大工の仕事内容とは?やりがいや魅力について解説

大工の仕事内容とは?やりがいや魅力について解説

一般家屋を始め様々な建築物を建てたり修繕したりする職業である大工。大工と一口に言っても、その仕事内容は様々にあります。出世すればその分だけ自分の裁量も大きくなり仕事の幅も広がります。この記事では、大工の仕事の具体的な内容や特徴、将来性についてご紹介します。

大工とはどんな仕事?

建物を設計し建造する、あるいは修繕する仕事

大工といえば、家など主に木造建築を、設計したり、建築したりする仕事の全般を指します。かつては木造建築の大工職人を「右官」と呼んでいましたが、江戸時代頃から大工と呼ぶようになりました。今でも建物の壁や床、土塀などを塗り込む職人を「左官」と呼ぶのは、中世に大工とともに壁塗職人に官位が与えられたからだと言われています。

大工と一口に言ってもその仕事内容は様々で、構造部材の組み立てや彫り込みなどを行う職人としての大工もいれば、現場を指揮し監督する大工もいます。

大工は、かつては「匠」とも呼ばれていました。家を一から建てるのも大工の仕事ですが、有名なテレビ番組にもあるように、文字通り「匠」による家屋の改築や増築、リフォームやリノベーションも、大工の仕事の範疇です。

大工仕事を行う場所や内容によって大工は細分化されている

大工には、様々な種類があって、担当する建築の種類や担当箇所、工法の種類などによって、その呼び方も細かく分かれています。

例えば一般的にイメージすることが多いのが、一般家屋を担当する大工である「家屋大工」です。そのほか、木造軸組構法で家屋を造る地域密着型の「町大工」、アメリカで開発された軸組構法を取り入れて家を造る「ツーバイフォー大工」「プレハブ大工」、家具を作る「家具大工」、コンクリ用の打枠を作る「型枠大工」、主要構造部(階段や柱など)を除く、壁・床・天井などを司る「造作大工」、障子やふすまなどを作る「建具大工」という人もいます。

一般家屋以外では、木造船を造る「船大工」、茶室を造る「数奇屋大工」、寺社建築を手がける「宮大工」もいます。

この分類を加味すれば、いわゆる日曜大工というのは、「家具大工」や「建具大工」等の作業を素人が自分で行うことを指す、という事ができるかもしれません。大工工事に特別な資格は必要ないため、日曜大工も大工の一種という事が出来ます。2018年には6年かけて3LDKの家を建てたフリーカメラマンの本が話題になりました。

大工の仕事の具体的な内容

代表的な大工の仕事!家屋大工の仕事

大工といえばすぐさまイメージするであろう、一戸建ての木造住宅を主に手がける大工さんを「家屋大工」と呼びます。家屋大工の具体的な仕事内容はどのようなものなのでしょうか。

実は、大工というのは厳密に言うと「木造建築物の基礎工事」を主に担当する仕事です。

例えば土台づくりや足場を組むのは「鳶」、屋根を作るのは「屋根工」、壁や漆喰を塗り込むのは「左官」、仕上げは「内装工」と言った別の職人が担当し、それぞれの職人が分業で一つの家を組み上げていきます。一口に大工と言っても、家の建造全部を担当するわけではありません。しかし、現場を実質的に取り仕切るのは大工であり、現場監督が最も信頼を置くのも、現場に常駐している大工なのです。

現場で家屋大工が行う仕事の主なプロセスは、

  1. 建前(骨組み)
  2. 屋根下地組み
  3. サッシュ取付
  4. 外壁下地組み
  5. 床下地組み
  6. 天井下地組み・天井下地板張り
  7. 内部壁下地組み
  8. 床材施工
  9. 壁下地板張り

となります。建前(骨組み)は、鳶の人が作った基礎の上に土台を組み、その上に柱や梁など骨組みを組み立てていく作業です。その後、屋根の下地となる骨組みを造り、家の構造を完成させます。サッシュとは窓枠のことです。

外壁下地組みまでは一気に行う必要があります。骨組みが雨に濡れるのを防ぐために屋根を造り、雨を弾くためのシートを施し、外装工事を行います。そこから水道や電気などの設備工事を経て、内装の基礎工事へと入ります。床、壁など内装の基礎ができたら、内装工などにバトンタッチ。大工の仕事はここで終了です。

現場の段取りを組んだり、図面作成や大工道具の手入れも大工が行う

先述したように、現場を取り仕切るのは大工である事が多いです。建築物の基礎を取り仕切るのは大工なので、当然といえば当然ですが、ほかの職人へ渡す段取りも大工の大切な仕事です。

内装、外装、土台、仕上げ、設備工事、屋根と全く別々の職人が手を加えて住宅は完成するので、基礎を担っている大工が適切に段取りを組まないと、それぞれの専門分野を担う職人たちは何もできなくなってしまいます。基礎の基礎を大工が担っているからこそ、現場は回るのです。

大工道具の手入れに関しても、もちろん大工が行います。近年では、CAD(製図ソフト)を用いて大工自身が図面を書いて細かい設計をしたり、工程表をエクセルで作ったりと、ITやデジタル技術の習得も大工の大事な役割になってきました。なので高学歴大工の需要も年々高まっているのです。

かつて大工の仕事だった木材の切り出しは自動化している

かつては木材加工も大工の主な仕事でした。工務店などでは、木材の加工を専門に請け負うことも少なくなく、建築士の設計に応じて、自前で木材を切ったり、削ったり加工を手作業で施し、その木材を現場で組み立てる役割も大工が担っていました。必要に応じて現場で微調整を加えたりもしていました。

しかし今ではプレカット工場と呼ばれる機械による木材加工を行う工場で設計通りに切られているので、大工自身が木材を切ることはなくなりました。技術の発展によって、大工が行う仕事もどんどん移り変わっているのです。

造作大工の仕事を覚えることも家屋大工の仕事

造作大工は、家の主要な基礎構造、例えば柱や梁、階段、屋根の骨組みなどを除いた、天井や収納、壁や床の構造を司る仕事で、簡単に言うと、室内の具体的な形作りを専門に行う大工のことです。

骨組み段階から積極的に仕込みを施すこともありますので、家屋大工は造作大工の仕事を、造作大工は家屋大工の仕事を深く理解する事が重要です。造作大工と家屋大工は密な連携が必要となりますし、理想をいえば、造作大工と家屋大工を兼任できるくらいのレベルの大工が現場にいるとベストです。

大工の仕事のやりがい

人間の生活の基礎の一つである「住」を担う仕事

人間の基礎となるのは「衣・食・住」といわれますが、その欠かせない3つの内の1つ、「住」に大きく関わるのが、大工の仕事です。雨を防ぎ、暖をとり、夏は清涼を確保。住居というのは人間の生活に欠かせないものです。

万が一欠陥住宅を建ててしまうと、大工さんをはじめ建築関係の職人全員の責任になるのはもちろん、住居に住む人は建て替えや引越しを余儀無くされ、生活の基盤となる住居を一時的にあっても奪われてしまいます。住居の出来一つで、幸福度は大きく変わりますし、状況によっては人生を、生死を大きく分けることになります。

住居を作る大工の仕事は非常に責任の大きい仕事です。だからこそ、他の仕事にはない大きなやりがいを見出す事が出来るでしょう。

伝統を守り、次世代に継いでいく仕事

大工は、先祖代々受け継がれてきた古い家屋の修繕も行います。リフォーム、リノベーションも大工の大きな役割です。また、寺社などの伝統的な建築法を受け継ぎ、今も寺社などの修繕や建て替えなどを担当する宮大工と呼ばれる大工もいます。茶室を作る数奇屋大工も、伝統の継承者です。

古い建物を、当時からの伝統をそのままに、朽ち果てないように改築や修繕を繰り返して次世代へ受け継いでいくことも、大工の大きな社会的役割です。これは「日本の伝統文化丸ごとを守っていく」という気概を生むやりがいでもあります。

人々の社会生活の基礎を作っていく仕事でもある

また、大工はおもに木造建築の基礎的な枠組みを担当しますが、それにとどまらない型枠大工と呼ばれる人たちもいて、型枠大工の主な役割は、ビルなどの鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートの大規模な建物の建材の型枠を作ることです。

また、建物だけでなく、道路沿いの土留めの擁壁や、コンクリート製の遊具の骨組みも型枠大工が担っています。建物に留まらず、街の至る所で大工の仕事を見る事が出来るのです。街そのものの基礎にも関われる大工の仕事は、大きなやりがいを感じる事が出来るはずです。

大工の仕事内容まとめ

建物だけに留まらない幅広い素養が試される重要な仕事

古代から現代まで、住居というのは建築法こそ変われど、ずっと人々に欠かせないものとなっています。また、人間の手による定期的な修繕がないと、住居というのは簡単に傷み、朽ちてしまいます。

街の公園の遊具にも大工の手が入っているというと、意外に思った人も多いのではないでしょうか。大工は、建物のみならず、街全体を作る仕事でもあるのです。大工の社会的な役割は、思っているよりも非常に大きく、重要なものなのです。

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