一般計量士の仕事内容とは?やりがいや魅力について解説

一般計量士の仕事内容とは?やりがいや魅力について解説

はかりや天秤など、さまざまな計量機器を扱う一般計量士。計量を管理するという地味な仕事にも見えますが、消費者の安全や企業の生産性にも貢献する重要な仕事です。今回はこの記事で一般計量士の仕事内容や、おもな勤務先、仕事の魅力ややりがいについてご紹介します。

一般計量士とはどんな仕事?

一般計量士の仕事は適正な計量の管理をすること

一般計量士のおもな仕事は、適正な計量の管理をすることです。スーパーマーケットや百貨店などでは食料品の量り売りをしているところもありますが、もし200gしかないものを500gで販売しているなら、購入者は300g分の損をします。

一般計量士は、計量によるトラブルを防ぐために、いつでも計量機器を検査したり、計量方法を指導したりして適正に利用できるように管理します。

環境計量士との違い

一般計量士に似た仕事として環境計量士があげられます。環境計量士は工場から排出される有害物質や悪臭物質などの測定を行ったり、工場や生活排水による河川や湖などの汚染状況を測定したりします。

また、工場で使用するプレスや送風機や鉄道や航空機による騒音を測定したり、建設工事や道路工事などによる振動がどのように人体に影響を与えるかを測定したりします。

一般計量士は濃度や音圧以外で使用される計量機器や計量管理をおもな仕事としており、計量機器の精度の管理や使用方法などの指導などを行います。

早さも求められる仕事

一般計量士の仕事は、1日のうちにたくさんの計量器の測定を行ったりもします。丁寧で正確に測ることは重要ですが、素早く測定をすることも求められます。現場によってはかなりの数の計量機器もあるため、ある程度の速さも必要となる仕事です。

残業は多くはない

一般計量士の仕事は、トラブルが発生した時などは忙しくなりますが、基本的には与えられた仕事を果たしていく流れのため、それほど忙しくはありません。多くの会社では完全週休二日制を採用しているところもあり、普段の業務についても深夜まで残業になるようなことはありません。

一般計量士の給料は平均的

勤務場所によっても異なりますが、一般計量士の給料は他の給料と比較すると平均並みといえます。一般的には18〜22万円の給料からスタートします。年収は勤続年数にもよりますが、200〜500万円といわれています。

一般計量士は需要が多いため定年後でも働くことができますし、状況によっては独立開業も可能な仕事です。ただし、基本的には高収入の仕事とまではいえません。収入よりも仕事の安定ややりがいを求める人におすすめの職業です。

一般計量士の仕事の具体的な内容

計量機器の管理をする

一般計量士のおもな仕事は計量機器の管理です。一般計量士が扱う計量機器としては、はかりや天秤などの質量計や物質の長さを測定する長さ計、水道メーターやガスメーターなどで使用する体積計、温度計などがあります。一般計量士はそれらの計量機器が正確に動いているかを確認します。

一般計量士が活躍する場所としては、スーパーマーケットや百貨店などの流通業、肉製品や乳製品や製粉などを扱う食料品製造業、錠剤や粉薬などを扱う医薬品製造業、電気製品製造業などがあげられます。一般計量士は専属の計量士として工場内や店内にあるすべての計量機器を管理します。

計量機器の使用方法などの指導をする

一般計量士の別の仕事として、工場や店内で働く従業員に対して計量機器の使用や管理についての教育や指導をすることがあります。

どんなに正確な計量機器でも使用方法が間違っているのなら適切に扱うことはできません。さらに管理方法がずさんだったりすれば、計量機器の故障につながり、場合によってはトラブルやクレームに発展する可能性もあります。

特にはかりや天秤などの質量計は測定方法が単純な上に見慣れているということもあり、注意せずに使用したために商品の内容量に誤差が生じるといった問題が発生することもあります。

さらに粉状のものを測定する場合には静電気の影響で誤差が生じることがありますし、液体のものを測定する場合には蒸発による数値の変化の可能性もあります。一般計量士は、詳細な使用方法についても丁寧に指導する責務があります。測定者を中心に計量についてのスキルアップを図るのも一般計量士の大きな仕事です。

代検査を行う一般計量士も

都道府県知事に届出のある一般計量士については、都道府県や市町村などの行政機関が行う定期検査を代わりに行う「代検査」ができます。代検査をすることによる企業のメリットとしては、都合の良い日時にはかりの使用場所で検査を行うことができることです。

計量団体などで勤務している一般計量士については、指定定期検査機関や指定計量証明検査機関に指定されれば、地域の定期検査業務に携わることができます。その場合には計量機器や測定器の検定や計量証明書の発行などに携わります。

計量についての意見交換を行うのも仕事の一つ

一般計量士の別の仕事として、計量に携わる他の団体との情報交換を行い、新しい検査方法や管理方法についての研究を行うことがあげられます。場合によっては計量機器の管理に関する講演を行うこともあります。

一般計量士の仕事のやりがい

消費者の利益を守ることができる

一般計量士のやりがいとして消費者の利益を守ることができるということがあげられます。はかりなどの計量機器が正しく作動しなかったことで、実際よりも少ない量を販売すれば消費者に大きな損を与えます。

普段何気なく目にしている商品の内容量についても、表記されている数値とは異なる量ならば購入したお客さんに迷惑をかけることになるでしょう。一般計量士は正しく計量して消費者の生活を守るという使命を持ち続けることができます。

商品や製品の安全に貢献できる

医薬品製造業に携わる一般計量士の場合には、製品の安全性に貢献できるというやりがいを持つこともできます。

医薬品によってはさまざまな成分を混ぜ合わせることもありますが、計量機器が不正確であるならば薬の効果がないだけではなく、重大に医療事故に発展する危険性もあります。一般計量士は徹底した管理をする事で、製品の安全や使用者の健康維持にも貢献できます。

企業の生産性をアップできる

一般計量士として働くことの別のやりがいとして、計量機器が常に正確であることで企業の生産性を向上できるということがあげられます。

商品の内容量が間違っているならば、生産をストップして原因を分析しなければなりません。発見が遅れれば、工場の長期間の稼働停止につながることもあります。一般計量士がいることによって、商品の出荷におけるミスを防ぐことができます。そうすることによって工場の生産性もアップします。

一般計量士は生産には直接関わることはありませんが、陰で支えることができる仕事です。

実際に商品を購入しているのを目撃することでやりがいを感じる人も

一般計量士の中には自身が携わった商品が販売されているのを見てやりがいを感じる人もいます。店舗で実際販売されているのを多くの人が購入しているのを見るときに、内容量や成分の表などを信頼して買ってもらっていると感じることができ、仕事への喜びにつながります。

一般計量士の仕事内容まとめ

一般計量士は、いつでも計量機器を適正に管理するのが仕事

さまざまな種類の計量機器を扱う一般計量士は、いつでも適正に動くように管理するのが仕事です。製品の生産に直接携わることがないため比較的地味な仕事ですが、消費者に安心して購入してもらう点から見れば非常に重要な仕事です。

一般計量士は勤務先によって取り扱う計量機器は異なります。ただし計量機器を適正に管理することについてはどの現場でも変わりません。企業の生産性が向上したり、消費者が内容量を信頼して購入しているときにやりがいを感じることができます。

一般計量士の参考情報

平均年収300万円〜500万円
必要資格
  • 一般計量士
資格区分 国家資格
職業職種建築・不動産

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