測量士になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

測量士になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

測量士になるには限られた方法ではなく、自分に合った方法で目指すことが可能な資格です。今回はこの記事で、測量士になるにはどの様に取り組んだらいいのか、またそのための適正について紹介します。

測量士なるには何が必要?

測量士は測量業者に配置が義務づけられている国家資格

測量士には測量士という資格だけでなく、測量士補という資格もありどちらも国家資格です。測量士として仕事に携わるためにはこれらの国家資格を取得していなければなりません。

測量士を目指す選択肢

まず測量士補の資格を取得してから測量士の資格取得を目指すか、測量士の資格をストレートに目指すかを選択する必要があります。

受験年度によって多少の違いはありますが、合格率から見ると測量士補は約10人中4人、測量士は約10人中1人の合格者なので測量士補の方が狙いやすいといえます。それでも始めから測量士を目指すのが一般的です。

さらにこれらの資格を取得する方法は大きく分けて2つあります。測量士(あるいは、測量士補)の国家試験(受験資格はないので高校生でも受験可)を受けて合格するか、学校教育(大学、短期大学、高等専門学校)や測量に関する専門の養成施設で、知識と技術の習得や実務経験の組み合わせで国家試験免除により取得するか、という点も考慮しなければなりません。

国家試験免除により資格取得を目指すのに学校教育(大学、短期大学、高等専門学校)を選択する場合は、測量に関する科目を修得していることが必須となり、卒業後実務経験(大学は1年以上、短期大学、高等専門学校は3年以上)が必要です。

学校教育(大学、短期大学、高等専門学校)で測量に関する科目を修得しない場合は測量士の国家試験を受けて合格を目指すか、測量士補の国家試験を受けて合格し、さらに測量に関する専門の養成施設で高度な専門知識、技術の習得をするなら国家試験免除で測量士の資格を取得できます。

また測量に関する専門の養成施設での知識と技術の習得(測量士は、1年以上と実務経験2年以上。測量士補は、1年以上)によって国家試験免除で測量士(あるいは、測量士補)の資格を取得しようとする場合、学校に通うことが可能かどうかという点で注意が必要です。
専門の養成施設は全国に10ヶ所あるだけです。

この資格を取得する方法には他の組み合せもあり、自分に合った方法で資格取得を目指せるというのは珍しいといえます。

資格を取得できたら必ず登録申請を

気をつけなければならない点として、資格を取得したからといって測量士または測量士補と認められるわけではありませんので注意が必要です。

必ず国土地理院へ登録申請書の提出をして免許登録することを忘れないようにしましょう。その際、幾つかの証明書や登録費用がかかります。

例えば、国家試験合格者は登録申請書と登録通知書送付用封筒のみで登録が可能です。しかし学校教育や養成施設での知識、技術の習得と実務経験の組み合わせにより資格を取得し登録をする場合、卒業証明書(あるいは、修了証明書)、成績証明書(又は、単位修得証明書)、測量に関する実務の経歴証明書がさらに必要です。

測量士の仕事をしたいという決定

資格を取得する方法から考えると、進路を考える早い段階で測量士を目指している必要があることがわかります。もちろんどんな選択肢をしたとしても測量士を目指す方法が幾通りもあるので、いつからでも資格を取得することは可能でしょう。

ですが始めから国家試験免除で測量士の資格取得を目指し、測量に関する科目を文部科学大臣認定の大学(あるいは、短期大学、高等専門学校)で修得、卒業し、さらに測量に関する実務経験(大学は1年以上、短期大学・高等専門学校は3年以上)によって測量士の資格を取得した人は、この選択を若い時にしていて良かったと語っています。

また早くから実務経験を積む方が実践力がつくという見方もあります。国家試験を受けて測量士を目指すか、学校教育で測量士としての様々な基礎をしっかり学んで実務経験を重ねて資格取得するのか、専門の養成施設で1年以上学んで実務経験を2年以上積むことで資格取得するのか、よく考えて決定する必要があります。

好奇心と向上心が必要

測量技術など様々な技術は常に発達しています。そのため新しい技術に対する好奇心や向上心があれば多くを学び仕事に役立てることができるでしょう。

実際、日本測量協会では各分野での専門技術の講習会、セミナー、eラーニング(インターネットでの自己学習システム)、専門技術認定を行っていますのでステップアップする機会が開かれています。

またドローン測量士という新しい測量方法で仕事を行うこともできます。その場合ドローン測量を行っている会社に就職し、ドローンを使いこなして様々な測量を身に着けるために実務経験を積むことが必要です。好奇心や向上心があれば楽しい仕事となるでしょう。

また新しい機器やソフトの開発も進んでいますから、それを使いこなせるようになるにも好奇心と向上心でチャレンジしていくことができます。場合によっては関連資格の取得がさらなるステップアップに役立ち、仕事の幅を広げることができかもしれません。

測量士に向いている人、適性がある人

行動力のある人

測量士の資格が活かせる職場は測量会社、建設会社、官公庁の土木課・上下水道課などで様々な建造物の建設のための計測を行うのが仕事です。

工事、建設予定地の地形調査や設計通りに進んでいるかの確認など、様々な専門機器を使用して測量をします。そしてそのデータの分析、修正、加工、変換などのデスクワークもこなします。

1つの仕事に没頭するというよりは多くが求められますからアクティブな行動力が備わっているなら、やりがいを感じるでしょう。

理数系の得意な努力家

測量士の仕事は緻密で正確な測定とデータの分析、地図の作成など計算、図形、関数の世界です。当然のこととして理数系が得意でなければきつい仕事になってしまいます。

様々な環境で様々な測定法を駆使し効率的に作業をするために、物事を見極め計画して仕事を進めるために努力の積み重ねは必須でしょう。また交渉といった分野を担うこともあるかもしれません。

勤務する会社の規模や役割によって仕事の内容は多岐にわたりますから、それをこなすにも努力家を持ち前とする人が適任といえます。

測量士になるための学校・教室

国家試験の受験対策

独学で測量士・測量士補の国家試験対策をするためのガイドブックや問題集が出版されています。

独学で合格した人の中には、過去5年分の国家試験の問題を徹底的に行ったという人もいます。通信講座やWeb講座もありますから自分に合った方法で対策することは可能です。

また日本測量協会では、測量士・測量士補の国家試験の受験対策として厚生労働大臣指定の通信添削講座を開設していますし、セミナーや参考書など役立つ情報も入手できます。

国家試験の免除によって資格取得を目指す

学校教育を受ける場合

国家試験を受験して測量士になることを目指すのではなく、学校教育(大学、短期大学、高等専門学校)を受けながら国家試験の免除を受けて測量士になることを目指す場合、学校教育で測量に関する科目を修得する必要があります。

その場合、どのような学科の習得が必要でしょうか?

  • 土木工学科(工業系)
  • 農業土木学科(農学系)
  • 林学科(農学系)
  • 数学科(理学系)
  • 地球物理学科(理学系)
  • 物理学科(理学系)
  • 天文学科(理学系)
  • 地質学科(理学系)
  • 地理学科(理学系)

これらの学科を卒業し、かつ測量学、測量学実習を修めているなら資格免許の登録ができます。その他にも国土地理院が認定した学科がありますから問い合わせて確認しておくことが必要です。

専門の養成施設

やはり、国家試験を受験して測量士になることを目指すのではなく測量に関する専門の養成所で専門知識や技能を修得することでも測量士の資格を国家試験免除で取得できます。

国土交通大臣の登録を受けた専門の養成施設には、測量士の養成施設が2か所(測量士補の養成施設と重複)と測量士補の養成施設が全国に10ヶ所あります。養成施設は全国にある専門学校や国土交通省国土交通大学校が指定されています。

測量士になるには?まとめ

早くから目標を定めて測量士を目指す

測量士になるには幾通りもの資格取得方法があります。測量士としての仕事に取り組みたいという熱意を持ってどの方法で資格取得を目指すか決定し、意欲的に学んで実践していくことがスキルアップに繋がります。

常に進歩する新しい技術を学び、測量士としてそれを活かしていくことでとてもやりがいを感じる仕事となるでしょう。

測量士の参考情報

平均年収400万円~500万円
必要資格
  • 測量士
  • 測量士補
資格区分 国家資格
職業職種建築・不動産

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