環境コンサルタントの資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説

環境コンサルタントの資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説

環境コンサルタントになる人の多くが取得する資格として、環境アセスメント士やビオトープ管理士があります。必ずしも取得しないと業務に就けないというわけではないですが、持っていれば転職などの際に有利に働くことがあります。それぞれの資格の特徴や試験の難易度、合格率など、環境コンサルタントに関連する資格・試験の情報についてまとめました。

環境コンサルタントに役立つ資格「環境アセスメント士」

環境への影響を調査して評価をする資格

一般社団法人日本環境アセスメント協会が主催する、環境アセスメント士試験は民間の資格です。

環境アセスメントに関する環境の調査や環境保全措置の検討、環境影響評価の作成や支援などの専門的な業務において専門的な技術を有しているかが資格要件です。環境アセスメント士の資格では、生活環境部門と自然環境部門という2部門の資格の種類があります。

環境アセスメント士の難易度・合格率

環境アセスメント士の試験は筆記試験がメインになり、難易度は比較的高めであるといえます。合格率は毎年異なりますが、生活環境部門であれば約70%、自然環境部門は約57%となっています。

合格率は約5割~6割程度とされています。難易度はやや高めなので、要点を抑えて学習することがポイントです。

テキストをメインに学習しよう

環境アセスメント士の試験は自然系や環境関係法、国際条約などの問題や管理技術や倫理に関する問題など、技術士試験とよく似た広範囲な問題が出題されます。

環境アセスメント協会が発行している実研究会用テキストから問題が出されているので、テキストをメインに学習しておくとよいでしょう。

環境アセスメント士の試験概要

合格率 全国平均 約50~60%
受験資格 次のいずれかに該当する者

  • 四年制大学を卒業後、環境アセスメント関係業務の実務経験年数5年以上
  • 大学院修了後、環境アセスメント関係業務の実務経験年数3年以上
  • 上記以外は環境アセスメント関係業務の実務経験年数8年以上
受験費用 12,000円
出題範囲
  • 環境アセスメント法制度
  • 環境の調査・分析・予測及び評価
  • 環境保全措置
  • 環境影響評価図書類の作成・支援
  • 実務の管理技術
  • 技術者倫理

環境コンサルタントに役立つ資格「ビオトープ管理士」

地域の自然生態系を守るための知識や技術を認定する資格

ビオトープ管理士は、地方自治体の業務入札資格としても認定されている資格です。

地域の自然生態系を守り取り戻す自然再生事業を効果的に推進するために必要な資格で、生物多様性を守り、野生生物が生息する環境を取り戻すための知識やスキルの証明になります。

ビオトープ管理士の資格の試験難易度、合格率

ビオトープ管理士の資格は筆記試験と小論文、口述試験もありボリュームがあります。2級と1級で合格率は異なり、1級は約27%、2級は約33%となっています。

ビオトープ管理士の資格は、ビオトープ計画管理士とビオトープ施工管理士の2部門があり、それぞれ範囲が異なるので注意が必要です。

小論文は過去問で文章をしっかり練る

ビオトープ管理士の資格は筆記試験以外にも小論文の試験もあります。小論文の試験の合格基準は可以上で合格になりますが、テーマは毎回変わり本番では3つのテーマから選んで答える形式になります。

ふだん小論文を書くことはほとんどない人が多いと思いますが、小論文の試験対策も怠ってはいけません。合格のイメージとしては、ビオトープ管理士としての考え方や行動が適切であることが必要といわれています。

本番で頭が真っ白にならないよう、過去問やテキストでいくつか小論文の模擬練習をしておくことで、本番にも余裕をもって臨むことができます。模擬練習をしたかしないかで、合格の可能性は大きく変わるでしょう。

ビオトープ管理士の試験概要

合格率
  • 1級 約27%
  • 2級 約33%
受験資格
■1級
  • 4年制大学卒業後、7年以上の実務経験を有する者
  • 大学院を卒業後、5年以上の実務経験を有する者
  • 短期大学・専門学校・高等専門学校卒業後、9年以上の実務経験を有する者
  • 高等学校卒業後、11年以上の実務経験を有する者
  • 中学校卒業後、14年以上の実務経験を有する者
  • 技術士の資格を取得後、4年以上の実務経験を有する者
  • ビオトープ管理士2級取得後、7年以上の実務経験を有する者
  • 1級土木施工管理技士・1級造園施工管理技士資格所有者で、実務経験4年以上。
  • 2級土木施工管理技士及・2級造園施工管理技士資格所有者で実務経験7年以上。
  • 実務経験14年以上の者
■2級
  • 誰でも受験可能
受験費用
  • 1級 11000円
  • 2級 7000円
出題範囲
  • 生態学
  • 環境関連法
  • 環境関連法

その他の環境コンサルタントに関連する資格

環境コンサルタントに関する資格はさまざま

環境アセスメント士やビオトープ管理士の資格以外にも、環境コンサルタントの仕事に関連する資格はいくつかあります。環境コンサルタントは企業に対して環境についてのサポートを行う仕事であるので、幅広い知識が必要になります。

下記の資格を参考にして自然のあらゆる面でしっかり説明ができるようにしておく必要があります。

  • 環境計量士
  • 港湾海洋調査士
  • 公害防止管理者
  • 環境カウンセラー

一覧にある環境カウンセラーは、環境保全に関する取り組みにおける豊富な実績や経験を持ち、環境保全に関する助言ができる資格です。公害防止管理者は公害を発生させる可能性のある工場や施設で大気や水などの検査を行うための資格になります。

環境コンサルタントに役立つ資格が取れる学校

日本自然環境専門学校

日本自然環境専門学校は、環境コンサルタントを目指す人の為に自然環境保全科や環境教育科、自然環境研究科などが用意されています。特に自然環境保全科では環境コンサルタントに有利な資格であるビオトープ管理士の資格を取得できるサポートもあり、実習の中で資格取得を目指すことができます。

アットホームな親切な指導が魅力

日本自然環境専門学校では15名から30名の定員に限定して授業を行うので、講師と学生とのやりとりが緊密にできます。自然を相手とする、野外での実習もカリキュラムに多く組み込まれています。

アットホームな授業は学生のやる気や好奇心を刺激し、資格取得にも効果的に働きます。資格試験を目指す追い込み時期も熱心に指導をしてもらえ、話しやすい雰囲気が魅力的です。

新潟農業・バイオ専門学校

新潟農業・バイオ専門学校は、環境コンサルタントを目指す人に4年制の大学併修バイオ総合科が設けられています。自然環境について学びながら資格の取得を目指せて、さらに外国語も身に着けることができるグローバルな環境の専門学校です。

新潟の自然豊かな環境で学ぶことができるのも大きな魅力です。農業や造園、環境について幅広く学ぶことができると評価されています。

専門学校の専門スキルと大卒資格が同時に取得可能

新潟農業・バイオ専門学校では、専門学校と大学のそれぞれのカリキュラムを履修することから、高度な専門知識が必要な資格を同時に取得することも可能です。幅広い資格に対して充実したサポートがあり、資格取得に役立つ環境であるとともに、社会に出てからのスキルアップも望める体制です。

高度な専門知識を身につけることができるので、卒業後に環境コンサルタントとして大いに活躍できるでしょう。

環境コンサルタントの資格・試験まとめ

環境コンサルタントになるなら環境アセスメント士とビオトープ管理士の合格を目指そう

環境コンサルタントの仕事自体は、特別な資格や試験に合格しなくても業務に就くことは可能ですが、資格を持っている方が就職・転職に有利ですし、スキルアップにも繋がります。環境アセスメント士やビオトープ管理士に合格すれば、一定以上の知識やスキルの証明として役立つでしょう。

環境コンサルタントに関する資格試験は、他にもさまざまな試験が行われています。まずは環境アセスメント士、ビオトープ管理士の資格取得を目指しつつ、他にも自分の理想とする環境コンサルタントに役立ちそうな資格の取得を目指してみてはいかがでしょうか。

環境コンサルタントの参考情報

平均年収400万円〜800万円
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職業職種建築・不動産

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