特別支援学校教諭の給与・年収は?初任給や平均月収などの収入統計
特別支援学校教諭の給与や年収は、どのくらいなのでしょうか?基本的に、特別支援学校教諭は地方公務員のため年功序列制度で昇給し、安定的な収入を得られます。この記事では、特別支援学校教諭の初任給・平均給与・平均年収などについてご紹介します。
特別支援学校教諭の初任給
特別支援学校教諭の初任給は21~24万円
特別支援学校教諭の初任給は採用される自治体によっても異なりますが、21~24万円が相場です。
特別支援学校教諭は教育を施すという点においては、一般の教諭と変わりませんが、視覚障がいや聴覚障がい、知的障がいの子どもが教育の対象となるため、仕事量は一般の教諭よりも多めです。そのため、初任給についても高めに設定されています。
やりがいを求めて特別支援学校教諭を目指す人もいる
特別支援学校教諭の仕事は障がいを持った子供たちが、社会で適応できるために指導やサポートをします。さらに重度の障がいを持った子供たちについては、介護が必要となることもあります。
仕事は大変ですが、子供たちの成長を間近で見ることができるやりがいのある仕事です。そのため、毎年多くの人が特別支援学校教諭を目指しています。
他の職種から特別支援学校教諭を目指す場合
別の職種から、特別支援学校教諭への転職をする人もいます。転職の場合も新卒と同じく、採用試験に合格しなければ働くことはできません。
採用試験には正規雇用と非正規雇用の2種類がありますが、どちらも求人数は少ないため高い倍率を勝ち抜くことが大切です。社会人の転職の場合も新卒と同じ初任給になることがほとんどです。
異業種からの転職も可能
異業種から、特別支援学校教諭への転職を目指すことも可能です。これまでの経験を、特別支援学校教諭の仕事にどのように生かせるかをアピールすれば、採用される可能性も高くなります。
特別支援学校教諭になるためには、「特別支援学校教諭免許」が必要です。免許については採用されてからの取得を目指すことも可能ですが、そのような場合は基礎資格として小中学校や高校の教員免許状が必要です。そのため、免許を取得していない場合は、教員免許の取得を目指すところから始めましょう。
特別支援学校教諭の平均給与
特別支援学校教諭の平均給与は44万円前後
特別支援学校教諭の平均給与は自治体によって異なります。一例として、「平成30年の埼玉県の職員の給与等に関する報告」によると、特別支援学校を含めた高等学校教育職の平均給与は442,176円です。また、高等学校教育職の全国平均は440,397円です。
この報告には埼玉県の小中学校の教諭の平均給与も記載されていますが、特別支援学校教諭よりも3万円少ない412,980円となっています。そのため、特別支援学校教諭の平均月収は、44万円前後と他の教職員と比較しても高めであることがわかります。
残業は長めの仕事
特別支援学校教諭の給料は高めですが、仕事に関しては多忙です。通常は朝8時半から授業が始まり、午後5時が定時です。しかし、定時に帰宅できることは少なく、基本的には残業をします。
特別支援学校教諭は授業のカリキュラムについて計画したり話し合ったりすることが多く、早くても午後7時、遅い場合は午後10時過ぎまで残業をすることもあります。
有給休暇は自治体によっても異なりますが、基本は半年で10日間、年間で20日です。しかし特別支援学校教諭は授業を行うのがメインの仕事になるため、有給休暇を使うのがかなり難しく、たいていの場合は夏休みや冬休みを利用して有給休暇を消化します。
特別支援学校教諭は残業代や賞与については必ず支給されますが、休暇を取得するのが難しい仕事です。そのため、仕事を続けるためには、仕事に対する高いモチベーションを維持することが重要です。
大学卒の方が給料は高め
特別支援学校教諭は、学歴によっても給料に開きが出る可能性もあります。「平成30年の埼玉県の職員の給与等に関する報告」によると、特別支援学校を含めた高等学校教育職で20年間勤務した場合の平均給与は、大学卒については383,496円なのに対し、高校卒は302,325円です。
大学卒の方が管理職の仕事を任される可能性が高いため、給料も大学卒の方が高い傾向にあります。
勤続年数によって給料が異なる
先ほどの「埼玉県の職員の給与等に関する報告」では勤続年数ごとの給料も記載されています。大学卒で勤続10年の特別支援学校教諭の平均給与は303,288円ですが、勤続25年の平均給与は410,966円です。
特別支援学校教諭は、校長や教頭の役職以外については全て同じ役職ですが、勤続年数の長さで給料は大きく変わるようです。給料アップを狙うなら長く働き続けることがカギです。
特別支援学校教諭の平均年収
特別支援学校教諭の年収は400~700万円
特別支援学校教諭を含めた高等学校教育職の平均給与を基に算出すると、特別支援学校教諭の平均年収は約480万円です。ただ、年齢による昇給・賞与の増加などがあるため、全体的にはおよそ400~700万円であると考えられます。
特別支援学校教諭は勤務時間も長く休暇も取りづらい仕事ですが、年収に関しては高めです。そのため、仕事が給料に反映されるという意識を持てば、高いモチベーションを保ちながら仕事を続けることができます。
特別支援学校教諭は年功序列で昇給する
特別支援学校教諭の中には、校長や副校長、教頭として働く人もいます。特別支援学校教諭を含めた公務員の仕事は、仕事の結果ではなく年功序列で昇給するのがほとんどです。そのため教諭としての能力に差がある場合でも給料や昇給については変わることはないといえるでしょう。
管理職に関しては免許状によって差がある
特別支援学校教諭は教員免許を取得していますが、卒業した学校によって「専修免許状」、「一種免許状」、「二種免許状」に分かれます。
給料面に関してはどの免許状を取得していても大きな差はありませんが、管理職になるためには専修免許状の取得が必要となる場合もあり、キャリアに関して影響を与える可能性があります。
管理職になると年収1,000万円になることも
校長や教頭として働く場合は年収もかなり高めです。給料が50~60万円になることも多く、賞与も合わせた年収は900~1,000万円になることもあります。ただし、特別支援学校教諭として働く全ての人が管理職につけるわけではく、自己評価や管理職評価で高い査定を受けた人が管理職として働く可能性が高くなります。
特別支援学校教諭から別の職種に転職する人も
特別支援学校教諭の中には、スキルや知識を生かして転職する人もいます。おもな転職先としてデイサービスや障がい者施設などがあります。福祉関係の仕事は需要も多く、経験のある人を求めています。
特別支援学校教諭として身につけた障がい者をサポートするスキルや介護の技術があるなら、福祉関係施設に転職したり、ヘルパーの会社を起業することも可能です。
特別支援学校教諭の給与・年収まとめ
特別支援学校教諭の給与水準は非常に高い
特別支援学校教諭の平均年収は400~700万円で、他の職種よりも給与水準は高めです。ただし仕事は忙しく、定時に帰宅するのは難しいでしょう。さらに有給休暇を使用することも難しく、たいていは夏休みや冬休みなどの授業がない期間を利用して有給休暇を消化します。
そのため、特別支援学校教諭の仕事は自由な時間を持ちたいという人よりも、やりがいのある仕事をしたい人や、仕事が給料に反映される仕事につきたい人の方が向いているといえるでしょう。目標を持って志の高い仕事をすることができる点で、給与以上のものを得ることもできるのです。
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特別支援学校教諭の参考情報
平均年収 | 400万円~700万円 |
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必要資格 |
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資格区分 | 免許 |
職業職種 | 教育・保育 |
統計情報 出典元:
- 職種・性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
- 職種別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
- 年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
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