学芸員になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

学芸員になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説

学芸員の仕事は幅広く、資料の収集から研究、保存管理そして訪れる人のために資料の展示などを行います。アメリカなどではもっと細分化されていますが、日本では一人当たりの学芸員の仕事量が多いので全体を見渡せる能力が必要ともいわれています。どんな人が向いているのか、またどんな資格が必要かなどについて紹介します。

学芸員になるには資格が必要不可欠

学芸員になるための方法は大きく分けて4つあります。

まず、大学で学芸員になるために必要とされている科目を履修して卒業して学士の資格を取得すると、学芸員の資格を取得することができます。

次に、大学に二年以上在学し博物館に関する科目を含めて62単位以上を履修して取得して、三年以上学芸員補として働いた人にも学芸員の資格が与えられます。

最後に、学芸員資格認定審査に合格する方法もありますが、受験資格が厳密に定められていて、誰でも受けられるわけではありません。試験に合格してもすぐに学芸員になれるわけではりません。

美術館、博物館などの学芸員がいる文化施設に一年間学芸員補として勤務しなければなりません。その後学芸員の資格を取得することができます。

大学で学芸員に必要な科目を履修して卒業する

大学入学前、あるいは在学中に学芸員を志望している人は学芸員になるための博物館に関する授業を履修して大学を卒業して、学士の学位を取得すると学芸員の資格が付与されます。

現在では全国で297の大学で学芸員に必要な科目を履修することができます。ただし、学芸員になるための科目が開講されていない大学もあるので、入学前に調べるなどの注意が必要です。

大学に在学し、学芸員補の経験を積む

大学に二年以上在学して、博物館に関する単位を含めて62単位以上履修したうえで三年以上の学芸員補としての実務経験を積むと学芸員の資格が与えられます。

もし大学を中途退学していても学芸員補として三年以上働いていれば学芸員の資格が与えられるので、家計の問題などで大学を卒業できなかった人でも学芸員になることができます。

学芸員資格認定試験に合格する

大学を卒業して学士の学位を持っている人、大学に二年以上在学していて62単位以上を習得して二年以上学芸員補として働いていた人などは、学芸員資格認定試験を受験することができます。

筆記試験に合格後、一年間学芸員補として働いた人には学芸員の資格の合格証書が授与されます。

受験条件は厳しいが学芸員資格認定審査に合格する方法も

「学芸員となる資格を有する者と同等以上の学力及び経験を有している」ことを認定するための審査です。しかし、審査認定も厳しい受験条件があります。

  • 専門職学位や修士、あるいは博士の学位を持っていて2年以上学芸員補としての実務経験がある人。
  • 大学で博物館に関する科目において2年以上教授、准教授、助教もしくは講師の職に就いていた人で二年以上学芸員補として働いていた人

さらに、都道府県の教育委員会の推薦があれば、下記の人も審査を受けることができます。

  • 学士の学位を持っていて、4年以上学芸員補として働いていた人
  • 大学に2年以上在学し、62単位以上を修得した者であつて、6年以上学芸員補として働いていた人
  • 大学を受験する資格を持っていて、8年以上学芸員補として働いていた経験を持っている人
  • 11年以上学芸員補として働いていた経験を持っている人

このように、比較的厳しい条件をクリアすれば学芸員資格認定審査を受けることができます。

そのうえで、「博物館に関する学識及び業績」(博物館に関する著書、論文、報 告、展示、講演、その他の実務経験など)を書類審査の方法により審査し、加えて学芸員としての意欲、態度および向上心を確認するための面接を行います。

結果、学芸員資格認定審査に合格すれば、学芸員の資格が授与されますが、受験できるまでに相当の年月がかかります。

学芸員に向いているのは好奇心旺盛で研究し続けられる人

学芸員は自分の専門分野については誰よりもくわしくなくてはいけません。ですので専門分野に関しての研究をずっと続けていかなければなりません。

就業時間中だけ勉強していればいいというものではなく、就業時間外でも自分の専門分野についての知識を深めなければ、日々更新される新しい発見や情報などを自分の知見として取り込むことができないからです。

学芸員の求人は欠員が少なく、博物館や美術館に努めていた学芸員が退職して空きが出てから募集されることが多いです。頻繁に求人があるわけではないので、たまに求人情報が出ると倍率が100倍以上になることも珍しくありません。

そのため、学芸員になりたいと思っている人は専門分野に関する知識を毎日勉強し続けています。

簡単に就職できる状況ではないのに学芸員が人気の職業である理由は、自分の好きな分野の研究ができるからです。学芸員になるためには、強力なライバルたちよりも深い知識を持っている必要があるので、好奇心旺盛で勉強し続けられる人が学芸員に向いているといえます。

勉強、研究が好きな人

学芸員として長期間働きたいと思っている人なら勉強や研究から逃れることはできません。博物館や美術館の職員は歴史的な古文書や解読が難しい文章などを普通に読みこなせて、なおかつそれを一般の入場者にもわかりやすいように説明できる人がたくさんいます。

そういった専門家たちと一緒に仕事をしていかなければならないので、毎日自分の専門分野、あるいは専門分野以外でも勉強を続けて自分の知識として使いこなせなければなりません。

研究以外の業務もそつなくこなせる人

学芸員は収集や研究だけをやっているように思われる方も多いかと思いますが、博物館などの文化施設の運営も学芸員が担っています。

学術的、あるいは文化振興以外の日常の経理や事務仕事など、館内の展示の配置を考えたりなど、一般企業のようにさまざまな日常業務があります。

ノルマや営業をするわけではありませんが、研究だけがしたいと思って職に就いても、学芸員もさまざまな仕事をこなせる人材の方が重宝されるので、実務をそつなくこなせる人に適性があるといえるでしょう。

コミュニケーションを取るのが好きな人

学芸員は研究だけを黙々とやっていればいいというイメージがあるかもしれませんが、一般の利用者にレクチャーしたり、他のスタッフと共同で調査研究をするなど、人と接する機会はたくさんあります。

博物館などの運営にも深く関わるので、積極的にコミュニケーションを取って、よりよい運営を目指して働ける人が向いているといえます。

体力や力がある人

意外と思われるかもしれませんが、学芸員は体力を使う仕事でもあります。

研究する対象によっては発掘調査をします。基本的に作業は屋外で行うので、夏は暑く冬は寒く、雨が降っても簡単には休めません。博物館以外でも資料の移動や展示の移動などで体力を使う場面は日常的にあります。

学芸員になるための学校や経験について

学芸員になるためには学芸員の資格取得が必須です。

学芸員の資格を取得するにはさまざまな方法がありますが、条件的にはどれも比較的厳しいものといえます。資格試験自体も難易度の高いものですが、受験資格が厳格に定められているので、受験できる時点である程度ふるいにかけられています。

その人たちが受験して6割ほどの合格率なので、かなり厳しい試験といえるでしょう。

指定科目を履修して大学を卒業することが一番の近道

学芸員の資格を取得するにはさまざまな方法がありますが、最も一般的なのは大学で博物館に関する科目を履修して単位を取得し、大学を卒業することです。

必須条件である博物館に関する科目とは、博物館概論2単位、博物館資料論2単位、博物館展示論2単位などを始めとする合計19単位のことです。

通信制の大学に所属している場合でも、直接大学に出向いて講座を受けなければならない大学が多いので、通信制だけで学芸員の資格を取得することは今現在では難しいといえます。

基本的に国公立大学であれば学芸員の資格を取得するのに必要な博物館に関する科目は開講されているので履修できますが、私立ですと、まれに博物館に関する科目が開講されていない場合があります。

その場合は大学を卒業しても学芸員の資格は与えられないので、二年以上学芸員補として働くという経験を積まないと学芸員にはなれません。

学芸員補としての実務経験がある人はなりやすい

今現在、学芸員補として働いている人は学芸員の資格を取得しやすいといえます。

なぜならば大学や大学院を卒業していなくても最低二年間の学芸員補としての実務経験があれば学芸員の資格を取得することができるからです。

大学中退でも62単位以上を取得していて、6年以上学芸員補として働いていたり、高卒の人でも8年以上学芸員補としての実務経験がある場合は、都道府県の教育委員会の推薦を受けたうえで学芸員資格認定審査の受験資格があります。

しかし、まず、学芸員補として博物館や美術館に採用される必要があり、これもなかなか厳しい道ではあります。

学芸員になるには?まとめ

学芸員になるためにはさまざまな条件をクリアしなければなりません。

基本的には大学で博物館に関する科目を取得して卒業後に学芸員の資格を取得します。ですが、実務経験を積めば、学歴が高卒でも学芸員になれる可能性はゼロではありません。

誰にも負けないほど専門分野が好きな人が向いている

学芸員は全国から専門分野に関しては誰にも負けないという人達が集まっています。その中でも研究を続けて成果を出し続けるのは並大抵の事ではありません。自分の専門分野が好きで勉強し続けられる人にとっては幸せな環境であるともいえます。

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