森林インストラクターになるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説
森林インストラクターになるには、森林インストラクター資格試験に合格する必要があります。このページでは、森林インストラクターに求められること、向いている人、適性がある人などについてご紹介していきます。
森林インストラクターになるには何が必要?
森林インストラクターになるには「全国森林レクリエーション協会」が主催する「森林インストラクター資格試験」に合格し、森林インストラクターとして登録する必要があります。
資格試験は毎年1回実施されていて、合格率は20~25%ほどとされています。ここでは資格試験の内容や受験資格、森林インストラクターに必要なものについて詳しくお伝えしていきます。
森林インストラクター資格試験とは
森林を利用する人たちに対し、適切なアドバイスができる知識・技能レベルを満たしているかを判断するために実施されているのが森林インストラクター資格試験です。応募資格は20歳以上であればよく、森林・林業の関係者をはじめ公務員や教員から学生までと幅広い層の人たちが受験しています。
森林インストラクター資格試験には1次試験と2次試験があり、1次試験では「森林」「林業」「森林内の野外活動」「安全及び教育」の知識に関する筆記試験、2次試験では面接や実技があり、実技では態度や動作、説明の要領などについて項目ごとに評価され、「良」以上が森林インストラクターとしての資質ありとされます。
資格試験で4科目すべてに合格できなかったとしても、一度合格した科目は3年間にわたり科目免除となります。合格率は20~25%程度と少し難しく感じるかもしれませんが、基礎的なことを広く学んでいくことで合格できるレベルとされています。
森林インストラクター資格取得後は?
資格取得後に全国森林レクリエーション協会へ登録することで「森林インストラクター」を名乗ることができます。登録後はさまざまな活動をしていくことになりますが、都道府県の森林インストラクター協会へ入って森林イベント関係の活動をしたり、各団体から依頼されて活動したりしていきます。
各団体というのは青少年団体や環境保護団体、各自治体などになりますが、環境ボランティアや林業体験教室、自然観察会や森林調査などの活動を行っていくことになります。
自然に関する最新情報も必要
森林インストラクターの資格を取得するための勉強で、自然に関する必要な知識を身に付けることはできますが、資格取得後も最新の情報を自分で学んでいかなければなりません。
森林のような自然に対する考え方も年々変化していて、数年前の知識が今では役に立たないといったこともありえます。森林インストラクターは自然に対する正しい知識を伝えていかなければならないため、常に新しい情報を仕入れていくよう努力する必要もあります。
森林インストラクターには体力も必要
森林インストラクターとして活動していくためには資格だけでなく、体力も必要となります。森の中でのガイドやトレッキングツアーなどを行なうため、一日中歩き回ることができるだけの体力が必要で、万が一の事故の際にも対応できる余力を残しながら活動していかなければなりません。
体力をつけるためには日頃から自分の健康に気を配り、食事や運動などを意識して体力維持に努めていきます。
森林インストラクターに向いている人
スーツを着てオフィス内で働くような仕事ではなく、大自然の中で働く仕事なだけに「自然」が好きな人は森林インストラクターに向いているといえます。アウトドアやキャンプ、農業や林業に興味がある人は、森林の素晴らしさを人々に伝えていくことができるという意味で適性があるということができるでしょう。
ここでは森林インストラクターに向いている人、適性がある人についてお伝えしていきます。
プレゼンテーション能力のある人
森林の素晴らしさを伝えていくという意味では、プレゼンテーション能力のある人も森林インストラクターに適性があるといえるでしょう。活動中には若い子からお年寄りまでいろんな人にプレゼンテーションをする機会がありますが、人に伝えるのが得意であれば興味を持って話を聞いてもらうことができるでしょう。
プレゼンテーション能力は磨けば磨くほど上達していきますので、その場に参加された人の反応を見ながら、伝え方について試行錯誤していくことになります。そのような経験を積み重ねていくことで、お客さんの満足するプレゼンテーションができるようになるでしょう。
危機管理能力が高い人
森林インストラクターは自然を相手にする仕事なだけに、いつ何が起こるかわかりません。急な天候の変化や土砂崩れ、お客さんの怪我や予定外の行動など、ありとあらゆることを想定して行動していかなければならず、お客さんを危険にさらさないためにも高い危機管理能力が求められます。
お客さんを案内している時などは空気の流れや空の色、事前に知り得た気象情報などを基に判断しながら行動する必要があり、事前に危険を察知して、慎重に行動できる人は森林インストラクターに向いているといえるでしょう。
人との会話が好きな人
森林インストラクターとして一定以上の知識や技能が必要であることはいうまでもありませんが、森林インストラクターの仕事にはお客さんを相手にする「接客業」という一面もあります。お客さんの年齢も幅広く、どの年齢層の人とも上手くコミュニケーションを取り、信頼関係を築いていくことが大切です。
人との会話が好きな人は誰とでも積極的にコミュニケーションを取ることができ、信頼関係を築いていくこともそう難しくないでしょう。そういう意味では人との会話が好きな人は森林インストラクターに向いているということができます。
森林インストラクターになるための学校・教室
森林インストラクターとして仕事をしていくためには「森林インストラクター資格試験」に合格する必要がありますが、資格試験の合格だけを目的とした学校や教室というものはありません。ここでは森林インストラクターとなるために必要な知識を学ぶことができる大学や通信講座、養成講座などについて紹介していきます。
森林インストラクターに役立つ知識を学べる大学
森林インストラクターになることを目的とした学校や教室はありませんが、農学部や森林科学科、森林生態学系の学部や研究室のある大学であれば、森林インストラクターの仕事に役立つ知識を学ぶことができます。
森林や林業について専門的な知識を学べる大学や専門学校はたくさんあるので、それらの学校で森林インストラクターに必要なことを勉強し、森林インストラクター資格試験合格を目指すといいでしょう。
通信講座で学ぶ場合
森林インストラクターの試験対策として、日本通信教育振興協会や日本園芸協会が実施する通信教育講座を受講する方法もあります。しかし、森林についての知識を深めていくためには通信講座のような座学だけではなく、実際に自然の中でなければできない経験も重要です。
通信講座で学ぶことが難しい部分については、森林ボランティア活動や自然観察会のような活動に積極的に参加して、実技部分を補っていく必要があるでしょう。
養成講習(養成講座)を受ける
「全国森林レクリエーション協会」が開催する養成講習や「森林インストラクター協会」が開催する養成講座で必要な知識や技術を学んでいくこともできます。どちらの講習(講座)でも「森林」「林業」「野外活動」「安全教育」について、8日から9日ほどかけて学ぶことができます。
全国森林レクリエーション協会の養成講習を修了すると「森林活動ガイド」の称号が付与されたり、森林インストラクター資格試験の実技試験が免除されたりといったメリットもあります。
森林インストラクターになるには?まとめ
森林インストラクターになるための勉強法について
森林インストラクターになるための専門の学校はありませんが、大学や専門学校でも森林インストラクターの仕事に関連する知識を学んでいくことはできます。この資格を取得する人の中には森林・林業関係の仕事に就くなど、必要に迫られて資格を取る人も多いといいます。
短期間で集中して勉強するなら全国森林レクリエーション協会の養成講習で学び、仕事をしているなら通信講座で学ぶと効率よく勉強することができるでしょう。
森林インストラクターの参考情報
平均年収 | 200万円~400万円 |
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必要資格 |
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資格区分 | 民間資格 |
職業職種 | 自然・動物 |
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