ピアノ講師の資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説

ピアノ講師の資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説

ピアノ講師として働く上で、能力や技術を証明するために取得しておいた方が良い資格や試験があります。また、大手楽器店とピアノ講師として契約する場合は、求められるグレードの取得が必須な場合があります。今回は、ピアノ講師に関係する資格や試験についてご紹介します。

ピアノ講師の資格とは?

ピアノ講師として就業する際に必ず必要とされる学歴や資格は基本的にはありません。

ただし、ピアノ指導の技量や演奏技術を証明するためには、ピアノ講師に関係する資格を取得しておいた方が、開業・就職・転職などの時にアピールポイントとして活用することができます。

次章では、ピアノ講師の技術や指導力を証明するためにはどのような資格があるのか紹介していきます。

ピアノ講師の資格の難易度・合格率

ピティナ・ピアノ指導者ライセンス

「ピティナ・ピアノ指導者ライセンス」は全日本ピアノ指導協会が主催している1996年に開始された民間資格。ピアノ講師として継続的に「指導力の研鑽」を支援するための検定です。受験資格は18歳以上のピアノ指導者やピアノ指導者を目指している人です。

「初級指導ライセンス・中級指導ライセンス・上級指導ライセンス」の3種類に分かれ、全て「指導実技・演奏実技・筆記試験・小論文」の4科目(指導実技は合否なしで参加制)の試験を受ける必要があります。合格すると各級ごとに「各過程合格証」が与えられ、また全級取得で「教室紹介ページ・取得者一覧」に最低3年間氏名が掲載されます。

ピティナ・ピアノ指導者ライセンスの難易度・合格率

この資格における正しい合格率の発表はされていません。ただし、1996年の資格設立以来の受験者数は2015年6月時点で延べ831名。全級(初級・中級・上級)の合格者はそのうちの129名とされています。また、直近の結果として発表されている実技試験等の参加人数と合格者数は以下の通りです。

2017年4月 開催地神戸 演奏実技

等級 参加者 合格者
初級 3名 2名
中級 5名 2名
上級 6名 4名

2017年4月 開催地神戸 筆記試験

等級 参加者 合格者
初級 4名 2名
中級 5名 4名
上級 6名 3名

2017年6月 小論文

等級 参加者 合格者
初級 7名 7名
中級 7名 6名
上級 4名 4名

ピアノ教師資格認定試験

「ピアノ教師資格認定試験」は、公益財団法人 日本ピアノ教育連盟が主催している民間資格です。この試験に合格すると「公益財団法人 教育連盟認定ピアノ講師」の資格が与えられます。初級者・中級者・上級者指導資格の3種類に別れ、それぞれ年齢制限が若干異なりますが、学歴や国籍に制限はありません。

試験科目は「演奏・レポート・指導実践および15分程度の面接」の3つ。資格取得には有効期限があり5年以内に3つの試験科目全てに合格する必要があります。

ピアノ教師資格認定試験の難易度・合格率

この検定に関する受験者数や合格率の発表はされていません。受験者の合否は試験終了後に郵送で送られてきます。また、合格者は公益財団法人日本ピアノ教育連盟のホームページに記載されます。

英国王立音楽検定

「英国王立音楽検定」は現在エリザベス女王が団体の総裁として就任している国際資格です。120年以上歴史を持ち、4つの英国王立音楽大学のもとに1889年に設立されました。検定の目的は音楽教育の向上と音楽の普及。

この資格は毎年世界中の約63万人以上が受験し、約90カ国以上で開催されおり国際的評価を得ています。ピアノを含む約35種類の声楽・楽器を対象としており、1~8のグレード(数字が多いほど難易度が高い)、音楽の専門家や上級者が受ける「ディプロマ」、21歳以上なら誰でも受験可能な「パフォーマンス・アセスメント」などの種類があります。

英国王立音楽検定の難易度・合格率

この検定に関する受験者数や合格率の発表はされていません。国際資格ですが日本での検定は年に2回行われています。各グレードの合格基準は世界基準に準じた考査で行われています。また、「パフォーマンス・アセスメント」は合否判定が行われないテストです。

受験証書には検定員からのアドバイスやコメントを貰うことができるので、人前で演奏したい人や、レベルを知りたい時に受験するとよいでしょう。

その他のピアノ講師に関連する資格

大手楽器店のピアノ講師として勤めるなら、その楽器店主催の検定取得が必須となる場合があります。

ヤマハグレード

ヤマハ音楽教室でピアノ講師をしたいならまずは「ヤマハグレード」の試験を受ける必要があります。ヤマハグレードは講師を目指す人だけでなく、ヤマハでピアノを習っている生徒も受験が可能。レベルは2~13級まであり、ピアノ講師をするなら5級以上の取得(既卒の場合は4級)が必須です。

また、ヤマハグレードは「演奏グレードと実技グレード」に分かれておりピアノ講師をするなら両方の資格取得が必要です。グレードの取得をした後は、その後に行われる講師選考試験を受けなければなりません。

試験申し込みをして書類選考と適正検査を通過し、全国の会場で行われている実技・筆記・面接の試験の合格が求められます。

カワイグレード

カワイグレードはピアノ講師をめざす人はもちろん、カワイの生徒などのだれもが受けることのできる検定です。

ピアノ講師を目指すなら演奏グレードと指導(筆記)グレードの2項目の取得をしておいた方が有利です。演奏グレードは年齢に制限がありませんが、指導グレードは18歳以上の年齢制限が設定されています。

級は2~6級まであり、4級以上が上級グレードテストとされています。カワイ音楽教室でピアノ講師になるには、講師選考試験に挑むか、選考試験が免除される「講師養成コース」に進むかの2種類があります。

講師選考試験ではカワイグレードの有無が科目の免除につながったり報酬に反映されたりするので、可能なかぎり上位クラスの級を取得しておいたほうがよいでしょう。また、講師養成コースでは6級の取得を目標としており「ピアノ・筆記と和声・伴奏づけ・聴音」の4つのクラスが設けられています。

音楽の教員免許

ピアノの技術や知識だけでなく、教える立場としての一定能力を証明するなら「音楽の教員免許」の所有はメリットにつながります。

大学・短大・音楽大学などの教職免許過程を取得することでそれぞれ一種・二種・専修免許状が取得でき、ピアノだけでなく幅広い音楽全般の知識や教職に就くための指導力を身につけることができます。

ピアノ講師の資格が取れる学校

音楽大学のピアノ科

ピアノ講師に学歴は必要とされませんが、大学でピアノを学びたい時は音大などのピアノ学科があるところへ進むとよいでしょう。ピアノを学ぶことができる大学を一部ご紹介します。

大学名 学科
東京藝術大学 音楽学部器楽科ピアノ専攻
桐朋学園大学 ピアノ専攻
東京音楽大学 器楽専攻 ピアノ演奏家コース
国立音楽大学 鍵盤楽器専修(ピアノ)
武蔵野音楽大学 楽器コース有鍵楽器専修(ピアノ)

音楽大学に進むことで、4年間でびっしりとピアノや音楽について学ぶことができます。またピアノコンクールや記述の資格の挑戦なども可能です。卒業の後は大手の楽器店や地元の音楽教室などに就職して、ピアノ講師としての道を進むのが一般的とされています。

ヤマハ・カワイ音楽教室に通う

大手楽器店のヤマハやカワイの音楽教室の生徒としてピアノを学び、グレードを取得してピアノ講師採用試験を受けてそのままピアノ講師になる人も多くいます。

音楽大学のピアノ科に入学するよりは難易度は高くありませんが、グレードが上級の場合は指導者やプロのレベルを要求されるので、誰でも合格できる訳ではありません。

また、ピアノ講師になるためには一定以上のグレードを求められるので、常にピアノに対する向上心が必要です。

教育大学の音楽専門過程に進む

音楽の教員免許を取るなら、教育大学へ進むとよいでしょう。以下は音楽の教員免許取得が可能な大学の一部です。

大学名 学科
北海道教育大学札幌校 藝術大行く教育専攻 音楽教育分野
大阪教育大学 学校教育教員養成課程 音楽教育専攻
京都教育大学 教育学部 音楽領域専攻
愛知教育大宅 初等教育教員養成課程 音楽選修
宮城教育大学 教育学部 音楽教育専攻

教育大学では音楽だけでなく、深く幅広い知識の取得や教員になるための学習に重点を置いています。人に音楽を教えたり伝えたりする指導力をつけたいのなら、教育大学への進学が現実的です。

ピアノ講師の資格・試験まとめ

一般的なピアノ講師は資格取得が必須でないが、取っておいた方が有利

ヤマハやカワイなどの大手楽器店と契約を結ぶ場合はグレードの取得を求められますが、他の一般的なピアノ講師の場合は必ず取得しなければならないことはありません。

しかし、ピアノの技術や指導力を証明するためには、資格取得が有利であることは言うまでもありません。転職や就職の際の強みとして活かすことができる資格は、なるべく取得しておいた方がよいでしょう。

ピアノ講師の参考情報

平均年収200万円〜300万円
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職種音楽・ラジオ

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