手話通訳士の給与・年収は?初任給や平均月収などの収入統計

手話通訳士の給与・年収は?初任給や平均月収などの収入統計

健常者と聴覚障がい者とのコミュニケーションをサポートする手話通訳士の収入はいくらくらいなのでしょうか?今回の記事では手話通訳士の給与や年収について紹介します。また収入をアップさせるための方法や他業種から手話通訳士の転職を考えるときの注意点なども紹介します。

手話通訳士の初任給

手話通訳士の初任給は10~15万円

手話通訳士として働く場合、初任給は10~15万円程度が相場といわれています。

手話通訳士は聴覚障がい者と健常者とのコミュニケーションを円滑に行えるようにサポートするという福祉に関連した仕事ですが、給与についてはかなり厳しい現実が待っているようです。

手話通訳士になるためには手話通訳技能認定試験の合格が必須です。手話通訳技能認定試験は国家試験ではありませんが、社会福祉法人聴力障害者情報文化センターが主催をしている公的資格であり、試験に合格したものしか手話通訳士と名乗ることのできない名称独占の資格です。

手話通訳士と働くためには資格が必要

手話通訳士の資格がなくても手話の通訳として働くことは可能です。ただし政見放送や裁判の手話通訳においては手話通訳士でなければ行うことはできません。そのため手話通訳を専門として働くためには、手話通訳士の資格を取得することは重要です。

手話通訳士の資格の難易度は非常に高く、平均の合格率は20%ほどです。レベルの高い資格の割には手話通訳士の給与は低いため、手話通訳士になるためには高い収入を得ることよりも聴覚障がい者の役に立ちたいというボランティア精神を持ち続けることが必要です。

福祉関連施設や自治体で働く方法も

手話通訳士を専門として活躍されている人もいますが、多くの場合は福祉関連施設や地方自治体で勤務しています。主な勤務先としては、都道府県や市町村の社会福祉協議会、聴覚障がい者団体、聴覚障がい者情報提供団体、病院などの医療機関、NPO法人などが挙げられます。

手話通訳士の業務をメインとして働くことのできる企業もありますが、手話通訳ができる職員として採用される場合が多いため、就職の面接を受ける際にはどのような業務内容なのかをチェックしておきましょう。

他業種からの転職を希望する場合には収入の確認を

他業種から手話通訳士になることは可能です。手話の学校に通うことや独学で勉強することで手話通訳士に必要な手話の基礎知識を身につけることができます。さらに手話で会話している人とコミュニケーションをとることで技術を習得してから本格的に手話通訳士を目指すこともできるでしょう。

平成30年賃金構造基本統計調査結果(初任給)のデータによると、大学卒の平均初任給が20.6万円、高校卒の平均初任給が16.5万円です。手話通訳士は平均初任給と比較すると低いため、転職後に大幅に給与が下がる可能性もあります。そのため他の業種からの転職を計画するときには、収入面についても慎重に検討するようにしましょう。

手話通訳士の平均給与

手話通訳士の平均給与は16~31万円

一般社団法人全国手話通訳問題研究会による「雇用された手話通訳者の労働と健康についての実態調査報告書」による手話通訳士の平均給与は以下の通りです。

福祉関連の団体へ勤務している手話通訳士

雇用者属性 平均月収
正規職員の男性 27.5万円
正規職員の女性 22.5万円
非正規職員の男性 16.1万円
非正規職員の女性 16.0万円

自治体へ勤務している手話通訳士

雇用者属性 平均月収
正規職員の男性 27.5万円
正規職員の女性 31.0万円
非正規職員の男性 16.2万円
非正規職員の女性 18.7万円

勤務場所や雇用形態によっても大きく異なりますが、手話通訳士の平均給与は16~31万円です。厚生労働省による「平成29年賃金構造基本統計調査」のデータでは、日本の平均給与は30.4万円となっているため、手話通訳士の平均給与は他の職業と比較してやや低めの傾向であることが分かります。

平均月収が10万円に満たない手話通訳士も

非正規職員として働く手話通訳士の中には平均月収が10万円以下の人もいます。大きな理由としては、手話通訳などはボランティア色が強いため職業としての手話通訳士としての認知がまだまだ低いとことが挙げられます。

福祉関連施設や自治体で勤務する場合には手当の付与もある

手話通訳士のみで生計を立てている場合には賞与や残業などの各種手当はありませんが、福祉関連の団体や自治体に勤務している場合には賞与や各種手当の支給をしているところもあります。

手話通訳士として安定した収入を目指す場合には、就職をする際に社会保険の加入の有無や賞与などの有無があるのかを確認するようにしましょう。

福祉関連施設で勤務する場合にはシフトの確認も大切

ただし福祉関連施設によっては24時間体制のところもあります。そのような施設ではシフト交代制を採用しており、日勤のほかに夜勤の勤務もあります。そのため体力的にもかなりハードになることも考えられます。

日中のみの営業をしている施設の場合には夜勤の勤務はありませんが、多少の残業が必要となることもあります。福祉関連施設で手話通訳士として働く場合にはどのような勤務体系なのかを確認するようにしましょう。

手話通訳士の年収統計

手話通訳士の年収は100~370万円

手話通訳士の平均年収について、「雇用された手話通訳者の労働と健康についての実態調査報告書」の平均給与を基にして計算すると200~370万円です。新人の手話通訳士については月給が10万円前後になることも考えられるため、手話通訳士の平均年収は100~370万円と考えられます。

手話通訳の経験を積めば収入アップも見込めますが、手話通訳士の資格試験のレベルの高さなどを考慮すれば、手話通訳士の収入レベルは低めといえます。収入よりも、他の人を助けるというやりがいにこだわって仕事することが大切でしょう。

アルバイトして働く場合には1,000~1,500円の時給が平均的

手話通訳士の中にはアルバイトとして働いている人もいます。普段は別の仕事を行いながら、週末や休日に手話通訳の仕事をしています。手話通訳のアルバイトの平均時給は1,000~1,500円です。手話通訳士として多くの聴覚障がい者をサポートしたいと考えている人にはおすすめの方法です。

専門で働く場合には実績を作るのがポイント

手話通訳士を専門にして活躍している人の多くは、裁判や政見放送、保健所や大学などの教育機関で手話通訳を行っています。特に裁判などでの手話通訳では、通常の手話言語に加えて専門的な知識も必要とします。手話通訳についての高いレベルの知識が求められますが、ある程度の実績を残せば高収入を得ることも可能です。

施設などで勤務する場合は別の資格を取得することも大切

福祉施設などで手話通訳以外の業務も行っている手話通訳士の中には、別の福祉系の資格を取得して収入アップに成功した人もいます。

福祉施設で求められる資格として社会福祉士や介護福祉士などの国家資格が挙げられます。他の資格を取得していれば扱うことのできる専門分野が広がりますし、資格手当を支給されることもあります。

スキルアップするための方法として、福祉施設や自治体などで職員をまとめる管理者として勤務することがあげられます。管理者として働くためには手話通訳能力だけではなく、マネジメント能力も求められます。さらに福祉についての十分な知識や経験も必要です。管理者の場合には年収が350万円を超えることもあります。

手話通訳士の給与・年収まとめ

手話通訳士の給与は低め。収入よりもやりがいを重視することも大切

手話通訳士の平均給与は他の業種よりも低いため、手話通訳士を専門として働くのか、他の福祉や事務関連の仕事も兼任する職員を目指すのかを検討しておくことは大切です。

福祉関連施設の職員を目指すのであれば福祉関連の国家資格を取得しておくと就職を有利にできます。

ただし手話通訳士は聴覚障がい者と健常者のコミュニケーションをサポートするという重要な役割があります。高収入を得ることよりも、仕事を通して多くの人を笑顔にすることにやりがいを持てるならば長く続けることのできる仕事です。

手話通訳士の参考情報

平均年収200万円~350万円
必要資格
  • 手話通訳士
資格区分 公的資格
職種心理・福祉・リハビリ

統計情報 出典元:

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