の初任給や雇用形態、人材派遣会社が受け取るマージンや将来性などについてご紹介します。
人材派遣会社社員の初任給
人材派遣会社社員の初任給は20~30万円前後
人材派遣会社の初任給は求人サイトを比較すると20~30万円のところが多いようです。業界大手の大企業だと30~40万円からスタートする企業もあります。
派遣会社の給与水準は地域や企業の規模によっても左右されますが、労働者を扱うという業種なので景気の水準によって大きく変わります。2008年の世界金融危機の際に派遣切りが社会問題になりましたが、人材派遣会社にとっても経営の危機になり得ます。
契約社員やパート採用の形態も
また人材派遣会社が雇用するのは正社員だけではありません。契約社員やパート採用で社員を雇う形態もあります。
その場合、時給1,200円以上の給与で求人しているところが多く、条件のよいところだと1,800円での求人もあります。パート採用でも企業によって給与の水準は大きく変わると考えて良いでしょう。
人材派遣業界は職場を変える人が多い
人材派遣会社は一般的に激務であり、離職率、転職率の高い職業です。企業と派遣スタッフ両者の間に立って調整しなくてはいけなかったり、長時間に渡る勤務や残業などストレスの貯まる要素が多かったりするのが特徴です。
また、人材派遣会社の給与・年収は企業の規模や地域によって幅広いので同じ人材業界の中でも良い条件のところに転職する人は多いようです。
ですがその分中途採用の求人も多く、未経験者でもなりやすい職業とも言えます。人材業界未経験者でも営業職や過去の経験を活かして活躍することもできるので、営業が得意という人にとってはインセンティブもあるのでやりがいのある仕事と言えるかもしれません。
人材派遣会社社員の平均給与
人材派遣会社社員の給与額は幅広い
人材派遣会社の給与は月給20万円代のところから60万円を超えるところまで幅広いのが特徴です。地域や企業の規模、景気動向によって大きく給与が左右されます。
人材派遣会社社員として給与を上げるには営業成績を上げてインセンティブを受け取ることを目指し、資格取得してより専門的な業種に就くなどの道があります。
インセンティブ制度や各種手当など企業によって給与形態はまちまち
会社によっては営業や人材コーディネーターの仕事をする上で、提案した企画が受諾されたりマッチングが成立した場合インセンティブとして成果報酬が支払われます。
営業実績によって報奨金が支払われる会社や残業手当や営業手当がつく会社など給与の形態は会社によって変わってきます。基本給は少ないが営業成績次第で月収が何十万円も上がるという会社もあります。
人材派遣会社に就職することを目指す人は、給与水準や各種手当などについて各会社を比較検討することが大事でしょう。人材派遣会社にはブラックな会社も多いので求人情報サイトの情報だけでなく、口コミや評判を調べておく必要もあります。
資格取得で給料アップを目指す
人材業界において役に立つ資格としてはキャリアコンサルティング関連の資格、衛生管理者など様々なものがあります。中でも強い資格として人事の専門家である社会保険労務士の資格が挙げられます。
社会保険労務士は労働・社会保険の専門家で各種保険申請の手続き、人事のコンサルティングを行うのが主な業務です。平成29年賃金構造基本統計調査によると、社会保険労務士の平均年収は526万円となっており人材サービス業の中では高額です。
独立して事務所を開業することも可能であり、キャリアの自由度が上がる資格なので、難易度は高いですが取得を目指す価値のある資格と言えます。
人材派遣会社社員の給与の実態について
意外と給料は高くない
人材派遣会社というと「中抜き」「搾取」というイメージを持つ人もいるでしょうが、社員の給料は実は意外と高い職業ではありません。その理由は人材派遣業の利益率の低さにあります。
人材派遣業の収益は派遣先企業から支払う給料からマージンを取る仕組みになっています。日本の法律では現在マージン率の上限や下限は決まっておらず、派遣スタッフに支払われる給料が最低賃金以上になっているかどうかだけが問題になります。
マージンが高くなればなるほど派遣先企業が払う料金も高くなり、契約が成立しにくくなるので市場の働きによって相場が決まります。職種や地域によっても変わりますが派遣会社のマージンは25~30%というのが現在一般的です。
しかし、このマージンが全て派遣会社の利益になるかというとそれは違います。派遣会社は登録スタッフの社会保険料や有給休暇の費用を負担しなければいけませんし、改正労働者派遣法で派遣社員へのキャリア形成支援が義務化されたので、登録スタッフの研修や教育も行う必要があります。
その他の広告費や人件費などを差し引いた営業利益率は一般社団法人日本人材派遣協会の発表によると1.2%になります。つまり人材派遣業はかなり利益率が低く、薄利多売でなりたっている業種と言えます。そのため、人材派遣会社社員の給与も一般的な大企業と比べて低くならざるを得ません。
高まる人材派遣会社の需要
産業構造の変化、雇用の流動化などの理由で人材派遣業の需要は高まっています。製造業や医療・介護など様々な業界への進出や高齢化に伴う高齢者向けの就労ビジネスが盛んになるなど、今後の人材派遣業市場は広がっていくでしょう。今後の人材派遣業界は好調が続くと予想されます。
だがそれが給料に反映されるかはわからない
ですが、それが人材派遣会社社員の給料に反映されるかはわかりません。人材派遣会社同士の競争も激しくなり、人手不足で倒産する中小も増えているからです。
また人口減少で労働者の数が減っていくと、会社の間で労働者の奪い合いが発生します。利益率が低く薄利多売でないと成り立たない人材派遣会社は登録者向けのサービスを発展させる必要があり、社員の給料に還元する率はむしろ減る可能性もあります。
人材派遣会社社員の平均年収
人材派遣会社社員の平均年収は400~500万円前後
人材派遣会社社員の平均年収は400~500万円前後なようです。
人材派遣会社の数は多く、大企業から中小企業まで様々であり、地域によっても給与は変わってきます。会社の業績や営業成績などでも変動するので敏腕営業マンなら平均水準より高額な年収を受け取ることも可能です。
人材業界の中では最も大手と思われるリクルートホールディングスの場合、平均年収は900万円以上で、最大年収では1,000万円を超え、人材業界ではこのくらいが上限なのではないかと考えられます。
人材派遣会社社員の給料・年収まとめ
給料の水準は意外と低め。企業規模や景気によって年収は大きく変わる
人材派遣会社社員の平均年収は400~500万円前後です。現在の人材派遣業は活発な市場ですが、イメージと違い社員の給与はそれほど高い業界ではありません。
その理由は人材派遣業の利益率の低さにあります。人材派遣会社は派遣先が支払う給与の25~30%のマージンを取りますが、登録スタッフの社会保険料、有給休暇の費用などを負担しなければなりません。
他にも広告費や諸経費を差し引いた営業利益率は1.2%ほどです。薄利多売で成り立たない業種なので一般的な大企業よりも給与水準は低くなります。
人材派遣会社の給料は企業の規模、景気動向によっても大きく幅が変動します。また、企業によってインセンティブや手当などの体系も変わるので、高給を得たいのならば就職先を十分選ぶ必要があるでしょう。
業績によっては高いインセンティブを受け取ることができる企業もあるので企業研究が大切です。
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人材派遣会社社員の参考情報
平均年収 | 400万円~500万円 |
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必要資格 |
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資格区分 | 国家資格 |
職業職種 | 企業 |
統計情報 出典元:
- 職種・性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
- 職種別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
- 年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
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