広報に必要な資格や試験とは?PRプランナー資格認定制度で資格を取得しておくと有利
広報の仕事では様々な知識が必要です。広報になるために絶対的に必要とされる資格はありませんが、取得しておいた方が後々生かせるのがPRプランナーの資格です。今回はこの記事で、PRプランナーの資格やその他の関連資格についてご紹介します。
広報の資格とは?
PRプランナー資格認定制度
広報の仕事につくために「これは絶対必要」という資格はありません。しかし、仕事内容は広いため、広報に関係する資格を得て知識を増やしておいた方が、後々役に立つでしょう。広報の仕事に関係する資格の中で、最も取得しておいた方が良いのは、日本PR認定協会が認定する「PRプランナー資格認定制度」です。
2007年からスタートしたこの制度は、PRパーソンとしての職業意識、技術、知識があることを認定するために作られたものです。会社の広報部門で働いている現役の人ばかりでなく、将来PR、広報に関係する仕事に就きたいと考えている人たちにとっても有益な資格です。
公式ホームページによると、2018年10月11日時点でのPRプランナー資格取得者数は、2,540名。試験に合格した後も、定期的なセミナーや交流会、勉強会が開催されており、資格を取得した後もPRや広報に関する知識を増やすことができたり、他社のPRで活躍している人と交流できたり、などのメリットがあります。
PRプランナー資格認定制度は1~3次の3つの試験があり、その合格範囲によって3つ認定資格に分けられています。
PRプランナー
PRプランナーは1~3次の試験に全て合格し、なおかつPR書類審査を通過した人に与えられる資格です。PRプランナーなるための3次試験の受験資格は、「2次試験4科目合格、かつ3年以上の広報・PR関連実務経験者」ですので、知識がありなおかつ現場で3年以上活躍している人が求められます。
准PRプランナー
准PRプランナーの認定条件は1次と2次の試験に合格し、なおかつ准PR書類審査を通過していることです。上記のPRプランナーのように試験に合格するためには実務経験は必要とされません。この資格では、PRに関する専門的な知識を持っていることが必要です。
PRプランナー補
PRプランナー補の認定条件は1次試験に合格していること、なおかつPRプランナー補の書類審査に通過していることが条件です。PRや広報に関する最低限の知識を有していることが認定の条件です。
広報の資格の難易度・合格率
PRプランナー資格認定制度の難易度は1~3次の試験によって異なる
3種類に分かれるPRプランナー資格認定制度は、その試験内容によって合格率や難易度が異なります。試験は1~3次まであり、試験に合格した数が多いほうが上位の資格を取得することができますが、当然上位資格になるにつれて、その難易度は高くなります。
1次試験
1次試験の合格率は、第23回(2018年8月)74.1%、第22回(2018年3月)74.1%、第21回(2017年8月)76.1%です。さらに過去の累計平均合格率は75.1%で、ほとんどの回が70~80%台の合格率ですので、それほど難易度は高くないといえるでしょう。1次試験の受験資格は特にありません。
試験方法は50分間のマークシート方式の試験で、パブリックリレーションズ理論、倫理、企業の危機管理、国際活動などの原則や基礎知識といった、基本的な知識を問われます。
2次試験
2次試験の合格率は、第23回(2018年8月)86.4%、第22回(2018年5月)75.7%、第21回(2017年11月)78.7%です。さらに過去に遡ってみると、合格率が60%台の回も存在しますが、過去の累計平均合格率は約76.0%ですので、1次試験と同様に難易度はそれほど高くないといえます。試験方法は50分のマークシート方式で、A~Dの4科目各25問に問題が分かれています。
- 科目A CSR、IR、危機管理等、企業経営とコミュニケーションに関する知識
- 科目B マーケティング、ブランドマネジメントに関する知識
- 科目C 広報・PR実務に関する知識
- 科目D 時事知識
2次試験の受験資格は1次試験に合格していること。1次試験で求められるのはPRに関する基礎知識でしたが、2次試験では専門知識が求められるのが特徴です。
3次試験
3次試験の合格率は、第22回(2018年7月)41.6%、第21回(2018年1月)43.3%、第20回(2017年7月)53.0%です。第1回から直近までの累計平均合格率は61.7%ですので、1次または2次よりも合格率が低いことが特徴です。
ただ、受験者数の半分以上は合格することを考えればそれほど難易度は高くないと考えられますが、1~3次の試験の中では最も難易度の高い試験ということができるでしょう。3次試験の受験資格は2次試験4科目全てに合格していること、なおかつ3年以上の広報やPRに関する実務経験があることが条件です。
3次の試験内容は記述方式で2つの課題が出され、180分の時間が与えられます。
- 課題A ニュースリリースの作成
- 課題B 広報・PR計画の立案作成( 課題Bは「コーポレート課題」もしくは「マーケティング課題」から1つ選択 )
その他の広報関連資格
Office系ソフト全般
広報の仕事は人との関わりが多い反面、デスクワークも多いのが特徴です。社内資料、社外資料の作成などがあるので、Word、Excel、PowerPointなどOffice系のソフト全般を使いこなせることが基本となるでしょう。
資料作りでは文字以外にも簡単な画像や動画などがあると、人の目に留まりやすくなります。画像や動画の編集技術があれば、な仕事に生かせることから、AdobeのPhotoshop、Illustratorや動画ソフトなどを習得しておくと広報としてのスキルアップにつながることでしょう。
商品プランナー
商品プランナーの資格基準は、「商品プランナーとして、主に商品戦略、販売戦略、販売促進戦略の基礎的な知識と技術を身に付けている者」とされており、受験資格に制限はなく誰もが受けることのできる試験です。
日本商品開発士会が認定しているこの試験は、商品、サービス、商品開発における企画、マーケティング、コミュニケーション・プレゼンテーションの基礎を必要とされるため、PRに関連する資格として役立つことでしょう。
試験は年に2回主要都市で開催されており、試験の60%以上の合計点を取ることが合格基準とされています。資格を取得した後の登録有効期限は1年間。資格を継続させたい場合は年間登録料が必要です。
IRプランナー
IRとは、企業の株主や投資家に対する情報開示をする広報活動をさします。広報の仕事にはIRが必ず含まれている訳ではありませんが、上場している大手企業などで広報の仕事に就く場合は、IR活動が必須の場合もあります。
IRプランナーとは、IR活動においてコーポレートガバナンス、コンプライアンス、情報開示、資本市場。企業価値評価などについて知識があることを証明し、2007年より日本IRプランナーズ協会が認定している資格です。IR実務未経験者対象の「CIRP」、実務歴1年以上を対象とする「CIRP-S」の2つがあります。
広報の資格が取れる学校
広報に就職するための系統とは
学歴や資格などはそれほど重視されないのが広報の仕事です。ただし、卒業しておいた方が仕事をする上で役立つであろう系統の学問はいくつかあります。大学の場合は、経営学部、経済学部、社会学部、短期大学の場合は情報科、経営学科、ビジネス学科などが有利でしょう。
同じく専門学校に進む場合は、ビジネス学科での知識習得が一番広報の仕事に有利といえるでしょう。
名古屋スクール・オブ・ビジネス マスコミ広報学科
数ある専門学校のなかで、珍しく広報に関する学科がある名古屋スクール・オブ・ビジネス。
職業実践専門課程認定校として、知識の習得だけでなく現場での実践、プロによる指導を受けることができます。マスコミ広報学科は、企画・編集コース、広告・PRコース、芸能マネジメントコースの3種類。
広告・PRコースではイベント「オレンジリボン」を学生自ら企画、運営、プロデュースしていることが特徴です。マーケティングの基礎や広告・プロモーション実習、メディアビジネス論など将来役に立つ知識を得ることが可能です。
この学校では特待生制度もあり、定められた条件と入学書類選考に合格し、勉学に対する目標と信念が認められれば、奨学金として授業料が免除されます。
広報の資格まとめ
必須の資格はないが、関連知識を深めることが大事
広報の仕事に就くにあたり、必ず必要とされる資格はありません。ただし、習得しておいた方が良い資格や知識は多分にあります。
一番おすすめするのはPRプランナー資格認定制度ですが、その他にも商品プランナーやIRプランナーも取得しておくとよいでしょう。また、オフィスの全般を使えることも基本なので、あらかじめ使いこなせるようにしておきましょう。
広報の参考情報
平均年収 | 250万円~600万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | オフィス |
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