パソコンインストラクターの資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説
パソコンインストラクターはパソコンやソフト、アプリの使い方を指導する職業です。今回はパソコンインストラクターとして就業する上で役立つ資格や試験の内容、取得方法をご紹介します。パソコンインストラクターを目指している方は是非参考にしてください。
パソコンインストラクターの資格とは?
パソコンインストラクターとして仕事をしたり就職したりする際に、必ず何かの資格が必要というわけではありません。しかし、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)の資格や、いくつかの業界団体が認定しているパソコンインストラクターの資格を持っていれば、就職や転職では優遇されます。
ここでは、MOSとパソコンインストラクターの資格について解説します。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)とは?
MOSとはマイクロソフトが認定するMicrosoft Officeに関する国際資格です。日本では、オデッセイコミュニケーションズが運営・実施しています。
WordやExcelなどのMicrosoft Office製品の操作スキルを客観的に証明することのできる資格です。
パソコンインストラクターの資格
パソコンインストラクターの民間資格のひとつに、財団法人全日本情報学習振興協会が主催するインストラクター認定試験があります。
他にも一般社団法人日本パソコンインストラクター養成協会(JPITA/ジャピタ)が主催するパソコンインストラクター資格認定試験もありますこの資格試験の特徴は、シニア世代の生徒のために、最適なIT教育を提供できるパソコンインストラクターの資格を認定しているという点です。
パソコンインストラクターに役立つ資格「MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)」
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)の資格試験の難易度、試験科目、受験資格などを紹介します。
MOSの難易度は高くない!?
MOS公式サイトでは「合格率を教えてください」という質問に対し“合格率は公開しておりません”と回答しています。
WordとExcelの試験に関しては、スペシャリストレベル(一般)とエキスパートレベル(上級)の2つのレベルがあります。公式には、合格率は公表されていませんが、一般的にはスペシャリストがおよそ80%、エキスパートがおよそ60%の合格率と言われています。
参考リンク:MOS公式サイト
MOSの受験資格
特別な受験資格はありません。誰でも受験可能です。ただし、受験日の段階で小学生もしくは小学生よりも年齢が低い方は、保護者の同意が必要です。
MOSの試験科目
MOSには5つの試験科目があります。
- Word(文書作成ソフト)
- Excel(表計算ソフト)
- PowerPoint(プレゼンテーションソフト)
- Access(データベース管理ソフト)
- Outlook(電子メール・情報管理ソフト)
これら5つのソフトの試験科目があり、先ほど紹介したようにWordとExcelに関しては、スペシャリストレベル(一般)とエキスパートレベル(上級)の2つのレベルがあります。
試験では、本物のMicrosoftのアプリケーションソフトを使いマウスやキーボードで操作して解答します。
どの試験科目を受ければいい?
Microsoft Office製品はバージョンアップにより、使いやすく改良されます。ですからそれぞれの試験科目が、2010/2013/2016の3つのバージョンに対応しています。
新しい機能を使いこなせることを証明したい場合は最新バージョンの資格を受験できます。職場や自宅で使っているソフトのバージョンに合わせて選択することもできます。資格の取得目的や利用環境により、適切なバージョンを選択できます。
ちなみにバージョンの更新制度はありません。新しいバージョンの資格を取得したい場合は、あらためて受験しなければなりません。
MOSの受験費用
MOSの中でもとりわけ一般的なWordとExcelの試験の受験費用を紹介します。
Wordスペシャリストレベルの受験費用
Word2016バージョン スペシャリスト |
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Word2013バージョン スペシャリスト |
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Word2016バージョン スペシャリスト |
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Wordエキスパートレベルの受験費用
Word2016バージョン エキスパート |
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Word2013バージョン エキスパ―ト パート1 |
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Word2013バージョン エキスパ―ト パート2 |
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Word2010バージョン エキスパート |
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2013バージョン エキスパートに関してはパート1、パート2両方の科目に合格すれば認定証がもらえます。
Excelスペシャリストレベルの受験費用
Excel2016バージョン スペシャリスト |
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Excel2013バージョン スペシャリスト |
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Excel2016バージョン スペシャリスト |
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Excelエキスパートレベルの受験費用
Excel2016バージョン エキスパート |
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Excel2013バージョン エキスパ―ト パート1 |
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Word2013バージョン エキスパ―ト パート2 |
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Word2010バージョン エキスパート |
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MOSのその他の試験科目の受験費用
PowerPoint |
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Access |
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Outlook |
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その他のパソコンインストラクターに関連する資格
次に、財団法人全日本情報学習振興協会が主催するインストラクター認定試験について紹介します。
パソコンインストラクター資格認定試験の難易度は高くない!
全日本情報学習協会のパソコン技能検定Ⅱ種試験の中に、パソコンインストラクター認定試験が含まれるようになりました。合格率は公表されていませんが、難易度的にはそれほど高くないものとなっています。
パソコンインストラクター認定試験の試験内容
制限時間120分で以下の3つの分野に関する筆記試験が行われます。
- 基本ソフト、アプリケーションソフト、インターネットに関する高度な知識
- ハードウェアとパソコンに関する高度な知識
- 情報セキュリティと個人情報保護に関する一般知識
300点満点のうち各課題で80点以上、合計240点以上で合格です。
パソコンインストラクター認定試験の受験資格と受験料
この資格試験の受験資格と受験料は以下の通りです。
受験資格
- 申込時に満20歳以上
- 全日本情報学習協会のパソコン技能検定Ⅱ種試験(パソコン検定文書・表計算試験)2級以上またはパソコン技能検定ビジネス実務試験実践以上の合格者
- もしくはMOSスペシャリスト(一般)以上(Office2000以降のWord・Excel両取得)の合格者
- 国籍、性別に制限なし
特例でパソコン指導実務経験2年以上、かつ指導実務時間が年間100時間以上合計300時間以上ならば受験資格あり。
受験料
- 15,000円(税抜)
パソコンインストラクターに役立つ資格が取れる学校
パソコンインストラクターとして働きたいならMOSの資格を取得していると優遇されます。自分で教材を購入し独学で学ぶ方法と学校や講座でしっかり学ぶという2つの方法があります。
最後にMOS資格取得の勉強ができる学校や講座を紹介します。
日本工学院
日本工学院7カレッジ、39学科120の専門分野を扱う専門学校です。その中にITカレッジがあり、そこに含まれているITスペシャリスト科(4年制)、情報処理科、パソコン・ネットワーク科などを選択すれば、MOSの資格取得に向けたサポートを受けることができます。
例えば、MOSに特化した授業、放課後の特別講義、学内で行われるMOS対策試験、放課後や休み時間の実習室の開放などです。こうした手厚いサポート体制によりMOS合格を目指すことができます。
大原学園グループ
専門学校で有名な大原学園ですが、資格取得のための通信講座を設けています。大原のMOS試験対策コースの講座は2種類あります。
- 通信講座
- 通学講座
大原のMOS試験対策コースは、一般的な通信講座だけなく、教室で学ぶことができる通学講座があります。通信講座では不安という方は、実際の教室で講師を目の前にして勉強することができ、疑問点があればすぐに質問できるので安心です。
さらに、本試験と同じ形式の模擬テストも講義の中に含まれているので本番の試験対策もしっかり行うことができます。
パソコンインストラクターの資格・試験まとめ
MOSの資格があれば採用で優遇される
パソコンインストラクターになるためには、特別な資格がいるわけではありません。
しかし、国際資格であるMOSや民間資格のパソコンインストラクターの資格を取得していれば、パソコンインストラクターとして就職する際に、またその後のスキルアップに必ず役立ちます。
インストラクターの仕事は人に分かりやすく教えることがポイントですが、教えることができる知識やスキルがなければ始まりません。MOSやパソコンインストラクターの資格を取得して、パソコンインストラクターとしての信頼度をアップさせることができます。
パソコンインストラクターの参考情報
平均年収 | 300万円~400万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | コンピューター |
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