e-Sportsアナリストになるには?求められることや向いている人の特徴などを具体的に解説
e-Sportsアナリストになるには、一体どういったスキルや適性が求められるのでしょうか。今回は、e-Sportsアナリストになるために必要なスキルや考え方、向いている人の特徴などをご紹介します。
e-Sportsアナリストは誰でもなれる?
e-Sportsアナリストに資格は不要!頭脳を活かした仕事
e-Sports業界の隆盛に伴って、e-Sportsに関わる仕事をしたいと思う人も増えてきています。その中でe-Sportsアナリストとして活躍したいという志を持った方も多いのではないでしょうか。
実際にe-Sportsアナリストとして働くために必要な資格はなく、誰でも目指すことができる職業です。対戦相手の特徴やチーム全体の特徴、戦術や戦略などの情報を収集して分析することが大きな役割です。
それらを自チームの選手にわかりやすく伝えて試合に勝てるようにサポートすることが、e-Sportsアナリストとして負うべき責任でもあります。
全体的に自身の頭脳をフル活用することが重要であり、インプットした情報をわかりやすく選手に伝えることがポイントです。
プロゲーマーから転向する人も
e-Sportsアナリストとして活躍する方の中には、プロゲーマーからの転向というケースもあります。プロゲーマーは20代後半頃が寿命とも言われており、それ以降も活躍し続けることは難しいものがあります。
プロゲーマーとしての引退を迎えた後に、それまでの経験や実績を活かしてe-Sportsアナリストという形で第二のe-Sports人生を歩み始めることも可能です。
e-Sportsアナリストにはゲームに対する深い理解や知識が求められます。その点において第一線で活躍してきたプロゲーマーであれば、十分に経験を活かせる仕事です。
e-Sportsアナリストとして活躍する方はまだまだ一握りであり、チームに所属するという点では狭き門でもあります。そうした中でプロゲーマーという実績があることが有利に働く部分もあるでしょう。
統計検定
e-Sportsアナリストには資格がなくてもなることができますが、取得すると役立つ資格もあります。その1つが統計検定です。
e-Sportsアナリストは対戦チームや対戦相手の特徴や癖、戦略などを数値化して分析することが主な仕事であり、情報を取り扱うスキルが求められます。
統計検定では実社会におけるさまざまな分野のデータ解析力を問われることになり、e-Sportsアナリストの仕事に通じる部分があります。
情報収集やデータの分析を含めて、基本的なスキルを磨く上で統計検定を取得しておいて損することはないでしょう。
収集したデータを活かすことが重要
e-Sportsアナリストになって活躍するためには、収集したデータを活かすことが重要です。過去の戦績や試合の様子などを確認して、対戦相手の特徴や癖、戦略などのデータを収集することが最優先です。
しかし、データを収集するだけでは意味がありません。e-Sportsアナリストとしての仕事はデータ収集以降に重きが置かれます。
収集したデータを活用して、どのように相手を攻略するのが良いのか、自チームの選手の特徴を活かすにはどういった戦い方をするのが良いかといった点を分析することが大きな役割です。
試合展開も踏まえつつ、序盤、中盤、終盤と戦い方を変えられるように指示出しをすることもe-Sportsアナリストに求められる仕事です。
いかに選手が戦いやすい環境を作ってあげられるかを意識すると、e-Sportsアナリストとしてワンランク上の高みを目指すことができます。
e-Sportsチームを運営する企業への就職
e-Sportsアナリストになるにはe-Sportsチームを運営する企業への就職をすることがおすすめです。e-Sports全体の歴史が浅くまだチーム数が多いとは言えない状況ですが、どこかのチームに所属することでe-Sportsアナリストとして活躍する道が拓けてきます。
まずはイベント会社やゲーム会社、その他の会社も含めてe-Sportsチームを運営している企業への就職を検討しましょう。
自分でチームを立ち上げることも可能
e-Sportsチームを運営する組織や会社に就職した後、一定の経験を積みながら実績を上げることで、将来的に自分でチームを立ち上げることも可能です。
もともとプロゲーマーだった方やコーチ、マネージャーをしていた方であれば、その経験を活かしてチームを立ち上げることもできます。
e-Sportsアナリストとしても一定の経験を積めば、独立という形をとることもできるでしょう。一緒に戦う仲間を募ることができれば、自らの考えをチームや選手に還元しやすくなります。
もちろん、会社に所属して活躍し続けることも素晴らしいことです。一方で将来的に独立したい、自分のチームを持ちたいといった夢がある場合も、夢の実現に向けて自己研鑽を積むことが重要です。
e-Sportsアナリストに向いている人、適性がある人
ここからはe-Sportsアナリストに向いている人や適性がある人の特徴について紹介します。どんな仕事を行うにしてもそうですが、向き不向きや適性を確認することは大切です。
最終的にはトップを目指したい、この仕事で成功を収めたいといった情熱が重要です。その情熱や熱意とプラスして適性を考慮することもおすすめです。
具体的にどういった人がe-Sportsアナリストに向いているのか確認しましょう。
情報収集力がある人
まずは、情報収集力がある人が挙げられます。e-Sportsアナリストはいかに情報を収集して分析するかが大切な役割です。
相手チームや相手選手の特徴やスキル、戦術、性格など、さまざまな情報を集めて自チームの選手や監督に伝えることが求められます。その土台となるのが情報収集であり、各地の大会に出向いたり、インターネット上で情報収集をしたりすることが大切です。
常に最新情報をキャッチアップできるようにアンテナを張り巡らせることも大切です。ゲームの特徴やルール変更、キャラクターのバージョンアップなど、少しでも戦い方に影響が出そうな情報があれば全て頭に入れられるような意識を持っている人は適性があるでしょう。
データ分析力がある人
データ分析力がある人もe-Sportsアナリストに向いていると言えます。情報収集することも重要ですが、その情報をいかに分析して活用するのかも同じくらい大切です。
情報を集めただけでは選手にはそれほどプラスになりません。集めた情報やデータを細かく分析して、自チームの選手の戦い方に落とし込むことによって初めて大きな効果が表れます。
その点において、普段から数字を見たりデータを見たりして分析する癖がある人が適性があると言えるでしょう。e-Sportsに限らず日常の何気ない情報でも構わないので、自分なりの考えを持つ習慣を持つことで徐々に分析力もアップします。
資料作成スキルがある人
資料作成スキルがある人も、e-Sportsアナリストの適性があるでしょう。WordやExcelなどを活用して、収集したデータをわかりやすくまとめることもe-Sportsアナリストの大切な役割です。
選手や監督に対していかにわかりやすく情報を伝えるかが重要であり、データや情報を収集してもそれが選手に伝わらなければ意味がありません。
データ分析を行う上でも、資料を作る中で自分なりの考えが見えてくることがあります。表やグラフ、画像つたなどを駆使して相手にわかりやすく伝える意識を持つことが大切です。
ゲームに対する知識や理解がある人
ゲームに対する知識や理解があることも大切なポイントです。実際にe-Sportsアナリストとして選手やチームから認めてもらうためには、選手以上にゲームに関する知識を有する必要があります。
選手がすでに知っている情報を伝えてもあまり効果がありません。より高度な情報を提供することで、戦術や戦略に落とし込むことができます。
ゲームのルールやキャラクターの特徴、技や効果、試合展開、戦略など、さまざまな情報をインプットした上でわかりやすく伝えることが重要です。
その点において、誰にも負けないくらいe-Sportsで採用されるゲームに関する知識や理解があると言える人が適性があるでしょう。
観察力がある人
観察力があることもe-Sportsアナリストとして活躍するための1つの要素です。対戦相手や対戦チームの情報を収集するためには、実際の試合会場やイベント会場に行って確認する必要があります。
ゲームや試合の中でどういったキャラクターを使ってどういった戦略で戦うのかなど、相手の動きを見ることで得られる情報は多岐にわたります。
得意な技や動き、苦手な技や動き、試合が進む中での戦略の変化や集中力などを含めて、自身の観察力をフルに使って情報収集することが大切です。
相手のことを見抜く力とも言い換えられますが、人の動きをつぶさに観察できる力がある人もe-Sportsアナリストに向いています。
コツコツと作業できる人
e-Sportsアナリストに向いている人の特徴にはさまざまなものがありますが、コツコツと作業できる人も適性があると言えるでしょう。
集めた情報は資料としてまとめることが一般的です。e-Sportsアナリストとして働くことになった場合、WordやExcelなどを利用して資料作成する時間も長く、デスクワークも厭わずにできるかどうかは重要な問題となります。
その点において、デスクワークも黙々とこなせたり、コツコツと資料を作ったりすることが苦にならないタイプの人は適性があるでしょう。
コミュニケーション能力が高い人
収集したデータや分析したデータを選手や監督に伝えるという意味では、コミュニケーション能力が高い人も適性があります。
e-Sportsアナリストはコツコツと資料作成することも多いですが、選手や監督、マネージャーなど、チーム内関係者とコミュニケーションを取る機会も多い仕事です。
自分なりに分析したデータをわかりやすく伝えるスキルも必要であり、意図を理解してもらうことも重要です。なぜそのように考えるのかなど、論理的に説明してあげると選手や監督も理解しやすくなります。
難しい情報やデータであっても、自分の言葉でかみ砕いて他者に分かりやすく伝えるスキルがあると仕事を行いやすくなります。
常に改善を繰り返せる人
e-Sportsアナリストに向いている人の特徴として、常に改善を繰り返せる人も挙げられます。e-Sportsは一般的なスポーツと同じように1試合1試合が勝負であり、全く同じ試合や戦いが展開されることは二度とありません。
その点において、常に最新情報をキャッチアップして過去よりも良い戦い方はないか、良い戦術はないかなどを模索し続けることが大切です。選手は選手自身のスキルアップのために努力しますが、それと同様にe-Sportsアナリストもアナリストとしての腕前を上げる必要があります。
過去の経験に引きずられることなく、常に良いものを模索できる姿勢があるとチーム全体としてポジティブな方向へと進みやすくなります。
e-Sportsアナリストになるための学校や講座
ここからは、e-Sportsアナリストになるための学校や講座について紹介します。
プロゲーマーやマネージャーなどの経験を活かしてe-Sportsアナリストに転向することも可能ですが、未経験の場合は専門学校に行って必要な知識やスキルを身につけることが大切です。
e-Sportsアナリストは誰でも目指すことができますが、簡単な仕事ではありません。自身の頭脳をフル活用する必要があり、そのための土台や基礎作りを徹底的に行うことが大切です。そのためにおすすめの学校や講座について確認しましょう。
e-Sportsアナリストになるための専門学校
e-Sportsアナリストになるためには、e-Sportsに関する専攻や講座のある学校に通うことが有効です。
一般的な高校や大学では専門的にe-Sportsについて学ぶことができません。そのため、専門的に学べる学校を探して入学することがおすすめです。
e-Sportsについて学べる専門学校は全国各地にあります。お近くの専門学校を探して、その中から通えそうな学校を選ぶと良いでしょう。主な専門学校は以下の通りです。
- 札幌デザイン&テクノロジー専門学校
- 仙台デザイン&テクノロジー専門学校
- 新潟コンピュータ専門学校
- 東京デザインテクノロジーセンター専門学校
- 東京アニメ・声優&eスポーツ専門学校
- 代々木アニメーション学院
- 名古屋デザイン&テクノロジー専門学校
- 大阪デザイン&IT専門学校
- 大阪アニメ・声優&eスポーツ専門学校
- 総合ヒューマンアカデミー
- 福岡デザイン&テクノロジー専門学校 など
専門学校によって専攻や学べる内容に差があることもあります。直接的に「e-Sportsアナリスト専攻」という専攻がないことも多いため、「e-Sportsマネージャー専攻」を含めてその他の専攻を選択することがおすすめです。
「プロゲーマー専攻」でもe-Sportsアナリストを目指すことは可能です。まずは、e-Sportsに慣れることや理解を深めることを意識して専門学校へ行くことが重要です。
ここでは、その中でも代表的な2校について取り上げます。
福岡デザイン&テクノロジー専門学校
まずは、福岡デザイン&テクノロジー専門学校について紹介します。福岡デザイン&テクノロジー専門学校には「e-Sportsマネジメント専攻」があるので、そちらを専攻すると良いでしょう。
e-Sportsアナリストの他、e-Sportsマネージャーやe-Sportsプロデューサー、e-Sportsディレクターなどを目指す学生も多く、切磋琢磨しながら自身を鍛えることができます。
福岡デザイン&テクノロジー専門学校の特徴
福岡デザイン&テクノロジー専門学校では、より実践的な場でe-Sportsについて学ぶ機会があることが大きな特徴です。
実際に下記のような講義や体験を通して業界の実情を肌で体感できます。
- 業界特別ゼミ・特別講義
- 産学共同プロジェクト
- 東京ゲームショウへの出展
特別講義では、e-Sports業界で活躍する人材を招いて講義やデモンストレーションを受けることができます。プロのスキルやノウハウを学べる機会として学生からも人気があります。
産学共同プロジェクトでは、実際のe-Sports大会にゲーマーや解説、実況などとして参加できます。ブース出展を行うこともあり、生のe-Sports大会をリアルに体験できます。
国内最大のゲームイベントである東京ゲームショウにスクールブースを出展する機会もあり、ゲームの魅力やe-Sportsの魅力を直に体験できます。
こうした活動を通して、e-Sportsに対する理解や認識を深められるのが福岡デザイン&テクノロジー専門学校の魅力です。
主なカリキュラム
福岡デザイン&テクノロジー専門学校では、4年間にわたってe-Sportsのマネジメント的な部分や知識、スキルを学ぶことができます。2年制や3年制を採用する専門学校も多い中で、4年間みっちりと勉強できるところも特徴の1つです。
主なカリキュラムとしては以下の通りです。
- ゲーム実習
- ゲーム英会話
- ゲーム基礎実習
- プロフェッショナルマインド
- ビジネスマナー
- コミュニケーションスキルアップ など
OCA大阪デザイン&IT専門学校
OCA大阪デザイン&IT専門学校でもe-Sportsアナリストを目指すことができます。OCA大阪デザイン&IT専門学校も4年制の専門学校で、「e-Sportsマネジメント専攻」を選択することで、アナリストとして必要な知識やスキルを身につけられます。
コーチやマネージャー、プロデューサーやディレクター、イベント運営など、その他にもさまざまな仕事に就ける可能性があります。e-Sportsに関わる仕事をしたいという学生が集まっているので、学びのモチベーションも自然と高まっていくでしょう。
現場実習が多い
OCA大阪デザイン&IT専門学校では現場実習を大切にしており、実際に実習をする機会も多いことが特徴です。e-Sports大会やイベントを運営する企業と提携しており、学生をイベントに派遣して現場経験を積ませます。
学生としても現場のリアルな声や状況を体験できるので、座学よりも経験力や実践力が身につきます。学内での講義でも、現役のプロゲーマーやクリエイターを招いてe-Sports業界のリアルな実情について知る機会があります。
e-Sportsに関して、より実践的な知識やスキルを身につけられる環境がある専門学校です。
1年次
各年次のカリキュラムについて紹介します。1年次は経営の基礎を学ぶことに焦点を当てており、組織をスムーズに運営させるための知識やスキルを身につけます。e-Sports業界を含めて、幅広い業界で活躍するためのカリキュラムが詰まっています。
- e-Sports基礎論
- マーケティング基礎
- イベント企画
- コミュニケーション技法
- イベント運営
2年次
2年次には1年次に学んだことを軸にして、リーダーシップを発揮するためのカリキュラムが組まれています。
e-Sportsアナリストとして活躍するためにも、選手や監督、コーチをまとめて指揮するぐらいのパフォーマンスを求められることがあります。
自分自身がチームを引っ張るぐらいの覚悟を持つことで、選手自身のより高い能力の発揮にもつながります。そのために必要なカリキュラムを中心に学びます。
- チーム運営
- マーケティング
- チームプロデュース
- 英会話
- チームマネジメント
3、4年次
3、4年次はより実践的なスキルを身につけるステップに入ります。実際にe-Sportsチームを運営する会社を訪問したりインターンシップを行ったりして、仕事として行うイメージを醸成します。
e-Sportsアナリストとして仕事をするイメージを持ちながら最後の2年間の学びをすると、実際に就職してからも即戦力として活躍できるスキルやノウハウが身につきます。
- 業界特別講義
- 海外クリエイティブ研修
- e-Sports企業訪問
- インターンシップ
e-Sportsアナリストを目指すためには、e-Sportsに関する知識やスキルを身につけられる学校に通うことが重要です。
e-Sportsアナリストになるには?まとめ
e-Sportsアナリストになるには情報収集力や分析力を磨くことが重要
e-Sportsアナリストになるには資格こそ必要ありませんが、高度な情報収集力や分析力、ゲームに対する深い理解などが求められます。誰でも目指すことはできますが、簡単に務まる職業ではないことも理解する必要があります。
それでもe-Sportsアナリストとして大成したい、チームを支える一員として活躍したいという情熱があれば十分に目指す価値がある仕事です。選手や監督、マネージャーやコーチなど、チーム全体で何かを成し遂げた時の喜びは図り知れないものがあるでしょう。
そうした環境に身を置くことを夢見て、日々自己研鑽を積むことが大切です。e-Sportsアナリストはチームに欠かせない存在であり、やりがいを感じやすい仕事でもあるので興味がある方は積極的にチャレンジしてみましょう。
e-Sportsアナリストの参考情報
平均年収 | 300万円~400万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | マンガ・アニメ・ゲーム |
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