気象予報士の資格試験とは?気象予報士 資格試験の概要と取得までの流れ

気象予報士の資格試験とは?気象予報士 資格試験の概要と取得までの流れ

気象予報士は、国家資格を得ないと実務に就くことはできません。民間気象会社、シンクタンク、気象庁、役所、飲食業界、テレビ業界など勤務先は多岐に渡り、関連職で国家資格を求められない場合もありますが、気象を専門に扱う仕事は全て気象予報士の資格取得が必須です。今回は、気象予報士に必須資格取得の流れや、試験の情報をご紹介します。

気象予報士の資格とは?

気象予報士の資格と取得までの流れ

「気象予報士」の資格は、1952年制定の気象業務法に定められた国家資格で、気象予報士とは、年2回実施される国家試験(気象予報士試験)に合格した者、かつ、気象庁長官により気象予報士としての登録を受けた者、を指します。

1993年に気象業務法が改正され、気象庁職員以外にも一般予報業務が広く認可されることとなりました。現在の気象予報士試験は、予報業務の技術水準や信頼性を担保するための位置付けとなっています。広く規制緩和されたからこそ、試験の意味合いはより重要なものとなっています。

気象予報士の資格を得るためには、第一に国家試験である気象予報士試験に合格する必要があります。試験は一般財団法人気象業務支援センターが実施します。受験資格は、年齢、学歴共に不問ですので、10代でも受験し合格することが可能です。資格を得るために、問われるのは試験の結果だけと言っても過言ではないでしょう。

試験は年2回行われるのが通例で、マークシートによる筆記試験と、実技試験に別れます。実技試験といっても、内容は記述式の設問を解いていくというものになっています。

試験に合格した後は、気象庁長官に申請し、気象予報士として資格登録してもらわないといけません。 登録には申請が必要で、e-Gov電子申請システムによるオンライン申請、または郵送による書面申請が可能で、それぞれ所定の手数料がかかります。

登録事務は気象庁が行います。この登録手続き完了を以って、晴れて気象予報士として、予報業務を行うことを許可された状態となります。

お天気キャスターには資格はいらない?予報業務との違い

テレビの天気予報で、「お天気キャスター」「お天気お姉さん」と呼ばれる人が、予報を伝えている光景は、一般によく見られると思います。なので、お天気キャスター=気象予報士、と見られがちですが、しかし、予報業務を行う気象予報士と、お天気キャスターは明確に仕事内容が異なります。

気象予報士は、各地の観測機関によるデータを分析し、気候を予測し「予報を立てる」職種であるのに対し、お天気キャスターは、その予測結果を「伝える」職種です。予測結果を読んで伝えることが役割なので、お天気キャスターは気象予報士の資格がなくてもできる仕事です。天気を伝えるだけならば、アナウンサーとしての業務遂行能力があればいいのです。

近年では、気象予報士の資格を持ったお天気キャスターも存在しますが、大半は未資格というのが現状のようです。

気象予報士の、資格の難易度・合格率

「気象予報士」資格の難易度

気象予報士の資格試験は、一般にはかなりの難関と言われます。

試験で問われる内容は大きく3つ、今後の技術革新の時代に対応しうるだけの気象学に関する基礎的な知識、各種データを適切に処理し科学的予測を立てる能力及び相応の知識、予測を提供するにあたり不可欠となる防災上の配慮を適確に行うための知識及び能力、と明示されています。

試験は学科試験と実技試験に分かれており、学科試験はマークシートによる多肢選択式の試験であり、実技試験は記述式による筆記試験となっています。また学科試験も「一般」と「専門」の2分野に分かれます。

学科試験において「一般」「専門」どちらも合格点を取らないと、実技試験は採点されないので、注意が必要です。

「気象予報士」国家試験の難易度・合格率

合格率はおよそ4〜5%。合格率が著しく低い高難度資格

「気象予報士」資格の国家試験は年2回、イレギュラーなスケジュールになることもありますが、概ね、実施年度の8月と1月頃に実施されるのが通例となっています。気象予報士の資格は合格率が低いことで有名ですが、実際どれくらいなのでしょうか。

例えば、2018年1月に実施された気象予報士試験(第49回)においては、受験者数は2788人、それに対して合格者数はわずか162人で、合格率はわずか5%でした。この回に限らず、気象予報士試験の合格率は例年4〜5%となっており、かなりの高難度で、相当な狭き門ということができます。

その理由として、必要な気象学の知識がかなりの広範囲に渡ること、正確なデータをもとに予測を立てることが相当に難しいことが挙げられます。年齢学歴不問という、かなり門戸の広い試験ですが、気象を専門に学んだ人でないと太刀打ちできない、高い専門性が要求される試験です。

気象予報士

合格率 全国平均約4〜5%
受験資格 受験資格の制限なし(誰でも受験が可能)
受験費用 免除なし:11400円
学科1科目免除:10400円
学科2科目免除:9400円
出題範囲 ■学科試験1「予報業務に関する一般知識」:大気の構造 ・大気の熱力学・降水過程・大気における放射・大気の力学・気象現象・気候の変動 ・気象業務法その他の気象業務に関する法規

■学科試験2「予報業務に関する専門知識」:観測の成果の利用 ・数値予報 ・短期予報・中期予報・長期予報 ・局地予報・短時間予報・気象災害・予想の精度の評価・気象の予想の応用

■実技試験:1:気象概況及びその変動の把握 2:局地的な気象の予報 3:台風等緊急時における対応

科目免除の要件 学科試験の全部または一部に合格された方については、申請により、合格発表日から一年以内に行われる試験において、合格した科目の試験が免除となります。また、気象業務に関する業務経歴または資格を有する方については、申請により、学科試験の全部または一部が免除となります。

その他の気象予報士関連資格

気象業務に関する資格は気象予報士のみ!一部ある民間資格で腕試しも

気象予報士として気象業務を行うために必要な資格は、唯一つ、「気象予報士」の国家資格のみです。

国家試験を受け、合格を勝ち取らない限り、気象予報士になることは不可能と言っていいでしょう。気象予報士になるためには、ひたすら勉学を積み、これまで見てきたように超難関で知られる気象予報士試験を突破するしかありません。

そもそも天気・気候に関する資格自体がほぼ存在しないと言っていいのですが、一部、関連資格があります。

民間資格「天気検定」で国家試験前の腕試し

天気検定は、特定非営利活動法人天気検定協会が主催する、生涯学習に位置付けられている民間資格です。天気検定協会理事には、気象学の分野で著名な識者や、東京大学名誉教授、元気象庁長官、そして本職の気象予報士も顔を揃えています。

天気検定の試験では、気象学的な知識から、日常生活への応用まで、幅広い範囲で知識が問われます。気象の専門家が理事を務め、天気に関する知識全般を問う検定ですから、気象予報士試験前の腕試しとして受験する人もいるようです。

民間資格「健康気象アドバイザー」でより広い分野へ

健康気象アドバイザーは、天気検定と同じく生涯学習に位置付けられる民間資格で、特定非営利活動法人バイオクリマ研究会によって主催されています。

「バイオクリマ」とは、「人間と気候の関係性」を表す造語で、「健康気象アドバイザー」は、「健康」の名の通り、気候条件が人間の体に与える影響に関するメカニズムを的確に理解し、天候に左右されない健康対策を世に伝えるための資格であると、バイオクリマ研究会は説明しています。

こうした資格の登場は、予防医学に気象学的観点からアプローチするという、幅広く知識を応用できる多彩な人材が求められていることの証と言えましょう。

気象予報士の資格を取るための学校

気象予報士試験は、年齢も学歴も問われませんので、極論を言ってしまえば未就学児童でも受験及び合格が可能な資格といえます。2018年12月現在、史上最年少の合格者は、2017年に11歳11ヶ月で合格した女子小学生です。

気象予報士は独学でも合格が可能。通信教育も充実

気象予報士試験は独学でも十分合格が狙えます。気象予報士試験で出題される範囲や形式はほぼ決まっているので、過去問を入手し、ひたすら対策に明け暮れれば、受かる可能性はあります。過去問は書籍だけでなく、インターネットなどでも入手可能です。

独学のメリットは、経済的負担が少なく済むことと、自分のペースで勉強や試験対策を進めることができること。自己管理がしっかりできる、目標の高い人であれば、独学を選ぶといいかもしれません。

気象予報士は試験さえ受かれば取れる資格なので、通信教育も選択肢の一つ。メリットは、独学ほどではありませんが比較的費用が安く済むことと、効果的な教材を送ってくれること。完全に自分で学ぶには不安という人に最適で、また、学生や社会人等で仕事や学校と両立させたい人に、通信教育が多く選ばれているようです。

気象予報士試験対策に特化した予備校

気象予報士試験は、幅広く深い専門性を問われる高難度試験です。しっかりとした試験対策を行わないと、受かるのは難しいと言えるでしょう。独学では自信がないというひとは、気象予報士を目指すための予備校に入るといいかもしれません。

標準的な学習期間は8〜10ヶ月と時間はかかりますが、気象学の基礎から効果的な試験対策までみっちりと教えてもらえます。試験に特化した指導を受けたい人、ある程度まとまった時間を取れる人は、予備校を選ぶといいでしょう。

予備校の例

  • ヒューマンアカデミー(気象予報士【完全攻略】総合コース)
  • 株式会社ウェザーマップ気象予報士講座

気象予報士に必要な知識を育てる大学・専門学校

気象予報士は幅広い勤務先が考えられる、多彩な仕事です。問題を解くための過去問対策はもちろん、豊かな教養があったほうが、合格可能性は上がりますし、何より合格後のキャリアを考えた時、より選択肢が広がることでしょう。

そのために、気象学や環境工学を学べる大学や専門学校に入ることで、より広い範囲で自分の夢を探すことができ、自身の環境や知識に多様性を持つことができます。専門学校ではお天気キャスター実習など独自の実習を受けることができるのも強みです。同じ目標に向かって切磋琢磨できる友人を見つけることができる可能性もあります。

以下に、気象予報士の夢に役立ちそうな大学、学部を例として列挙します。

大学の例

  • 日本大学(地球科学科)
  • 龍谷大学(環境ソリューション工学科)
  • 大阪電気通信大学(環境科学科)
  • 広島工業大学(地球環境学科)

専門学校の例

  • 日本コンピュータ専門学校(気象予報士学科)
  • 日本理工情報専門学校(情報システム科)

気象予報士の資格まとめ

狭き門だが、将来性のある資格!幅広い教養をつけましょう

気象予報士の仕事は、資格がものをいう専門職です。しかし本当のスタートは資格取得後に待っています。

気象予報士は、資格を活かし、多彩な仕事に就ける可能性がありますので、将来性のある資格と言えます。気象予報士としての可能性を広げるため、幅広い教養を身に付けることが肝要です。

昨今、異常気象により予期せぬ気候になることが増え続け、流行語にもなったゲリラ豪雨を筆頭に、冷夏や暖冬、豪雨による災害、季節外れの台風や夏に雪が降るなど年々イレギュラー的になってきています。

そのため、気象予報は今後ますます重要になって行くでしょう。幅広いニーズに合わせ、新たな形の気象業務も増えて行くはずです。

気象予報士の参考情報

平均年収300万円~500万円
必要資格
  • 気象予報士
資格区分 国家資格
職種自然・動物

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