マーケティングの資格・試験とは?スキルアップや業務に役立つ資格の特徴や試験の難易度、合格率などを解説
商品やサービスを売り出す仕組みを考えるマーケティングの仕事に憧れを抱く方も多くいらっしゃるでしょう。これからマーケティング担当者を目指す学生や転職を考えている方は、マーケティングに関する資格試験を取得することで就職に有利となる場合があります。では、どのような資格試験があるのかをご紹介します。
マーケティングの資格とは?
マーケティング初心者にオススメの資格試験
マーケティング・ビジネス実務検定
国際実務マーケティング協会が主催する検定試験で、幅広い業種や業界に共通したマーケティング知識と事例を学ぶことができるものです。難易度に応じてA級からC級があり、A級の難易度が最も高い内容となっているため、初心者の方はC級、B級から受験することをオススメします。
■A級
マーケティングの戦略立案と意思決定ができるレベルです。
■B級
マーケティング業務の運営ができる応用レベルとなっています。
■C級
定型業務をこなすのに必要なマーケティング知識を問うレベルです。
なお、受験資格は特にないため、誰でも試験を受けることが可能です。
マーケティング検定
日本マーケティング協会が主催するもので、マーケティングの基礎を学び、マーケティング能力を測定するための検定試験です。
また、マーケティング検定は内閣府からの認定を受けています。レベルに応じて3級から1級にわけられており、1級が最も高度な内容となっています。なお、2級と1級は2019年度から始まる予定です。
■3級
マーケティングの基礎を習得し、資格試験に合格することで就職や転職、起業といったキャリアアップに繋げることができます。
■2級
マーケティングの基礎から応用を学ぶことができるため、実務上で役立つ知識を習得することができます。
■1級
複合的な応用問題や高度な事務能力が問われます。試験内容に面接試験もあるため、マーケティングのリーダーとして活躍を期待される方にはオススメの試験です。
全国各地のテストセンターで受験できる試験方法を採用しているため、受験者にとって都合の良い時間と場所を選択することができます。
WEBマーケティングの知識を身に付けるための資格試験
ネットマーケティング検定
マーケティングの企画・立案に活かせる検定試験で、インターネット・マーケティング全般の基礎知識を習得することができます。あらゆる業種や業界の方を受験対象としており、一般企業のWEB担当者に求められる以下の要件を評価項目としています。
■ファシリテート能力
社内や外部企業との調整、連携方法などです。
■WEBに関する知識と技術
WEBサイトの構築や運用方法、EC機能の実装方法などが対象となります。
■ネットマーケティングに関する知識
プロモーションや集客方法などの基礎を対象とします。
■経営戦略と連動したWEBブランディング能力
顧客、社会、市場と自社を結びつける方法などが評価の対象となります。
Webアナリスト検定
日本Web協会が主催するもので、Googleアナリティクスといった分析ツールを使用したアクセス解析やマーケティング情報の分析・改善・提案方法などを学ぶことができます。
Webアナリスト検定取得のための1日講習を受けられるため、初心者や経験の浅い方でも基礎からアクセス解析を習得することができるのは魅力的です。
講習は1日5時間の内容となっており、短い時間で効率的に学ぶことができます。また、受講内容は実践で直ぐに使える内容であるため、分析ツールを全く使ったことがない方でも非常に役立つ内容です。突然の人事異動などでWeb担当になった方にもオススメです。
なお、受講料が25,000円と割高に感じますが、テキスト代や試験代、認定カード代がすべて含まれています。また、講習を受講せずに検定試験のみを受けることも可能です。
IMA検定
クラウドマネージメント協会が主催するIMA検定は、スタンダードコースとプロフェッショナルコースの2つにわかれています。
■スタンダードコース
マーケティングの基礎概論、アクセス解析、サイト集客方法を学ぶことができます。eラーニングにより合計6回の講義を受講し、認定試験であるWebテストを受験します。
■プロフェッショナルコース
スタンダードコースの合格者を対象に、さらに高度な集客方法や運用管理、アクセス解析データ分析による課題抽出スキルを習得することができます。eラーニングで合計3回の講義を受講し、レポートを提出した上でWeb認定試験を受験します。
Googleアナリティクス個人認定試験(GAIQ)
Googleが提供する解析ツールであるGoogleアナリティクスの理解度を測る資格試験です。Googleアナリティクス理解度テストに合格することで認定資格を与えられ、Googleアナリティクスの機能を活かすことができます。
この認定試験を受けるには、「Academy for Adsアカウント」を作成する必要があります。受験費用は無料で、90分の制限時間内に正解率80%以上を達成(70問中56問以上正解)することで合格認定証を受けることができます。ただし、合格認定には12ヶ月の有効期限があるため、資格維持のために再受験が必要になります。
Googleアナリティクス個人認定試験に合格することで、Googleの解析ツールを一定レベル以上使える証明になるため、Webマーケティング担当者として社内外に能力をPRすることができます。
企業によっては就職時に必須条件とする場合もあるため、Webマーケティングを本業とする方は取得しておいた方が良いでしょう。
マーケティングの専門性を高める資格試験
統計検定
統計検定とは、統計に関する知識と活用能力を測るための検定試験です。
データをもとに客観的に判断する力と科学的に問題解決する能力を身に付けることができます。中学生から社会人を対象とした1級から4級のレベルにわかれています。
■1級
現実社会のあらゆる分野でのデータ解析をする専門力が必要です。
■準1級
統計学の活用力やデータサイエンスの基礎を問う試験内容となります。
■2級
大学基礎統計学の知識などを問われます。
■3級
データ分析における重要な概念と身近な問題解決力を問う内容です。
■4級
データや表・グラフ・確率などに関する基礎知識と活用力が問われます。
ウェブ解析士
ウェブ解析士協会が主催する検定試験で、実践の場でウェブ解析を使うための知識を身に付けることができます。ウェブ解析士はレベルに応じて3種類にわかれています。
■ウェブ解析士
ウェブ解析やマーケティングに関する基礎知識を習得し、営業・制作・開発・社内ウェブマスター業務等の遂行や業務効率化を目指すものです。
■上級ウェブ解析士
ウェブ解析やマーケティングの応用知識を習得し、成果につながるコンサルティング力や高度な提案力を身に付けることを目指すものです。
■ウェブ解析マスター
自ら講師として社内外や教育期間で講義や指導を行うレベルを目指すものです。
マーケティングの資格試験の難易度・合格率
マーケティング・ビジネス実務検定の難易度・合格率
合格率は公表されていませんがC級とB級は初心者レベル、A級は上級者向けで難易度高めとなっています。C級の場合は一か月程度の勉強時間で合格できるレベルです。
マーケティング検定の難易度・合格率
合格率などは公表されていませんが、3級の場合は一か月程度の勉強時間で合格できるレベルと言われています。
ネットマーケティング検定の難易度・合格率
合格率は62.9%です。学習時間の目安として15時間程度必要です。
WEBアナリスト検定の難易度・合格率
1日講習を受講してからの試験になるため、試験の難易度は低めとなっています。
IMA検定の難易度・合格率
eラーニングで講義を受講した上で試験を受けるため、試験の難易度は低めとなっています。
Googleアナリティクス個人認定試験の難易度・合格率
日常的にGoogleアナリティクスを使っている方は難易度が低めとなりますが、全くの初心者という方は用語を覚えることから始める必要があるため、合格までに多くの時間が必要になります。受験料は無料であり、万が一不合格の場合も24時間以降に再受験ができます。
統計検定の難易度・合格率
初心者向けは3,4級、実務者レベルは2級以上となり、難易度も高くなります。
ウェブ解析士の難易度・合格率
ウェブ解析士の合格率は70%、上級ウェブ解析士は80%、ウェブ解析士マスターは47%となっています。試験の種類によって合格率に差がありますが、ウェブ解析士だけでみると合格率70%であるため、事前準備しておけば合格できるレベルと言えます。
マーケティングの資格が取れる学校
マーケティング担当として就職するには、特に決まった資格を取得する必要や特定の学部を卒業する必要はありません。しかし、これまでお伝えした資格を取得すれば、就職活動で有利に働く可能性が高いでしょう。
そのため、将来マーケティングに関する仕事に就きたいという方は、大学でマーケティングに関する勉強をしながら関連資格を取得し、就職活動に備えることをオススメします。
マーケティングを学べる大学
産業能率大学・情報マネジメント学部・マーケティング企画コース
マーケティングやスポーツ、コンテンツなどの学生が興味を持つ内容でビジネスマネジメントを学ぶことができます。また、授業形式は、学生同士で活発に意見を交換しながら最善の成果を生み出すアクティブラーニング形式を取り入れています。
さらに、企業の具体的な経営課題の解決に取り組む授業では、問題発見や問題解決能力を身に付け、チーム内で協力しながら成果を出す人材育成を目指しています。
専修大学・商学部・マーケティング学科
2年次以降は、学生の興味・関心のある4つのコースに分かれて専門的に学ぶことができます。
専門のマーケティングコースでは、顧客満足度を高めると同時に社会貢献も実現し、利益を生み出すことのできる仕組みをつくるマーケティングの視点を身に付けることができます。課題として取り上げる分野は、インターネットの活用から環境問題、地元商店街の活性化など、実社会に沿った幅広い問題を取り上げます。
マーケティングを学べる専門学校
YICビジネスアート専門学校・Webビジネス学科・Webマーケティング学科
WebやITのエキスパートとしてビジネスに活用できる人材の育成を目指します。特別授業として、ネットショップを実際に開設している企業と連携し、企画運営の手法を実践的に学びます。また、どのようにすれば検索結果上位にヒットし、売上アップに繋がるのかなどの知識も習得することができます。
さらに、スマートフォンのアプリ開発を行うなど、WebやIT全般について学習する時間も設けられています。在籍期間は2年制であるため、短期間で集中して学びたい方には専門学校もオススメです。
マーケティングの資格・試験まとめ
マーケティングの資格試験は多種多様!取るべき資格を厳選しよう!
マーケティングの資格試験の種類は非常に多くあることが分かりました。マーケティング初心者の方には、基礎知識を習得できる検定試験を取得することで就職活動に有利に働くでしょう。
ただし、可能な限り実践の場で直ぐに使える新鮮な内容の資格試験を受験するのが良いでしょう。また、学生の方は、大学や専門学校で幅広い知識を習得しながら、マーケティングの資格試験を取得することをオススメします。
マーケティングの参考情報
平均年収 | 500万円~1000万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | オフィス |
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