社長の給与・年収は?男性社長、女性社長の収入データを交えてご紹介

社長の給与・年収は?男性社長、女性社長の収入データを交えてご紹介

社長の給与・年収は役員報酬というかたちで支払われますが、役員報酬はどうやって決まるのでしょうか? 役員の平均年収など、具体的なデータを示しながら、社長という仕事で得られる収入についてお伝えしていきます。

社長の給与・年収について

社長の給与・年収は「役員報酬」というかたちで支払われ、残業代や諸手当などはなく、毎月同じ金額(定期同額給与)を役員報酬として受け取ります。社長になれば給与が高くなるのではなく、その会社がどれくらいの役員報酬にするかで社長の給与は変わってくるのです。

ここでは、役員報酬の決め方や資本金による会社役員の平均年収について紹介していきます。

役員報酬の決め方

社長の給与となる役員報酬は、会社設立から3か月以内に決めなければなりません。一般的には経費計上できる役員報酬を増やし、節税対策としますが、会社の経営戦略とともに業績予想をしながら慎重に決めていくこととなります。

社長にもボーナスはあります。社長にとってのボーナスは「役員賞与」というかたちになりますが、支給するかどうかは会社次第です。役員報酬は経費にできますが、役員賞与は経費として認められないため、役員賞与を支給するかどうかは会社の判断に委ねられます。

中小企業の社長には給与以外のメリットも

大企業に比べて中小企業は経営基盤が弱いため、経費と認められる費用の範囲が広くなっています。仕事に使うことが証明でき、会社の売上に関係する妥当な範囲の出費であれば経費で落とすことができますし、取引先や社員と食事をしても会議費や交際費として処理することができます。

ほかにも自宅を会社の名義にすることで家賃の50~80%を経費計上することができ、自動車やパソコン、書籍や雑誌なども仕事で使うことを証明できれば経費に計上することができます。中小企業の社長には、その範囲内で給与とは別のポケットがあり、そのメリットが比較的大きいと考えることもできます。

どのくらいの収入を得ることができるのか?

会社の利益が大きくなるほど支払う税金も高くなります。役員報酬を増やすほど節税につながるため、会社の利益が大きい会社ほど社長の給与(役員報酬)も高くなるということになります。

大企業の社長であれば年収が億単位という人もいるでしょう。しかし、中小企業の社長では年収1,000万円以下、500万円ほどということも珍しくはありません。会社の利益が少なければ、社長の給与も高くならないというのが一般的です。

資本金による役員平均年収

中小企業庁が発表した平成29年分の「民間給与実態統計調査」によると、資本金2,000万円以上の株式会社では男性役員の平均年収が936.7万円、資本金5,000万円以上の会社では1,046.4万円、資本金1億円以上の会社では1,337.4万円となり、会社の規模が大きくなるほど庶民が夢見る「社長の給与」に近づくことがわかります。

ただし、従業員が5人以下の小規模事業者の場合は話が別で、夫が社長で妻が専務ということも珍しくありません。妻が専務として実際に働いているかどうかは別として、役員報酬は妻にも支払われるので、小規模事業者の場合は「世帯年収」として捉えるほうが実態に近くなるでしょう。

社長がもらえる退職金や年金について

社長と会社は雇用関係ではなく委任関係なので、社長は雇用保険に入ることができません。社長は失業保険をもらうことはできませんが、一般社員が退職する際にもらう退職金のようなものを受け取ることができます。

ここでは、社長が退職する際に受け取ることができる退職慰労金や年金について紹介していきます。

退職慰労金は必ずもらえるわけではない

一般社員が退職する際には退職金が支払われますが、社長の場合は退職慰労金というかたちで退職金が支払われます。一般社員より高額になるのが普通ですが、勤続年数や会社への貢献度により退職慰労金の額も変わってきます。

ですが、退職慰労金は必ずもらえるというものではなく、社長が自分の退職慰労金を勝手に決めることもできません。まずは取締役会で退職慰労金を支払うかどうかを協議して、株主総会で具体的な金額、支払う時期、支払い方法などを決めることになります。

退職慰労金は廃止傾向にある

最近は退職慰労金を廃止する企業が増えてきています。その背景には年功的要素が強いこと、業績と関係なく支払われる退職慰労金のあり方など、時代遅れの感が否めないといった点が挙げられるでしょう。

現在は役員の任期を1年にするなど、役員報酬を短期で決算する方式にする企業が増えています。会社の業績に連動した報酬体系へと制度を変更する企業が増えていて、この傾向は大企業ほど強いようです。

社長は年金をもらえる?

社長も一般社員と同じように年金をもらうことができます。社長は役員報酬というかたちで給与を得ますが、一般社員と同じく会社から給与をもらうかたちになるため、厚生年金保険への加入が強制となります。社長でも役員報酬がなかったり、役員報酬額が保険料より安い場合は国民年金へ加入することもあります。

ただし、個人経営の社長の場合は厚生年金保険へ加入することができません。そのため、国民年金保険や年金額が上乗せとなる国民年金基金へ加入することとなります。

年金はいつからもらえる?

厚生年金の支払い義務は70歳か会社を退職するまでとなっています。社長の場合は定年がないため、会社を退職しない限り、70歳まで年金をもらうことはできません。

基本的には社長も一般社員も老齢基礎年金を受けられる65歳から年金をもらうことができます。生まれた年により60歳から特別支給の老齢厚生年金をもらうことができますが、報酬比例部分の支給年齢は2013年から2025年にかけて段階的に引き上げられていきます。

女性社長やオーナー社長の給与・年収は?

帝国データバンクの調査によると、2018年4月末時点の企業における女性社長の割合は7.8%で、30年前の4.2%から緩やかな上昇傾向が続いているそうです。年商規模別の調査では年商5,000万円未満の小規模企業で女性社長が10.8%と過去最高になっています。

徐々に増えつつある女性社長の就任経緯や年収、大きな収入を手にする可能性のあるオーナー社長についてお伝えしていきます。

女性社長について

少子化や高齢化社会へと進むなか、労働人口の減少が進む日本では女性も含めた多様な人材の活躍が不可欠となりつつあります。

そのような状況のなかで増えてきているのが企業に属する女性社長の割合です。女性社長の就任経緯をみると同族継承の割合が高い一方、内部昇格や出向の割合は低く、起業して女性社長になるというケースもまだまだ少ないようです。

最近は女性社長を支援する融資制度など、女性社長が働きやすい環境が整ってきています。女性社長が多い業種をみると「保育所」や「化粧品小売」、「美容業」や「各種学校」など、女性ならではの強みや発想を生かせる業種が多く、活躍できる場所はさらに増えていくと考えられます。

女性社長の役員平均年収

先に紹介した平成29年分の「民間給与実態統計調査」によると、資本金2,000万円以上の株式会社での女性役員平均年収は497.1万円、資本金5,000万円以上の会社では560.1万円、資本金1億円以上の会社で589.4万円となっています。

男性社長と比べると平均年収が低く、現代でも「社長=男性」という意識が少なからず残っていることもあり、多くの男性社長に囲まれながらも自分の道を切り開いてく情熱・バイタリティが女性社長には求められます。

オーナー社長とは

オーナー社長というのは、自分の所有する会社で社長のポストに就く人のことをいいます。51%以上の株を所有しながら、会社経営にも携わる人がオーナー社長であり、それと反対の意味でよく使われるのが「雇われ社長」です。雇われ社長は会社のトップであるものの、給与をもらって働く一般社員と立場的には同じです。

オーナー社長は自ら会社を立ち上げるような創業者の場合が多く、ベンチャーなどで活躍する起業家の多くはオーナー社長です。また、歴史のある大きな会社でも二代目の親族、三代目の親族がオーナー社長になるといったケースはよく見られます。

オーナー社長の可能性

オーナー社長の良いところは当事者意識が高くなること。自分のお金を使って会社を立ち上げて経営しているため、自然と当事者意識が高くなります。雇われ社長でも当事者意識を持って仕事をしている人はいるでしょうが、自分で会社を所有するオーナー社長とは根本的な立場が異なります。

オーナー社長として会社を大きな成功へ導くことができれば、株の配当などで大きな収入を手にすることができます。実際に世の中の大金持ちと呼ばれている社長にはオーナー社長が多く、責任は伴いますが大きな収入を手にする可能性があるといえます。

社長の給与・年収まとめ

社長の給与・年収は断言できない

「社長の給与・年収はいくらだ」と断言することはできませんが、中小企業の社長には給与以外のメリットもあります。会社を自分で立ち上げることができ、大きな収入を得たいならばオーナー社長という道もあります。オーナー社長は責任も重くなりますが、成功すれば高収入を得ることが可能です。

以上のことをふまえ、社長になりたいという人は、自分の将来やさまざまなケースを考慮しながら、自分に一番合った社長像を作り上げるようにすると良いでしょう。

年収UPも可能なオススメ転職・就職支援サービス

doda(デューダ)は、転職活動の疑問に応える充実のコンテンツであなたをサポート! 約10万件の求人数・転職の悩みを解決・転職に役立つサービス満載・doda限定の求人も多数・タイプ: 営業職, エンジニア, 事務職, 販売サービス, 人事, 総務, 法務, 経理, 財務。

会社社長の参考情報

平均年収1000万円~3000万円
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職業職種オフィス

統計情報 出典元:

役立ったら応援クリックお願いします

にほんブログ村 資格ブログへ

会社社長の関連記事

オフィスに関する他の職業KANREN JOB