e-Sports選手(プロゲーマー)の給与・年収は?初任給や平均月収などの収入について解説

e-Sports選手(プロゲーマー)の給与・年収は?初任給や平均月収などの収入について解説

e-Sports選手としてのキャリアを積む上で知っておきたいのが給料や年収といった待遇面です。基本的には、大会などで好成績を収めて獲得する賞金に収入が左右されますが、スポンサーを獲得することで一定の収入を確保でき、安定へと繋がります。今回は、歴史が浅い職業であることを前提とした上で、e-Sports選手の年収・給与の実情についてご紹介します。

e-Sports選手の初任給

初任給は10万円前後

それでは、e-Sports選手の初任給について確認していきます。e-Sports選手とは歴史が浅い職業であり、まだまだ決まった年収や給与体系があるわけではありません。所属するチームや組織によって待遇がさまざまであることが特徴であり、初任給に関しては10万円前後となることが多いようです。

基本的にe-Sports選手として稼ぐためには、国内外の大会に出場して賞金を獲得する必要があります。そのため、一般的なサラリーマンと同じような感覚で月給を得られるわけではありません。

チームによっては最初から固定の給料を支給することもありますが、月給がないというケースもあります。いずれにしても最初から一定水準の給料や高い給料を求めるのは難しい仕事であり、実力をつけて大会で勝利を目指すことが重大なミッションです。

初任給が0円のケースも

チームや組織によって初任給を受け取れるケースもありますが、場合によっては初任給が出ないということもあります。完全歩合制の給与体系を敷いている場合は、固定で給料を支払うという概念がありません。

固定給が出ないことを前提として、チームに加わることを希望する人材を募集しているケースも珍しくありません。e-Sports選手として活動していくためには、チームや組織からの報酬を当てにするのではなく、自らの実力によってお金を得るという考え方を持っておく必要があります。

会社員のように毎月固定で給料が発生したり、ボーナスをもらえたりするわけではありません。働いた時間によって給料を得るというよりは、自らが出した結果によってお金を稼ぐことができるのがe-Sports選手です。

そういった意味では、プロスポーツ選手に近いものがあると言えるでしょう。結果を出せばそれだけの対価を得ることができますし、結果を出せなければ得るものも少ないのがe-Sports選手の世界です。

アルバイトをしながら生計を立てる

e-Sports選手として活動を開始しても、最初のうちは給料が出なかったり、出ても安い金額しかもらえなかったりすることがあります。そうしたプロゲーマーの中には、他にアルバイトを掛け持ちしながら生計を立てる方がいることも珍しくありません。

最初から国内外の大会に出場して好成績を収められれば苦労することはありませんが、いきなり結果を出すことは至難の業です。大会に出場して賞金を得られるようになるまで生活をつないでいくためには、パートやアルバイトなど、他の収入源を確保しなければなりません。

それまでコツコツ貯めてきた貯金を切り崩しながら生活するe-Sports選手も少なくありません。いずれにしても、最初のうちは厳しい生活が待っていることを覚悟し、自分の実力を高めるために努力し続ける気概を持つことが重要です。

e-Sports選手の平均給与

平均月収は30万円前後

e-Sports選手の平均給与の統計について確認していきます。e-Sports選手の平均月収は約30万円前後と考えることができます。厚生労働省の「平成29年賃金構造基本統計調査」のデータによると、他に分類されないもののサービス業の平均月収は約28万円となっています。

e-Sports選手は歴史の浅い職業であり、単体で平均月収や平均年収が公開されているわけではありません。それでも、他のサービス業やe-Sports選手として活躍しているプレイヤーの年収などを参考にすると、30万円前後の月収が平均値と言えます。

プレイヤーによって差がある

平均月収としては30万円前後と考えることができるe-Sports選手の仕事ですが、プレイヤーによって差があるのが実情です。人によっては年間数千万円規模の収入を得ることもありますが、反対に年収が100万円に満たないプレイヤーも出てきます。

そうなると、月収にも差が出てくるのは自然なことであり、月収10万円前後のプレイヤーから数百万円単位で稼ぐプレイヤーなど、収入面の状況はさまざまです。また、月によって収入の差が出てくることもe-Sports選手の特徴です。

会社員のように毎月の給料が決まっているわけではなく、大会での賞金やスポンサー収入によって毎月の給料が決まるところに特徴があります。そのため、今月は30万円稼ぐことができたけど、翌月は10万円になってしまうということもあります。

毎月毎月、安定的に稼ぎ続けることが難しい仕事であることも理解しておく必要があります。

海外の大会に出ることが重要

e-Sports選手として活躍して高い収入を得るためには、海外の大会に出場して好成績を収めることが重要です。後ほど取り上げますが、日本国内の大会は賞金が低く、優勝しても稼げる金額に限りがあります。

それに比べて海外の大会であれば賞金総額が億単位になるなど、好成績を収めたプレイヤーやチームに対して、それだけの大きな対価を用意してくれています。

「Dota2」などの公式大会では、賞金総額が27億円程度となるなど、桁違いの金額を手に入れるチャンスがあります。約12億円の優勝賞金が設定されており、それだけの夢を抱くことができる大会として世界中のe-Sports選手たちの憧れとされています。

海外では有名な「League of Legends」の大会も5億円ほどの総額が設定されており、世界中からe-Sportsの猛者たちが集まって実力を競い合います。そうした環境で活躍できるようになることが、e-Sports選手として多くの収入を稼ぎ出す秘訣です。

日本の大会では稼げない?

海外の大会では賞金総額が億単位となることも珍しくありませんが、日本の大会では良くても数千万円程度の賞金しか手に入れられせん。これは、日本の法律的な部分が絡んでくるところに事情があります。

景品表示法が絡んでくる部分で、消費者庁は賞金の上限を「元商品の20倍の金額、もしくは10万円」にするべきだという見解を発表しています。こうした規制によって大会主催側もなかなか賞金総額を上げにくくなっているという実情があります。

また、日本人プロゲーマーの嗜好として格闘ゲームを好むことも日本人プレイヤーが稼ぎにくい温床となっています。ストリートファイターのような格闘ゲームは日本では人気がありますが、世界的に見ればまだまだプレイヤー数が少ないゲームです。

海外で開かれる大会でも優勝賞金3,000万円程度が限度となっており、日本人の優位性を活かしにくいところがあります。

給与や年収を上げる方法

プロゲーマーとして活動する上で、安定的に収入を得ることが最も難しいことです。収入に安定感を持たせたり、少しでも高い給料を得たりするためには、いくつかやるべきことがあります。これから取り上げることに注力することで、e-Sports選手としての結果を出しやすくなります。

大会に出て賞金を稼ぐ

給与や年収を上げるためには、大会に出て賞金を稼ぐことが重要です。大会に出場して優秀な成績を収めることができれば、成績に応じた賞金を手にすることができます。

賞金がe-Sports選手としての支えとなり、安定的に生活していくための基盤となります。海外の大会で優勝すれば一気に億単位の賞金を手に入れることも可能であり、それだけ夢のある仕事だと言えます。

反対に、大会で活躍することができないと、なかなか年収をアップさせることはできません。できるだけ世界の大会に出て成果を上げられるように、日頃からe-Sports選手としての努力を欠かさないことがポイントです。

チームからの給料を得る

e-Sports選手の給与を上げる方法として、チームから給料を得ることもあげられます。プロゲーマーは基本的にチームに所属して活動する存在です。と言うのも、大会では個人でプレイするゲームよりもチームでプレイするゲームが多く採用されているからです。

そのため、チームに所属せずに一緒にプレイする仲間がいなければ大会に参加することすら難しくなってしまいます。大会では個人戦もありますが、まずはチームに所属することが先決です。チームに所属できれば、チームから配分される給料を得られる可能性も出てきます。

毎月決まった額をくれるチームもあれば、大会での成績に応じてインセンティブのような形で配分するチームもあります。チームによって状況はさまざまですが、e-Sports選手の収入源の1つとして貴重な存在です。

スポンサーについてもらう

e-Sports選手の収入源として、スポンサーについてもらうことも1つの方法です。個人単位でスポンサーについてもらえることもあれば、チーム単位でスポンサーについてもらえることもあります。その条件としては、大会で活躍して有名になることがあげられます。

個人スポンサーや小規模なスポンサーであれば、それほど活躍しなくてもついてくれる可能性がありますが、大企業にスポンサーとしてついてもらうためには、大会で活躍してe-Sports選手として有名な存在になる必要があります。

プレイヤーによっては複数の会社からスポンサー契約の打診を受けることがあります。スポンサーについてもらうことで、安定した収入を得ることが可能となり、よりプレイに専念しやすくなります。

スポンサーが多くなればなるほど得られる収入も高くなるので、スポンサー獲得を目指すe-Sports選手も少なくありません。

メディアに出演する

年収や給与を上げる方法としては、メディアに出演することもあげられます。テレビやラジオだけでなく、YouTubeなどのインターネットメディアなどに出演することでも収入を得ることができます。

e-Sports選手としての知名度が高くなっていけば、さまざまなメディアからの出演依頼が来るようになるでしょう。他にも自伝の執筆やゲームの攻略本など、書籍の出版を通して稼ぐという方法があります。

ゲームと関係する仕事もあれば、直接的には関係ないような仕事からも収入を得ることができます。メディアや書籍などを上手く活用しつつ、e-Sports選手としての認知度や人気を高めていくことも有効です。

インターネット広告収入を得る

e-Sports選手として、インターネット広告収入を得ることも可能です。YouTubeなどの動画サイトにゲームの解説や攻略の仕方などを配信すれば、多くの視聴者を獲得することができます。

人気の配信者になることができれば、インターネット広告収入で月100万円ほどの収入を上げることも夢ではありません。インターネット広告収入もスポンサー収入と同様に安定した収入源となるので、取り組んでいるe-Sports選手は少なくありません。

ゲームトレーナーになる

ゲームトレーナーになってゲームのやり方や攻略方法を教えることでも、収入を得ることができます。

e-Sports選手からゲームのやり方を教わりたいという人も多く、需要がある仕事です。囲碁や将棋の世界でも、一流の棋士が教室を開いてお金を受け取ることがありますが、そのゲーム版と考えれば良いでしょう。

ゲーム教室などを開催することもできますし、オンライン上で指導することもできます。1つの選択肢として頭に入れておくと良いでしょう。

e-Sports選手の平均年収

平均年収は400万円前後

ここからは、e-Sports選手の年収統計について紹介します。厚生労働省の「平成29年賃金構造基本統計調査」のデータを参考にすると、他に分類されないもののサービス業の平均年収はボーナスも入れた中で約383万円となっています。

e-Sports選手全体の平均というわけではありませんが、この金額を1つの目安にすることができます。大会での賞金やスポンサー収入、チームから出る給料なども含めてさまざまな収入を合算することで、大きな金額を生み出すことができます。

最初から年収400万円を稼ぐことは簡単ではありませんが、コツコツと努力を続けて実力を上げていくことで、それだけの収入を得ることは可能です。あくまでも平均となるので、プレイヤーによっては200万円や300万円前後といった年収になることもあります。

全ては実力や人気次第であり、安定的に稼ぎ続けることが難しい職業であることを忘れてはいけません。

トッププレイヤーは2000万円以上稼ぐことも

平均で見ると400万円前後が妥当と言えるe-Sports選手ですが、中には数千万円単位の年収を稼ぎ出すプレイヤーもいます。日本の中でも圧倒的な人気と実力を誇っている「ときど」と呼ばれるe-Sports選手は、年収が約3,000万円から4,000万円ほどと言われています。

同じくe-Sports選手の実力者として有名な梅原大吾選手は、年収約2,000万円ほどと言われています。つまり、e-Sports選手として活躍し続ければ、それだけの大金を稼ぎ出せる可能性があるということです。

e-Sports選手の中でも年収が数千万円単位に及ぶのは一握りですが、そこを目指して努力をする価値がある職業です。

海外のトッププレイヤーは数億円以上

日本のトッププレイヤーになると、数千万円単位の収入を得ることができますが、さらにすごいのは海外のトッププレイヤーたちです。海外の大会で活躍して賞金を稼ぎ続けることで、億単位の年収を得ることができます。

ドイツやアメリカの一流e-Sports選手たちの中には、年収が4億円や5億円といったプレイヤーも存在します。アメリカの一流プレイヤーの年収は約6億6,000万円とも言われており、世界的に見てもトップクラスです。

まさにゲームの世界でもそれだけ稼げることを示している人物であり、可能性も大きく広がっています。アメリカのトッププレイヤーは自身が配信するYouTubeチャンネルや、ゲーム配信プラットフォームのTwichからの収入がメインとも言われており、さまざまな道が広がっていることも示唆しています。

大会で勝つこと以外にも収入源を確保することで、より高い年収を目指すことができます。

海外の大会で賞金を稼ぐことが重要

日本や世界でもトッププレイヤーの仲間入りを果たすことができれば、それだけの収入を得られる可能性が広がっています。その中でもまず大切にしておきたいこととして、海外の大会で賞金を稼ぐことがあげられます。

インターネット配信による広告収入やスポンサーからの収入などは、全て実力や人気があってのことです。最初から広告収入を得られるわけではありませんし、スポンサーについてもらえるわけでもありません。

日本で有名なプレイヤーに関しても世界の大会で優秀な成績を収めています。世界大会に出場するためには、まず国内大会で活躍する必要がありますが、e-Sports選手として大成するためには、常に世界を視野に入れておくことが重要です。

そのためにも最初のうちは実力アップのために時間を割き、人気と実力をコツコツ高めていくことがポイントです。

e-Sports選手の給与・年収まとめ

e-Sports選手の年収はピンキリ!全ては自分の実力次第

e-Sports選手の年収や給与に関しては、ピンキリだと言えます。平均月収や平均年収に関してはあまり当てにならないと考えておいた方が良いかもしれません。稼げるプレイヤーは大きく稼ぐことができますし、稼げないプレイヤーは本当に稼ぐことができません。

また、e-Sports選手は選手寿命が短いとも言われており、25歳前後で引退を余儀なくされることもあります。動体視力や俊敏性、判断力などの問題で30代や40代になっても活躍し続けることが難しい仕事です。その分、10代や20代前半の若いうちにどれだけ稼ぐことができるかが勝負になっていきます。

引退後は指導者やチームマネジメント業務、ゲーム関連会社への就職など、セカンドキャリアも用意されています。引退後のこともありますが、まずはプレイヤーとして好成績を上げることができるように日々の練習を頑張っていくことが大切です。

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e-Sports選手(プロゲーマー)の参考情報

平均年収400万円~1000万円
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職業職種マンガ・アニメ・ゲーム

統計情報 出典元:

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