ローディーになるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説
コンサートやライブを作り上げるために多くの専門家やスタッフの協力が必要です。ローディーは楽器の運搬からセッティング、メンテナンスなど本番の演奏に関わる重要な役割があります。ローディーになるにはどのような知識や経験、能力を必要とされるのでしょうか。
ローディーになるには何が必要?
ローディーはステージ上の楽器や機材を一手に任される!楽器に関する知識は必要
ローディーの仕事はコンサートやライブで使用される楽器や機材の運搬や設置、メンテナンスやチューニングなど、とにかく楽器に精通しておく必要があります。すべての楽器に詳しいのが理想ですが、最低1つの楽器に関してのメンテナンス・チューニング方法を知っておく必要があります。
ローディーの仕事をしている人はプライベートでバンド活動をしていたり、元プロミュージシャンという人も多いです。バンド活動をしていた人は、自分が担当していた楽器について特徴やメンテナンス方法について知識があるでしょう。ローディーとして採用される際、担当する楽器の希望を聞かれることも多いようです。
楽器について特に知識もなく、演奏経験もない人でもローディーになれないわけではありません。しかし、仕事を続けるためには楽器・音楽について猛勉強する必要があります。
コンサート・ライブを成功させるのはチームの力!コミュニケーションと礼儀は大切
ローディーの仕事は思った以上にたくさんの人と接する機会が多い仕事です。
例えば、コンサートやライブが行われるステージを完成させるために、音響エンジニアや照明エンジニア、舞台監督、演出家など多くの人の仕事が必要です。また、ステージ上でパフォーマンスを行うアーティストや歌手もいます。ワンマンライブであれば一組だけですが、数組のミュージシャンが出演するコンサートやライブも多いです。
コンサートにかかわる仕事をする人たちは1つのステージを作り上げるためのチームと言ってもいいでしょう。全ての人と言葉を交わすわけではありませんが、チームワークを乱さないためにも挨拶や最低限の礼儀作法、マナーは必要です。
また、チームワークを上げるためにもコミュニケーション能力は重要と言えるでしょう。コンサートやライブが終了した後に打ち上げが開かれることも多いようです。業界内に人脈やつてを作る意味でも、人と人とのつながりを大切にする必要があります。
辛いときでもこれがあるからこそ頑張れる!音楽や楽器に対する情熱
音楽が好きだという情熱や、楽器が好きという気持ちはローディーとして働くためにモチベーションを維持する上で非常に大切です。ローディーの仕事は思ったように休みが取れなかったり、肉体労働が多く厳しい業界です。
ローディーがコンサートやライブの成功のカギを握ることもあり、責任は重大です。辛いことを乗り越えてローディーの仕事を続けていくためにも、音楽や楽器に対する思い入れは必要でしょう。
昔は女性のローディーは存在しなかった?割合は少ないが現在では大活躍!
現在では女性のローディーも増えましたが一昔前までローディーの仕事は男性ばかりで、女性はほとんど働いていなかったようです。力仕事と体力が必要な仕事が多く、弟子入りという形で現場に入る場合がほとんどで縦社会要素が強かったことも要因の一つかもしれません。
現在ではむしろ、ガールズバンドには女性のローディーに担当してもらえるよう、依頼されることもあるようです。ローディーとともにリハーサルを重ね、楽器の調整をする必要があるため、アーティストにとってもローディーは重要な存在です。
女性ローディーの方が若い女性ミュージシャンが意見を言いやすかったり、完成イメージを共有しやすいことがあるのも理由の一つといえるでしょう。きめ細やかな気配りは女性の方が得意な傾向があり、それらのポイントも評価されています。
最近では将来ローディーを志すための専門学校があるなど、基礎知識・予備知識を学ぶ場も増えたこともジェンダーの垣根がなくなり、女性がローディーになることへのハードルが下がった一因かもしれません。ただ、力仕事が多く体力が必要で、現場で学ぶことが多いのは現在も変わっていません。
移動や機材の運搬に便利!MTの普通自動車運転免許と運転経験はあったほうが良い
ローディーの仕事に就くには基本的に特別な知識や学歴は必要ありません。経歴や能力が重視されます。しかし、MTの普通自動車運転免許を持っていなければ採用してもらえない可能性があります。
ローディーが移動するための手段として荷物が積みやすいハイエースが使用されることが多いです。そのほか中型トラックの運転免許と運転経験があると重宝されるかもしれません。
ローディーに向いている人
現場で仕事を覚えるためには上下関係も大切!ミスを防ぐためにも必要
どのような現場で働くか、勤め先の会社によっても異なりますが、ローディーの仕事は現場で覚えることが多いです。
楽器や機材についての予備知識や専門知識があると現場の仕事をこなすうちに理解が深まったり、基礎知識がある分仕事を覚えるのが早くなるので役に立ちます。しかし専門学校や大学で音楽の勉強や演出・音響・照明など舞台関係の学科を専攻していても、新人が戦力になるかどうかは現場の仕事に慣れるかどうかにかかっています。
現場で仕事を覚えるためには先輩や上司に指示を仰いだり、指導してもらうしかありません。そのため、ローディーの仕事は上下関係が厳しい傾向があるようです。
ローディーの仕事のミスが原因で、ステージでパフォーマンスをするアーティストと観客に迷惑をかけるのを防ぐためでもあります。そのため、部活やクラブ活動で上下関係の厳しい環境に慣れている人の方が現場になじむのが早いかもしれません。
思ったように休みが取れないかも?健康で体力があり、力仕事にも対応できる人
ローディーに女性が少ない理由の一つに力仕事が多いから、という点があります。トラックから重い機材や楽器の積み下ろしを行う必要があり、運搬、ステージへの設置もローディーが行います。腰痛の持病や肩の故障などがあり、重いものが持てない人はローディーの仕事を続けるのは難しいかもしれません。
また、ローディーの仕事はかなり体力のいる仕事です。特にバンドや歌手のツアーに参加した場合などは、楽器・機材の運搬と設置、リハーサルなどで連日休みが取れないことも多々あります。大きな仕事が終わった後に、まとまった休暇を取れることがありますが、連日忙しく働ける健康で体力がある人でなければこなすことができません。
ローディーとしてキャリアを積み、ベテランになって後輩に指示を出す立場になるとさらに忙しくなるでしょう。
ローディーの経験を生かした次のステップを考える人でなければ続けられない
ローディーの仕事は体力のいる仕事です。若い頃はこなせている仕事も、年を取るごとに体力的な面で難しくなる人もいます。また体が資本の仕事なので、けがをして転職を迫られる可能性はゼロではありません。
ローディーの仕事を極めると専門家のように特定の楽器に詳しくなる人もいます。また、仕事を通して学んだ音響や照明、演出についての知識・経験が、別の職業で生きることがあります。
ミキサーなどの音響関係やMIDI(電子楽器の演奏データの世界共通規格)について知識があれば、レコーディング会社やコンテンツ作成会社などで重宝されることもあります。また、ローディーの仕事を通して音楽業界の人脈やつてを作ることができれば、人柄や経験、能力を見て適した職種を紹介してもらえる可能性もあるでしょう。
正社員として働いているのであれば勤め先の企画・運営の部署など現場以外の仕事に回してもらうのも選択肢の一つです。そのためには企画力を磨いたり資金繰りや集客などの運営に関する知識を付けておいた方が交渉しやすいです。一生続けられるかわからない仕事だけに先々のことを考えたリスク管理も必要です。
ローディーになるための学校はある?
「神戸電子専門学校」では将来の選択肢の幅を広げることができる
2年間のカリキュラムを通して業界で活躍する人材を育成します。よく使われている機材の電気的知識やセッティング方法、操作方法の基礎を身に付けることができます。現場で使用されている機材やソフトを使用して実際に制作を行う授業があり、意識的にも技術的にもプロとして活躍するスキルを身に付けていきます。
また、音響や照明、レコーディングに必要な機材の操作方法や知識も学べるので、音響エンジニアや照明エンジニア、テレビやラジオの制作スタッフを目指すことも可能です。幅広く学ぶことができるため、就職の選択肢も広いです。ステージを作り上げる専門家として成長できるでしょう。
そのほか、ライブハウスで音響・照明スタッフとして実践する場があり、音楽業界でのインターンシップも充実しています。音楽業界の雰囲気や現場を知ったうえで就職活動を行うことができ、就職実績も高いです。
ローディーになるには?まとめ
ローディーの仕事は体力が必要で力仕事も多いです。パフォーマンスで使用する楽器のメンテナンスやチューニングをローディーが行うため、楽器の専門知識は必要です。
移動に車を利用することが多いため、MTの普通自動車運転免許を持っていた方が採用してもらえる可能性が高いです。現場で学ぶ技術・知識も多いため、上下関係が厳しい傾向があり、あいさつなどの最低限の礼儀やコミュニケーションを必要とされるでしょう。
ローディーの参考情報
平均年収 | 200万円~400万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 音楽・ラジオ |
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