葬儀屋になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

葬儀屋になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

故人との別れの場を提供する葬儀屋ですが、なりたいからといって誰でも簡単になれるのでしょうか?葬儀屋になるには葬儀専門の学校で学ぶことが必須なのか?転職することはできるのか?など、葬儀屋になるために必要なことなどをご紹介していきます。

葬儀屋になるには何が必要?

葬儀屋になるには、臨機応変に対応できる判断力が必要です。葬儀の予定はいつ入ってくるか分からず、葬儀の場で予定外のハプニングが起きることもあり、毎回滞りなく進められるとは限りません。そういう時に臨機応変に対応できる判断力が必要で、責任感を持って最善の判断、正しい行動が求められます。

冠婚葬祭の中でも予想できないのがお葬式。誰がいつ亡くなるかは運命であり、事前に知ることはできません。遺族からの連絡は、いつ来るかを予想することができないため、24時間体制で受け付けているところも多く、その意味では体力も必要になってくるでしょう。

葬儀屋にはチームワークも必要

葬儀の仕事は一人ですべての作業を行なうというものではなく、司会進行、会場の準備や資材運びなどさまざまな作業や役割があります。それらの仕事を滞りなく進めていくためにはチームワークも必要となってきます。

葬儀の9割以上が仏式と言われていますが、仏式と言ってもさまざまな宗派があります。亡くなられた方や家族がどのような宗派に属しているかも重要なので、日頃から宗派について学んでいくことも大切です。

真面目で勉強熱心の人が向いている?

仕事中は意図しないトラブルが起こることも予想されます。臨機応変な対応力が求められますが、勉強熱心であることが対応力を高めることにもつながります。礼儀や礼節だけでなく、言葉遣いや相手を気遣う姿勢など、どんなに勉強しても学びすぎということはありません。

また、厳かな空気の中で行われる葬儀の仕事は人の人生に立ち入る仕事ですから、適当な気持ちで仕事をすることは許されません。真心を込め、真面目に仕事を進めていく姿勢も求められます。

葬儀屋に必要なのは体力と精神力?

人生の最後はいつ訪れるか分かりません。いつでも対応できるよう24時間体制の葬儀屋も多く、そのような体制で仕事を休めば、他の社員に迷惑をかけることになります。病気で休まないよう、日頃から健康に気をつけ体調管理していく必要もあるでしょう。

また、葬儀の仕事では遺体を運んだり、重い資材を運んだりと力仕事が必要な場面もあります。暑い日差しの中、手がかじかむような寒い中で仕事をすることもあるでしょう。そのような環境にも左右されない体力を持ち、体調管理をしていれば、円滑に仕事を進めていくことができるでしょう。

遺体を扱う仕事もある

遺体を扱う仕事もありますが、納棺の際には遺体の体液に触れないよう気をつけなければいけません。感染症を気にして遺族の前でゴム手袋をするわけにもいかず、気にしながらも丁寧に遺体を納棺しているそうです。

生前、点滴などで水分を多く摂取していると、防水シートが足りないほど体液が漏れてしまうこともあるそうです。消毒用アルコールを事前に用意しておいて、遺族のいない場所で身体を拭くというような苦労もあるようです。どんな仕事も嫌な顔をせず行うことができる精神力も時には必要となります。

どんな人が葬儀屋に向いている?

相手の気持を汲み取るスキル

葬儀屋になるには、相手の心に寄り添う気持ちを持つことも大切です。遺族の悲しみに寄り添い、不安を感じさせることなくスムーズに式を進めていく必要があります。コンピューターや機械を相手にするのではなく、気を落とされた方々を相手にする職業ですから、遺族の話をよく聞くスキルが求められるでしょう。

相手の話を途中で遮ったり、遺族の気持ちを無視してマニュアル通りに事を進めようとしたりする人は葬儀屋に向きません。相手の経済状況を考え小規模な葬儀を提案しても、遺族が最後の親孝行と盛大な葬儀を希望していることもあります。このような場面では、相手の本当の気持ちを汲み取る「聞くスキル」があるかどうかが重要になります。

時には進めるスキルも必要

遺族に寄り添う気持ちは大切ですが、あまりにも相手の気持を考えすぎ、話が進められないというのでは本末転倒。大切な家族を亡くした遺族は悲しみに暮れています。平常心でいられず、いつまでも涙ぐみ話しを進められない状況もあるでしょう。時間をかけて話を聞くことも大切ですが、ある程度のところで切り上げることも必要です。

このような場面で必要になるのが進めるスキル。式を滞りなく進行することも大切ですが、そこまでのやり取りも円滑に進めていく必要があります。マニュアル通りに進めてもいけませんが、時には「事務的に事を進めるスキル」も重要なのです。

年令による向き不向き

葬儀屋では、年令によって働き方が変わるというのも事実。若いスタッフが遺族と直接打ち合わせをすることはほとんどなく、サポート役に回ることが多いでしょう。ある程度の年齢なら、入社から比較的早い段階で打ち合わせの場に参加することもあります。

年令による向き不向きというのは葬儀屋という職業に対してではなく、仕事の内容によっては年令による向き不向きがあるということ。もちろん、年令に関係なく仕事を任されることもありますが、このような傾向があるということは覚えておくといいでしょう。

葬儀屋になるための学校・教室

葬儀屋になるための専門学校

葬儀屋になりたいと考え、真っ先に思い浮かぶのは葬儀の専門学校かもしれません。しかし、看護専門学校や調理師専門学校のように、葬儀屋になるための専門学校というのはそう多くはありません。「○○セレモニー専門学校」のような名称の学校で、「フューネラルディレクターコース」や「葬祭マネジメント学科」などの学科を選択して学んでいくといいでしょう。

このような専門学校では葬儀業界の大手企業と提携していることも多く、その後の就職までの道が用意されているところもあり、就職しやすいといった利点もあります。観光サービス分野の専門学校や旅行・ブライダル専門学校なら「フューネラル学科」や「葬祭マネジメント学科」のような学科が用意されていることもあるでしょう。

いずれにしても学校を卒業した後、就職までの道が用意されているかを考慮して専門学校探しを進めていくといいでしょう。

地域のつながりやコネクションを利用する

小さな葬儀屋は家族経営というところも少なくありません。特に地域に密着した葬儀屋は、その地域の人から採用するケースもあり、下請け関係にある花屋さんや返礼品の会社などから人づてに紹介されて就職することもあるようです。

人づてに紹介される可能性が無ければ、直接自分から花屋さんへ出向き、紹介してほしいと働きかけてもいいでしょう。地域密着型の葬儀屋なら、その地区の会合などに参加している可能性もあります。偶然を装い、葬儀屋の人とつながりを作るのもいいかもしれません。

求人広告でも探せる葬儀屋

今の時代、求人広告から仕事を探すのは当たり前で、スマホを使いネット上の求人サイトから葬儀屋の求人を見つけることもできるでしょう。葬儀屋といっても募集職種はさまざまで、セレモニースタッフ、葬祭ディレクター、メイク納棺、生花スタッフなど職種ごとに募集されています。

ただし、全ての葬儀屋が求人広告を出しているわけではありません。自分の求める条件に合致する求人が見つからなければ、足を使って地域の人から情報を集める必要もあるでしょう。

意外に多い葬儀屋への転職

まったく関係の無い職種から葬儀屋へ転職する人も多く、社員の半分以上が転職組という葬儀屋もあるそうです。実際、入社するために求められる条件はほとんどなく、未経験者でも歓迎してくれる葬儀屋は多いです。

人の「死」に接する仕事で入社後みっちりと研修が行われるので、専門的な知識や資格を求められることは少ないです。特殊な仕事とも言える葬儀業界なので「前職の資格や知識が関係なく転職しやすい」として人気があるのかもしれません。

求められる資格や条件は少ない

転職者が多いとされる葬儀屋ですが、葬儀業界は常に人手を必要としています。求められる資格や条件がほとんど無く、あったとしても運転免許や高卒以上という条件くらい。考え方を変えると、この条件さえ満たしていればどんな職種からも転職できるということになります。

実際のところ、銀行員やホステス、タクシー運転手などから転職するケースが多い傾向にあるようです。どちらも人を相手にする仕事という共通点から、葬儀屋へ転職する方も多くなっているのでしょう。

葬儀屋になるには?まとめ

努力すれば誰でも葬儀屋になれる?

葬儀屋になるには専門学校へ通う、地域の葬儀屋を探すなど、いくつかの方法を紹介しました。ですが、このように特殊な仕事だからこそ経験者も少なく、葬儀屋の職に就きやすいという現状もあります。求められるのは知識や経験ではなく、入社後の努力。自分をどれだけ葬儀屋色に染めていくことができるかが大切とも言えるでしょう。

葬儀屋は、ある意味では地味な仕事と言えるかもしれません。その場では目立つことなく笑顔を慎まなければならず、派手な演出も無く、主役がその場に出席することもありません。葬儀を滞りなく進め、何事もなく終えることが評価される仕事ということができるでしょう。

葬儀屋の参考情報

平均年収300万円~400万円
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職業職種葬祭・宗教

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