テニス選手の仕事内容とは?やりがいや魅力について解説
テニス選手の仕事内容についてお伝えしています。テニス選手の仕事とは、試合はもちろんコーチやトレーナー、マネージメント担当を含めたチームを作ることや、スポンサーを探すことも選手の仕事になります。その他、テニス選手の仕事のやりがいや苦労について詳しく紹介していきます。
テニス選手とはどんな仕事?
テニスだけで生活しているプロのテニス選手たちは、世界中の大会に出場して賞金を稼ぐことが仕事です。出場する大会がない期間にはしっかりトレーニングをしてコンディションを整え、次の大会へ向け準備をしています。
ここではテニス選手がどういう仕事をしているのか?テニスの試合以外に行なっているツアープロの仕事について紹介していきます。
試合に勝つためのチーム作り
世界中を飛び回るツアープロの仕事は、できるだけ大きな大会に出場して良い成績を残し、賞金を獲得していくことです。賞金を獲得するためには試合で高いパフォーマンスを発揮できる環境作りが欠かせませんが、その環境作りの一つがチームを作ることです。
世界トップレベルの選手たちは、技術面の指導をするコーチや体調管理のためのトレーナーなど、その分野のプロたちと協力して試合に挑んでいます。このように各分野のプロたちの協力を得ることができなければ、世界トップレベルで活躍することは難しいのです。
活動拠点を決めることも大事
テニス選手は世界中の試合に出場するため、活動拠点をどこにするのかも重要です。テニスの国際大会はそれぞれ特徴があり、ハードコートやクレーコートなど選手の好むコートというものがあります。
自分のやりやすいコートがある大会なら、好成績を収めやすいですし、その近くに活動拠点を置けば、移動による疲れも最小限に抑えることができます。また、選手は試合に集中したいため、練習場所や練習相手、交通手段や宿泊先の確保などを任せられる優秀なマネージメント担当をチームに帯同させる必要もあるでしょう。
スポンサー獲得も選手の仕事
スポンサー獲得もテニス選手の仕事です。獲得賞金を増やすことと同じように、スポンサーと契約することも収入に直結する重要な仕事になります。
自分のスポンサーになってもらうには、多くの大会で実績を残し、スポンサーへ利益をもたらすことができる選手であると示す必要があります。中途半端な成績ではスポンサー契約をすることはできず、よほどの実力がなければスポンサーを見つけることは難しいでしょう。
スポンサー企業と契約した後も、その企業のPR活動や試合に勝つことで期待に応えていかなければなりません。もちろん、スキャンダルなどイメージを損ねるような行動は厳禁で、私生活にも気をつけて行動しなければいけません。
テニス選手のスポンサー契約
プロのテニス選手の年収の中でもスポンサー契約料の占める割合は大きく、錦織圭選手などは試合での獲得賞金の何倍もの金額をスポンサー契約から得ています。フェデラー選手もユニクロとの契約金が年間30億円を超えるというものすごい金額になりましたが、トッププロとなればこのような契約は当たり前になります。
スポンサー契約には所属契約、用品使用契約、ウェア(ロゴ)契約の3つがあります。所属契約の形が最も宣伝効果が高いため、その分契約料も高くなります。用品使用契約では、ラケットがウィルソン、シューズがアディダスなど、契約企業の用品を使ってもらうことを条件に契約します。ウェア(ロゴ)契約では、企業の提供するウェアを使用したり、帽子にロゴを入れたりする形で契約し、契約料をもらうことになります。
テニス選手の具体的な仕事内容
テニス選手の仕事はテニスの試合をすることですが、少しでも多くの試合に勝って良い成績を残すことを目標としなければいけません。試合に勝てなければ賞金を得ることはできず、テニスだけで生活していくことは難しくなるでしょう。
ここではテニス選手が行う具体的な仕事として、試合に向けた準備や普段のトレーニング、テニス大会の収入だけでは生活できないテニス選手の仕事などを紹介していきます。
試合に向けた準備
錦織圭選手などは海外に拠点を持ち、テニスの試合以外にも多くの仕事をこなしていますが、最も大切といえるのが試合で高いパフォーマンスを出せるよう準備することです。
コーチやトレーナーにもいろいろな人がいますが、さまざまな「つて」を利用して、少しでも良いコーチ、少しでも良いトレーナーを探します。試合前にはコーチやトレーナーの人脈を利用して、大会が行われる現地の宿泊先を手配したり、移動手段の確保や練習相手を探したりするなど、いろいろな仕事をうまく分担しながらチームとして試合に挑んでいきます。
普段のトレーニングも重要
テニス選手にとっては試合に向けた準備だけでなく、普段行うトレーニングも重要です。世界で活躍するトッププロたちは、見えないところで激しいトレーニングをしているそうで、専用のコーチをつけ、テニス以外にもさまざまなトレーニングメニューを組み、日々それを実践しているようです。
スポーツには「心・技・体」という言葉がありますが、世界で活躍するトッププロたちと対等に渡り合うためには、「心・技・体」の全てを高いレベルで維持しなければなりません。そのためには、普段のトレーニングだけでなく、自分のプレースタイルに合わせた練習法や戦術を考え出すことも重要な仕事になってくるでしょう。
プロテニス選手がインストラクターをしているケースもある
プロのテニス選手になるには特別な資格は必要なく、JOP(日本オフィシャルポイント)を獲得できる大会で勝利してポイントを貯め、日本ランキング100位以内で日本テニス協会に申請をすることでプロになることができます。
しかし、プロとしてお金を稼ぐことは決して簡単ではありません。日本のプロテニス選手は一般の会社で働いている人もいますが、テニスコーチやインストラクターをして生計を立てている人がほとんどです。
普通はテニススクールへ所属して、一般生徒にテニスを教えることになりますが、基本的にはアルバイトや契約社員という形で働き、給与は一般的なサラリーマンの収入よりも少なくなるでしょう。
テニス選手の仕事のやりがい
テニス選手の仕事は試合に勝つことで、試合に勝てば世界ランキングも上がり、それが収入にもつながっていきます。試合に勝つことはもちろんですが、ランキングが上がり、収入がどんどんアップしていくことは何よりの「やりがい」になるでしょう。
ここではテニス選手のやりがいや目標についてお伝えしていきます。
ツアー公式戦への出場
男子テニスの大会は、大きく分けて6つのカテゴリーで構成されています。毎週、世界のどこかでATPのツアー公式戦が行われていますが、この大会に参加できるのは世界中のテニス選手の中でも100人ほどといわれています。
ATPのツアー公式戦は上位4つまでのカテゴリーになりますが、この国際ツアー大会に参加することが、プロのテニス選手にとっての目標にもなっています。一つの大会でもらえるポイントも多くなり、下部大会のように多くの大会を周らなくてもよくなります。
テニス選手の最大の目標
プロのテニス選手としてプレーする中で最大の目標となるのが、全豪・全仏・全英・全米の四大大会で優勝することでしょう。それができるのは世界でも数人という夢のような目標ですが、四大大会に参加するだけでも誇らしく感じられることでしょう。
四大大会に出場できるのは世界ランキング100位以内と、予選を勝ち上がることができた選手だけです。四大大会出場を一つの目標とし、出場することができれば一つでも多く勝ち上がり、少しでも上位の成績を残すことがやりがいとなります。それが現役でいる間のモチベーションとなり、長くプレーを続けていく力にもなるでしょう。
テニス選手の生活と引退後について
プロのテニス選手は10代という若い頃からプロ活動をスタートし、20代のうちに引退するケースが多く、現役時代がとても短いという傾向があります。
しかし、プロのテニス選手を辞めたとしても、テニスに関わる仕事を続けている人はたくさんいます。ここではプロテニス選手の具体的な生活や、引退後の暮らし方についてお伝えしていきます。
世界中を飛び回るツアープロ
賞金を獲得することができるテニス大会は、毎週世界の何処かで開催されています。大会に出場して賞金を獲得しなければならないツアープロは、獲得賞金と遠征費のバランスを考えながら、世界中の大会へ出場して収入を得ています。
上位入賞しやすい下部大会では獲得できる賞金金額が少なく、かといって賞金額の多い上のカテゴリーの大会では予選さえ勝ち抜くことができないというジレンマもあり、出場する大会選びには苦労するといいます。世界のトッププロともなれば、出場する大会選びや試合以外でも忙しい生活を余儀なくされるそうです。
試合以外でも忙しい生活を送るトッププロ
世界のトッププロとなれば、テニス以外でも義務付けられることが出てきます。そのうちの一つがドーピング検査です。
たとえば、元プロテニス選手の杉山愛さんなどは現役時代、自分の居場所を常にWTA(女子テニス協会)へ知らせるよう義務付けられていて、年に何度かはドーピング検査のため尿の提出を求められていたそうです。
スポンサー企業のPR活動やイベントへの参加、キッズクリニックで子供たちと触れ合ったり、ときにはテレビ出演したりするなど、トッププロとなれば忙しい生活を送ることになるでしょう。
指導者になる
テニス選手を引退した後、指導者の道へ進む人もいます。テレビでも見かける松岡修造さんなどは将来の日本のテニス界のことを考え、ジュニア育成プロジェクトを立ち上げてテニス選手のレベルアップ、日本テニス界の底上げをするために日々奮闘しています。
また、多くのプロテニス選手が松岡修造さんや錦織圭選手のように有名になれるわけではありません。残念ながら夢半ばでテニス選手を諦め、指導者の道を選ぶ人も数多くいます。その人たちは、松岡修造さんほどの力はなくても、日本テニス界の底上げにつながる仕事を頑張っているといえるでしょう。
タレント活動する元テニス選手
テニスに限らず、現役を引退したプロスポーツ選手がタレント活動をするというのは珍しくありません。松岡修造さんはその代表的なタレントの一人で、テニス関連の番組はもちろんのこと、数々のバラエティ番組にも出演し、人気タレントの一人となっています。
杉山愛さんもテレビ番組に出演することがあり、現役時代の実績を活かしてタレントになるという道もあります。しかし、テニス界はトッププロ選手の数が少なく、プロ野球やJリーグなど他のスポーツに比べてタレントに転身する人が少ないといえます。
プロテニス選手として活躍した実績があれば、引退後も日本各地を回って注目を集めることができるでしょう。テレビでテニスへの注目を集めることと同じように、日本各地を回ってテニスの普及活動をすることが、日本テニス界の底上げにもつながっていくことでしょう。
テニス選手の仕事内容まとめ
実力を出せる環境作りが先決
ツアープロとなり世界の大会に出場できるようになっても、はじめのころは苦労の連続です。日本では考えられないようなことも起こりますが、それらの出来事に慣れていき、試合で自分の実力を出せるようになれば、ポイントを稼いでランキングを上げていくことができます。
テニス選手の参考情報
平均年収 | 300万円〜4000万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | スポーツ |
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