スポーツインストラクターの資格・試験とは?役立つ資格の特徴や試験の難易度、合格率などを解説
スポーツインストラクターになるために必要な資格はあるのでしょうか。スポーツインストラクターになるために必要な資格の種類や資格試験の難易度、必要な資格を取得するために知識を学べる学校などについてご紹介します。
スポーツインストラクターの資格とは?
スポーツインストラクターには決まった資格や試験はない
フィットネスクラブやスポーツジムになどの運動施設において、利用している方へ適切な指導をするスポーツインストラクターには特別に必要な資格はありません。
資格は必要ありませんが、適切な指導をするためには幅広い専門的な知識が必要となります。スポーツインストラクターとして就職するためには専門学校や大学に進学し、実習などを含めて学びながら就職活動時に有利になる資格はあります。
スポーツインストラクターとして自身が活躍したい仕事と照らし合わせながら、必要な資格を取得していく必要があります。スポーツインストラクターとして活躍するために、就職時に有利になる可能性がある資格を紹介します。
日本体育協会認定「スポーツ指導者」の「指導員」の資格
フィットネスクラブやスポーツジムなどの運動施設において、利用している方へ指導を行う能力があることを認められた人が取得する資格です。
この資格は18歳以上の方で「NHK学園」の通信講座を35時間受講し、各都道府県の体育協会などが実施する講座を40時間以上受講する必要があります。指定されている講座を受講し、それぞれおの判定基準をクリアすることで資格が与えられます。
どんな役割があるのか?
日本体育協会認定の指導員の資格を取得することで、スポーツに初めて出会った子どもたちやスポーツ経験がほとんどない初心者を対象に、指導員になるために学んだ競技別の専門的な知識を生かして、個々を対象に合わせた指導を行う業務に携わることができます。
発育途中の子どもに対しては、遊びの要素を交えて総合的な動きづくりの指導にあたることもあり、地域のスポーツクラブなどで実施されるスポーツ教室の指導業務に携わることもあります。
JATI-日本トレーニング指導者協会「トレーニング指導者」の資格
JATI認定トレーニング指導者資格は、指導にあたる運動プログラムを科学的根拠に基づかせるために必要な知識を習得した、という証明になる資格です。
一般科目と専門科目の養成講習を受講する必要があり、どちらの科目も合わせて72時間となっています。その後認定試験を合格した方に与えられる資格となります。
財団法人健康・体力づくり事業財団の「健康運動指導士」の資格
健康的な生活を継続して送ることができるように、また心臓病などの生活習慣病の予防のための運動プログラムを作成し、対象の方に適切な指導を行う能力があると認められたこととなる資格です。
こちらの資格には4年制大学の体育会系学科の卒業生、または卒業見込みの方が養成講習会を受講することができます。受講後に行われる資格試験に合格することで「健康運動指導士」の資格を登録することができるようになります。
日本ストレングス&コンディショニング協会の「NSCA認定パーソナルトレーナー」の資格
「NSCA認定パーソナルトレーナー」の資格は、指導を行う対象者の性別や年齢、スポーツ経験を問わず幅広い方たちが必要としている指導内容に合わせてトレーニング指導を行える能力があることを証明することができる資格です。
こちらの資格を取得する際は講習を受講し、修了証を取得した後に資格試験に合格することで「NSCA認定パーソナルトレーナー」の認定証を与えられます。
スポーツインストラクターになるための近道となる指導者資格などの難易度は高いのでしょうか?スポーツインストラクターになるための資格の難易度や合格率を紹介します。
スポーツインストラクターの資格の難易度・合格率
「NSCA認定パーソナルトレーナー」の資格の合格率
「NSCA認定パーソナルトレーナー」の公式ホームページでは2017年度の資格認定試験の合格率が公表されています。
試験実施年が2015年のときは受験者数が926名の内およそ半数の方が合格しており、合格率は50.3%となっています。2017年の合格率は73.3%と受験者数は公開されていませんが、難易度は難しすぎるレベルではないといえるでしょう。
JATI-日本トレーニング指導者認定試験の合格率
日本トレーニング指導者協会の公式ホームページでは、過去に実施されたトレーニング指導者認定試験の合格率を公表しています。
実施時期 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2017年10月29日に一般対象で実施 | 69名 | 63名 | 91% |
2017年10月~2018年2月に養成校・養成機関対象で実施 | 1395名 | 642名 | 46% |
2017年10月29日に一般対象で実施された認定試験では、受験者数69名の内合格者数は63名、合格率は91%となっています。同年の10月から2018年2月までに実施された養成校・養成機関対象で実施された認定試験では、受験者数は1395名の内合格者数は642名、合格率は46%となっています。
その他のスポーツインストラクターに関連する資格
日本フィットネス協会(JAFA)の専門分野に関する資格
日本フィットネス協会(JAFA)ではスポーツインストラクターとして活躍するために、より専門的な分野のスポーツを指導するための資格試験を実施しています。
エアロビックダンスエクササイズインストラクター
筆記試験と実技テストを受験し合格することで、エアロビクスを指導する能力があることを証明することができる資格です。
アクアダンスエクササイズインストラクター
アクアダンスというプールに入りながら、その水を効果的に利用したエクサイズを指導することができる資格です。この試験は18歳以上の方が対象とされており、認定試験に合格することで取得することができます。
エアロビックダンスとアクアダンスなどの試験内容
日本フィットネス協会が実施している認定試験は、筆記試験と実技試験がありますが筆記試験は全種目共通した内容と種目別試験とあります。
全種目共通試験では「フィットネス基礎理論」「グループエクササイズ指導理論」となっており、種目別試験では各種目の基礎知識や基本の動き方、プログラミングや指導法などから主題されます。
公認水泳教師
日本水泳協会、日本スイミングクラブ協会、日本体育協会が合同で行う資格試験です。指導できる対象者がベビーや幼児、学童や成人、競技や高齢者、妊婦と分かれており、自身がスポーツインストラクターになるためにどんな方向けに活動したいのか、選択することができます。
公認水泳教師の資格には「公認水泳上級教師」という資格もあります。この資格を取得することで、水泳の専門的な指導者として質の高い水泳実技の指導を行うことができるようになります。
個々の技能レベルや性格、年齢に合わせて適切な指導を提供するだけではなく、指導方針を組織内指導者の中心となって業務に携わることもできます。
スポーツインストラクターの資格が取れる学校
スポーツインストラクター科がある専門学校へ進学する
スポーツインストラクターとして社会の役に立ちたい、活躍したいと考えている方はスポーツインストラクター科がある専門学校へ進学することが近道です。
専門学校では実技だけではなく、体の仕組みやトレーニングの理論、ケガの応急措置や栄養管理まで、スポーツインストラクターとして必要な専門的な知識を学ぶことができます。
さらに「スポーツインストラクター科」がある専門学校へ進学すると、水泳やヨガなどの実技、各種トレーニングやエアロビクスなどのスタジオプログラムについての知識、実技を一通り学ぶことができます。
専門学校では現役のスポーツインストラクター、スポーツトレーナとして活躍している先人から直接話を聞くこと機会も設けていることが多いです。インターンシップを通して実際にスポーツインストラクターの体験をすることもできます。
専門学校にはさまざまなスポーツ科がある
専門学校にはスポーツインストラクター科だけではなく、スポーツトレーナ科やチャイルドスポーツ科、パーソナルトレーナー科などさまざまな学科がありますが、どの学科もスポーツインストラクターになるために必要な専門知識を学ぶことに変わりありません。
スポーツインストラクターの資格・試験まとめ
自身がどんなスポーツインストラクターになるかによって必要な資格が異なる
スポーツインストラクターには専門の国家資格が必ず必要と定められてはいませんが、スポーツ指導者として業務に携わるためには日本体育協会や日本トレーニング指導者協会などが実施している専門資格を取得する道を選択することで、スポーツインストラクターとして活躍することができるといえるでしょう。
ヨガやエアロビクスなど指導する内容によっては、取得しておくことでスポーツインストラクターとして幅広く活躍できる可能性が広がります。
スポーツインストラクターの参考情報
平均年収 | 300万円~500万円 |
---|---|
必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | スポーツ |
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