イベントコンパニオンの仕事内容とは?やりがいや魅力について解説
イベントコンパニオンは、実店舗やイベント会場において新商品や企業の成果物などを広く宣伝・アピールしたり、場合によってはタレントと同様の活動をする仕事です。イベントコンパニオンは基本的に案件ごとの単発契約で、日雇い派遣と同じような形態で働きます。本記事では、イベントコンパニオンの具体的な仕事内容、仕事のやりがいなどについてご紹介します。
イベントコンパニオンとはどんな仕事?
イベントコンパニオンは企業の展示や新商品のアピールを行う仕事
イベントコンパニオンの仕事は主に大型店舗の販売ブース、キャンペーンブースや大規模な企業展示会などのイベントにおいて、企業の開発物や新商品などをアピールし受注に繋げることです。
特定の商品を販売するブースや企業の成果物などの展示ブースに人を呼び込み、魅力や詳細を説明したり、宣伝したり、アピールしたりします。イベントや店舗に訪れる様々なお客さんに積極的に声掛けを行なって、時には実演販売のようなことも行います。
イベントコンパニオンは基本的に女性が担当する仕事です。イベントコンパニオン専用に作られた、企業のイメージやロゴなどをあしらった特別な衣装を身に纏い、消費者の目を惹きつけます。若くスタイルのいい女性が選ばれやすく、女性ならではの魅力でまず消費者の訴求を促し、人をブースに呼び込みます。
そこから商品自体の魅力をアピールしていき、受注や取引、購入などに誘導していきます。そのためにマイクを持って宣伝を行なったり、実際の商品を手にとってお客さんに見せながら説明したり、契約プランをパネルなどを用いてわかりやすく説明したりします。
イベントコンパニオンは日雇いが多く、責任のない気楽な稼業と考えられている節があります。見た目が非常に重視される仕事なので、ただ立っているだけでいいと思われている節がありますし、時に露出度の高い服装を纏って男性客の訴求を狙います。
そうした側面から、「楽して高いお金がもらえる仕事」で「女を売っている」と思われたりもして、主に女性からは煙たがられる仕事でもあります。しかしその現実はそこまで楽ではなく、むしろ大変なことが沢山あるようです。
楽そうな仕事と言われるが実は非常に大変な仕事
先程説明した通り、イベントコンパニオンの仕事は女性としての魅力を使う仕事というイメージから、見た目がいい女性が楽して稼ぐ仕事というイメージを持っている人も少なくないのではないでしょうか。
イベントコンパニオンの請ける仕事には、「風船配り」や「チラシ配布」「パンフレット配布」など一見簡単そうに思えるものもあり、特に経験が少ないイベントコンパニオンに最初に振られる仕事にはそういう内容のものが多いです。
しかし、簡単そうだからと言って油断は禁物。多くの場合、販売ブースにおいて「企業の顔」としてアピールポイントが高く、人に見られる仕事ですから、時にお客さんから質問を受けることや、販売や契約に繋げる接客をしなければならない場合もあります。
難しいことは専門のスタッフに一任するとしても、そうしたスタッフに質問内容を引き継ぐ必要がありますので、一定程度以上の商品知識や的確にお客さんの要望や意志が伝わるような理解力も求められます。
販売ブースにおいて矢面に立つことが多いイベントコンパニオンは、こうした一定のスキルを求められる仕事を「当然のように出来る」必要があります。しかしそれに見合った事前研修などの体制がちゃんと整っている場合は少ないのが実情で、分からないながらもうまく対応していかなければなりません。
多くの場合、派遣先にはしっかりサポート体制が整っていると説明しておきながら、派遣元の体制がずさんであり、そういった事前のフォローが万全ではありません。そのせいで、事前に伝えられていない仕事をいきなり任される場合が多いのが、イベントコンパニオンなど日雇いの現場仕事の実態です。
イベントコンパニオンの具体的な仕事内容
イベントコンパニオンには様々な仕事がある
イベントコンパニオンと一口に言っても、企業の成果物の展示や新商品、興行そのものなど、主に団体や組織がアピールしたい、訴求したい要素を宣伝する仕事全般を行いますので、その仕事の範囲は多岐に渡ります。
主なものでは、「家電量販店での新発売の家電の宣伝や案内」、「家電量販店での委託販売ブースにおける携帯電話の販売や契約に繋げる宣伝や実演販売」、「イベントや催し物においてのマイクパフォーマンス、マイク放送」、「イベント等で大型のポップや看板などを持って歩き回って宣伝する」などがあります。
また、ビールの販促や観光について宣伝するキャンペーンガールや、水着の販促をするキャンペーンガール、サーキットにおけるレースクイーン、格闘技場やスポーツ競技場のラウンドガール、野球やアメフトを応援するチアガールなども広義のイベントコンパニオンです。
自動車メーカーの販売ブースに常駐するショールームレディ、パチンコ店の店内イベントを盛り上げるコンパニオン、企業のイメージガールなどもイベントコンパニオンの仕事です。
イベントコンパニオンとは、こうした「企業や団体、組織などが行うイベントやキャンペーンにおいて、女性を使って消費者の訴求を促進する」目的で行われる広告を担当する女性全般を指します。
イベントコンパニオンは基本的に日雇い派遣が多い
イベントコンパニオンは基本的には、正規雇用で定期的な給与が発生する職業ではありません。イベントコンパニオンとして働きたい場合、まずは仕事を斡旋する派遣会社、イベントコンパニオンに特化した事務所やプロダクションなどに登録します。
登録すると、定期的あるいは毎日のように仕事の内容やギャランティなどの詳細をまとめたメールが届きます。登録しているイベントコンパニオンはその中から自分の都合や希望に合う仕事を選びエントリーします。そして採用となれば派遣会社や事務所から連絡が来て、所定の日時に現場に向かい、仕事を行います。
また、エントリーしたからといって必ず仕事が得られるわけではありません。仕事先によっては非常に応募者が多いため、厳しい選考や採用のためのオーディションを課せられる場合もあります。
給与体系は一般的に日給で、相場は新人のイベントコンパニオンで1万円〜2万円、経験豊富なスキルの高いイベントコンパニオンは3万5,000円以上と、個々人の実力や経験、仕事の規模や時間的な長さによって大きく変動します。
日雇いの仕事ではありますが、毎月安定して依頼が発生するわけでもありませんし、仕事の日程にもある程度の偏りがあります。仕事が最も集中するのは週末で、特に単発の販促キャンペーンの案件などでは街に人が遊びに出ることが多い週末に募集がある場合が多いです。
また、企業向け・メディア向けの展示会などで最も多いのは、木曜日からイベントがスタートして、企業関係者への公開日、メディアへの公開日を平日に行い、一般公開を土日に行うスケジューリングです。特に週の後半に集中しやすいのがイベントコンパニオンの仕事の特徴です。
イベントコンパニオンと派遣元・派遣先との認識の違いがトラブルの元に
イベントコンパニオンは、直接的にお客さんと接しながら仕事をするという特性上、ただ立っていればいいとか、ただ頒布物を配っていればいいというほど楽な仕事ではありません。日雇いであることや、派遣という立場であることが災いして、様々なトラブルに見舞われる可能性があります。
中でも大きな問題とされているのが、イベントコンパニオン本人の実力や認識が派遣先の担当者や正規スタッフの認識とかけ離れている場合が多いことです。
基本的に派遣会社や事務所は、派遣先に対して「しっかりとした研修やアフターフォローを行っていて、経験豊富で様々な知識があるイベントコンパニオンを多く抱えていますよ」とアピールすることで仕事を受注しています。
しかし多くの場合、派遣会社の管理体制は非常にずさんであり、派遣先が求めるレベルに相応するような充実した研修やアフターフォローを実は行っていない、というパターンが非常に多いといわれています。
具体的な例でいうと、「携帯電話の契約プランに関する研修」はしっかりと派遣元が行っているものの、実際に仕事をしてみると「お客さんから機種の名前や操作方法に関する質問ばかりされる」といった事例があります。携帯電話の契約プランは日々変わり続けていて、事前研修段階と当日で内容が細かく変わっていたりすることも大いにあり得ます。
派遣労働には非常にありがちではありますが、派遣元が仕事を取るためにアピールしている体制が機能していなかったり、派遣元が派遣先の現場の需要や勤務実態を把握していなかったりというのは枚挙にいとまがないほど多いです。
そのため、派遣元から言われていた以上の仕事をその場で突然言い渡されたり(派遣先は派遣元に説明していても、派遣元が登録イベントコンパニオンに説明していない場合も多い)、事前に言われていない仕事に対応しなければならないなど、イレギュラーな事態に苦しむイベントコンパニオンが多いです。
そして往往にして派遣元や派遣先はイベントコンパニオンを軽く見ている節があり、現場の暗黙の了解で「これくらいできるでしょ」というのが明文化されないまま出来上がっており、それに達しないイベントコンパニオンはクレームや低評価をつけて容赦無く切ればいい、代わりはいくらでもいる、と考えている場合すらあります。
日雇いで案件によっては気軽に働ける現場もある一方で、こうした労働形態に起因する問題が影を落とす仕事でもあります。また、イベントにおいてミニスカートや水着など露出度の高い服装を行うイベントコンパニオンの特性上、お客さんからの盗撮行為などに悩まされ心を病む人もいるといいます。
イベントコンパニオンの仕事のやりがい
新商品や家電が実際に売れたときの喜びが大きい仕事
イベントコンパニオンには様々な仕事があることを説明しましたが、基本的には「宣伝する対象があって、その対象をアピールして購入や契約に繋げる」ことが仕事の根幹となります。そのためイベントコンパニオンは広く多数のお客さんに届くように声を張って、商品の魅力をアピールし続けます。
たとえ1日であっても、企業は宣伝効果を狙ってイベントコンパニオンを雇っていることもあって、数字や結果を非常に大事にし、それに応じてイベントコンパニオンの評価を日々行なっています。
仕事には販売ノルマが課せられることもあり、また実際に売れていく様子を肌で感じることが可能なので、成果に応じて明確に数字を自覚できる場合が多いです。イベントコンパニオンとして、自身の努力が実って商品が売れたり、契約が取れたりした時は、大きな喜びを感じられる瞬間でもあります。
こうした成果を出し続けることで継続的な仕事受注にも繋がって行きますし、自分が必死でアピールしている商品には一定の愛着が湧くものです。そのため、その商品が売れると自分も嬉しくなることも多いでしょう。
「企業の顔」として商品を紹介し、自分をも魅せられる仕事
イベントコンパニオンは、商品や興行そのものを宣伝する「企業の顔」としての重要な役目があります。お客さんに魅力を伝えたり、購入や契約をしてもらったり、イベントを楽しんでもらうために、様々な努力を重ねます。
また、企業が宣伝を任せるにあたりイベントコンパニオンに厳しいオーディションを課す場合も少なくありません。そうしたオーディションに勝ち抜くためには、イベントコンパニオンとしてのスキルや魅力のみならず、自分自身の人間的魅力、女性的魅力が認められる必要があります。
そのためにイベントコンパニオンは、常日頃から自分自身の肌や髪、ネイルやボディラインなどを常に綺麗に保つように、日々美容サロン、ネイルサロン、ヘアサロン、トレーニングジムなどに通い詰めて、自分自身を常に磨き続けています。
そうした自分自身の魅力をも認められて、大規模なイベントの、大きな企業のブースで第一線に立って商品をアピールできる仕事は、仕事的な成果の獲得のみならず、自己の承認欲求の充足にも繋がります。
イベントコンパニオンの仕事内容まとめ
イベントコンパニオンの仕事は大変、だからこそやりがいもある
イベントコンパニオンは、ある程度高い報酬が望める職業ではありますが、決して楽な仕事ではありません。日雇いでの仕事で不安定というのもありますし、企業の顔となり第一線に立って宣伝を行うという重要な役割だからこそ大変なことも沢山あります。
多くの人の目につくからこそ、企業からスカウトを受けたり、モデルとしての仕事を紹介されたりと自分自身のキャリアアップにも直接的に繋がっていく可能性があります。大変ですが、大きなやりがいに満ちた仕事といえるでしょう。
イベントコンパニオンの参考情報
平均年収 | 200万円〜500万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 芸能 |
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