役員の資格・試験とは?役立つ資格の特徴や試験の難易度、合格率などを解説

役員の資格・試験とは?役立つ資格の特徴や試験の難易度、合格率などを解説

役員になるため必要となる資格・試験はありませんが、会社を経営していく中で役立つ資格があります。会社法で定めた「取締役」「監査役」「会計参与」の3つを総称して役員と呼びますが、取締役、監査役、会計参与それぞれの役職で役立つ資格をお伝えしていきます。

会社経営に携わる際に役立つ資格

役員として会社経営に携わっていく中では、さまざまな場面で必要となる知識があります。ここでお伝えする資格を持っていれば、業務中のトラブル対処や経費削減対策など、さまざまな場面で仕事を有利に進めていくことができるでしょう。

書類作成の専門家である行政書士の資格

行政書士の資格は仕事中に相手方と何らかのトラブルがあった場合でも、堂々と対応できるようになる頼もしい資格。行政書士の資格では法律に関する幅広い知識を身につけることができるので、資格を取得できなかったとしても仕事に役立てていくことができるでしょう。

資格取得の壁は高く、合格率は3%から10%ともいわれていていますが、憲法や基礎法学から民法や商法までさまざまな知識を学ぶことができます。試験は毎年11月の第2日曜日に開催されていて、受験資格は無く誰でも試験を受けることが可能です。

税務・会計のスペシャリストである税理士の資格

税務・会計のスペシャリストである税理士の資格を取ることで、税務の代理や税金に関する書類を作成できるようになります。税に関する知識を身に付けるメリットは大きく、経費削減などお金に関する場面で役立てることができるでしょう。

税理士になるためにはいくつかの方法がありますが、一般的には国税庁の実施する税理士試験に合格する人が多い傾向にあります。受験資格については学歴や職歴などいずれかの条件を満たす必要がありますが、「大学卒」の学歴条件で受験するのが一般的です。

税理士試験は毎年1回。合格率は10%から20%と難しく、合格するためには会計学に関する2科目と、税法に関する科目の中から3科目を選び、5つの科目で合格する必要があります。

人材管理に特化した社会保険労務士の資格

社会保険労務士という国家資格は「人材」にフォーカスした資格であり、人の雇用や労働に関する幅広い知識を身に付けることができます。

社会保険労務士の資格を取れば会社における人材管理だけでなく、社員からの労働環境に対する相談や年金相談など、その職場に合ったきめ細やかなアドバイスができるようになります。

社会保険労務士の試験は年に1回行われています。受験資格は学歴や実務経験、厚生労働大臣の認めた国家試験合格者など、いずれか一つの条件を満たす必要があります。合格率は5%から9%と狭き門ですが、可能であれば取得しておきたい資格です。

仕事上のトラブル対処が行政書士なら、社会保険労務士は人と人とのトラブルに対処することができる資格。人が集まれば何らかのトラブルが起こる可能性はあります。社会保険労務士は社内の人間関係を円滑にすることができる資格ともいえるでしょう。

お金や経営に関する資格

会社経営に携わる役員は、会社のお金の流れを正確に把握する必要があります。役員自ら会社の財務状況を把握することができれば、長く安定した経営を続けていくことができるでしょう。

ここではお金や経営に関する資格として中小企業診断士、ファイナンシャルプランナー、簿記の資格をご紹介していきます。

国も認める中小企業診断士の資格

国が認める経営コンサルタントの資格として中小企業診断士という資格があります。

会社の業績アップにつながる提案をするのが主な仕事で、会社経営に関して多角的な知識を身に付けることができます。経営について的確に判断しながらビジネスを進めていけるなど、会社の業績アップに大いに役立てることができるでしょう。

中小企業診断士は合格するまで1,000時間以上の勉強時間が必要ともいわれている難しい資格。受験資格はありませんが、合格のためには1次試験、2次試験と段階を踏み、6割以上の評定をもらう必要があります。ストレートで合格できる人は5%以下と厳しい資格ではありますが、合格できずともさまざまな場面で役立てることができるでしょう。

ファイナンシャルプランナーの資格

ファイナンシャルプランナーは個人の生活設計に関する相談者というイメージがありますが、会社経営に関しても大いに役立つ資格です。節税対策や会社の資金繰りなど経営面で的確な判断ができるようになります。

ファイナンシャルプランナーの資格では公的年金や社会保険に関するプランニングや、合法的な節税対策を行えるようになります。税金について過度な負担がかからないよう対策することができるので、安定した経営を続けていくことができるようになるでしょう。

ファイナンシャルプランナー(FP)の資格には国家資格の1級FP技能士、2級FP技能士、3級FP技能士と民間資格のAFP、CFPがあります。2級までの合格率が30%から40%と比較的取得しやすい資格といえます。

お金の流れや資金繰り判断に役立つ簿記の資格

会社経営には仕事の受注・発注から給与の支払いまでさまざまな形でお金の出し入れが伴います。個人のお金なら自分が理解できればいいですが、会社のお金は頻繁に出し入れが行われるため、誰もが分かるルールに基づいて記録しなければなりません。そこで必要となるのが簿記の技術です。

簿記が分かると会社のお金の流れが分かるようになります。日々の経理業務を楽にすることができ、資金繰りに関して的確な判断ができるようになるでしょう。

簿記の資格にはいろいろな資格検定がありますが、最も一般的な資格が日商簿記検定です。日商簿記検定は3級から1級まであり、仕事に活かすなら2級は取得しておきたいところです。3級の合格率が35%から40%、2級の合格率は25%前後となっています。

役員の学歴や出身大学

会社経営に役立つ資格、持っていると有利な資格を紹介しましたが、では、役員の学歴や出身大学についてはどうなのか?資格と同じく学歴も有利に働くのか、必要かどうかについてお伝えしていきます。

役員は高学歴が多い?

資格と同じように、役員となるうえで学歴が必要とされるわけではありません。しかし、役員には高学歴の人が多いのも確かです。特に、大手企業においてはヘッドハンティングされて役員になる人も多く、高学歴の役員が多い傾向にあります。

しかし、ベンチャー企業などは学歴に関係なく、実力次第で出世しやすいということもあり、一概に「役員には高学歴が多い」とはいえません。会社経営に対する情熱や貪欲さといったものがあれば、誰でも役員になることはできるでしょう。

役員となる人は学歴を重視する?

大手企業においては高学歴の役員も多いことをお伝えしました。では、役員の出身大学(国内)ではどの大学が多いのでしょう?私立の場合だと早稲田大学や慶應義塾大学、中央大学や明治大学など誰もが知っている有名大学が多く挙げられます。

また、国立大学出身者の役員も多く、東京大学や京都大学をはじめ、一橋大学や東北大学、大阪大学や九州大学といった国立大学出身者の役員が多いようです。役員になるため大学院へ通うといったケースもあり、役員となる人の中には学歴を重視する人も多いと考えられます。

海外大学出身者の役員も

役員となる人が海外大学出身者というケースもあります。ハーバード大学やスタンフォード大学などの著名な大学を卒業し、日本へ戻って役員へと出世する人も多くいます。

ここまで見てきたように、役員となる人の中には会社経営に対する意識の高い人が多いことが分かります。高学歴だから役員になれるのではなく、「高学歴の人の中には役員となる人が多い」ということが言えるのではないでしょうか。

役員になれない人の条件

役員になるうえで役立つ資格や学歴についてお伝えしましたが、誰でも役員のポストに就けるわけではありません。ここでは会社法で定められた3つの役員である取締役、監査役、会計参与になれない人の条件をご紹介していきます。

取締役になれない人

取締役になるための条件に年齢制限はありません。ですから、親権者の同意があれば子供でも取締役になれます。取締役になれない人の条件は以下の通りです。

  1. 法人
  2. 成年被後見人もしくは成年被保佐人に該当する人
  3. 会社法、証券取引法、破産法など会社に関連する法律違反の罪を犯し、刑の執行が終わり、または刑の執行を受けることが無くなった日から2年を経過しない人
  4. 上の3以外の罪を犯して禁固以上の刑に処せられ、または刑を受けることがなくなるまでの人(執行猶予中の人は除く)

取締役になっている人が上に挙げた条件に該当した場合は、自動的に取締役の資格を失い退任となります。

監査役になれない人とは

監査役になれない人は、取締役になれない人の条件と同じです。監査役については兼任禁止のルールがあり、以下に挙げる人は監査役となることができません。

  • 会社の取締役・会計参与・会計監査人・執行役および支配人、その他の使用人
  • 子会社の取締役・会計参与・執行役および支配人、その他の使用人
  • 親会社の会計参与・会計監査人

監査役になれない人を監査役に選んでも無効となります。すでに監査役の就任の登記をしている場合は、抹消登記をしなければなりません。

会計参与になれない人と会計参与を置く理由

監査役になれない人の条件も取締役になれない人の条件と同じです。公開会社(株式の譲渡制限が無い株式会社)でなく監査役を設置しない取締役会設置会社(委員会設置会社を除く)は、会計参与を置く義務があります。

会計参与になれるのは税理士業務を行える人であり、先にお伝えした税理士の資格を持っていれば会計参与になることができます。会計参与は「会社の社外取締役」のようなもので、会計参与の監査が自己監査にならないように設けられているといえます。

役員の資格・試験まとめ

役員には情熱やスキルも必要

会社の役員になったとしても、会社を経営していくことへの情熱やスキルが無ければ長く会社を続けていくことはできません。ここでお伝えした資格を一つでも多く取得することで、スキルに関する不安は解消されていくと思います。

会社の将来をしっかりと思い描くビジョンがあれば、情熱を持って会社経営を続けていけると思います。ビジネスで必要とされるスキルや情熱を持つことができれば、会社にとって無くてはならない存在になれることでしょう。

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