競艇選手の資格・試験とは?競艇選手資格検定試験の概要と合格の秘訣

競艇選手の資格・試験とは?競艇選手資格検定試験の概要と合格の秘訣

公的な機関がギャンブルとして開催し水上の格闘技とも呼ばれる競艇(ボートレース)。競艇の選手になるために必要な資格の内容や試験の難易度、合格率や資格を取得することが出来る学校の情報、競艇選手に関連した資格などをご紹介します。

競艇選手の資格とは?

国家資格の競艇選手資格検定試験

競艇選手として活躍するには、国家資格である競艇選手資格検定試験に合格する必要があります。

この国家資格の競艇選手資格検定の資格を得るにはボートレーサー養成学校(旧やまと学校)へ入所することが必須となっています。

ボートレーサー養成所へ入所することで競艇選手への道が開かれますが、このボートレーサー養成学校へ入所することが最難関となっています。どれほど難しいのか紹介します。

競艇選手の資格を得るための難易度・合格率

倍率は平均約30~40倍

ボートレーサー養成所へ入所し、競艇に関する知識や競艇選手として競技に参加するための技術を学んでいきます。しかしボートレーサー養成所へ入所するには中学校や高校の入試と同じく試験を受ける必要があります。

ボートレーサー養成所では毎期約50名募集します。123期を例えますと、その約50名という枠に対し応募者数は約1,035名。その内、合格者数は男性44名女性8名の合計52名となり合格倍率は21.12%となりました。

118期では応募者数1,596名に対し合格者数は、男性28名女性8名の合計36名となり合格倍率は44.3%でした。倍率は多少の変動はありますが、約1,000名の応募者がいたとすると第1次試験で約800名近くの方が不合格となっています。

第118期の応募者数、合格者数

応募者数 合格者(男性) 合格者(女性) 合格倍率
1,596名 28名 8名 44.3%

受験資格

ボートレーサー養成所のホームページに記載されている募集要項を紹介します。試験には2種類あり一般試験と特別試験と行われています。

一般試験応募資格

年齢 15歳以上30歳未満
学歴 入所日において中学校を卒業していること
身長 170㎝以下
体重
  • 【男子】47キロ以上 57キロ以下
  • 【女子】42キロ以上 50キロ以下
視力 両眼ともに裸眼で0.8以上(コンタクト・フェイキックIOL「有水晶体眼内レンズ」手術は不可)
弁色力 強度の色弱ではないこと
聴力その他の健康状態 選手養成訓練を行うのに支障のない者
その他
  • 禁固以上の刑に処せられた者及びモーターボート競技法に違反し、罰金以上の刑に処せられた者。
  • 選手養成訓練中に成績不良または素行不良により養成を取られた者。
  • 反社会的勢力との関係が疑われるなど、モーターボート競争の公正を害する恐れがあると認められるに足りる相当の理由があるもののいずれにも該当しない者。

特別試験で受験するには上記の応募資格の他に以下の条件のいずれかを満たす必要があります。

特別試験応募資格

  • モーターボートの全日本K400選手権大会において3年以上連続して3位以内の者
  • (一社)日本自動車連盟公認の国際Aライセンス以上の取得者または(一財)日本モーターサイクルスポーツ協会公認の国際ライセンス資格取得者であって、国際または国において5位以内の者
  • スキー、スノーボードまたは体操競技においてオリンピック、その他世界大会日本代表の者
  • その他スポーツにおいて本会が特に認める者

女性の受験資格

競艇はスポーツ競技の中では珍しく男女同じレースに出場して競い合うことができます。開催されるレースの中には女性だけのレースは開催されているレース中でも人気が高いです。

女性も競艇選手になるためにはボートレーサー養成所へ入所する必要があり、男性・女性と試験内容は変わりませんが、体重制限が異なります。

先ほど紹介しましたが、男性は47キロ以上57キロ以下に対し、女性は42キロ以上50キロ以下となっています。体重は男性と条件が異なるので注意が必要です。

試験内容

試験は第1次試験、第2次試験、第3次試験と行われます。主な試験内容を紹介します。

第1次試験
  1. 【学科試験】国語、数学、理科、社会(高等学校入学試験程度の内容)
  2. 【体力試験】柔軟性、筋力、瞬発力
第2次試験
  1. 【身長及び体重測定】試験当日の身長及び体重が応募資格に定めている基準を満たさない者は、以下の2及び3の受験を受けることが出来ません
  2. 【適性試験】操作適正、反応力、注意力、調整力、スポーツビジョン、心理判断等
  3. 【体力試験】全身持久力、筋持久力、瞬発力、敏捷性、柔軟性
第3次試験
  1. 【人物試験】面接
  2. 【身体検査】眼科、耳鼻咽喉科、外科、内科、泌尿器科
  3. 【適性検査】視覚、視野、音感、運動神経

第2次は第1次試験を合格またはスポーツ推薦者のみを対象として行われます。第3次試験は第2次合格者のみを対象として行われます。試験会場は北海道、関東、東海、近畿、四国、中国、九州、沖縄の主要として実施されます。

特別試験を受験する方には体力試験は免除されます。試験会場はボートレーサー養成所で行われます。

競艇選手の資格が取れる学校

ボートレーサー養成所

福岡県柳川市にあるボートレーサー養成所へ入所し、厳しい寮生活を送りながら競艇選手になるための技術と知識を学ぶことで国家資格である競艇選手資格検定を取得することが出来るようになります。

しかし、養成所に入所したからといって安心はできません。入所から4カ月が経過すると進級試験が実施されます。進級試験の全7科目中60%未満の科目が3科目あると退学となってしまいます。

また、進級試験以外に1年間に4回実施される班別試験があります。中学校や高校でいう中間テストや期末テストとなっています。この試験も得点率が20%未満の訓練生は退学です。

養成所の訓練生同士で行うレースで勝率が著しく低い、転覆等の事故率が高いと退学となってしまい、約50名の入学生は卒業を迎えるころには30名前後になることも多々あります。

どんなに技術力が身に付いてきたとしても上記の試験の基準を満たすことが出来ない、訓練生同士のレースでの成績が悪ければ退学になってしまう厳しい世界といえるでしょう。

ボートレーサー養成所では競艇選手以外に学べることがある

ボートレーサー養成所では競艇選手以外に、レースの判定などを行う審判員やレースに出場する選手が使用するボート・モーターの検査などを行う検査員になるため訓練を受けることもできます。

審判員も検査員のどちらも1年間の養成訓練期間を終えると審査員はレースの判定を行う業務、検査員はモータの検査等を行う業務に就きます。

ボートレーサー養成所へ入るための予備校がある

競艇選手になるための予備校があることをご存知でしょうか?ボートレーサー養成所の合格倍率が約30~40%と高いため、中には競艇試験予備校で受験対策を行っている方もいます。

「艇学グループ」は日本で唯一の競艇選手になるための登竜門である養成所に対して、本格的な試験対策を行う機関です。週1回通学し実際の試験器具で専門の講師から指導を受けることができ、体力試験と適性試験の対策を行うことができます。

この他に通学が難しい方に向けてDVD講座もあり全ての科目対策ができます。また月1回全国で定期的にセミナーも開催されています。仕事や遠方にお住いの方が多く参加されています。艇学名物ともいわれている、第2次試験直前に福岡県で行われるセミナーもあります。実際の試験を再現した試験対策を受けることができます。

競艇選手を目指しているが実際に試験を受けるにあたって何をしていいのかわからない、専門講師のもとので試験対策勉強をしたいと考えている方は試験対策期間を利用することで、競艇選手になるための道が開かれる可能性があります。

競艇選手の資格・試験まとめ

ボートレーサー養成所へ入所しても競艇選手になれるとは限らない

倍率が非常に高いボートレーサー養成所へ入所するには身長や体重の基準を満たさなければならず、全ての人が受験することはできない狭き門です。

入所後も規律正しく礼節を重んじる生活を送るため、この厳しい訓練生としての入所生活に挫折してしまう方もいますが、過酷ともいわれる生活から多くを学びきる強い気持ちがある方が競艇選手に必要な資格といえるでしょう。

競艇選手の参考情報

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  • 競艇選手資格検定
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