スポーツエージェントの資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説

スポーツエージェントの資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説

スポーツエージェントという職業自体は、資格の取得などは必須ではありません。しかし、プロスポーツ選手に代わってスポーツ団体等との契約交渉を行う際には、必要となる資格があります。今回は、スポーツエージェントに役立つ資格などについてご紹介します。

スポーツエージェントの資格とは?

日本のプロ野球においては、弁護士資格が必須

スポーツエージェントの仕事そのものには、特に資格は不要となっています。しかし、日本のプロ野球界における代理人交渉制度においては、代理人は日本弁護士連合会所属の弁護士に限っています。

もともと、スポーツエージェントの主要な業務は、契約交渉を選手の代わりに行うことなので、どのみち法律に関する知識があればあるほど有利にはなりますが、弁護士に限るという厳しい条件は、海外ではあまり見られません。

海外においてスポーツエージェントになるには、メジャーリーグやNBAなどにおいては簡単な審査を経て登録すればエージェントとして活動することができますし、サッカーにおけるスポーツエージェントも、サッカー協会に登録することでなることができます。

スポーツエージェントに役立つ資格「弁護士」

スポーツエージェントになるためには、基本的にはスポーツエージェント企業の採用試験を受けて合格すれば、スポーツエージェントとして仕事をスタートさせることができますが、日本のプロ野球界に限っていえば、弁護士資格が必須となります。

弁護士資格は、司法試験に合格することによって取得できますが、司法試験を受けるための受験資格を得るにも、長い時間がかかります。司法試験の受験資格は、法科大学院を修了した者、ないし、司法予備試験に合格した者にしか与えられません。

なので、一般的には、大学の法学部において法律に関する全般的な知識を修得し学士号を得て、法科大学院に進学してさらなる専門知識を修得し、司法試験を受けるという流れが主となります。

司法試験は、法科大学院修了後の最初の4月1日から5年間において5回受験が出来、司法試験予備試験合格者については同試験合格発表後の最初の4月1日から起算して5年間に5回受験が可能です。

司法試験においては「短答式試験」と「論文式試験」に別れ、短答式試験は憲法、民法、刑法の3科目が問われ、論文式試験では公法系科目(憲法および行政法に関する分野の科目)が問われます。

司法試験の難易度は相当高く、合格率としては例年22〜25%を推移していますが、法科大学院に入るだけでも相当な法知識が必要になります。法科大学院の既修者コースに入るまでにも、目安となる最低限の勉強量として毎日5時間以上、3年程度の学習が必要と言われます。

その後法科大学院を修了し司法試験を受けるまでにも、2年間みっちりと勉強する必要があり、授業を含め1日8時間以上の勉強を毎日欠かさず行って、ようやく受かるかどうかというところであるようです。司法試験は1回目の合格率が最も高く55%、2回目以降は一気に下がって2回目は18.4%、3回目は11.4%となっています。

ですので、なるべく1回で受かるのが理想です。また、難関をくぐり抜けて司法試験に合格した後も、約1年に及ぶ司法修習が待っており、修習修了試験に合格してようやく法曹三者になることができます。

司法試験予備試験に受験資格は特にない

司法試験予備試験は、法科大学院修了者と同等の学識や、応用能力、法律に関する実務の基礎的素養、等々を認定する試験です。司法試験予備試験の受験資格は特にないため、学歴問わず誰でも受験が可能です。

予備試験は、「短答式試験」「論文式試験」「口述試験」に分かれていて、短答式試験の合格者が論文式試験に進み、論文式試験の合格者が口述試験に進む形になります。「短答式試験」はマークシート形式での出題となり、法律基本科目と一般教養科目が問われます。論文式試験も一般教養と法律基本科目が問われ、口述試験は法的な推論、分析、構成に基づく弁論スキルが問われます。

誰でも受験できる、とはいっても、認定する基準が法科大学院修了者と同等になるので、そうそう簡単にはいきません。司法試験予備試験の合格率も低く、短答式試験の合格率は司法試験とほぼ同じで例年21〜23%を推移していて、論文式試験の合格率は17%〜20%となっています。

また、短答式試験、論文式試験に合格した後に受験できる口述試験の合格率は高く、例年91%〜94%を推移しています。

その他のスポーツエージェントに関する資格

「株式会社日本スポーツエージェント」には代理人養成講座がある

日本においてスポーツエージェントになろうと思ったら、スポーツエージェントが多数所属する企業へ入社して、数あるエージェントの一人として活動を開始することが主なプロセスとなります。

世界的に有名な会社ではIMG(インターナショナル・マネージメント・グループ)がありますが、基本的にはインターンか一般採用による選考が課され、一般的な就職活動と同じように、WEBによるエントリーを経て、説明会、面接、内々定といった流れとなっています。

日本においてスポーツエージェントの所属する会社の例として、「株式会社日本スポーツエージェント」があります。株式会社日本スポーツエージェントはプロスポーツ全般におけるスポーツエージェント業務を行っています。

所属アスリートとして、前なでしこJAPAN監督である佐々木則夫氏や、元中日ドラゴンズの選手で野球解説者の立浪和義氏をはじめ、柔道、プロボクシング、トランポリン競技、馬術選手、元力士、女子スノーボード、プロバスケットボール、サッカー、陸上など様々な選手、元選手が顔を揃えています。

この株式会社日本スポーツエージェントでは、新たな取り組みとして、スポーツ選手代理人養成講座が開かれるようです。受講資格は高校卒業以上で、真剣に代理人を理解する方、となっているので、高校を出ていれば誰でも受講できます。

講師はプロスポーツ選手代理人、弁護士、司法書士、行政書士、警察OBなどが担当し、受講料は50万円となっています。先着順で受付を行っており、修了者には代理人証明書や終了証書が交付されますが、講習において中間時試験、修了試験及び面接を行い、合格した者のみがそうした交付物を受け取れるようです。

日本サッカー協会では、書類を申請すれば協会所属代理人になれる

公益財団法人日本サッカー協会は、日本サッカー界を統括する代表的な団体で、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)、日本フットボールリーグ(JFL)、日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)を主催する組織です。

日本サッカー協会において代理人業務を行う際には、代理人に関する条件が数年前に変わったことによって、所定の書類を提出することによって誰でも、特別な資格がなくても代理人として活動ができるようになりました。

必要な書類としては、仲介人本人が署名した所定の形式の「仲介人宣誓書」、「仲介人登録手数料振込明細書」のほか、選手や指導者としての経歴や実績、学歴、職歴、使用可能言語、志望動機などを記載した「仲介人経歴書」、「パスポートの写し」「住民票」「所属する会社の登記簿謄本」などを揃える必要があります。

日本サッカー協会においては上記書類を提出すれば誰でもスポーツエージェントとして働くことが可能ですが、継続的に仕事を得て行くためには、必要書類に所属する会社の登記簿謄本があるように、複数の代理人が働く会社に所属している人が多いようです。また、複数の弁護士も仲介人登録を行っています。

スポーツエージェントの資格を取るための学校

弁護士資格を得るなら、法科大学院への進学は必須

先に見てきた通り、特に日本プロ野球界において代理人となれるのは、弁護士資格を持っていなければなりません。日本プロ野球界においてスポーツエージェントになりたいのであれば、大学の法学部を卒業し、ロースクール(法科大学院)への進学が必須となります。

それ以外のスポーツエージェントであれば、スポーツマネジメントを担当する企業への就職が着実な道となります。そうした場合、特別な学歴などは問われませんので、高校までの部活や大学の部活でスポーツ系の経歴を積むなり、ビジネス系の専門学校で契約や交渉について学ぶなり、外語系の専門学校に進学して語学を鍛えるなりと様々なルートが考えられます。

スポーツエージェントに必須となるのは、「法知識」「ビジネスやマネージメントに関する知識」「(海外の選手のエージェントになる場合は)外国語」といった分野の知識、教養です。

中にはスポーツ選手としてプロを経験した人がスポーツエージェントになる例もありますので、スポーツ選手としての経験、指導者としての経験も、スポーツエージェントになる際に活きる場合があります。

なお、日本プロ野球界以外のスポーツエージェントにも、弁護士は多くいます。自分のキャリアプランをしっかり考え、選手の権利を守るために全面的に法律に特化したい場合は弁護士資格を目指して勉強に励みましょう。

スポーツエージェントの資格・試験まとめ

資格は必須ではないが、選手の代わりに交渉の矢面に立つ重要な仕事

スポーツエージェントは、プロスポーツ選手に代わって様々な交渉ごとや、スケジュールの調整、営業、ロビー活動など、選手の権利を守り、選手の活動を支える様々な仕事を担当します。主に契約行為において対等に交渉できる能力は必須で、場合によっては弁護士資格が要求されることもあります。

スポーツエージェントになる道には、スポーツエージェントが所属する代理人法人で働く他にも、選手個人と縁が深い弁護士だったり、信頼できる人であれば代理人になれる場合もあります。

様々なプロセスが考えられるからこそ、法知識を学ぶなり、スポーツ経験を積むなり、営業スキルを鍛えるなどして、しっかりと選手の権利を守り、支えて行くための知識や交渉スキルを磨いておくことが大切です。

スポーツエージェントの参考情報

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