ロードレーサーの資格・試験とは?取得しておくと役立つ資格の特徴などを解説
日本でも徐々に人気が広まっているロードレース。中にはロードレーサーとして活躍したいと考える人もいるかと思いますが、ロードレーサーとして活動するためには、まずライセンス登録を行う必要があります。本記事では、ロードレーサーに必要な資格、ロードレーサーにとっての試験とも言える入団テストなどについてご紹介します。
ロードレーサーの資格とは?
プロのロードレーサーとして活動するには連盟公認のライセンスが必要
日本でプロのロードレーサーとして活動するには、「日本自転車競技連盟(JCF)」が発行するライセンスを取得する必要があります。
JCFはロードレースをはじめ自転車に関するスポーツの大会運営など行っており、ロードレーサーならば必ず確認する必要があります。
ライセンスはJCFのサイトからでも登録ができるようになっており、登録だけならば特に難しいことはありません。登録して特に問題がなければライセンスが発行され、日本の公式大会に参加できるようになります。
その後、いい成績を残すことができれば「全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)」に加盟するプロチームからスカウトされることもあり得ます。
連盟公認のライセンス以外に難しいものは特になし
ロードレーサーはプロスポーツ選手の一種であり、基本的に重視されるのは選手の実力です。そのため、契約やJCFのライセンスなど重要なプロセスはありますが、それ以外にプロのロードレーサーになるために必要な資格は特にありません。
ロードレーサーの試験「入団テスト」
チームへの入団テストはあります
プロのロードレーサーとして実業団チームやクラブチームへ入団するためには、そのチームで走れるだけの能力が求められます。そのため、多くの場合は入団テストを設けており、そのテストに合格しなければプロへの道は開けないと思いましょう。
たとえば、プロチームの1つである「宇都宮ブリッツェン」では、入団テストとして3kmの平地タイムトライアルにて基準タイム5分30秒と、1kmの上りタイムトライアルにて基準タイム4分30秒を記録すれば合格となるようです。
平地タイムトライアルのタイムは、平均すると時速30kmで走らなければ基準タイムを出すことはできません。反対に言えば、まずプロを目指すならば平均速度として30kmをマークできるようになることが重要になると考えるのがいいでしょう。
自身の力を計測できる方法「FTP」とは
ロードレーサーのトレーニングは基本的に走り込みと言われており、いかに実直に走り込みを行うかがロードレーサーとして重要だと言われています。しかし、それだけでは自分がどれだけ早くなったかは判断が難しいため、パワーメーターを使った「FTP」の測定です。
パワーメーターとは運動をする際体に掛かる負荷である「運動強度」を数値化してくれる道具で、自分の運動強度を客観的に知るために重要なツールです。この数値を用いて自身の指標を知るのが「FTP」です。
「FTP」は選手が1時間中に出し続けられるパワーのことで、ロードレーサーで言うならば1時間ずっと全力でこぎ続けてゴールし、倒れ込んでしまうほど追い込んだ際の力のことです。FTPを計測するためには、以下のような手順で行います。
- 10~15分のウォーミングアップ
- 5分間の全力でプレテスト
- 10~15分のレスト
- 20分間全力のFTPテスト
ウォーミングアップは身体をならすと同時に、気持ちを本番のときのようにモチベーションを上げていきます。プレテストはテスト前の予備疲労で、ゴール前に近づくことを想定しながら走っていきます。そして、本番のFTPテストは全力を出しつつもペース配分には注意を払っておく必要があります。
FTPの結果は20分間の平均ワットから3~5%引いた数値となります。FTPの数値はそれを超えて1時間以上は走れないことを意味しており、ゴール前のロングライドやペース配分の指標となり、今後の練習に大きく役立てることができます。
このFTPとパワートレーニングを繰り返しつつ、前回のFTPとの検証をおこないながら自己タイムの短縮を目指していきます。
ロードレーサーの資格を取得した後は?
ロードレーサーになるための学校などはない
日本のロードレーサー人口はおよそ30万人と言われており、その中でもJCFにライセンス登録しているのは5,000人弱となっています。認知度は徐々に広がっていますが、プロとして活躍できる日本人はまだまだ少ないのが現状です。
こうした事情もあり、日本ではロードレーサーになるための学校などは特にありません。ロードレーサーになるには地道にトレーニングに励み、そしてレースに参加して記録を打ち立てたり、入賞を果たして実力を示す必要があります。
日本のプロチームとは
日本にはJBCFに登録されているチームがあり、プロとして活動したいならばまずはこれらのチームを目指す必要があります。
- 宇都宮ブリッツェン
- マトリックス・パワータグ
- シマノレーシング
- チーム ブリヂストンサイクリング
- 那須ブラーゼン
- Lemonade Bellmare Racing Team
- イナーメ信濃山形
- VICTOIRE広島
- 弱虫ペダルサイクリングチーム
- キナンサイクリングチーム
- 東京ヴェントス
- フィッツグルーン 日本ロボティクス
- VC FUKUOKA
- Honda 栃木
- なるしまフレンド レーシングチーム
- 群馬グリフィン・レーシングチーム
- eNShare-エルドラード
- シエルヴォ奈良MIYATA-MERIDAレーシングチーム
- Team UKYO
以上が日本におけるプロチームとなります。まずは各チームの特色などを調べ、自分に合ったチームを目標にトレーニングを行うのがいいでしょう。
ロードレーサーブームはやってくるのか
ロードレースが盛んな地域は欧州となっており、「ツール・ド・フランス」など大規模な大会が開催されているところからも認知度の高さがうかがえます。その人気はサッカーに次ぐものがあり、テニスと同程度と言われています。
日本では2020年の東京オリンピック開催が決定していることと共に、ロードバイクの認知度向上に伴って人気は高まりつつあります。また、レースに参加する若手も増えており、今後スター選手が出現すればさらに人気が高まると予想されます。
ロードレーサーの資格・試験まとめ
資格よりも実力が問われるロードレーサー
ロードレーサーになるために必要な資格などは特になく、プロとして公認レースに参加したい場合はJCFのライセンスさえ取得すれば参加可能です。
しかし、プロとしてやっていくには実業団などのチームに所属するのが通例となっており、そのためには実力も問われます。
ロードレーサーの参考情報
平均年収 | 380万円~2000万円 |
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必要資格 |
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資格区分 | 免許 |
職業職種 | スポーツ |
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