学芸員の資格を取得するには?大学で所定の科目を履修して卒業すること

学芸員の資格を取得するには?大学で所定の科目を履修して卒業すること

学芸員の資格は大学で所定の科目を修了する方法が最も一般的ですが、大学に行っていなくても学芸員補としての実務経験があれば学芸員の資格認定審査を受ける条件をクリアできるなど、門戸は開かれている資格です。学芸員の資格を取得する方法や試験の難易度、合格率について紹介します。

学芸員の資格を取得するには?

学芸員は欧米ではキュレーターと呼ばれていて、博物館や公文書館で勤務している専門職員のことです。

博物館法という法律に定められた博物館や美術館、天文台や科学館などの文化振興施設に勤務している専門職員とその職に就くために必要な国家資格自体の名称でもあります。

博物館法の中には歴史、民族、芸術、産業、自然科学、動植物などさまざまな文化に関する資料を扱う機関とされていて、美術館などの博物館という名称がついていない施設でも法律上は博物館として扱われています。

学芸員の資格を取得するにはいくつか方法があります。高卒でも大卒でも受験することができますが、学芸員補と呼ばれる学芸員の補助をする仕事の実務経験が必要になります。

最も一般的な方法は大学で博物館に関する科目を取得して、大学を卒業して学芸員の資格を得る方法で、全体の90%以上がこの方法で学芸員の資格を取得しています。

最も多いのは大学で所定の科目を履修して卒業すること

学芸員の資格を取得する人のほとんどは大学で博物館に関する科目を履修して、卒業して学士の学位を取得する方法です。

博物館に関する科目9科目19単位を履修し、大学を卒業することができれば、学芸員の資格を、試験を受けることなく取得することができます。現在では学芸員の資格を持っている90%以上の人が、大学で博物館に関する科目を修了して、学芸員の資格を取得しています。

現在ではほとんどの大学で学芸員になるための博物館に関する科目が開講されていますが、まれに単科大学や通信制の大学だと博物館に関する科目が開講されていない場合があるので、自分の志望している大学が博物館に関する科目を開講していて履修できるかどうかを調べる必要があります。

試験を受けて学芸員になる方法もある

学芸員の資格を取得している人のほとんどが大学で博物館に関する科目を修了して学芸員の資格を取得しています。

ですが、学芸員資格認定の試験を受けて学芸員の資格を取得する人も全体から見ればかなり少数派ですが存在しています。試験には試験認定と審査認定があります。

学芸員資格認定①試験認定について

学芸員資格認定試験は基本的に社会人が受ける試験です。

試験の受験資格は厳密に定められていて

  1. 大卒で学士の学位を有する者
  2. 大学に2年以上在学して62単位以上を修得した者で2年以上学芸員補の職にあった者
  3. 教育職員の普通免許状を有し、2年以上教育職員の職にあった者
  4. 4年以上学芸員補の職にあった者
  5. その他文部科学大臣が前各号に掲げる者と同等以上の資格を有すると認めた者

と、これらの条件を満たした人だけが試験を受けられます。

試験は筆記試験となっていて、必修科目8科目と選択科目2科目の合計10科目の筆記試験です。この試験に合格した後、1年間学芸員補として実務経験を積むと、学芸員の資格が取得できます。

合格すると学芸員資格認定の筆記試験合格証が授与されます。その後一年間学芸員補として実務経験を積むと新たに合格証が授与されて、正式な学芸員の資格を取得することができます。

学芸員資格認定②審査認定について

学芸員資格の審査認定は試験がありません。試験がないのであれば審査認定を受験したいと思う方も多いかと思いますが、審査認定は受験資格が試験認定よりもさらにハードルが高いことで知られています。

大学院を卒業して修士か博士の学位を取得しているか、高卒であれば学芸員補として8年以上の実務経験を有している者でなければ受験することができません。さらに高卒の場合は教育委員会の推薦も必要です。

学芸員審査認定はすでに学芸員の資格を取得している者と同等以上の学力や経験が求められているからです。

以下、審査認定の受験資格です。

  • 専門職学位や修士、あるいは博士の学位を持っていて2年以上学芸員補としての実務経験がある人。
  • 大学で博物館に関する科目において2年以上教授、准教授、助教もしくは講師の職に就いていた人で二年以上学芸員補として働いていた人

さらに、都道府県の教育委員会の推薦があれば、下記の人も審査を受けられます。

  • 学士の学位を持っていて、4年以上学芸員補として働いていた人
  • 大学に2年以上在学し、62単位以上を修得した者であつて、6年以上学芸員補として働いていた人
  • 大学を受験する資格を持っていて、8年以上学芸員補として働いていた経験を持っている人
  • 11年以上学芸員補として働いていた経験を持っている人

筆記試験はありませんが、これまでに受験者が製作した博物館に関する論文、著書、研究報告などの提出が求められ、書類審査を行います。

その後、面接で受験者の人物を判定し、学芸員としての職務にふさわしい高度な学識と経験が備わっているかどうかが審査されて、晴れて合格となります。受験資格が厳密なので合格率は高いのですが、決して易しいものではありません。

学芸員の資格の難易度・合格率

大学で科目履修して学士になるのが圧倒的に多い

このように学芸員の資格は多様な方法で取得することができるのですが、ほとんどの人が大学で博物館に関する科目を修了して、大学を卒業して学士の学位を取得する方法で、学芸員の資格を取得しています。

前述したように、大学で所定の科目を履修して卒業すれば自動的に学芸員の資格を取得することができるので特別な試験を受ける必要はありません。現在では約300の大学で学芸員になるための博物館に関する科目9科目(19単位)が開講されていて履修、修了することができます。

そのため学芸員として就職する際は、同程度の深い専門知識を持った人たちと競争しなければならず、また、募集も欠員補充で少数であることが多いため、正規雇用で採用されるのは難易度が非常に高くなっています。

また、上記の条件は現在大学在学中かこれから大学に入学する人しか満たすことができないので、すでに大学を卒業している、あるいは高卒の人は別の方法で学芸員の資格を取得しなければなりません。

難関だが、他に方法も

大学での科目履修以外の方法で、学芸員の資格を取得するためには、学芸員補という学芸員を補助する仕事で実務経験を数年以上積んで受験資格を得た上で、学芸員資格認定試験や認定審査を受けなければなりません。

学芸員補になるのに特別な資格や経験は必要ないので、誰でもなることができますが、まずは博物館・美術館に学芸員補として採用されることが絶対条件です。

学芸員資格認定試験は筆記試験合格後に1年間の学芸員補の実務経験を積んで、晴れて合格となります。学芸員資格認定審査は、「学芸員となる資格を有する者と同等以上の学力及び経験を有している」ことを認定するための審査です。

試験を受ける場合の合格率と難易度

学芸員資格認定の合格率は平成29年度で75%となっています。

難易度としてはそこまで難しい試験ではありませんが、受験資格が厳密で誰でも受けられる試験ではないので、受験層の平均的な学力は高いといわれています。学芸員審査認定の合格率は平成24年度で約85%となっています。

合格率はかなり高い水準にありますが、審査認定の受験資格は大学院卒や、高卒であっても学芸員補として8年以上の実務経験を持っている人に限られているので、書類審査や面接などで高度な知識をアピールすることができなければ合格は厳しいと言われています。

すでに学芸員と同等かそれ以上の知識を持つ人たちが受験していてこの合格率になっているので、決して試験自体の難易度が易しいというわけではありません。

その他学芸員の関連資格

基本的に学芸員として働くのに学芸員以外の資格は必要ありません。

ただ、資格を持っていることは働くための前提条件なので、それ以外には専門分野の深い知識が求められています。

学芸員の資格まとめ

学芸員の資格を取得するほとんどの人は大学で博物館に関する科目を履修して大学を卒業して学士となり、学芸員の資格を取得しています。学芸員として働く人のほとんどは学生時代から学芸員になりたいと思っていて、そのための学部学科を志望する人が多いです。

大学での科目履修以外の方法で、学芸員の資格を取得するためには、学芸員補という学芸員を補助する仕事で実務経験を数年以上積んで受験資格を得た上で、学芸員資格認定試験や認定審査を受けなければならず、かなり条件がきびしいです。

かといって、前者のルートが容易に学芸員になれるかというと、そうではありません。就職する際は、狭い募集枠を同様の深い専門知識を持った人たちと競わなければいけないので、正規雇用で採用されるのも難易度が非常に高くなっています。

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