塗装工になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

塗装工になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

塗装は装飾のみならず、人工物の保護の意味もあります。塗装の分野も日々発展を遂げていて、VOC対策など環境に配慮した塗料や工程の開発が進められています。今回は、塗装工になるにあたって必要な性格的適性や、求められる能力、資格についてご紹介します。

塗装工になるには何が必要?

化学物質に対する深い理解が必要

塗装工は、ただ色を塗るだけの仕事ではありません。塗装の役割とは、物を綺麗に、きらびやかに見せることだけではなく、人工物の防錆、防カビ、防水、防湿、防火、耐火など、使用用途や特性に合わせて保護していく役割もあります。

塗装の歴史は古く、紀元前に遡ります。人類の文明の草創期にはもうあったとされている塗装の技術は、人類の発展とともに進化し、家屋や寺社などの建造物をはじめとして、家具や自動車、玩具など、様々な物に対して施されています。

一般社会に広く浸透している塗装ですが、その役割の重要性をあまり理解されていないのが実情で、塗装工の待遇はあまり良くないと言われています。しかし、塗装技術がなければ維持できないものは多く、金属、特に鉄製品は、塗装を行わないとすぐに錆びてしまいます。

様々な物質を適切な状態で保護・維持し、長く保っていくためには、化学物質や化学反応に対する深い理解が重要です。適正な配合や適切な環境を構築した上で、どのような手順で塗るかを慎重に計画し、計算した上で塗装を施していく必要があります。

こうした意味で非常にデリケートな仕事であり、化学を理解しておかないと、危険が生じる可能性があるのが塗装の仕事です。塗装に使う有機溶剤は、使用方法を誤れば、人の健康を害する可能性もあります。

手先が器用であることも大事

塗装工は、塗料を塗る場所、塗らない場所を明確に分けて、塗装を行わない場所に誤って塗料がつかないように、うまく区切って塗っていかないといけません。

また、仕上がりの美しさも意識しないといけませんし、適切な塗装の塗り重ねを行わなければ、物の劣化が進み、雑になってしまいます。しっかりと段取りを分けて、慎重に塗装を施していかなければ、綺麗な仕上がりになりません。

その為に、最低限、手先が器用であることが強く求められます。綺麗に古い塗膜や汚れを落とすことも重要で、不完全な工事は物を保護するどころか朽ちさせてしまう可能性があります。塗装を施し、補修をしていく為には、慎重さと、手先の器用さが必須となります。

的確な段取りを組むのも塗装工の大事な役割

建築物に携わる塗装工の場合、大枠の段取りは大工が組みますが、塗装工事の工程は塗装工が専門である為、気候条件、物理的な条件を慎重に整え、元の表面を綺麗に洗ってから、作業に着手する必要があります。

その工程の前後を間違えてしまうと、取り返しのつかないミスに繋がります。なので、塗装工はその作業工程において、プロセスを誤らないようにしっかりとした段取りを決める必要があります。

環境に配慮した塗料の開発が進められているとはいっても、一般的に塗料は人体に有害なものが多く、体に付着したり、吸引したり、何らかの要因で体内に入ってしまうと危険です。

メッシュシートの設置や、通路の養生など、作業しない場所に対する飛散を防止する措置もしっかり取らないといけません。個人でやるわけではないとはいえ、連携をミスしないよう、慎重に段取り通りに作業を進めていくことが塗装工の必須条件です。

塗装工に向いている人、適性がある人

体力と忍耐力があり、心身ともに健康な人

塗装工の仕事、特に建築塗装工の仕事は、基本的には外作業になります。例えば家屋の屋根など高所での作業を、朝から晩まで屋外で行わないといけません。夏場は非常に暑く、冬場は寒いので、外気に合わせて寒暖差が激しい中での作業が求められます。

また、配合した塗料やハケ、ローラーなどの塗装器具を持ち歩かないといけない関係で、高所まで重いペンキを運びながらの作業となる上、作業姿勢も立ちっぱなしだったり、常に中腰だったりと、体に負荷のかかる姿勢を長時間維持しないといけない場合もあります。

気候的に、作業を中断しなければいけないほどではないものの、ある程度風が強いときにも作業を行わなければならない場合もあります。こうしたハードな条件下で、塗装工として美しい塗装の仕上がりになるよう、慎重にじっくりと塗料を塗らないといけません。

プロの塗装工にとって最も重要なのは、仕上がりの美しさです。上記のような辛い条件の中で作業していく為には、類稀なる忍耐力と、体力が欠かせません。

強い臭いがある環境でも耐えられる人

工事現場の近くを誰しもが一度は通ったことがあるでしょう。特に塗装工事の現場は、非常にきつい刺激臭で満ちていて、顔をしかめたことのある経験がある人は多いのではないかと考えられます。

塗装工の仕事は、建築塗装工にしろ、板金塗装工にしろ、常に有機溶剤系特有の刺激臭に囲まれて仕事をすることになります。こうしたきつい臭いに対して敏感で、すぐに頭が痛くなってしまうようでは、塗装工の仕事には耐えきれないでしょう。

身近な例でいうと、ネイルの匂いや、カラースプレーの匂いなどに有機溶剤系の刺激臭を実感することができます。こうした臭いにあまり敏感でない人が、塗装工に向いています。または、最低限、有機溶剤系の匂いだけは平気でないと、塗装工の仕事はできません。

高所恐怖症でない人

塗装工の現場は、一般家屋の屋根レベルの高さや、外壁や床など低い場所での仕事ばかりとは限りません。時には、東京タワーや明石海峡大橋などのような、数百メートルに及ぶ高所での作業がある場合もあります。そうした高所での作業は、いわゆるビル風と同じ原理で、強風が吹いている場合が多いです。

建築塗装工の場合は、高層ビルでの仕事もあり得ると考えてください。数百メートルに及ぶ高所の中で、重たいペンキを使用して、慎重に色を塗っていかないといけません。それに加えて、そうした高所での作業が夜間に行われる場合も珍しくありません。高所恐怖症の人は、少なくとも建築塗装工には向いてないと言えるでしょう。

板金塗装工など、屋内で小規模な人工物に色を塗る塗装工であれば、高い場所での作業はほぼないので安心です。

塗装工になるために役立つ学校等

未経験でもOKだが、不安ならば塗装専門学校に通うのが確実

塗装工の世界は、大工などと同じで、非常に職人的な世界です。塗装工になるにあたって、特別な資格は必要ありません。また、年齢や学歴といった制限も特にない業界で、未経験でも積極的に採用を行っています。

業界未経験の新人だと、塗装工見習いとして下積みからキャリアスタートとなります。下積み期間に行うのは、材料の仕込みや準備、運搬、現場の掃除や車の運転など、先輩社員の手伝い全般です。なので、資格や免許は不要といっても、普通自動車免許は最低限とっておくと有利かもしれません。

塗装工として働き続ける場合も資格取得は特にしなくてもいいですが、塗装工として働く中でスキルアップのために「塗装技能士」などの資格を取る人もいます。特に転職や独立を狙う場合、肩書きによる資格証明があれば、自分のスキルの裏打ちができますし、「塗装技能士」は国家資格です。

「塗装技能士」の資格は就職前に取るような資格ではなく、実務経験を積んで初めて受検資格が生まれるので、まずは就職して、実務でスキルを磨くことが大切です。

なお、就職前にある程度の技能を磨いておきたい、といった場合は、東京都塗装工業協同組合が運営している東京都塗装高等技術専門学校をはじめ、塗装コースを専門に設けている専門の学校へ進学するのもいいでしょう。

東京都塗装高等技術専門学校の場合、入学資格があるのは、高校卒業程度の学歴を持っており、満18歳以上で入学時40歳未満という年齢制限もあるので注意が必要です。

塗装工になるには?まとめ

塗装工には慎重さと体力が必要。真摯に技術を磨きましょう

塗装工となるために必要なことは、気候条件が厳しく、高所であっても慎重に作業を行える、忍耐力と体力です。重い塗料や器具を持ち歩き続ける必要もありますので、心も身体も強くないと、塗装工として働き続けるのは難しいかもしれません。

塗装工には資格の取得は必須ではありません。まずはしっかりとスキルを磨いて、実務経験を積んでいきましょう。そしてある程度のスキルが身についたら、必要に応じて、自分の技術を証明し得る資格の取得を目指しましょう。

塗装工の参考情報

平均年収300万円〜400万円
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職種建築・不動産

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