中学校教師の資格・試験とは?中学校教諭普通免許・教員採用試験の概要と合格の秘訣

中学校教師の資格・試験とは?中学校教諭普通免許・教員採用試験の概要と合格の秘訣

中学校教師として必須となる資格や試験はあるのでしょうか?結論から言うと、中学校教師は教員免許と教員採用試験に通過する必要があります。この記事では、教員免許をどのようにして取得するかを紹介し、中学校教師を目指す上では難所と言われている「教員採用試験」について詳しく紹介していきます。

中学校教師の資格とは?

中学校教師になるための必要な資格とはどのようなものがあるのでしょうか。中学校教師になるためには、中学校教諭普通免許が必要になります。まずは教員免許をとるためには、どのような過程を経て免許を取得することになるのか、流れを紹介していきます。

教員免許取得までの流れ

教員免許は、大学、短大、大学院などで取得することができます。もちろんどの大学でも取得できるものではありません。教育委員会で指定された学校で取得することが可能です。中学校の教員免許は、専門科目によって履修すべき科目が異なるため、学校によってどの教員免許が取得できるかをチェックしておきましょう。

また、大学によって取得できる免許も異なります。短大では、大学では第1種免許、短大では2種、大学院では第3種となっています。これはどこで取得したかを区別するものであって、種類が異なるから採用試験の時に不利ということはありません。自分の取得したい教員免許がある学校に通い、教員免許を取得するようにしましょう。

取得するまでには数年かかる

教員免許の特徴は、取得するまでに数年かかるという点にあります。また、他の資格とは異なり試験はないため、課題の科目をコツコツと履修していけば学校を卒業する時には資格を取得することが可能になります。

教員免許を取得するためには最低でも2年は要するので、教員免許を取得したいという方は計画を持って取得するようにしましょう。

教員免許をとることよりも採用されることが難しい

教員免許は、さまざまな短大や大学で取得することができるので、真面目に学習をしていけば誰でも資格を取得することが可能です。しかし、取得以上に難しいのが「中学校教師として採用される」ということです。

いくら教員免許を取得しても、採用試験を通過しなければ、ただ資格を取得したことにしかなりません。そのため、中学校教師になりたいのであれば免許を取得した後に待つ採用試験を突破することを考えるようにしましょう。

中学校教師の試験「教員採用試験」の難易度・合格率

中学校教師になるためには、教員試験を突破しなくてはいけません。ここからは、中学校教師の中でも難関でもある「教員採用試験」について詳しく紹介していきます。

教員採用試験の倍率

教員採用試験は各都道府県によって採用が行われます。競争が激しく全国の倍率をすると約8倍と競争が厳しめです。また、少子高齢化が進んでいるため中学校教師の採用枠も年々減少しています。そのため今後も採用人数が減少し、さらに競争倍率が高くなることが予想されます。

試験内容

採用試験には、1次試験と2次試験の2つの試験があります。1次試験は筆記試験と論文です。1次試験に突破すると、2次試験を受けることになります。2次試験は中学校教師を目指す方にとっては難関と言われる試験で、1次試験を通過しても2次試験が通らないという方も多くいます。

1次試験は対策をしっかりできる一方で、2次試験は質疑応答を完璧に答えても中学校教師としてふさわしくないと判断されれば、試験に通過することはありません。そのため、2次試験に頭を悩ませている受験者も少ないため、心してかかるようにしましょう。

試験は年に1度のみ

自治体によって試験日は異なるものの、一般的には7月の上旬から下旬にかけて行われます。試験の合格発表は秋頃になるので、それまでは来年度中学校教師になれるかどうかわかりません。

万が一採用されなくても、来年以降に受験することも可能なので諦めずに根気よくチャレンジしていきましょう。

試験対策は

筆記や論述の試験対策は、ある程度対策を行うことができますが、面接は人によって異なるので対策することができないという特徴があります。中学校教師の試験では、「教師としてふさわしい人物かどうか」ということが2次試験で問われるので、あなたがなぜ教師を志すのか、嘘偽りのない内容を、情熱的に伝えるようにしましょう。

しっかり用意していくと、変化球の質問に対応できない可能性があるので、感じたことを素直に話すことができるように、人への伝え方を工夫する対策をしておきましょう。

どうしても教員採用試験を突破できない時は

教員採用試験にどうしても突破できない場合は、中学校教師を諦める必要はありません。採用試験に落ちた人の中から、非常勤講師として雇われることもあります。

非常勤講師のメリット

非常勤講師は、中学校教師に比べて給与や待遇がよくないものの、最前線で指導することが可能です。場合によっては、部活指導の補佐をすることもあります。また、非常勤講師になった後でも教員採用試験に再び応募することができます。

この制度を活用することで、教員採用試験に挑戦し続け合格を勝ち取った方もいるので、採用試験に落ちたからと言って落ちこむのではなく、諦めずに挑戦し続けましょう。

私立学校の教師を視野に入れる

私立中学校の教師がごく稀に募集されることがあります。公立中学校にどうしても採用されないと感じた時は、私立中学校の教師も視野に入れておきましょう。私立中学校教師のメリットは、転勤がないので、同じ場所で定年まで指導することができるという点にあります。

私立中学校教師をメインに考えると、採用される可能性や機会が限られているので、公立の中学校教師がどうしても採用されない場合の選択肢として捉えるようにしてください。

その他の中学校教師に関連する資格

中学校教師が取得しておいた方が良い関連資格はどのようなものがあるのでしょうか。

高校教師の資格を取得する

大学によっては、中学校教師だけでなく高校教師の免許を取得することができるケースもあります。高校教師の資格を取得しておけば、教員採用試験が中学だけでなく高校でも応募することができます。

高校教師になると、学校の選択肢も広がるので、取得できるのであれば、取得しておきましょう。

中学校教師の資格が取れる学校

中学校教師に必要な教員免許をとることができるのは、短大、4年生大学、大学院です。これらの学校でなければ習得することができません。

どこで取ると良い

教員免許で取得すべき学校はどこで取得すべきなのでしょうか。結論を言うと取得すべき学校がこれというものはありません。どの学校でもきちんと教育指導を行なった上で教員免許を取得することになるので、自分の取りたいと感じた学校で取得することをオススメします。

もちろん、私立の大学・短大では付属中学校を持っている学校もあります。このような学校で教員免許を取得すれば、ごく稀に中学校の教師の求人が学生対象に募集がかかることもあります。少しでも教員として採用される場を増やしたいという場合は、系列の学校を多く持っている大学で取得すると良いでしょう。

しかし、このような方法は運が大きく関係しているので、何とでも教員になりたい方は諦めずに自分の力でチャレンジし続けるようにしてください。

中学校教師の資格・試験まとめ

資格よりも教員試験に突破する方法を考えよう

中学校教師は、科目などにもよりますが教員免許の資格自体はそこまで難しいものではありません。しかし、資格を取得した後の教員採用試験で挫折してしまう方は少なくありません。教員採用試験は人間力が大きく関係し、いくら成績がよくても人間的に問題があると判断されると落とされてしまいます。

これから、中学教師を志す方は資格だけでなく中学校教師にふさわしいと思われるような人物像を目指しながら応募することを心がけてください。

中学校教師の参考情報

平均年収400万円~700万円
必要資格
  • 中学校教諭普通免許状
資格区分 免許
職業職種教育・保育

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