国会議員政策担当秘書の給与・年収は?初任給や平均月収などの収入統計

国会議員政策担当秘書の給与・年収は?初任給や平均月収などの収入統計

国会議員政策担当秘書になると、給与や年収はどれくらい支給されるのでしょうか。国会議員政策担当秘書は、国家公務員特別職に分類されるので、国からお給料が支払われます。本記事では、国会議員政策担当秘書の初任給、平均的な給与、平均的な年収など、収入面についてご紹介します。

国会議員政策担当秘書の初任給

国会議員政策担当秘書の初任給はどれくらい?高額だが経験と専門知識が必要

国会議員政策担当秘書になって初めて支給される給与は、平成31年4月現在では月額43万4,640円です。政策担当秘書は国家公務員特別職に分類されます。

大学新卒の初任給の平均が20万円前後なのでかなり高額に思えますが、国会議員政策担当秘書資格試験に合格したとしても、政策担当秘書として採用してもらえるわけではありません。

政策担当秘書を希望する場合、「政策担当秘書資格試験」に合格するか、「選考採用審査認定」に認定されて、登録簿に名前を載せてもらいます。登録簿を見て国会議員が採用したいと思う人をさらに精査し、1人を選びます。

国会議員は3人まで公設秘書を付けることができますが、その中でも政策担当秘書は専門的な知識と答弁のサポートなど、かなり重要な役割を果たさなければなりません。

中には、政策担当秘書以外の第一秘書、第二秘書として仕事を経験した後、政策担当秘書になる人もいます。社会経験を積んでから政策担当秘書になる場合、初任給をもらうのが30代以上になります。

これらのことを踏まえると、専門知識・経験・議員をサポートするという責任を背負った仕事なので、初任給から高額な給与が支払われていると考えられます。

国会議員政策担当秘書の平均給与

国会議員政策担当秘書の月々の給与はどれくらい?期待できる手当とは

政策担当秘書の給与は「行政職俸給表(一)」にあてはまります。俸給とは、会社員で言うところの基本給です。

平成30年度のデータでは行政職俸給表(一)に該当する職員数は約14万人、平均年齢43.5歳です。俸給は32万9,845円、さらに手当などがついて平均給与額は41万940円です。

手当ての内容は以下の通りです。

  • 通勤手当
  • 地域手当
  • 扶養手当
  • 住居手当
  • 俸給の特別調整額
  • 本府省業務調整手当
  • 広域異動手当
  • 寒冷地手当
  • 単身赴任手当
  • 特地勤務手当(へき地手当)

公設秘書の給料はどこから支給されるのか?私設秘書との違いとは

国会議員がつけられる公設秘書は第一秘書、第二秘書、政策担当秘書の3人です。この3人に関しては国家公務員特別職という扱いになり、他の国家公務員と同様に公務員として国から給与が支払われます。

国会議員は公設秘書のほかに、私設秘書を雇っている場合があります。私設秘書は国会議員が必要に応じて雇っているため、給与は議員が所属している事務所が支払われることが多いです。

公設秘書は人数に限りがありますが、私設秘書はアルバイトとして雇ったり、契約社員として求人が出ることもあるようなので、公設秘書を志すためにまずは私設秘書を目指すのも良いかもしれません。

国会議員の事務所から給与が支払われる、私設秘書として働く場合の収入とは

では、国会議員の私設秘書として働く場合、給与はどれくらいになるのでしょうか。パートやアルバイトの秘書として働く場合、時給は1,000円程度が相場のようです。

経験年数や能力に応じて、時給が上乗せされる可能性もありますが、他の職種のアルバイトなどと比べても、特別高給というわけではありません。正式に雇われた場合にも、年収から推測すると15~25万円前後の給与を得ている人が多いのではないかと考えられます。

中には、将来的に官僚になることを目指して、給与額にかかわらず私設秘書の仕事をしながら勉強している人もいます。国会議員と聞くとその周辺の人々も含めて高収入なイメージがありますが、20代で経験が浅く、議員の元で政界のことを勉強しながら仕事をしている下積みの間は一般的な会社員より、収入が低くなることも少なくないようです。

国会議員政策担当秘書の平均年収

国会議員政策担当秘書の年収水準と、仕事がなくなるリスクとは?

月々の手当てなどがいくら発生するかによって異なりますが、年2回のボーナスが加わると、政策担当秘書の年収は就任した年から700万円以上になるのではないかと推測できます。

勤続年数が長くなれば、年収1,000万円を超える政策担当秘書も出てきます。そのため、平均的な年収は約700~1000万円前後となるでしょう。

日本人の平均給与額は420万円前後といわれています。年収の額面のみであれば、好待遇のように見えますが、休みの取り方や仕事量を考えるといいことばかりではありません。時期によっては休日返上で出勤し、議員について仕事をしなければならないことも多いようです。

また、選挙の時期は特に忙しく、公設秘書である第一秘書、第二秘書、私設秘書、事務所関係者なども含めて総動員で動かなくてはならなくなります。休日出勤や残業に対して手当てが出ないため、仕事とプライベートの時間を取りづらいと感じてしまうかもしれません。

さらに、公設秘書は担当している国会議員が選挙で落選したり、議員を辞める事態になると急に仕事をなくすことになります。衆議院議員の任期は4年、参議院議員の任期は6年なので、担当している議員に能力を見込まれ政策担当秘書になれたとしても、定期的に仕事を失うリスクを伴います。

議員秘書の仕事をどう生かしていくか?政策担当秘書から政治家になった実例もあり

国会議員になりたいと思った人は、まず何からする必要があるでしょうか。

政治家主催の勉強会に参加して人脈を作るなど、とにかく政界で働いている人と近づきたいと思う人も多いです。それらを足掛かりにして、国会議員を目指す人もいます。

実際、国会議員の政策担当秘書を経験したのちに政治家になり、国会議員へと転身した人もいます。

政治・法律・経済など、政治家に必要な知識を学びながら、政界のさまざまな人と仕事をすることができ、間近で議員の仕事を見ることができる政策担当秘書や公設秘書・私設秘書の仕事は、国会議員を志す人にとって魅力的な仕事と言えるでしょう。

そのため、多忙であったり、急に仕事をなくしてしまうリスクがあったとしても、国会議員の政策担当秘書を志望する人は多くいます。

一般会社員から政策担当秘書に転職するためにはどうすればよいか

日本人の平均収入は420万円前後です。政治や行政の仕事に興味があり、収入をあげたいと思っている人が政策担当秘書へ転職したい場合にはどのようにすればよいのでしょうか。

政策担当秘書にふさわしいと認定された人は、登録簿に名前を載せられ、そこから国会議員が採用する形になります。

登録簿に乗せてもらうためには「政策担当秘書資格試験」に合格するか、「選考採用審査認定」で認定してもらう必要があります。選考採用審査認定は認定に規定の資格を持っているか、博士号を持っているかなど、厳しい条件をクリアする必要があります。

認定の条件をクリアできなさそうであれば試験を受けて政策担当秘書資格を取得するとよいでしょう。しかし、こちらも合格率が10%以下の難易度が高い試験となっています。

しかも、登録簿に名前が載ったからと言って採用してもらえるかどうかは別問題となります。政策担当秘書の採用は、実際のところ縁故採用が非常に多いようです。国会議員などに人脈があり、目をかけてもらえていなければ、資格は取れても一般企業から政策担当秘書になるのは困難を極めます。

国会議員に転身したら年収はどれくらいになる?臨時特例法とは

政策担当秘書での経験や知識を生かして、政治家になる人もいますが、国会議員になると年収はどれくらいになるのでしょうか。

衆議院・参議院ともに所得等報告書を公開しています。ここ数年の国会議員の年収は2,400万円前後を推移しています。落選して議員でなくなれば、国会議員の収入はなくなってしまいます。では、日本のトップである内閣総理大臣の給与はどれくらいかというと、最近では年収4,000万円前後です。

2011年に東日本大震災が起こったため、復興財源確保のために、「国家公務員の給与の改定および臨時特例に関する法律(臨時特例法)」に基づいて、数年間、首相の給与を30%減額していました。首相だけではなく、閣僚が20%、政務官が10%など、職種によってことなる割合で、給与が減額されています。

国会議員になると、国のピンチに瀕した際、減給になる可能性も念頭に置かなければなりません。実は東日本大震災が原因で減給になった時、政策担当秘書は臨時特例法の対象外となりました。その原因は任期が短い国会議員についている政策担当秘書の収入を減給してしまうと、生活に支障をきたす可能性があるのではないかと議論されたからです。

国会議員をふくめた、政界での仕事は必ずしも安定していると言われるとそうではありません。企業の経営が傾いた際に社員や役員の給与・ボーナスがカットされるように、国会議員も収入が減ることもありえます。

国会議員政策担当秘書の給与・年収まとめ

給与水準は高いが、多忙な人気職

国会議員政策担当秘書は国家公務員特別職に分類され、仕事内容は専門性が高く、議員をサポートする立場にあるため、他の公設秘書に比べても給与水準が高いと言えるでしょう。

初任給でも月額40万円以上支給されますが、政策担当秘書になるためには定められた資格や議員に採用してもらわなければならず競争率も高いです。仕えている議員が選挙に落選した場合、仕事を失うリスクも伴います。

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国会議員政策担当秘書の参考情報

平均年収700万円~1000万円
必要資格
  • 政策担当秘書資格
資格区分 試験合格
職業職種法律・政治

統計情報 出典元:

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