プロゴルファーの資格・試験とは?資格認定プロテストの概要と合格の秘訣

プロゴルファーの資格・試験とは?資格認定プロテストの概要と合格の秘訣

プロゴルファーの資格・試験と聞いてどのようなことをイメージされるでしょうか。当たり前のように試合にでている人たちをテレビで見ていますが、この人たちがどのような道を通ってプロになったかを知ることで、見方が変わると思います。

プロゴルファーの資格試験とは?

まず最初に知っておきたいのが、男子は日本プロゴルフ協会、通称:JPGA、女子は日本女子プロゴルフ協会、通称JLPGAから認定されると、プロゴルファーの仲間入りです。

そして、プロにはトーナメントプレイヤーと、ティーチングプロの2種類があることを知っておいてください。

プロゴルファーの資格種類

プロゴルファーと言えば、テレビなどで活躍する有名選手たちを想像されるかと思います。現在プロゴルファーとして認定されている資格は「トーナメントプレイヤー(TP)」と「ティーチングプロ(TCP)」の2種類があります。

「トーナメントプレイヤー」とは、ゴルフトーナメントに関する技術や知識が特に優れており、ゴルフトーナメントに参加し、賞金やスポンサー料を獲得するプロゴルファーたちのことです。

「ティーチングプロ」は人にゴルフを教える指導技能に優れており、広範囲にわたるゴルフ知識を取得しており、ゴルフの普及と発展を目的に活動する人たちのことです。

知名度が高くなれば、本やDVDの出版、テレビの出演もありえます。

トーナメントプレイヤーになるには

トーナメントプレイヤーになるには2つの方法があります。

ひとつは、日本プロゴルフ協会と日本女子プロゴルフ協会が毎年一回開催する資格認定プロテストに合格するという方法です。受験資格は男性16歳以上、女性18歳以上です。

資格認定プロテストは次の四段階で構成されています。

  1. 第一段階はプレ予選で、36ホール・ストロークプレー
  2. 第二段階は1次プロテストで、36ホール・ストロークプレー
  3. 第三段階は2次プロテストで、54ホール・ストロークプレー
  4. 第四段階は最終プロテストで、72ホール・ストロークプレー

各段階の上位者が次の段階に進むことができ、最終的に上位50位までの人たちがプロになることができます(女性の資格認定プロテストは三段階まで)。もうひとつの方法は、ゴルフツアートーナメントに実際に参加し、優勝するとプロ宣言が可能になります。ここでプロ宣言を行えば、プロとして認定を受けることができるわけです。

石川遼選手が300名を超える報道陣の前で、「今日からプロゴルファーの石川遼です!これからもよろしくお願いいたします!」と元気良く発表したのもまだ記憶に新しいのではないでしょうか。

実際、言葉だけでみると、資格認定プロテストの方が手順が多いのに対して、ゴルフツアートーナメントに優勝してプロ宣言を行うのであれば、優勝する方が近道に見えるかもしれません。ですが、ゴルフツアートーナメントは年間30試合程度で、まず出場するには1600人程の参加者の中から勝ち上がっていく必要があります。

当然、参加者の中にはすでにプロとして活躍されている方もいるので、ここで優勝してプロ宣言を行うのは至難の業であることは間違いありません。石川遼選手は本当にすごい選手なのです。

ちなみにですが、資格認定プロテストを受ける場合の費用は、最終まで進んだとして286,200円かかります。しかも、合格すると入会金460,000円、年会費42,000円、さらに試験中のプレフィー代は別途個人負担で、試験受験中の交通費、宿泊代などを合計するとおよそ1,000,000円ほどの費用がかかります。

ティーチングプロになるには

ティーチングプロの受験資格は先ほど紹介させて頂きましたトーナメントプレイヤーとは違い、男性は申込年度20歳以上に達する方になります。女性は変わらず18歳です。

ティーチングプロの試験もトーナメントプレイヤーと同じく年に一回の試験となります。

試験内容としては、

  • 書類審査
  • 実技審査
  • 筆記試験
  • 面接審査

まず最初に書類審査が行われます。ちなみに平成30年度の書類審査のテーマは、「将来どのようなゴルフ指導者を目指すのか」というものでした。

次にプレ実技審査が行われ、これに合格すると、実技審査、筆記試験、面接審査という流れになり、全てに合格した人が初めてティーチングプロになれるのです。

費用としては、トーナメントプレイヤーと同じく多額の費用が必要で、試験がトータル580,000円、合格した場合の入会金460,000円と年会費42,000円が必要なので、だいたい1,200,000万円前後の資金が必要になり、こちらも別途プレフィー代が必要となってきます。

こうしてみるとゴルフは練習からプロになるまで、プロになってからも本当に多額の資金が必要で、安易に始めようという気持ちで始められないことから本物の集団とも言えます。

プロゴルファーの資格試験の難易度・合格率

それでは次にこの2種類の資格試験の難易度や合格率をみていきましょう。

トーナメントプレイヤーの難易度や合格率

記事の中でも少し触れましたが、最終的に上位50名がプロになることができます。簡単そうに思うかもしれませんが、合格率約5~9%前後です。

2013年度の合格率をみると、男子607人が受験して合格者が53人、つまり合格率8.7%。女子355人が受験して合格者20人、合格率6%と本当に困難な道のりなのです。

600名以上参加したプロテストもありましたので、その中にはアマチュア大会の上位者や大会優勝者も含まれ、競合相手になってきます。そのため、技術力、精神力、運など全身全霊を持って挑まなければ、プロになることができないのです。

このプロテストに合格する目安としては、日本アマゴルフ選手権や日本オープンゴルフ選手権に出場して、2年以上連続で上位入賞を果たすことの出来る人というもので、かなりハードルは高いと言えます。

ティーチングプロの難易度や合格率

ティーチングプロは簡単に言えばゴルフを教えてくれる人です。その観点からいくとティーチングプロは素人相手に教えていくイメージが強いかもしれません。

実際合格率だけをみてみると、2018年度受験者数147名に対して合格者数71名と、合格率は48%となっており、トーナメントプレイヤーの合格率より多い数字となっていますが、ティーチングプロはトーナメントプレイヤーも指導します。

つまり、プロを指導していくわけですから、ティーチングプロもそれなりに難しいと考えてください。せっかく実技試験は合格しても、面接や筆記試験で落ちる人も実際には存在するのです。

プロゴルファーの資格を取得するには

では一体、プロになる人はどういった環境下でトーナメントプレイヤーやティーチングプロの資格を取得することができたのでしょうか。

ゴルフスクールでの練習

それこそティーチングプロの方々やレッスンプロの方々にゴルフを教えてもらい、正しいスイングやルールをすり込ませ、いかなる状況においても突破できるだけの技術と精神力を身につけることができる場所です。

いろいろなゴルフスクールがあり、どこを選んでいいかは難しいかとは思いますが、ひとつ言えることは、自分自身が練習に手を抜いたり、くじけそうになったとき、厳しい言葉をかけてくれる指導者は必要だと思います。ゴルフの練習は毎日することから、このような指導者に巡り会えるかどうかは、本当に重要なことです。

また、ゴルフプロの平均的な開始年齢は、男女ともに10歳頃だと言われています。強いプロゴルファーを誕生させるには、幼少期から様々な体験をさせ、しっかりと経験値を積むことで、確実な技術と冷静な精神力を手に入れることが必要です。

最年少・最長合格者は?

まず、最年少合格者は、2018年に合格しました竹内優騎プロで、16歳2ヶ月です。驚きなのがゴルフをはじめた年齢です。なんと2歳の頃なんだとか。半ば強引にゴルフを始めさせられたようですが、それでここまで上り詰めてきたので、今後楽しみな選手です。

次に最年長合格者ですが、1999年に合格した霍本謙一プロ63歳8ヶ月です。ゴルフは本当に年齢問わずプレーできるスポーツだと改めて実感することができますね。

これから目指される皆さんも年齢など関係なく挑まれてみてはいかがでしょうか。

プロゴルファーの資格・試験まとめ

プロになることは本当に簡単なことではありません。それにプロになることがゴールではなく、はじまりにすぎないのです。

10年近く練習し、プロ試験を合格し、トーナメントプレイヤーなら優勝して賞金を手に入れる。ティーチングプロなら自身が指名されるよう評価を上げ、受講生を募るなど、最後まで厳しい世界となりますが、逆に誰も手にしたことがない快感も手に入るはずです。

恐れず、目標に向かって走り出してみてください。

プロゴルファーの参考情報

平均年収200万円~3000万円
必要資格
  • トーナメントプレーヤー(TP)
  • ティーチングプロ(TCP)
資格区分 民間資格
職業職種スポーツ

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