コラムニストになるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

コラムニストになるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

コラムはより主観を重視した文章を指し、コラムニストは雑誌や新聞に定期的にコラムを連載する事で収入を得ています。人気や評価に左右される厳しい世界で、日々並々ならぬ努力を強いられます。今回は、コラムニストになるにはどういった適性が必要なのか等についてご紹介します。

コラムニストになるには何が必要?

先ずは「これだけは言わせてもらいたい」という主張を持つ事

コラムの特徴は、客観性よりも主観を大事にする文章であることです。これが、雑誌記者などが書く文章とは異なるところで、コラムニスト独自の価値観が、独特な切り口で、躊躇なく主張されていることによって、コラムに大きな意味合いが生まれます。

コラムとは自己主張とほぼイコールといっても過言ではありません。いいコラムを書くためには、まず「世の中に対して言いたいこと」があり、それを「どうしても世に発表したい」という強い野心が必要です。

必ずしもそれは、世間に対して批判的なことである必要はありません。自分がとても好きな食べ物や尊敬している人のことを広く世に伝えたい、という意思も含みます。

自分の意見を、広く世に伝えることがコラムニストの仕事なので、まさしく自分の意見を広く世に伝えたいという意欲がそのまま仕事に直結します。何がしかの主張を自身の中に閉じ込めていて、公開したいと思っていることが何より重要です。

常に新しいことを書き続けられる力、イレギュラー対応力も必要

コラムニストの仕事は、一つのネタだけで一生生きていけるような性格のものではありませんので、新しいネタを常に探し、提供し続けなければなりません。日々主張したいことのストックを貯めて、ネタを継続的に生み出せることも重要です。

また、コラムニストは引き受ける案件数が多く、一つ一つは短い文章であることが多い分、フットワークの軽さも重要になります。時には、出版社から突然連絡が来て、穴埋めの原稿を1日で書いてくれ、などとイレギュラーな依頼を、しかも急なスケジュールで受けなければならないことも往々にしてあります。

自分が契約して引き受けた分を越えた範囲で、ある程度のスピード感を持って急な対応が行えるフットワークの軽さは、コラムニストに必須の能力です。イレギュラーな対応の場合、自分が普段担当しているよりも多い文字数を書かされることも少なくありません。そうした条件であってもしっかり書いて納品できる執筆力は、出版社と契約ししているコラムニストには必須となります。

コラムニストは、今はPC1台、スマホ1台でもできる仕事です。始めるハードルが比較的低い仕事だからこそ、人並み外れた自己表現への欲や野心が問われます。

コラムニストに向いている人、適性がある人

好きなものを好き、嫌いなものを嫌いとはっきり言える人

コラムニストの担当するコラムは、一般的な記事とは異なり、客観性よりもコラムニスト独自の視点や趣味、斬新な切り口など、その人自身の人となりがはっきり出る文章が好まれます。そうした文章を書くためには、良くも悪くも言いたいことや意見をはっきり持っていて、好みが明確に別れている、性格的に明快さがある人であることが求められます。

無難なことを、無難な文体で発表するコラムは、必要性が皆無とは言いませんが、あまりコラムとしての魅力や価値には繋がりにくいと考えられます。そうした文章は、コラムよりも記事に向いています。そのため、人間性が文章にも滲み出るくらい、普段から好みや意見がはっきりしている人が、コラムニストに向いています。

感性が鋭く、様々なことに興味関心がある人

コラムニストの特徴としては、様々な案件を引き受ける中で、同じ内容を何回にも分けて公開するよりも、1案件ごとに完結した、別個の内容を大量に公開することを求められる傾向にあることが挙げられます。

毎日のように書く内容は変えていかないといけませんし、都度違うネタに対して自分なりの感想や意見をちゃんと持っておく必要があります。そのためには、日々出会う人や物事に際して感性を研ぎ澄ませ、感受性を高めておく必要があります。

様々な新しいモノ、コトに接することで、自分なりの意見を常に持つことができる人が、コラムニストに向いています。コラムニストにとって大事なのは、継続して様々なネタに対するコラムを執筆し続ける力です。

何年もコラムニストとして書き続けていくために、毎日のネタ探しに事欠かない豊かな人間性や行動力が、コラムニストには求められています。

読書が好きで、常に本からのインプットが出来る人

これは小説家にも言えることですが、「いい文章を書く人は、いい読者でもある」と言われています。コラムニストもまた、その例外ではありません。

コラムニストには、これまでのコラムをまとめて出版している人も少なくありませんし、そうしたコラムニストの本だけでなく、エッセイや小説など他の分野の物書きの文章表現も、コラムニストは参考にすべきです。

インプットは映画や観劇などによっても可能ですが、やはり文章を書く人は、文章を読み解く力や語彙力も必須のものとなります。こうした力を身につけることによって、自分の文章を客観的に見られるようにもなります。

いい文章を書く作家は、長年活動していても、常に読書の時間を確保しているものです。自分以外の物書きのプロの文章を読んで刺激を受ける習慣も、コラムニストには欠かせないことです。

コラムニストになるための学校等

総合大学などに通って身につく様々な教養が日々の感性を生む

コラムニストは、文章を書く仕事なので、文章力は重要です。なので、文章を主軸にした専門学校に行くといいのでは、と思う人も少なくないでしょう。

しかし、コラムニストに重要なのは、文章力そのものよりも、豊かな教養や人間性です。文章の書き方を学ぶことは大切ですが、様々なことに興味がもてるだけのバイタリティは、必ずしもそういったスクールで身につくとは限りません。

例えば総合大学には、大学院生や博士課程も含めると、様々な年齢層の人間が一堂に会する、多様性のある空間としての魅力があります。理系、文系、芸術系、体育会系など多様な背景を持った人が集まる総合大学の多様性は、幅広い感性を養うには非常に重要です。

基本的に高校までの地域や人数に限りのある学校も、社会人になって働く会社も、総合大学のような多様性のある空間には恵まれないのが現実ではないでしょうか。

教養課程の授業やサークル活動や部活などを通して、学科学部を跨いだ人間関係を構築し、時には自由な時間を使って他大学との交流を深めるなど、できる限り広く深い多様性の中に自己を置き、見識を深めることが何よりもコラムニストに必要な肥やしになります。

専門学校は専門性ではなく「幅広い表現」を身につける場所

文章そのものは専門学校で学ぶ手段もありますが、コラムニストや小説家を育てる課程を持った専門学校は少なく、基本的に舞台や映画の脚本家や、アニメ脚本家、ゲームシナリオライターなど、他の分野に関わる作家を育てる学校がほとんどです。

一部、小説を専門にしたコースを置く学校もありますが、あくまでも脚本を書くにあたって基礎的な文章やプロットの作り方、文章構成の仕方を含めて、物語を作るための知識全般を学ぶ場所としての意味合いが強いです。

小説家はともかく、コラムニストには、そうした物語を作る能力は直接的には活きません。しかし、どこか詩的な表現や、戯曲をもじったような表現が出来ると、文章に独特な癖が生まれます。

コラムニストの書くコラムにおいては文章における味も重要な要素であり、どこかウィットに富んだ語彙や外連味のある表現が出てくると、文章に深みが感じられ、読者を惹きつけることに繋がります。

映画や舞台やアニメを専門に学ぶ専門学校には、大学よりも癖の強い、一風変わった人たちが集まる傾向にあります。そうした少し極端な人間関係を構築するために専門学校に行くのも、コラムニストを目指すにあたっては、一つの選択としてありだと考えられます。

また、違う分野とはいえ創作活動に強い意志を持って取り組んでいる同世代の人たちと一緒の空間で学ぶことで、大いに刺激も生まれます。そうしたことが豊かな感性に繋がり、結果としてコラムに生きる可能性があります。

コラムニストになるには?まとめ

豊かな人間性が仕事をもたらし、仕事を広げる

コラムニストは、ほんの一握りの人しか専業では暮らしていけない、厳しい職業です。しかし自分の書きたいことが認められ、それで食べていけるというのは、何にも代え難い魅力となります。

何よりも自己主張が問われるコラムの世界で継続して生き残るには、多様な人間関係や豊かな見識を深め、人間性を深く掘り下げておき、ネタが尽きない源泉を自らの中に持っておくことが大切です。

コラムニストの参考情報

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