幼稚園教諭の仕事内容と必要なスキルは?子どもと接する以外にも様々な能力が必要
女性に人気の職業、幼稚園教諭。子どもたちに慕われる華やかなイメージのある職業ですが、仕事の内容は幅広く、子どもたちを教える仕事から幼稚園の園内を掃除する仕事まであります。今回はこの記事で幼稚園教諭の仕事の内容や魅力についてご紹介します。
幼稚園教諭とはどんな仕事?
幼稚園教諭の仕事と聞くと、子どもたちと一緒に歌を歌ったり、お絵かきをしたり、スポーツをしたりといった楽しそうなイメージがあります。しかし、実際に幼稚園教諭として働いている人からは、子どもたちを教えることの他にもたくさんの仕事があり、とても忙しいという意見も聞かれます。
幼稚園教諭の一番の仕事は子どもに教育をすること
幼稚園教諭にとっての一番の仕事は子どもたちを教育することです。幼稚園のカリキュラムは文部科学省が制定する幼稚園教育要領に基づいています。
幼稚園教育要領には、子どもたちが遊びを通して体を動かす、身の回りを清潔にする、幼稚園における生活の仕方を知る、自分の健康に気を配るといった、具体的な目標が書かれています。
幼稚園教諭は、幼稚園教育要領をよく理解して、子どもたちが小学校に入学してもすぐに慣れるように教えてあげるという責任があります。
イベントの時期は忙しくなることも
幼稚園では年間を通してさまざまな行事が行われます。代表的な行事として以下のものがあります。
- 入園式や卒園式
- 健康診断
- 親子遠足
- 夏祭り
- お泊まり保育
- 運動会
- 七夕祭り
- クリスマス会
- お遊戯会
- 豆まき
こうした行事を成功させるため、幼稚園教諭は行事の数カ月前から準備を始めます。行事によってはかなり大掛かりなものもあり、準備のためにかなりの時間を要するものもあります。
また、親子遠足や運動会などは、子どもたちのママやパパの参加も必要です。そのため、行事の成功のために協力してもらうようにあらかじめお願いしなければなりません。子どもたちの笑顔のために、幼稚園教諭はわずかな時間も惜しまず、行事の準備をします。
子どもたちが帰った後にもたくさんの仕事がある
幼稚園教諭の仕事は子どもたちを教えるだけではありません。子どもたちが帰った後にもたくさんの仕事があります。例えば、幼稚園教諭には子どもたちが家に帰った後の掃除の仕事があります。
ほとんどの幼稚園では、業者に掃除の委託をしてはいないので、教諭たちが園内の掃除をします。園内には保育室はもちろんのこと、体育館や事務所、園内にある庭についても掃除をしなければなりません。またウサギや亀などの動物を飼育している幼稚園では、飼育小屋の清掃だけでなく、動物の餌やりもしなければなりません。
幼稚園では音楽の時間もあります。先生がギターやピアノで伴奏して、子どもたちが一緒に歌を歌います。そのようなときのために、教諭はどんな曲でも演奏できるように練習をします。教諭によっては休みの日に自宅で練習をしたり、音楽教室に通ったりする人もいます。
自宅に持ち帰って仕事をすることも
幼稚園のカリキュラムは毎日あります。その日が無事に終わったあとも、今度は次の日のカリキュラムを作ります。そのため、毎日がスケジュールの管理に終われることもあります。そのため、仕事の終業時間になっても、次の日のカリキュラム作りのために残業をしたり、時には自宅に持ち帰って仕事をしたりする人もいます。
幼稚園教諭の仕事の具体的な内容
幼稚園で一番に大切なことは、子どもたちが遊びを通して学習することです。幼稚園では歌を歌ったり、絵を描いたり、鬼ごっこやかけっこをしたりします。そうした遊びを通して、子どもたちは音楽や図画工作や体育を学んでいきます。幼稚園教諭はそうした子どもたちの学習の場を提供します。
子どもたちをサポートするのが幼稚園教諭の仕事
子どもたちは大人とは違った発想をすることもあります。時には大人では考えられない思いもよらないことが起きる場合もあります。そのようなときでも幼稚園教諭は自分の意見や感情に流されることなく優しく丁寧にサポートをする必要があります。
幼稚園を卒園した子どもたちは、小学校で新たな集団生活を始めます。子どもたちが学校での授業を問題なく受けることができるように幼稚園教諭は、あいさつの仕方や身だしなみ、友達と仲良くすることなどといった生活の基礎を教えていきます。
幼稚園への送迎や食事の時間も大事な仕事
幼稚園教諭の仕事は朝早くから始まります。幼稚園の専用バスで子どもたちを迎えて子どもたちの健康チェックや身支度を整えます。欠席の子どもたちがいるならば、ママやパパに連絡を取り健康状態を確認します。
幼稚園によっては昼食の時間もあります。昼食では子どもたちと食事の準備をします。食事中では食事のマナーを教えてあげたり、食べ残しのチェックをしたりします。食事の後は片づけを一緒にしたり、歯磨きやうがいをするようにサポートしてあげたりします。
このように幼稚園教諭の仕事は、保育時間だけではありません。朝の送迎の時間や食事の時間も大事な仕事です。
先生たちが集まって会議を開く
幼稚園では先生たちが集まって会議を開くこともよくあります。会議では行事の準備だけでなく、子どもたち一人ひとりについても話し合います。集団行動や行儀などで問題を抱えている子どもたちがいるならば、対策について話し合います。
幼稚園の教諭は女性の割合が高いため、見えない序列のある幼稚園もあります。中にはお局様のようなベテランの教諭がいる幼稚園もあり、普通の幼稚園には存在しないローカルルールのある幼稚園もあります。そうした場所で働く場合には、子どもたちとだけでなく、先生たちとも上手に付き合っていく必要があります。
専門的な分野に特化した幼稚園の場合
最近では専門的な分野に力を入れた幼稚園もあります。英語の教育に力を入れた幼稚園では、ネイティブの先生との英語のレッスンがあったり、英語の歌を一緒に歌ったりします。また体育に力を入れた幼稚園では、スポーツクラブのインストラクターによる特別授業が開かれたりもします。さらに、音楽に力を入れた幼稚園では、ハーモニカ、鍵盤ハーモニカや木琴などいろいろな楽器の演奏を学ぶことができます。
英語や体育や音楽などの分野で特別な資格や経験を持っている場合には、そうした幼稚園で生かすこともできます。
幼稚園教諭の仕事のやりがい
幼稚園教諭の仕事は子どもたちの生活のすべてを教えるため、大きな責任があります。また子どもたちだけでなく、子どもたちのママやパパ、さらには同じ幼稚園内で働いている教諭とも関わり持つため、協調性が必要です。
その一方で幼稚園教諭にはやりがいもたくさんあります。
かわいい子どもの成長を間近で見られる
幼稚園教諭にとっての一番のやりがいは子どもたちの成長を間近で感じられることです。入園時には人見知りが激しく無口だった子どもが、卒園する頃にはどんな子どもたちとも上手にコミュニケーションを取れたり、入園時には体が弱く幼稚園も休みがちだった子どもが、卒園する頃には食べることが大好きな元気な子どもに成長したりするのを見ることができます。
子どもたちに「先生」と呼んでもらえる喜びも
かわいい子どもたちが「先生」と慕ってくれるときには、幼稚園教諭になって本当に良かったと感じることができるようです。子どもたちが学んで成長するのを見られるのは、やりがいの一つと言えるでしょう。
行事を成功させたことの達成感を味わえる
運動会や遠足などの行事は幼稚園での大きな仕事の一つです。準備の時間もかなり必要ですが、行事が無事に成功したときには大きな達成感を味わうことができます。
幼稚園教諭として働き始めた頃には、他の先生たちのサポートに回ることも多いですが、信頼されれば行事の責任者をお願いされます。そのような中で、大きな行事を成功させてみんなから感謝されればやりがいを感じることができます。
卒園式ではさらに大きな達成感を味わうこともできる
幼稚園での一番大きな行事は卒園式です。子どもたちが成長し新たなステップを踏み出したときには大きな喜びや満足感、さらには達成感を味わうことができます。幼稚園教諭は、子どもたちの将来のためのお手伝いができるやりがいのある大事な仕事です。
幼稚園教諭の仕事内容まとめ
幼稚園教諭は子どもたちの生活全般について教える仕事
幼稚園教諭の仕事は、子どもたちが幼稚園で集団生活や基本的な生活の仕方を教えてあげる仕事です。
子どもたちと歌を歌ったり、遊んだり、絵を描いたりするだけでなく、子どもたちが楽しく幼稚園で学ぶことができるようにカリキュラムを作る必要もあります。また幼稚園では1年間を通してさまざまな行事も開かれますが、入念な準備をして行事を成功させるのも幼稚園教諭の大事な仕事の一つです。
幼稚園教諭は子どもたちを教える仕事だけではありません。特に掃除については、園内のすべての施設を清掃する必要もあり、体力も必要とされます。
朝から夜まで忙しい仕事ですが、子どもたちの成長を一番近いところで見ることができるので、やりがいも大きい仕事といえます。
幼稚園教諭の参考情報
平均年収 | 300万円~350万円 |
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必要資格 |
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資格区分 | 免許 |
職業職種 | 教育・保育 |
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