溶接工の仕事内容とは?やりがいや魅力について解説

溶接工の仕事内容とは?やりがいや魅力について解説

物作りの現場で欠かすことができない仕事の1つに「溶接工」があります。溶接工は、金属と金属をつなぎ合わせる単純な仕事内容と思われがちですが、決してそうではありません。溶接工の仕事の中には、ベテランにならなければできない仕事もあります。そこで、このページでは溶接工の仕事内容について紹介します。

溶接工とはどんな仕事?

溶接工はどのような仕事なのでしょうか。溶接工が行なっている仕事について簡単に紹介していきます。

機械製品を作るためには欠かすことができない仕事

溶接工の仕事を簡単に紹介すると、鉄と鉄をつなぎ合わせる時に必要な技術です。溶接をすることで、金属の強度を高めることができ、好きな形に変形させることが可能です。溶接工の仕事は完全な職人の仕事になるので、技術を身につけて一人前になるためには最低でも5年〜10年は必要になります。

金属製品のプロ

溶接工として技術を磨いていくと、さまざまな金属製品の製造を手がけることができます。もちろん溶接といっても巨大な鉄板〜精密機械までさまざまです。全ての作業が同じわけではないためそれぞれ求められることが異なります。技術を磨けばその道のプロとして認められるでしょう。

溶接工の仕事の具体的な内容

溶接工の仕事は具体的にどのようなことを行うのでしょうか。溶接工の仕事内容を紹介していきます。

鋼材をさまざまな形にする

溶接工は、精密機械〜大型機械の部品までさまざまな商品に使用するために金属を加工し、その製品にぴったり合うものを作らなくてはいけません。冷蔵庫と車は製品が違うといっても使用する原料は同じなので、溶接工の技術によって完成度が異なります。それでは溶接工がどのような技術が使われるのか紹介していきます。

鋼材をきる

溶接工は1枚の鋼材を自由な形に切り分けることも可能です。鋼材によっては誤差1センチ以内の加工を求められることもあるので、溶接工は正確に鋼材を切るスキルが必要になります。鋼材を切るといってもその日の温度や鋼材の厚みや状態によってアプローチが異なるので、経験と勘が頼りになります。

鋼材を叩く

鋼材を叩いて切断した面を丸くすることや、デザインとして良い形に整形をするという工程があります。叩き方によっては鋼材を傷つけてしまう恐れがあるため、鋼材を叩く時は繊細な動きが求められることもあります。

鋼材を曲げる

鉄の部品で曲線を描いたパーツが必要というケースもあります。鋼材をどの程度曲げるのか、厚さによって曲げる時に力の量や度合いが異なります。要望に応じたぴったりの鋼材を実現させるためにはそれなりのスキルが必要不可欠になります。

鋼材をつなげる

溶接工の仕事で最も重要な工程が、鉄と鉄をつなげる溶接です。溶接といっても溶かしてつなげる「融接」、圧迫することによってつなげる「圧接」などさまざまです。パーツや注文された仕様書に合わせて溶接方法を検討し、適した溶接方法を行わなければパーツが強度不足となり、最悪の場合は会社に大打撃を与えてしまう可能性があります。

どの程度の溶接を行えば最適な製品を作ることができるかを溶接工には求められるため、熟練された溶接工になればなるほど高い技術が必要な難しい仕事を依頼されるようになります。

鋼材を磨く

鋼材を切って貼り付けて終わりではありません。パーツによってはある程度溶接後に磨いて形を整える必要があります。磨くことで製品に輝きが得られるため溶接工の中には磨きに力を入れる職人もいます。

鋼材を塗装する

製品を長持ちさせるために出荷時に塗装を行うケースもあります。塗装をすることで製品の劣化を食い止め鮮やかな色を付け加えることができるため、溶接工と連携を取りながら塗装を専門に行なっている職人もいます。

このように溶接工の仕事内容は働く工場によって異なります。オールマイティにこなすスキルが求められるケースもあれば切る作業を専門に行う工場もあるので、どの作業工程を自分が行いたいか、どんな溶接工になりたいのかをイメージしながら働く先を検討しておくと良いでしょう。

小さい部品から大きな部品までさまざま

溶接工が手がけるパーツはさまざまです。そのためその工場によって知識が全く異なります。同じ溶接工でも手がける製品が異なれば製品に対する知識が全く違うため、溶接工としてある程度キャリアを積んだ後に転職を検討している場合は、このようなズレがあることを意識した上で転職を検討するようにしましょう。

しかし溶接工の基礎がしっかりできていればどの工場でもある程度経験を積めば自分の力を発揮することができるので、溶接工の基礎を徹底的に体に覚えさせるようにしましょう。

溶接工の仕事のやりがい

溶接工の仕事はどのようなやりがいがあるのでしょうか。ここからは溶接工のやりがいについて詳しく紹介していきます。溶接工は次のようなやりがいがあります。

努力が結果につながる

溶接工は技術を磨けば磨くほど難しい仕事も難なくこなすことができます。熟練工になれば溶接作業でも寸分の狂いがなく完璧にこなすことができます。例えば、誤差1㎜で鋼材を切ってほしいという無茶な要望に対しても狂いがなく完璧に切ることができます。

このような熟練工になるためにはすぐになれるわけではなく、10年以上かけて地道な経験を積み重ねていくことでスキルを磨いていくしかありません。しかし努力をした結果、難易度の高い作業を行うことができるので努力が結果につながる仕事でもあるといえます。

成長を感じることができる

溶接工の仕事は経験を重ねていくことで、任される仕事も多くなっていきます。初めの頃は簡単な作業しかできません。しかしキャリアを積み先輩の動きを見ていくうちに重要な仕事を任せられることになります。

新しい仕事を覚える=溶接工としてワンランクアップした、という認識をしながら仕事ができるので自分の成長過程がはっきりと見える形で現れるようになるという点も溶接工として良い点であるといえるでしょう。

自分しかできない溶接が見つかる

溶接工としてある程度キャリアを積んでいけば、自分しかできない仕事やスキルを見つけることができます。自分しかできない技術があれば、それだけで多くの仕事を手がけることが可能です。熟練工になれば「この作業はアイツしかできない」と認識され、結果として難しい仕事を任せるだけでなく会社の重要な役割を担うこともあります。

また仕事内容によっては自分の作業が完成後に目に見える形で残ることもあります。船、高速道路などに必要な部品の加工を手がけているのであれば、自分の仕事が終わった後でも自分が何をしていたのかはっきりと残すことができるため、自分の子どもに仕事内容を教えることができるというメリットがあります。

ベテランになれば、機械よりも正確な仕事ができる

溶接の作業を機械が担っているケースがあり、今後も溶接工の仕事が減少していくと懸念されます。しかし機械では職人の技術を再現できないことがあるので、機械よりも技術力があれば溶接工として達成感があります。

このように、溶接工の仕事をすることで日頃経験することができないことを体験することができるだけでなく、周りから感謝されることも多くなるので、これから溶接工を目指す方は熟練工を目指すまで諦めずに取り組むようにしましょう。

溶接工の仕事内容まとめ

物作りをする上で欠かせない仕事

溶接工の仕事は、わかる人しかわからないような仕事です。しかし溶接工が仕事を100%こなすことができなければ完成した部品に欠陥が生じるだけでなく、最悪の場合は利用者の命を危険にさらすことにもなります。

物作りをする上では溶接工の仕事は欠かすことができないので、これから志そうとしている方は誇りをもって溶接工の仕事に取り組んでください。

溶接工の参考情報

平均年収400万円~500万円
必要資格
  • アーク溶接作業者
  • ガス溶接作業者
資格区分 国家資格
職業職種建築・不動産

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