管工事施工管理技士の資格・試験とは?管工事施工管理技士 国家資格試験の概要と合格の秘訣

管工事施工管理技士の資格・試験とは?管工事施工管理技士 国家資格試験の概要と合格の秘訣

建設業の主任技術者・監理技術者になるうえで、管工事施工管理技士の資格が必要です。この国家資格に合格していれば、将来転職する際に有利に働く可能性も高く、資格所有していることにより資格手当なども期待できます。今回はこの記事で、管工事施工管理技士の国家資格について難易度・合格率など試験の情報についてご紹介します。

国家資格 2級管工事施工管理技士の概要・難易度・合格率

建物の安全性を保つために必要な国家資格

管工事施工管理技士は建設業法第27条・同施行令第27条の3に基づき、昭和47年に制定された建設業における管工事の技術認定試験です。国家資格で認定者は国土交通省、試験は一般社団法人全国建設研修センターが実施します。

施工管理技士の国家資格には、今回取り上げる管工事の他にも建設機械、建築、電気工事、土木、造園、電気通信があり、管工事施工管理技士は冷暖房設備、空調設備、給排水・給湯設備、ダクト、浄化槽、ガス配管、衛生設備などの管工事における施工管理技術を認定する試験です。

検定試験に合格することで、管工事に関する設計から実際の施工までの一連を管理監督できる技能など一定水準以上の施工技術を有すると判断されます。

また、公共工事受注の際に技術力の証として評価される資格でもあり、2級保持者であれば資格者1人あたり2点がカウントされるので、建設会社では積極的に取得をすすめている資格です。

なお、2級管工事施工管理技士試験に合格して資格保有者になると、社会保険労務士の受験資格を得ることができます。

建設業の主任技術者になることができる

管工事施工管理技士は冷暖房設備やガス配管など、建物に通っている配管の設計から実際の施工までの一連を管理監督できる技能を有するかどうかを認定する資格試験です。

建設業法では「元請・下請負に関係なく、営業所・工事現場ごとに施工管理技士の有資格者を配置しなければならない」と規定しています。そのため、2級管工事施工管理技士であれば一般建設業の専任技術者もしくは監理技術者の設置が義務づけられていない工事現場での主任技術者になることが可能です。

管工事は建物工事の中でも重要な部分を占めます。近年では、建設技術が格段に進んでいるので、施工管理技士の需要はますます高まっているのが現状です。

管工事施工管理技士の国家試験に合格すれば、管工事のスペシャリストとして技術的知識と管理能力を備えた証となるので、管工事に携わる人であれば持っておいて損はない資格といえるでしょう。

2級管工事施工管理技士の試験概要

合格率

【学科試験】
  • 前期試験:61.7%
  • 後期試験:57.1%
【実地試験】(後期試験のみ実施)
  • 後期試験:40.4%

受験資格

次のうちいずれかに該当すること

【学科試験のみ】
  • 受験年度中の年齢が17歳以上の人
【学科試験・実地試験を同時に受験】

下記に規定した実務経験年数を満たしている人

  • 大学・専門学校(高度専門士):指定学科卒業後1年以上、指定学科以外卒業後1年6ヶ月以上
  • 短期大学・高等専門学校・専門学校(専門士):指定学科卒業後2年以上、指定学科以外卒業後3年以上
  • 高等学校・中等教育学校・専門学校(上記以外):指定学科卒業後3年以上、指定学科以外卒業後4年6ヶ月以上
  • その他:8年以上

※指定学科とは、施工技術検定規則第2条に指定された学科をいう。
土木工学、都市工学、衛生工学、電気工学、機械工学または建築学に関する学科

【実地試験のみ受験】

下記いずれかの条件を満たしている人

  • 前年度の2級管工事施工管理技士 学科・実地試験の学科試験合格者
  • 2年前までの学科試験合格者で、学科・実地試験の受験資格を有する者 など

※実務経験として認められる工事種別・内容

  1. 冷暖房設備工事
  2. 冷凍・冷蔵設備工事
  3. 空気調和設備工事
  4. 換気設備工事
  5. 給排水・給湯設備工事
  6. 厨房設備工事
  7. 衛生器具設備工事
  8. 浄化槽設備工事
  9. ガス管配管設備工事
  10. 管内更生工事
  11. 消火設備工事
  12. 排水支管工事
  13. 上下水道配管工事

受験費用

  • 学科・実地試験受験者:8,500円
  • 学科試験のみ受験者:4,250円
  • 実地試験のみ受験者:4,250円

出題範囲

【学科試験】四者択一・マークシート方式

※出題数52問中、必要回答数40問

■必須問題
一般基礎、電気・建築、機器材料・設計図書

■選択問題
空調設備・衛生設備、機器材料・設計図書

【実地試験】全問記述式

※出題数6問中、必要回答数4問

■必須問題
施工経験記述、施工図

■選択問題
工事施工(空調・衛生)、工程管理・法規

試験を受けるには一定の実務経験が必要

上の表でも書いたように、2級管工事施工管理技士試験には3つのパターンがあります。

  1. 学科試験のみ受験
  2. 学科試験・実地試験の両方を受験
  3. 実地試験のみ受験(学科試験免除者のみ)

いずれの場合も、学歴に制限はありません。学科試験については年2回(前期:毎年6月初旬、後期:毎年11月中旬)行われ、17歳以上であれば学歴・実務経験の有無に関係なく誰でも受験することが可能です。

ただし、実地試験を受験するためには、一定の実務経験が求められます。特定の学科(指定学科)を卒業していれば大学・専門学校卒業(高度専門士)で1年以上の実務経験を積めば受験することが可能です。

実地試験の受験資格にも同様に学歴による制限はありません。例えば、中学校卒業後に職人として建築現場の管工事職人として働きはじめたとしても、8年以上の実務経験があれば2級管工事施工管理技士の試験を受験することが可能です。

学科試験合格後は実務経験の要件を満たしていれば、過去2年以内の合格者に限り学科試験が免除されるので、実務経験の要件を満たす直前に学科試験を力試しで受けてから実地試験の勉強に集中するという方法を取ることもできます。

なお、実務経験として認められる主な工事種別・工事内容については、冷暖房設備工事やガス管配管設備工事、上下水道配管工事など制限があります。

プラント、内燃力発電設備の設置工事や電気・電話・通信・電気計装・船舶・航空機などの配管工事、アルバイトによる作業員としての経験、工程管理・品質管理・安全管理などを含まない単純な労務作業など(単なる雑務のみ)の業務内容については実務経験として認められないので注意が必要です。

「管工事施工管理技術検定試験 学科試験・実地試験 受験の手引」を参照して、自分の実務経験が受験資格に該当しているかどうかを確認しましょう。

2級管工事施工管理技士試験の難易度・合格率

2級管工事施工管理技士には、学科試験と実地試験があります。2級の試験については、学科試験と実地試験が同日に行われるため、学科試験のみ受験することもできますし、両方を受験することも可能です。もしくは条件を満たしていれば、実地試験のみを受験することもできます。

学科試験のここ5年間における合格率は、50%台~60%台前半で推移しています。一方、実地試験の同じく過去5年間における合格率は30%台後半~40%台中盤です。ちなみに、合格率が判明している最新年度(平成30年度分)の合格率は、下記表のとおりとなります。

試験種別 合格率
前期試験 後期試験
学科試験 61.7% 57.1%
実地試験 40.4%

学科試験と比べると、実地試験のほうが若干合格率も低めです。しかし、学科試験は全受験者の約半数~半数以上が、実地試験は約4割前後の受験者が合格しているので、難易度としてはそう高くない試験といえます。

ただし、正解率が全体の60%を超えていないと合格できないので、十分な試験対策をして臨むようにしましょう。

合格するためには、試験形式への慣れが必要

管工事施工管理技士は、1級・2級とも学科試験と実地試験があります。2級の場合は、学科試験は年2回(前期:例年6月初旬、後期:例年11月中旬頃)、実地試験は年1回(例年11月中旬頃)行われ、11月中旬の後期試験は学科試験と実地試験が同日に行われます。

学科試験は四者択一のマークシート方式で、解答時間は2時間10分。必須問題では管工事施工管理技士として最低限身につけるべき基礎知識が、選択問題では専門的な知識が問われます。

必須問題は全部で12問、選択問題は出題数52問のうち41問、必要回答数40問中29問あるので全体の約7割です。その中で施工管理法に関する必要回答数が12問あるので全体の約3割あります。

一方、実地試験は全問記述式で、解答時間は2時間。同じく必須問題では最低限身につけるべき基礎知識が、選択問題では専門的な知識が問われる試験です。

実地試験は必須問題が2問、選択問題は2科目で各2問ずつ出題され、必要回答数はそれぞれ1問なので計2問の計4問になります。

選択問題は自分の得意分野、解答できそうな問題を選ぶことができるので、解答時間内でしっかりと時間配分をしながら問題を解く力が要求されます。学科試験では出題数の多い選択問題を中心に勉強し、しっかりと過去問を解いた上で対策を行うのが合格の早道といえるでしょう。

試験に合格すると、さらなるステップアップにつながる

2級管工事施工管理技士の学科試験(前期)は、札幌・東京・大阪など全国の10都市で受験することができます。学科試験(後期)、学科試験・実地試験については、青森・金沢などを含めた13都市で受験が可能です。

建設業法では、『「特定建設業」もしくは「一般建設業」について、営業所ごとに専任技術者を配置すること』が義務づけられています。また、監理技術者が必要な工事以外のすべての工事現場では主任技術者の設置が必要です。

2級管工事施工管理技士に合格すると、一般建設業の専任技術者や工事現場における管工事の主任技術者になることができます。建設業許可は施工管理技士などの在籍が条件となっているので、不在となれば許可を維持できなくなります。そのため、転職する際には有利になりやすい資格と言えるでしょう。

国家資格 1級管工事施工管理技士の概要・難易度・合格率

建築関連の国家資格、1級管工事施工管理技士とは?

1級管工事施工管理技士とは、建築業法に規定された管工事に関する工事設計から施工までの一連の管理監督できる技能を認定する資格試験で、国土交通省が認定する国家資格です(試験は一般社団法人全国建設研修センターが実施)。

2級管工事施工管理技士の上級資格となり、2級のところでも説明した公共工事受注の際に技術力を判断する指標となる経営指標審査の技術力評価で、1級の資格保持者1名あたり5点がカウントされるという利点があります(後述する監理技術者資格証を保有し、講習を受講すれば1点が追加)。

管工事施工管理技士の在籍は建築業許可要件に入っているため、建築業者であればどの企業も欲しがる人材です。特に1級に合格していれば、より規模の大きい会社への転職などもできるようになるので、2級取得したあとでステップアップする人も多くいます。

また、1級管工事施工管理技士を取得した人は、実務経験を2年積むことで建築設備士試験の受験資格が得られる他、社会保険労務士の受験資格も得られます。

特定建設業の専任技術者などになることができる

2級のところでも書いたように、建設業法において特定建設業および一般建設業の許可を受けた建設業者は、営業所ごとに専任技術者を配置、工事現場には監理技術者もしくは主任技術者の配置が義務づけられています。

1級管工事施工管理技士に合格すると、建設業者のうち特定建設業の許可を受けている建設会社の専任技術者になることができます。2級であれば一般建設業の許可を受けている建設会社における専任技術者までしかなれないので、1級に合格することでより大きな建設会社に転職することも可能です。その他、独立して建設会社を作ることもできます。

また、1級を取得することの大きなメリットとして、監理技術者になることができる点があげられます。これはどういうことかというと、特定建設業の許可を受けている元請の建設業者が総額4,000万円以上(建築一式の場合は6,000万円以上)の下請契約を行った場合に、元請業者は監理技術者の配置が義務づけられるというものです。

監理技術者の配置が義務づけられる工事現場以外では主任技術者が配置されますが、この主任技術者と同様に必要な現場のすべてで配置が求められます。監理技術者は資格を維持するために更新が必要です。更新しないと、監理技術者の資格が無効になるので注意してください。

1級管工事施工管理技士の試験概要

合格率

【学科試験】

30%台~40%台前後

【実地試験】

50%台~60%台前後

受験資格

下記に規定された実務経験を満たしている人

  • 大学・専門学校卒業(高度専門士):指定学科卒業後実務経験3年以上、指定学科以外卒業後実務経験4年6ヶ月以上
  • 短期大学・高等専門学校・専門学校卒業(専門士):指定学科卒業後実務経験5年以上、指定学科以外卒業後実務経験7年6ヶ月以上
  • 高等学校・専門学校卒業:指定学科卒業後実務経験10年以上、指定学科以外卒業後実務経験11年6ヶ月以上
  • その他:実務経験15年以上
  • 2級合格者:合格後実務経験5年以上
  • 2級合格後5年未満で、短期大学・高等専門学校卒業者:指定学科以外卒業後実務経験9年以上
  • 2級合格後5年未満で、高等学校卒業者:指定学科卒業後実務経験9年以上、指定学科以外卒業後実務経験10年6ヶ月以上
  • 2級合格後5年未満で、その他:実務経験14年以上

※指定学科とは、施工技術検定規則第2条に指定された学科をいう。
土木工学、都市工学、衛生工学、電気工学、機械工学または建築学に関する学科

※実務経験として認められる工事種別・内容

  1. 冷暖房設備工事
  2. 冷凍・冷蔵設備工事
  3. 空気調和設備工事
  4. 換気設備工事
  5. 給排水・給湯設備工事
  6. 厨房設備工事
  7. 衛生器具設備工事
  8. 浄化槽設備工事
  9. ガス管配管設備工事
  10. 管内更生工事
  11. 消火設備工事
  12. 排水支管工事
  13. 上下水道配管工事

受験費用

  • 学科試験:8,500円
  • 実地試験:8,500円

出題範囲

【学科試験】四者択一・マークシート方式

※出題数73問中、必要回答数60問

【午前】
■必須問題
原論、電気工学、建築学、設備、設計図書

■選択問題
空調・衛生

【午後】
■必須問題
施工管理法

■選択問題
法規

【実地試験】全問記述式

※出題数6問中、必要回答数4問

■必須問題
施工経験記述、施工要領図

■選択問題
空調、衛生、工程管理(ネットワーク工程表)、法規

1級管工事施工管理技士の試験難易度、合格率

試験の難易度は高め。合格すれば技術的な信頼度も高い資格

1級管工事施工管理技士は、2級と同じく必要回答数の6割が合格ラインです。2級と同じく学科試験と実地試験が行われますが、2級では同日に行われるのに対して、1級では別日に行われます。1級の学科試験は例年9月初旬に行われ、約1ヶ月後(10月初旬)に合格発表となります。

実地試験は学科試験合格者のみ受験可能で、例年12月初旬に行われます。約2ヶ月半後(翌年2月中旬)に合格発表があり、実地試験に合格することで最終合格となります。

学科試験の合格率は例年30%台~40%台で推移しています。これに対して、実地試験では50%~60%前後で推移しており、2級とは逆に実地試験の合格率が高くなっている点が特徴です。

とはいっても、2級と比べると1級のほうが出題範囲も広くなっており、難易度も高いのでしっかり勉強することが求められます。また、学科試験修了後、実地試験の実施日まで3ヶ月間時間があるので、その間にしっかりと対策を行わないと、不合格となる人もいるようです。

平成30年度学科試験の合格率が33.2%、実地試験は52.9%で、最終合格率は約17.6%と狭き門です。難易度としては高めですが、合格すれば監理技術者の道も開けますし、より高い技術力を持っていることの照明ともなるので、管工事に携わる技術者であれば持っておいて損のない資格と言えるでしょう。

2級と比べると試験範囲は広い

出題範囲を見ればわかるように、1級管工事施工管理技士の出題範囲は2級と比べて広いのが特徴です。ただし、すべてが必須というわけではなく選択問題もあるので、苦手な分野は解答する必要がありません。

まずは過去問や問題集を解いてみて、自分の得意・不得意を把握した上で勉強を進めていくことで、合格する可能性も高まるでしょう。当然のことですが必須問題はすべて解答する必要があるので、どのような問題でもしっかりと答えられるよう準備しておいてください。

学科試験の解答方式は、2級と同じく四者択一のマークシート方式です。試験は午後と午前に分かれており、午前は2時間30分、午後は2時間と1日がかりの試験となります。出題数・必要回答数とも2級よりも多くなっており、出題数は全73問で、必要回答数は60問。合格ラインは正解率60%です。

必須問題と選択問題の比率で見ると、学科試験の必須問題は38問、選択問題は出題数が35問で、必要回答数は22問。2級とは逆に必須問題の比率が高くなっています。

実地試験は全問記述式で、解答時間は2時間30分。選択問題は空調と衛生で各1問ずつの合計2問、工程管理(ネットワーク工程表)と法規で各1問ずつの合計2問出題され、必要回答数はそのうち1問を選択して解答します。

選択問題は自分の得意分野を選んで解答できるので、過去5年分くらいのものをしっかりとやり抜いて自分の得意分野を把握することが大切です。

最初から1級に挑戦する人も多い

管工事施工管理技士の試験には、1級と2級があります。実地試験も受験する場合は、両者とも一定の実務経験が求められます。ちなみに大卒もしくは専門学校卒業(高度専門士)で土木学科などの指定学科を卒業した人であれば、卒業後1年以上実務経験を積めば2級を、同じく卒業後3年以上実務経験を積むことで1級の受験資格が得られます。

1級に合格すれば、特定建設業の専任技術者や監理技術者が必要な工事現場の監理技術者になることができます。2級であれば、一般建設業の専任技術者や監理技術者が求められる現場以外での主任技術者になることが可能です。

つまり、一般建設業の許可を受けている会社に勤務しているのであれば、2級を持っていれば業務上必要な資格としては十分ということになります。しかし、受験資格に必要な実務経験で考えると、大学・専門学校卒業(高度専門士)であれば指定学科卒業で2年、指定学科以外の卒業でも3年待てば1級を受験することが可能です。

出題範囲が広いことを考えると、2級より1級のほうが難しいのは確かです。また、1級の合格率を見ても簡単に合格できる試験とはいえません。ただ、事前に勉強時間をしっかりと作り対策ができれば、十分に合格できる試験ですし、建築業界で働き続けることを考えても、2級より1級を持っていたほうが重宝されやすいでしょう。

そういうことを考えると、1級管工事施工管理技士の受験資格を満たしている、もしくはもう少しで資格を満たすことができるというのであれば、最初から1級に挑戦するのもいいでしょう。

一方で、実地試験は記述式のため、最初のうちは「何を書いたらいいか迷うことがある」という人もいます。実際、合格率を見ると2級よりも1級の合格率のほうが高いというデータも有り、2級での勉強が活かせているという見方もできます。

受験資格で考えると、例えば高校卒業であれば2級は指定学科卒業後5年、1級であれば指定学科卒業後10年の実務経験が必要です。このように受験資格を満たせるまで間がある、もしくはステップアップしたいという希望があるのであれば、2級から1級とステップアップする方法もあります。それぞれに合わせて受験計画を立ててみてください。

講習会を有効活用しよう

施工管理技士の実地試験では、「施工経験記述」という問題があります。どういった内容かというと、これまでに経験した施工経験が問われる問題です。管工事に限らず施工管理技士の試験ではどの分野でも出題されますし、実際に受験生の多くが苦手にしている分野でもあります。

実際、記述をするにあたりどうやって対策するか迷う人が多いのも確かでしょう。そういった場合は、各資格予備校などで行われる講習会に行くのがおすすめです。講師は実際に施工管理経験のあるプロですし、試験傾向を分析しているので、具体的なポイントを教えてもらえます。特に初めての受験であれば、独学より効率的といえるでしょう。

その他、管工事施工管理技士に役立つ可能性が高い資格

管工事施工管理技士に関連する資格はさまざま

管工事とは、建物に必要な配管工事を行う仕事です。主には6つに分かれており、空調、衛生(給排水)、冷媒(エアコン)、ガス、医療ガス、消火配管があります。狭い場所や外での作業が多いので、真夏は当然のことながら暑く、冬は寒い中での作業となります。

実際、管工事には特別な資格は必要ないので、建設会社に就職することができれば適性に応じて管工事に携わることが可能です。ただ、管工事に関する資格は管工事施工管理技士に限らずさまざまあります。実際に、建設業界では配管工の需要が高まっており、求人は増加しているのが現状です。

新築工事における配管工事の需要もありますが、近年では配管のメンテナンスに関する仕事が増えています。管工事に関する資格を持っていれば、「配管工事に関する知識がある」ことの照明にもなるので、資格を持っておいて損はないでしょう。

管工事に関する資格は、管工事施工管理技士だけではありません。ここでは、管工事施工管理技士に関連する資格についてまとめていきます。

  • 配管技能士
  • 建築設備士
  • 浄化槽設備士
  • 給水装置主任技術者
  • 下水道排水設備工事責任技術者
  • 水道技術責任者
  • 消防設備士

配管技能士

配管技能士は、管工事の資格の中でもっとも取得する人の多い資格です。1級(上級)・2級(中級)・3級(初級)の3種類があります。

3級は実務経験がなくとも受験することができます。2級は専門学校を卒業しているなどの条件を満たしていなければ、2年以上の実務経験が必要です。

1級は学歴によって定められた実務経験が必要なので、取得は簡単ではありませんが、1級まで取得すれば配管工事のスペシャリストと見てもらえるでしょう。

建築設備士

建築設備士とは、建築士に対して工事監理・建築設計に関するアドバイスを行う仕事です。空調設備や電気、ガスの設計や給排水設備などに関する知識が求められるので、1級管工事施工管理技士を取得した人がさらなるステップアップのために取得する人も多くいます。

浄化槽設備士

管工事施工管理技士の資格を取得することで簡単に取得できるようになるのが浄化槽設備士です。

1級もしくは2級を持っていると、浄化槽設備士講習を受ける権利ができます。この講習は、管工事施工管理技士の資格保持者のみが対象です。

同資格保持者は講習修了後に免状交付申請の手続きを行うだけで、国土交通大臣から「浄化槽設備士免状」が交付されます。

給水装置主任技術者

給水装置主任技術者も同じく、管工事施工管理技士の資格を取得することで有利に働きます。給水装置主任技術者とは、水道管の設置や改造。修繕工事を行うために必要な資格です。

試験科目は8科目ありますが、管工事施工管理技士の資格があるとこのうち2科目(給水装置の概要・給水装置施工管理法)が免除されます。これは、他の施工管理技士資格にはないメリットです。

その他

その他、水道配管工事に欠かせない資格として、下水道排水設備工事責任技術者や水道技術責任者、水道布設工事監督者といった資格があります。

消防設備士というのは、消火器やスプリンクラー設備など消火設備、自動火災報知設備などの警報設備や救助袋など避難設備の工事・点検整備を行う際に必要となる資格です。

配管工事の実務経験には消火設備工事も含まれるので、持っておいて損のない資格といえます。

管工事施工管理技士の資格が取れる学校

専門学校東京テクニカルカレッジ

専門学校東京テクニカルカレッジでは建築監督科と建築科を設置して、設計から施工、完成までの一連のプロセスや材料知識、構造知識、耐震設計などを学び、建築監督科では建築監督に必要なマネジメント力を身につけるべく、施工管理や安全管理、関連法令に関する知識を身につけます。

建築監督科は4年制の専門課程なので、卒業すると「高度専門士」が与えられ、卒業と同時に二級建築士の受験資格が得られます。その他、管工事施工管理技士の受験に必要な実務経験は、2級では1年、1級では3年に短縮されます。

基礎から応用まで!実習中心の授業が魅力

実際に社会に出て役立つ資格取得支援はもちろんのこと、建築に必要な基本技術・専門知識・プロジェクト管理に関する技術を1・2年次で学び、3・4年次では建築に求められる工事監理について、企業実務学習で学べる体制を作っています。

これによって、建設現場で求められるコミュニケーション能力やリーダーシップを養成するだけでなく、知識と実践の交互学習を可能にしています。就職支援に関しても、大手建設会社にこだわった支援をしており、日本の建築技術発展に大きく寄与しています。

東京電機大学

東京電機大学の理工学部、建築・都市環境学系では、「まち」の作り方を土木・環境・建築の観点から総合的に学ぶフィールドを用意している大学です。「建築コース」では建築の専門知識や技術を学び、都市・環境景観に配慮した建築技術者の養成を目指すことで、50年後の未来を描く「まちづくり」を研究しています。

卒業後は二級建築士の受験資格を得ることが可能です。その他、卒業後に実務経験を2年以上積むことで一級建築士、卒業後1年実務経験を積むと2級管工事施工管理技士、3年積むことで1級管工事施工管理技士の受験資格が得られます。

「主コース・副コース制」で専門能力をさらに広げる

東京電機大学は実習や実験に重点を置いた教育を行い、最新の教育設備を整えているため、就職内定率が高い大学として知られています。それを支えているのが理工学部の2年次で行われている「主コース・副コース制」です。

主コースは所属する学系から選び、副コースとして異なる学系のコースから選ぶことができます。これにより、専門分野をさらに深めたい、あらゆる分野を広く学びたいなどの要求に応え、さらに3年次では複合領域を学ぶことができるため、幅広い視野を持った建築科・建築技術者を輩出しています。

岡山理科大学専門学校

岡山理科大学専門学校は、岡山市にある学校法人加計学園を母体とした岡山理科大学を中心とした学園にある専門学校です。

近年は新築の建築技術はもちろんのこと、リフォームや古民家の再生技術が求められていることから、設計・建築の基礎を学んだ上で、リフォームに必要な知識と技術を身につけられるようなカリキュラム構成になっています。

卒業までに、福祉環境の知識やそれ以外にも建築で必要とされる技術を身につけることが可能です。卒業後は二級建築士の受験資格だけでなく、管工事施工管理技士に関しては卒業後に実務経験を3年積むと2級を、2級合格後に5年の実務経験を積むと1級の受験資格が得られます。

現場を知り尽くした現役の建築士が多数在籍

岡山理科大学専門学校の魅力は、19名の一級建築士(3名の常勤を含む)が教員として在籍している点にあります。様々な現場を経験し、現場を知り尽くしているので、測量や建築現場の見学など、座学ではつかめない現場の雰囲気や実務を知ることができます。

その他、学校での実習もコンピュータを積極的に導入しており、図面作成に必要なCAD技術を身につけることが可能です。

大学への3年次編入で学歴・資格の面で有利になる

岡山理科大学専門学校を卒業後、編入試験に合格することで、系列校の岡山理科大学工学部建築学科への3年次編入ができます。すでに持っている受験資格を活かして資格取得に励むことも可能なので、卒業時には学位(建築学)と資格の両方を取ることもできるでしょう。

その他、大学に編入・卒業することで2級管工事施工管理技士では最短で3年、同じく1級は最短で8年~10年必要な実務経験が2級で1年、1級では3年まで短縮されます。

卒業まではさらに2年かかってしまいますが、卒業後資格取得に有利になることを考えると、こうした方法があることを片隅においておくといいでしょう。

管工事施工管理技士の資格・試験まとめ

管工事施工管理技士の資格を取得するには実務経験が必要。資格価値が高い1級を目指そう

給排水設備などの配管工事の仕事を行うためには、特に資格は必要ないものの、施工管理・監督を目指すのであれば管工事施工管理技士の資格取得が不可欠です。

資格には2級と1級があり、2級であれば一般建設業の営業所専任技術者および工事現場の主任技術者になることができます。1級を取得すると特定建設業の営業所専任技術者および元請けが4,000万円以上(建築一式であれば6,000万円以上)で下請契約を行った場合の監理技術者、もしくは主任技術者になることが可能です。

同資格の取得者は、公共工事受注の際に重視される経営事項審査の技術力評価において点数が加算(2級取得者は1人あたり2点、1級取得者は1人あたり5点、監理技術者で講習受講者は1点追加)されます。

資格取得者の在籍は、一般建設業および特定建設業の許可要件になっているので、建設業者では資格取得者は引く手あまたです。また、管工事は建築でも重要な役割を果たす部分なので、資格取得ご実務経験を積むことで建築会社を設立するなど独立開業をする選択肢ができます。

2級と1級では、1級を持っていたほうが何かと優遇されやすいので、取得を目指すのであれば1級の取得を目指すことがおすすめです。

管工事施工管理技士の参考情報

平均年収400万円~500万円
必要資格
  • 1級 管工事施工管理技士
  • 2級 管工事施工管理技士
資格区分 国家資格
職種建築・不動産

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