スポーツインストラクターの仕事内容とは?やりがいや魅力について解説

スポーツインストラクターの仕事内容とは?やりがいや魅力について解説

昨今、社会全体の健康志向や、高齢化によって、人々がスポーツを始めることが増えています。適正、かつ安全なスポーツ指導の計画を立て、的確な指導を日々行っているスポーツインストラクターは、様々な場所で活躍しています。この記事では、スポーツインストラクターの仕事の内容や特徴、将来性についてご紹介します。

スポーツインストラクターとはどんな仕事?

スポーツジム、フィットネスクラブでスポーツ指導を行う仕事

スポーツインストラクターは、スポーツジム、フィットネスクラブにおいて、スポーツ指導を行う職業です。

近年、街にはスポーツジムが増え、中にはコンビニと提携して、特定のコンビニの2階にはジムやフィットネスクラブが建っている、という店舗も増えてくるほどに、親しみを感じられるようになっています。

スポーツはもともと、観るだけのものでした。プロ野球やバスケットボール、テニスなど、国内、あるいは世界の一流のプレイヤーの名勝負を見て、部活動などで公式戦に挑む人、プロを目指す人のみがスポーツを行っていました。

我が国において、誰もがスポーツを楽しめるようになったのは、戦後、高度経済成長期を経て、国民の生活が豊かになって、余裕が生まれてからでした。物が豊かになった後は、心と体を豊かにしよう、ということで、素人でもスポーツを行う人が増えていったのです。汗をかいていい運動をして、精神的にも、身体的にも健やかに過ごそうという風潮が一気に広まりました。

また近年では、学校や会社の週休二日制が一般的になり、余暇にも余裕が生まれました。加えて団塊世代が現役を退いた時期辺りから社会的に健康志向が盛んになり、また社会の少子高齢化がますます進んだことで、高齢者が身体を鍛え、スポーツを行うことも増えました。

こうした時代背景から、スポーツインストラクターの需要な軒並み伸びていて、駅前にスポーツジムやフィットネスクラブを見かけることが多くなりました。

慢性的な運動不足から、スポーツインストラクターの需要は増えている

現代社会は、ITがすっかり一般に浸透し、交通インフラも随分と便利になりました。

鉄道駅にもエスカレーターやエレベーターのみならず動く歩道まで設置され、人々が積極的に歩く機会はますます減っています。日々を健康に過ごすためにあえて運動をする、という気持ちが生まれなければ、慢性的な運動不足になってしまう世の中になったのです。

そうした世の中だからこそ、日々の運動の大切さが叫ばれるようになりました。成人病が生活習慣病と言い換えられ、運動不足を解消したいと大病を患うという認識が一般化しました。

また、それと並行して、女性を中心に痩せてスマートな方がかっこいい、美しいとするダイエット志向が強まり、健康増進のためにスポーツジムに通う人が増え、今では一般的なライフスタイルの一つとして、ジム通いが浸透するなど、時代は確実に変化していきました。

高齢化も進行の一途を辿りますから、今後もますます健康志向は高まっていくだろうと予想されています。こうした中で、スポーツインストラクターの需要が高まっています。

スポーツインストラクターは人々の目的に合わせた指導を行う

スポーツインストラクターは、主にスポーツの分野で指導を行いますが、人々の健康志向の高まりで、特にスポーツを専門にやらない人の指導も行うようになりました。必ずしもスポーツ選手として大成したいなどではなく、娯楽目的や、レクリエーションの一環、健康増進のためのスポーツ指導が増えたのです。

例えば技術を身につけて楽しむためのスキー、スノーボードインストラクターや、健康増進のためのウォーキングやエアロビクスダンス、水泳などのフィットネス、体づくりを目的としたボクササイズなど、様々なスポーツを通して、人々の目的に沿った指導を行っています。

スポーツインストラクターは、運動だけでなく、栄養的な指導や食事のアドバイスもします。運動学と栄養学は相関しているので、インストラクターは必然的に栄養学や運動生理学の知識を得ることを余儀なくされます。身体の外面と内面両方から的確な対応を行ってこそ、健康は維持され、促進されていくのです。

スポーツインストラクターの具体的な仕事内容

様々な目的を持っている人に、スポーツの指導を行う仕事

スポーツインストラクターの主な仕事場は、スポーツジム、フィットネスなどトレーニング関連施設です。利用者が身体を鍛え、身体機能を維持するためのトレーニングを指導し、運動不足の解消も促します。

こうしたトレーニング施設で、スポーツインストラクターは利用者一人一人の目的や要望をしっかりヒアリングし、それに見合ったトレーニング内容や、指導計画を提案し、実際に指導も行います。

現在は仕事で身体を作らないといけない人以外の普通の人がスポーツジムに通うことも増え、スキーやスノーボード、マリンスポーツなど娯楽目的や、ボクササイズ、エアロビクスダンス、ウォーキング、水泳など健康増進を目的とした指導が多いようです。

多種多様な人がトレーニングを行いますので、様々な目的に即した幅広いスポーツ指導に携わることができます。対象は一般のサラリーマンや学生、現役を引退した高齢者、スポーツ選手など多岐に渡ります。ニーズも非常に多様で、集団で一つの運動をする従来型のトレーニングやフィットネスでは難しくなってきています。

そのため、今後は個別指導型の、パーソナルトレーニング型のスポーツインストラクターが求められていくと言われています。

楽しむ目的を大切に、怪我や事故を防ぐ指導もしっかりと行う

スポーツインストラクターは、スポーツを行う人たちにとって見本となるような技術が求められます。しかし技術を伝達することはもちろんのこと、しっかりとした見本を見せて、その上で指導しなければなりません。

小学校の時に教わった基礎的なストレッチにしても、先生の見本があって、それで皆やるようになったはずです。スポーツもそれと同じで、そうした見本的な動作を見た上で、指導を受ける人々がしっかりと頭の中にイメージが思い浮かぶような話し方や語彙を用いた指導を心掛ける必要があります。

そしてある程度慣れが生まれてきた時に必ずやらないといけないのは、怪我や事故の予防のための指導です。人の常でもありますが、慣れが生まれるとすぐ、不用意に過剰に身体を動かしたり、自己流を追求しようとしたりして、指導された内容以外の身体の動きを始めてしまう傾向にあります。

特にスキーやパラグライダーなど器具を用いるスポーツでは、危険性は一気に高まります。かっこいいからと、テレビで見た大技のようなものを、調子に乗ってやろうとする人もいるかもしれません。こうした気の緩みが、まさに怪我や事故を招きます。こうしたことを戒めて、気持ちをしっかり引き締めるように忠告しながら指導するのも、スポーツインストラクターの大切な役割です。

また、何よりも楽しむことを目的に指導を行うことが何より大切です。プロでスポーツをやる人でもない限り、実生活の余暇のなかでスポーツを行っています。そうした人にとって、スポーツを楽しめることが何よりも大切です。

スポーツは、楽しんでやっている時が最も上達すると言われています。しっかり意欲を刺激してあげて、優しく指導することが肝要です。思い通りにいかないからといって怒鳴って押さえつけてしまっては、プロでもないのにスポーツをやることの意義を見失ってしまいます。

スポーツインストラクターの仕事のやりがい

スポーツの楽しさを伝え、スポーツの浸透に貢献できる

スポーツインストラクターは、スポーツの指導を主に行いますが、近年はプロスポーツ選手よりも、健康増進目的、ダイエット目的など多様な目的を持った人々がこぞってスポーツジムに通うようになりました。あるいはアウトドアスポーツ、マリンスポーツなどを筆頭に、非日常的な娯楽としての需要も安定して増加しています。

スポーツを行うことが娯楽や健康のためにますます一般化する中、特にアウトドアスポーツでは本来スポーツをしなかったような意識の低い人、これまであまりスポーツに積極的ではなかった人など、多様な人々が集まります。こうした人たちにも、正しく身体を動かすことでこんなにもスポーツは楽しいのだということをしっかりと伝えていかないといけません。

もちろん、スポーツをもともとやっていた人たちや、もともと楽しんでいた人たちとの意識の差は否めませんので、怪我や事故の予防などを筆頭に、意識を身につけさせるのは、非常に難しい面もあります。時には、危険を回避しなければならないゆえに、厳しく叱らないといけないこともあるでしょう。

しかしこうした人々にもスポーツの楽しさを伝えて、スポーツを正しく行うことによる充実感や爽快感を体感し、スポーツが好きになり、意識も高まれば、またそうした流れがますます広がってくれれば、スポーツ好きとしてこの上ない喜びが生まれます。

スポーツをやろうとして集まったのではなく、身体を締めるなど、スポーツをやる上でのいわば副産物のような効果を目的に集まった人々にも、スポーツの楽しさを理解してもらえたとき、スポーツインストラクターとして大きなやりがいが生まれるでしょう。

スポーツインストラクターの仕事内容まとめ

スポーツの楽しさを伝え、身体を動かすことの大切さを伝える仕事

スポーツインストラクターは、様々な目的を持って集まった人々に、目的に沿った最適な指導を行います。

その中には、スポーツをろくにやったことのない人もいます。そうした、普段スポーツジムにこないような人が、スポーツの楽しさを見出した時こそ、スポーツインストラクター冥利に尽きるというものです。

今後も健康志向はますます強くなっていくでしょう。そうして身体を動かす楽しさを感じられる人を一人でも多く増やすことが、スポーツインストラクターの大切な役割です。

スポーツインストラクターの参考情報

平均年収300万円~500万円
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職業職種スポーツ

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