土地家屋調査士になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

土地家屋調査士になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

土地家屋調査士という仕事は、いわば土地建物の登記・登録・測量のプロです。建物を建てた際の表題登記は土地家屋調査士しか行うことを許されていないため、土地家屋調査士は建物を建てて活用するには欠かせない人材となります。またこのほか、土地の境界を定めたりという独自の業務もあります。この記事では具体的に土地家屋調査士のなり方と求められるスキルについて解説していきます。

土地家屋調査士になるには資格が必要?

まず、土地家屋調査士を名乗るためには、土地家屋調査士試験という国家試験を突破する必要があります。この土地家屋調査士試験に合格した後、土地家屋調査士会に登録をすることで、公に認められた土地家屋調査士となることができます。

土地家屋調査士試験は土地家屋調査士法に基づいた法務大臣による試験で、筆記試験と口述試験とが課されます。試験の合格率は8%前後と、かなり難関といえる国家試験です。

試験にはどのような知識が必要?

土地家屋調査士試験で求められる知識としては、先述した民法、不動産登記法のほか、各法律をもとに、登記官がどのように事務処理をするかという指針である通達や回答なども含めて理解する必要があります。つまり法律だけの学習では不足であり、それに基づいて出された施行令、施行規則、先例なども理解しておく必要があります。

また、不動産登記法のほか、土地家屋調査士法、建物の区分所有等に関する法律、借地借家法、土地区画整理法、土地区画整理登記令、行政手続法などへの理解も求められます。

土地家屋調査士法試験の過去問などは、法律系資格試験大手の出版社などからも発売されており、これには問題と回答が掲載されていますが、ただ単に回答の文字列を暗記するだけでは試験の突破は難しいとされます。法の成立経緯から立法趣旨、実際の事務処理に至るまで、登記や測量に関する幅広く、かつ踏み込んだ知識が求められるということです。

試験を受けずに土地家屋調査士となれる場合

土地家屋調査士となる資格は、一般的には「土地家屋調査士試験の合格」をすることが大前提です。ただし特例があります。土地家屋調査士として活動するためには登記事務に関する深い理解が求められますが、この登記事務に実際に従事していた場合です。

それはつまり、法務省の職員として登記事務に関わった経験をもとに、法務大臣の認定を受ける場合と言い換えられます。このような場合には、試験を受けずに土地家屋調査士を名乗ることができます。

ただし、多くの一般の方には無縁の世界ですので、基本的には試験を突破するというプロセスを踏むことになるでしょう。

土地家屋調査士として働くための技能・スキルとは?

土地家屋調査士という仕事は、土地を測量したり、境界を特定して登記したりといった事務を処理します。このような土地家屋調査士の仕事には、まず適切で正確な法令の理解が大前提です。しかし、他の法律職・専門職の仕事にも言えることですが、法令さえ理解していればそれでよいというものでもありません。

実際に土地家屋調査士がその仕事を進めていく上で、求められるスキルや技能にはどのようなものがあるのでしょうか。法的な手続きだけでは収まらない、たとえば折衝術や粘り強く正確さを求め続ける性質なども、土地家屋調査士に求められる資質のひとつです。

土地家屋調査士の試験を突破し、実際に土地家屋調査士として勤務するうえで必要なスキル・技能について、以下に具体的にご紹介していきます。

法令への正しい理解とは?

土地の登記は手続きであり、手続きは法令に従って行われるのが日本です。そのため、土地家屋調査士は必要な手続きを踏むために、基本となる法令への理解が絶対的に必要となります。

土地家屋調査士試験で問われる法令知識はもちろんのこと、このほかにも求められる知識として、現場での測量や建物の図面・資料などから法的に正確な情報を読み取る能力も必要とされます。

また、法務省・法務局への届出は様式が重要であり、届け出に対して定められている事項も守らなければなりません。このようなことから、届出関係を整理している手続法に対しても習熟している必要があります。

デスクワークだけではない、コミュニケーションも重要

土地家屋調査士の仕事のもう一つの特徴として、「筆界特定業務」というものがあります。これは、隣接している土地の所有者双方から承認を受けて、土地の境界を測量し、境界を確定する仕事です。

もちろん、双方の主張が一致していれば、あとは手続きだけということになるのですが、ほとんどの場合、土地の境界については争いがあるからこそ土地家屋調査士の出番となるわけです。

土地家屋調査士は過去の資料や双方の言い分も聞き、お互いが合意したうえで筆界特定をするために、粘り強く交渉するコミュニケーション能力が必要となります。

体力も求められる

土地家屋調査士は、デスクワークと現場仕事が半々、といったところです。現場での測量を行いながら、それが終わったら登記関係書類を作成するという仕事が待っています。気を張って行う書類作成と、気を抜けない現場作業の両方をこなさなければならないことから、強靭な体力が求められる仕事ともいえます。

土地家屋調査士の仕事はそのほとんどが、「他の職業ではできない(してはならない)」仕事であるため、自身への責任が重くのしかかってきます。体力に自信があり、かつ法令への理解も十分で、コミュニケーション能力も求められる、高度な職種だということができるでしょう。

土地家屋調査士に向いている人とは?土地家屋調査士のやりがいは?

このように、業務範囲も広く、またデスクワークと現場仕事の両方をこなさなければならないことから、なかなか厳しい仕事である土地家屋調査士ですが、このような土地家屋調査士に向いている人というのはどのような人でしょうか。

また、現在土地家屋調査士として実際に仕事をしている方々が感じている、土地家屋調査士の仕事の「やりがい」とはどのようなところなのでしょうか。以下に、土地家屋調査士としての仕事の「やりがい」と、向いているタイプの人を紹介していきます。

どこまでも正確さを求められる人

数字についてももちろんですが、測量というのは「ある程度適当でいい」というものでは決してありません。というのも、土地家屋調査士が扱うのは自分の土地ではありません。

特に、土地の境界を定める筆界特定の仕事などでは、争いのある2つの土地、2人の当事者がいるという状況での仕事です。片方が得をすれば、片方は損失を被るというのは避けようがありません。このとき、どちらかを得させたいとか、面倒だからこのあたりで、といったようないい加減な仕事をする人は、土地家屋調査士の適性がないと考えて良いでしょう。

あくまで、資料・図面と、過去の経緯、そして法的に見て、どちらが正当であるのか、正確な測量からこの結論になる、というところまで、しっかりと最後まで気を使える方でなければ務まらない仕事です。

折衝力やコミュニケーション能力に優れた人

多くの場合、自分の財産のこととなると、なかなかスムーズに交渉は進みません。このようなとき、一度や二度の折衝でうまくいかなかったからといって投げやりになるのではなく、あくまで根気強く折衝を続けられる折衝力は土地家屋調査士にとって必須といえるでしょう。

また、双方の言い分の「本当のこと」を聞き出すためにも、土地家屋調査士は「必要なことだけ聞ければいい」という態度ではいけません。日常会話などからも敏感に情報を聞き出したり、あるいは対象となっている土地の地権者との人間関係を作ったりといったコミュニケーション能力も必要だといえます。

土地家屋調査士のやりがい

土地家屋調査士の仕事は、土地について法務省・法務局に登記という形で届出をすることが主なものです。この「表題登記」が行われなければ、土地の所有者はその土地・建物の所有権がない状態ということになります。そしてこの登記というものは、建物がある限り記録として残り続ける重要な仕事です。

土地家屋調査士のやりがいはまさしくここです。また、測量についても、土地家屋調査士が測量した図面は半永久的に保存されるため、自分の仕事が後世にまで残るというのもやりがいのひとつでしょう。

土地家屋調査士になるには?まとめ

難関試験を超えた先のプロの仕事

土地家屋調査士の国家試験は難関と言われ、通過することが非常に難しい試験です。しかし、ひとたび試験に通過し実際に業務を始めたら、その仕事の多くが重要書類として長い期間保存され、使われ続けるものとなります。

不動産の表示に関する登記の専門家として活躍する土地家屋調査士は、難関試験を超えるだけの価値のある、誇りある仕事と言えるでしょう。

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