イベントコンパニオンの資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説

イベントコンパニオンの資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説

イベントコンパニオンには特別な資格は必要なく、派遣会社等に登録すれば仕事ができます。しかし仕事を受ける際に、オーディションを課せられる場合が多く、合格しないと仕事が回ってきません。今回は、イベントコンパニオンの資格試験とも言えるオーディションの詳細や、役立つ資格・試験などについてご紹介します。

イベントコンパニオンの資格とは?

イベントコンパニオンに資格は必要ない

イベントコンパニオンとして仕事をするにあたって、特別な免許や資格は必要ありません。特に学歴の制限もなく、イベントコンパニオンとして働く際に制限があるとすれば、性別と年齢の制限くらいのものです。

イベントコンパニオンは女性独自の魅力や華やかさが重要視される、女性ならではの職業です。そのため、性別は女性であることが絶対条件となります。また、年齢制限として「18歳以上であること」が条件であるところが殆どです。また、20歳未満の未成年の場合、保護者の同意が必要になります。

基本的に若い女性に向いている職業ではありますが、18歳以上であれば年齢は問われない場合が多いです。暗黙のルールとして若い女性に限っている場合もなくはないですが、企業の新商品展示会など、説明のうまい熟年のスキルを積んだイベントコンパニオンが重宝される仕事もあります。

とはいえ露出度の高い衣装を着る機会も多く、ある程度の若さも採用条件にはなってきます。現在は美容の発達等の影響もあって、30代後半でもイベントコンパニオンとして現役で仕事している人も少なくありません。

イベントコンパニオンは、容姿だけでなくスキルも重要

イベントコンパニオンは、企業の展示会で展示品の横に立って商品をアピールする仕事、お客さんから質問を受けた際に商品説明や契約プランの説明などを行う仕事が代表的です。

また、「風船配り」「ティッシュ配り」「フライヤー(チラシ)やパンフレットの配布」など、未経験でも出来る仕事もありますので、敷居はそこまで高くありません。とは言っても、イベントコンパニオンはただのサンプリングではなく、特別な衣装を纏い、展示ブースや販売ブースに立ってマイクパフォーマンスを行うことも少なくありません。

目立ってなんぼの職業ですので、見た目やアピール力、パフォーマンス能力が大切なのは勿論、企業や商品の「顔」としての役割もありますので、適切な距離感を保ったコミュニケーション能力や、商品説明や接客のスキル、トラブル防止のための様々な対応力など、ある程度高いスキルが求められます。

次章からは、イベントコンパニオンとして採用されるためのオーディション試験などについて解説していきます。

イベントコンパニオンの試験「オーディション」

仕事に採用されるにはオーディションを通過する必要がある

イベントコンパニオンが仕事を受ける際には、大まかに分けて2種類の選考を通過しなければなりません。イベントコンパニオンの派遣元となる派遣会社や事務所、プロダクションなどに登録する際に行われる「採用オーディション(面接)」と、派遣先において仕事するための「クライアントが実施するオーディション」です。

通常、イベントコンパニオンをイベントや展示会に派遣する派遣会社や事務所、プロダクションといった派遣元の会社が求人広告などに出した仕事に対して、採用希望者がエントリーをします。採用希望者が仕事に応募をする際に、派遣元の会社への登録(採用)を同時に行います。

登録するだけであれば特に選考を設けない企業もありますが、採用オーディションを課す会社も少なくありません。特にイベントコンパニオン専門の事務所やプロダクションは独自の選考を行なっている場合があります。

派遣元のオーディションはそこまで難しくはない

採用・登録の際のオーディションは、言わば通常の仕事における採用面接の流れとほぼ変わりません。まずは複数の応募者に対して書類選考を行います。事務所やプロダクションが用意したフォーマットの履歴書・職務経歴書・エントリーシートに、必要事項を記載します。

主な項目としては、通常の履歴書の記載事項(個人情報や志望動機、自己PR、出勤可能日数など)に加えて、身長・スリーサイズ・脚のサイズなど身体の寸法・髪型などの身体的特徴をより具体的に記載しなければならない場合が多いです。

それに加えて、書類選考には宣材写真(オーディション写真)が必要になります。宣材写真・オーディション写真は、しっかりとしたスタジオで撮影されたものを求められ、主にバストアップと全身写真の2種類用意しなければならないところが殆どです。費用の相場は大体1万円〜3万円となっています。

書類選考を通過したら、面接が待っています。しかし派遣元の面接・オーディションはそこまで厳密には行われません。頭数は多いほどいいので、書類選考さえ通れば余程問題がない限りは受かるでしょう。書類の記載事項の確認、希望の仕事や勤務日数や条件の確認など、比較的簡素な面接となっています。

面接通過後、登録手続きを済ませて、派遣元で実施される事前の研修を受けたら、仕事にエントリーすることが可能となります。

クライアントの実施するオーディションはイベントの規模によっては厳しい

イベントコンパニオンとして派遣元に登録が完了したら、多くの場合、まずは比較的不合格になることが少ない小規模な展示会や、家電量販店などのイベントコンパニオンとして仕事に従事し、ある程度使えるレベルになるまでの経験を積みます。

勿論、事前に豊富な研修でフォローアップする派遣元もありますが、厳しい選考が行われるのは大抵、大規模かつ名前が広く知れ渡った有名なイベントが多いです。例えば東京モーターショーなどは、イベントコンパニオンとして一つの登竜門のようになっており応募者が殺到しますので、採用されるのは一握りで、かなりの狭き門となります。

オーディションにおいては、採用面接と同じようにまずは書類選考が行われます。基本的に派遣元が保管、作成している登録者の書類を用意し希望に応じて応募してくれるので、改めて書類作成する必要はありませんが、会社によっては都度最新の写真や企業ごとに違った書類の記載を求められる場合もあります。

クライアント企業の開催するオーディションでは、多くの場合複数の派遣元から多数のイベントコンパニオンが殺到します。そのため、ボディラインや肌や髪の状態、顔の整い方、メイクなど見た目的な要素は勿論、基本レベル以上に流暢に言葉を話すことができる能力や、基本的な所作、挨拶ができるかどうか等、様々な要素を厳しく、細かくチェックされます。

自己PRも欠かせません。少しでも自分を印象付けるための特技や個性を存分にアピールする必要があります。通常のイベントコンパニオンとは違ったスキル、例えばMC経験や司会経験、英語など諸外国語の語学力をもアピールできれば、より大きなアドバンテージとなるでしょう。

イベントコンパニオンに役立つ資格

販売のプロを育てる資格「リテールマーケティング(販売士)」

イベントコンパニオンは、前述の通り、特別な資格や免許は必要ありません。しかし、イベントコンパニオンの仕事に従事するにあたり必要なスキルを可視化できる資格があれば、それに越したことはありません。

例えば、イベントコンパニオンは多くの場合、商品を販売することを最終目的とし、そのためのアピールを行うことで消費者に訴求していく仕事なので、まず有効な資格としては「リテールマーケティング(販売士)」の資格が挙げられます。

販売士の資格は、小売業、販売業に必要な全般的な知識を可視化する上で最も有効な資格と言っていいでしょう。販売そのものに関する専門的知識や技能、それに加えて市場分析をはじめとするマーケティングに関する能力、商品管理、在庫管理に関する知識、マーチャンダイジングなど、商品を取り扱い、販売していくにあたり必須となる数多の知識の証明となる資格です。

販売士は「リテールマーケティング(販売士)検定試験」を受けて合格することで得られる資格ですが、受験資格は特になく、年齢・性別・学歴・国籍など一切問わず、誰でも受験が可能です。販売士の資格には3つの等級があり、3級→2級→1級の順にレベルが上がっていきます。

日本商工会議所及び各地の商工会議所が公開しているデータによれば、合格率は3級が45〜65%、2級が43〜58%、1級が19〜28%となっています。

接客マナー、ナレーション、語学の資格があると尚良い

イベントコンパニオンは、企業の顔となって顧客や取引先企業と直接接する仕事であり、的確に商品をプレゼンテーションし、特性をアピールできる説明能力や、接客におけるビジネスマナー、サービス精神を問われます。

しかし、ただアピールをすればいいというものでもありませんし、風船やティッシュ、イベントグッズなどの頒布物を配るだけでは対応しきれない仕事も多くあります。時には実際に店舗の販売ブースで、契約・販売の対応を行わなければならないことも少なくありません。

余程の絶対的な美しい容姿やプロポーションを持っているというわけでもなければ、ただモデルのように立っているだけでは優秀なイベントコンパニオンとして認められることはまずないと言っていいでしょう。

例えば、「おもてなし」の精神を持ったサービスを提供するためには、接客やサービスに関する資格である「接客サービスマナー検定」「サービス接遇検定」などの資格があるといいでしょうし、イベントコンパニオンとしてさらに一歩進んだ仕事が出来るナレーション技能を持ちたいなら「声優能力検定」の資格を持ったり、アナウンススクールに通うなど喋りに関する勉強も必要です。

また、2020年に東京五輪を控える昨今、インバウンドと呼ばれる諸外国からの留学生や観光客はますます増えています。グローバリズムの拡大に併せて、社会的な実感としても国際化が進む中、イベントコンパニオンにも外国語の語学力を持った人が求められ、重宝される傾向にあります。

外資系企業の展示会を筆頭に、場合によっては展示会、講演会のパネリストとして諸外国から有名な起業家やエンジニアを招いて説明を行う際に、通訳を行えるイベントコンパニオンがいれば非常に助かりますし、そうした需要があるイベントでは、語学力のあるイベントコンパニオンは真っ先に採用される可能性が高まります。

英語に関しては、小、中学生の頃から英検を受験して最低でも2級以上は取っておいて、大学を卒業するまでにTOEIC、TOEFLなどを受験し高スコアを記録しておくと、オーディションの際にも高い語学スキルをアピールできます。

イベントコンパニオンの資格・試験まとめ

まずは採用試験に受かる事が前提。スキル次第で仕事の質も変わる

イベントコンパニオンと一口に言っても、様々なスキルが必要になることがわかりました。基本的に肩書きや免許、特別な資格は一切必要がない仕事なので、まずはイベントコンパニオンとして活動するために様々なスキルを身につけることが重要になります。

また、仕事をするためには採用面接やオーディションに受かる必要があります。人の目をしっかりと見据えて、はっきりと自分の魅力がアピールできる能力も大事ですし、マナーを守ってお客さんに向き合う適切な距離感も理解しておくことも必要です。

スキルがあるほど、仕事の質も上がります。豊富な技能を磨いて、イベントコンパニオンとしての魅力を着実に高めて行くことが大切です。

イベントコンパニオンの参考情報

平均年収200万円〜500万円
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職業職種芸能

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