芸者の資格・試験とは?舞妓、芸妓を目指すには年齢が最も重要な必要資格

芸者の資格・試験とは?舞妓、芸妓を目指すには年齢が最も重要な必要資格

三味線や日本舞踊などを披露する、芸の道に生きる女性といわれる芸者の職業で活躍するには専門の資格や試験があるのでしょうか。芸者になるための学校はあるのかなど、芸者になるために関連した資格についてご紹介します。

芸者の資格とは?

芸者になるための資格はない

芸者は自分がこれまで培ってきた芸一つで生計を立てていく職業で、芸者は主に京都を中心として花街の置屋というところに所属し、旅館や料亭などで行われる宴席でおはやしや日本舞踊などを披露することが仕事内容となっています。

お座敷遊びをするにはお茶屋さんのお客さんからの紹介がなければ活動することはできないことが多いです。

芸者として活躍したい方の多くは、芸者となった後も自身のスキルを高める必要があります。そのため芸者として成功するには、仕込みや舞妓として芸事に取り組む期間をしっかり持つことが成功への近道といわれています。

日本の伝統文化を担う職業でもある芸者になるために必要な資格はありません。芸者になるにはまず舞妓として修行を積む必要があります。

資格は必要ないが舞妓となり修行が必要

芸者(芸妓)となり活躍されている方のほとんどは舞妓の経験をしています。資格が必要とされない芸者になるにはまず仕込みの修業をし、その後舞妓となりさらに修行を積みます。

修業を積むためには事務所でもあり下宿所でもある「置屋」に舞妓への第一歩である仕込みとして住み込みで生活します。仕込みから舞妓になるまでは半年~1年とされています。

京都と関東地方では呼び方が違う

ちなみに、芸者と京都でいうところの「芸妓」となり、芸者は主に東京を中心としている関東地方で存在しています。芸者も芸妓も地方によって呼び方が違うだけであり、業務内容に違いはありません。

また芸妓の見習は舞妓と呼ばれていますが、芸者の見習は「半玉(はんぎょく)」と呼ばれています。舞妓同様、芸事に尽くすため鍛錬することが主な仕事となっています。

年齢制限がある

所属する置屋を見つけ仕込みになるためには年齢制限があることをご存知でしょうか?

仕込みの年齢は中学卒業程度の年齢が望ましいとされており、高校を卒業してから置屋に入り舞妓になることは難しいとされている職業です。

芸者になるためには資格や学歴は必要とされていませんが、置屋に入り仕込みとなり舞妓となるには年齢が必要資格と言っても過言ではありません。

芸者の職業にも時代の変化が訪れている

芸者を目指すには14~15歳の年齢で置屋へ弟子入りすることが常識でした。しかし、最盛期の頃より現在では宴席を行うことができる料亭が減少しつつあります。

そのため芸者の数も少なくなってきているのが現状であり、後継者を確保するのが芸者業界全体で課題となっています。置屋の中ではこれまで考えられなかった30代で芸者への道に入る方が増えてきています。

また現代は就職するために高卒が応募条件となっている企業が多いため、芸者への道を選ぶとなると中卒の学歴になってしまいます。このことから高校卒業後である18歳から受け入れようとする置屋が多くなってきており、芸者事情も変わりつつあります。

芸者になるにはまず置屋に入り、仕込みから修行を始め舞妓へとなる必要がありますが、置屋へ入ることは難しいことなのか紹介します。

芸者の資格の難易度・合格率

各置屋によって異なる

芸者になるため置屋に所属するためには置屋の女将さんと面接をする必要があります。しかし、明確な採用基準もないため難易度や合格率は不明です。また置屋に採用できる人数枠に制限があり、余裕がなければ採用してもらうことはできません。

各置屋によって求められる素質も異なるため、面接時に女将さんが芸者となるための舞妓として適性がある女性かどうか判断されます。

面接で求められる素質は生まれ持っているものであるため、どんなに学校の成績が良かったとしても容姿や身長、センスを問われる職業であることを理解しておくことが必要です。

置屋への面接時はほとんどの方が未成年のため、志願者の保護者も同伴で面接が行われます。置屋へ入り芸者・舞妓になるための厳しい修行生活を送ることに対して、志願者の家庭から同意を得ることができなければ置屋へ所属することは難しいでしょう。

置屋の女将さんは志願者と保護者との親と子の関係も見ることで、志願者は芸者になるための厳しい修行に耐えることができるのか判断します。芸者になるためにこれから必要になる可能性がある資格はあるのか紹介します。

その他の芸者関連資格

置屋での面接で芸者に関する経験を積むことでアピールになる

芸者はお客様へお酌などのおもてなしだけではなく日本舞踊や唄、三味線などを披露する機会が多くあります。

三味線など、この先芸者・舞妓になるための必要な経験を積むことで、置屋に入るための女将さんとの面接時に自分自身をアピールすることができるようになります。

公益財団法人「日本民謡協会」では、民謡・民舞・三味線・尺八・太鼓・笛の6種目で指導者資格認定試験が行われています。主な指導者資格には、教授・助教授・講師・教師・助教授の5段階があります。

試験内容は面接・学科・実技試験があります。自身が芸者であり三味線や民舞などの指導を行える資格を求める方は、指導者資格認定試験の資格を持つことで芸者の指導者としての道が開かれることでしょう。

置屋に入ったら学びなおす姿勢も大切

修業期間をより円滑に過ごすために、置屋に入る前に三味線や日本舞踊を習い始めるに越したことはりません。

しかし、各置屋によって流派が違うので置屋に入ったあとに学びなおす必要が出てくることが多くあります。自身が習ってきたこととたとえ大きく違っていたとしても、芸者になるためにはもう一度しっかり習う姿勢を持つ必要があります。

置屋に入りお世話になる以上、置屋のルールは第一優先となるので柔軟に対応できる姿勢も大切なことといえるでしょう。

日本の伝統文化を担い世界で活躍することもある

芸者として美しい立ち振る舞いができ、日本舞踊や三味線などの日本の伝統芸能に関する知識や技術を身に付けるため、ときには外国の方を相手にすることもあります。

そのため日常会話レベルの英語力を持つことで、置屋へ入るための道が開かれる可能性が高くなります。

芸者の資格が取れる学校

芸者になるための学校はない

芸者になるための学校はあるのかと思う方はいらっしゃるかもしれませんが、芸者になるための学校はありません。

学校とは違いますが、置屋というところに住み込みで芸者になるための修業をする必要があります。

置屋で芸者になるための知識や技術を全て教わる

置屋では芸者・舞妓になるために必要な礼儀作法や日本舞踊、三味線や唄の技術を学びます。置屋に入り最初の半年から1年間は仕込みとして修行し舞妓となりますが、舞妓になってからも修行は続き、20歳になると舞妓で活動するのではなく芸者として活動していきます。

芸者を引退しても中卒、無資格である現実が待っている

現代社会で就職するには高卒以上の求人が多い一方、芸者への道へ進んだ方々のほとんどは中卒で無資格であるため、芸者を引退した後の転職事情はとても厳しいのが現状です。

20歳を迎えると舞妓を卒業するのをきっかけに、専門学校や大学へ進学する方もいれば、そのまま花街へ残り芸者として活動し続ける方などさまざまな道に分かれます。

芸者になる道を選んだ先も、今度は自分自身でこれまで置屋で培った芸者としての能力を最大限に発揮させ、お座敷に呼んでもらえるように努力をし続ける厳しい日々が続きます。

芸者の資格まとめ

芸者は資格も学歴も必要ない職業

芸者には学歴や特別な資格も必要としない職業ではありますが、14歳あるいは15歳の年齢で家族と離れ、置屋に住み込みで舞妓・芸者になるための厳しい修業の日々を送ります。

自身が芸者を目指すには高校、そして大学へ進学を考えている周囲の方との考え方や将来設計のペースを合わすのではなく、芸者への道は厳しく険しいこと、芸者になったあとや引退後の将来設計を幼い内に立てる必要がある難しい職業といえるでしょう。

芸者の参考情報

平均年収-
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職業職種芸能

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