仏師になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

仏師になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

仏師は、日本古来より伝わる伝統的な技術を用いて、仏像づくりを行う仕事です。その技術を習得するためには、仏像制作のための専門的な知識を学んだり、長い時間をかけて修業したりしなければなりません。仏師になるための学びや修業とは、どのようなものなのでしょうか。

仏師になるには何が必要?

仏師になるための2つの方法

仏像作りを専門とする彫刻家である仏師になるためには、特に必要な資格や学歴はありません。仏師になろうとする人が学ぶには主に2つの方法があります。

1つ目は、すでに仏師として活躍している一流の仏師のもとに弟子入りして学ぶ方法で、2つ目は、仏師を養成するための専門学校で学ぶ方法です。

一流仏師のもとに弟子入りする

一流の仏師のもとに弟子入りした場合、一人前の仏師になるために10年ほどかけて修業します。

弟子入りのために必要な学歴や資格はありませんが、弟子を募集している仏師によっては年齢制限を設けている場合もあります。中学校を卒業してすぐに弟子入りする人もいれば、仏像彫刻の専門学校に通ったり、美術・工芸関連の大学で彫刻を専攻したりした後に弟子入りする人もいます。

弟子入りの期間は仏師の工房に住み込み、月に数万円の小遣い程度の手当てをもらいながら修業をするのが一般的ですが、中には労働基準法に基づいてアシスタントという立場で弟子を募集している仏師の方もいます。

その方の工房では、時給として給与が設定され、一日のうちで修業と手伝いによる実践の両方が体験でき、住居も近所のアパートを斡旋してプライベートの確保にも配慮し、休日には地域の神社や仏閣を見学して学ぶ時間や機会も与えています。

一見、伝統文化の継承者として厳かな形で弟子の募集や育成を行っているかに見える仏師の世界ですが、若い後継者を育てようとする意欲の高まりからか、インターネットで工房や現在修業中の弟子を紹介しながら、新しい弟子の募集を行っている仏師の方も増えてきています。

仏師になるための専門学校

仏師になるためのもう1つの方法は、仏像専門の専門学校で学ぶことです。仏師になるためには専門資格は必要ありませんが、仏像専門の学校では、カリキュラムを修了した際に「仏師」の資格を提供しているところもあります。

このような専門学校では、プロの仏師から直接学ぶことができ、仏像作りに必要な伝統的な技法を学びながら、実際に作品を作るという学びが出来ます。

また、在学中に卒業後の進路についても個人的にアドバイスが受けられます。具体的には、さらに修業を積むために仏師のもとにアシスタントの職人として弟子入りしたり、自らの工房を立ち上げたり教室を開講したりする方法、更には、お寺との付き合い方などの仕事に必要な知識についてもサポートが受けられます。

一人前になってからも待っている厳しい現実

修業を終えると、師匠より「雅号」が与えられ、独立することができます。しかし、修業を終えてもそのまま師匠の工房に残って職人として仏師としての仕事を続ける人も少なくありません。職人となるとそれなりの給料を受け取ることができます。

仏師として独立した後は、自分で仕事を得て収入を確保しなければなりませんが、安定した仕事を確保するのが難しいため、せっかく長い時間をかけて修業したにも関わらず、仏師の仕事を辞めざるをえないというケースが多いのも現状です。

それでも、日本の伝統文化を継承したいという強い志を持ち、仕事を得るための方法を工夫することで、仏師として生涯を全うすることも可能です。

実際、現在も仏師として活躍している方も日本にはたくさんいますし、自分自身の力で仏像を制作し、その作品は後世まで残っていく可能性がある仕事でもある仏師の仕事は、やりがいのある職業といえるでしょう。

仏師に向いている人、適性がある人

日本の伝統文化に高い関心がある人

仏師の仕事は仏像の制作ですが、仏像は各自の技術やセンスで好きなように作ればよいというものではありません。仏像の制作を通して、仏教の世界観や心の安らぎなどを表現するためには、それぞれの仏像の役割や、仏教の各宗派の教えを深く理解しなければなりません。

日本の伝統文化に高い関心を持ち、勉強熱心な人は仏師に向いているといえます。また、伝統文化の継承に対する強い志や意欲を持っていることも、仏師の適性としては大切な要素です。

根気強さと忍耐力がある人

仏像の制作は、手先を使った細かい作業です。
彫刻作品を制作する仕事なので、立体把握の感覚に優れていることや、細かい作業が得意なことも適性としては必要でしょう。また、制作には長時間かけて集中して行わなければなりません。その為,長い時間集中を持続できることも必要です。

さらに、ひととおりの仏像制作ができるようになってから、ようやく仏師として一人前になることができますが、その学びには非常に長い年月がかかります。その期間中も深い学びを持続し、細かい作業が続く仏像作りの訓練を行い続けるためには、かなりの忍耐力が必要です。

高い志を持ち続け、厳しい修行にも耐えていくことができるだけの根気強さと忍耐力を持っていることが、仏師の適性としては、何よりも必要な要素といえるかもしれません。

仏師になるための学校・教室

仏像専門の専門学校

仏師を目指す人が学ぶことができる学校には、仏像専門の専門学校があります。この学校は、実際にプロとして活躍している著名な仏師の方が開校しているもので、自らも工房で弟子を育てながら、専門学校を営み、仏像作りの伝統を広げ、継承しようと尽力されています。

授業は、プロの仏師の方々が担当し、仏師として必要な知識や技術を専門的に学ぶ事ができます。課程は単位制で、1~2年で修了できます。

内容は、彫刻刀づくりから研ぎなど、使う道具の制作、メンテナンスから始まり、仏像作りの法則や製図のしかたなど、必要な知識を学びます。基礎や応用の知識を身に付け、実際に仏像の本体を制作します。また、仏師の仕事の1つである仏像の修復の技術も学びます。

卒業後は、仏師の工房に職人やアシスタントとして就職し、さらに技術を高めるための学びを継続したり、カルチャー教室の講師として仏像作りを教えたりします。

伝統工芸大学校

京都には日本の伝統工芸産業の後継者を育成する目的で設立された「京都伝と工芸産業支援センター」の支援を受けて設置された、伝統工芸を専門に学べる学校があります。

それが「京都伝統工芸大学校」です。同校には、伝統工芸を学ぶことができる様々な専攻科の1つとして「仏像彫刻専攻科」があります。この学校で学ぶのも、仏師になるために必要な知識や技術や習得するためには有効でしょう。

建築・工学・デザイン系の専門学校、美術系大学

仏師が制作する仏像は彫刻作品です。彫刻の制作の基礎として必要な製図のしかたやデザイン、工学技術などを専門学校で学んでおくことも、基礎的な知識や技術を身に付ける上では有効でしょう。

これらの専門学校で学んだことが、仏師の学びにすぐに結びつくわけではありませんが、彫刻のために必要な手先の器用さや、物づくりに必要な基礎的な知識や技術を、仏師のもとに弟子入りする前に予め習得しておくことができます。

また、美術大学で彫刻制作を専攻して学ぶことも、上記の専門学校と同様に仏師に弟子入りする前に必要な基礎知識や技術を習得することが可能です。

仏像づくりのカルチャー教室

仏像づくりについては、カルチャー教室でも学ぶことができます。カルチャー教室はあくまでも趣味のための講座なので、そこで仏像作りを学んだからといって仏師になれるわけではありませんが、講師がプロの世界とつながりを持っていたり、仏像制作や展示会などのイベントの情報を得られたりする機会も増えるので、仏像づくりの世界への入り口として学ぶことも有効でしょう。

仏像彫刻の専門学校に入った方の中には、最初趣味のつもりでカルチャー教室に入ったのがきっかけで、これを一生の仕事にしたいと思い、入学を決意したという方もいます。

弟子入りしたいけれど、どの師匠のもとに行けばよいかがわからないなどという場合に、とりあえず仏像作りのカルチャー教室に入り、講座で学びながら検討するという方法もあるでしょう。

仏師になるには?まとめ

高い志と修業に取り組む忍耐が必要

仏師になるには長い期間をかけて修業に取り組み、仏像制作の専門的な知識と技術を習得しなければなりません。そのためには、彫刻制作に必要な空間感覚や手先の器用さだけでなく、様々な知識を得るための学びに対する熱心さと、長年の修業に耐えられる集中力や忍耐力が必要です。

仏師は、一人前になってからも仕事を得るのが難しい世界なので、伝統文化の継承者としての高い志を持つことが必要不可欠です。

仏師の参考情報

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職種葬祭・宗教

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