あん摩マッサージ指圧師の仕事内容とは?やりがいや魅力について解説
あん摩マッサージ指圧師が仕事を行う場所は、病院、福祉施設、スポーツクラブ等、様々です。あん摩マッサージ指圧師の仕事は、あん摩、マッサージ、指圧の各手技を用いて人体の変調を改善する施術などを行うことです。本記事では、あん摩マッサージ指圧師の具体的な仕事内容、仕事のやりがいなどについてご紹介します。
あん摩マッサージ指圧師とはどんな仕事?
厚生労働省所管の国家資格
あん摩マッサージ指圧師の仕事は、「あん摩」「マッサージ」「指圧」を用いて体のコリをほぐしたり血行を改善したりすることです。
原則として器具は用いず、自分の手や腕を使って施術をします。手のひらや指先はもちろん、時には全体重をかけて、身体をなでる、押す、揉む、叩くなどします。
あん摩マッサージ指圧師の仕事は東洋医学の「黄帝内経」という医学書が起源とされている、かなり古くからあるものです。現在、日本では厚生労働省が所管する国家資格になっています。資格を持っていると手技による施術行為や施術所の開業、訪問施術、施術所への就職などができるようになります。
あん摩マッサージ指圧師の仕事内容に類似するような民間療法などもありますが、これらは日本では合法とされていません。その分、きちんと国家資格を有していれば、就職や開業の際に有利となるでしょう。
あん摩マッサージ指圧師の就職先
あん摩マッサージ指圧師は、自分で開業したり訪問したりしながら仕事をすることも可能ですし、就職して仕事をすることもあります。
具体的な就職先としては、病院、福祉施設、治療院、マッサージ店や個人経営の施術所、スポーツクラブなどが考えられます。
あん摩マッサージ指圧師の具体的な仕事内容
勤務先によって異なることも
あん摩マッサージ指圧師の具体的な仕事内容は手技による施術行為ですが、勤務先により異なる点もあります。勤務先によっては掃除や片づけを行ったり、電話対応をしたり、スタッフミーティングへ参加することもあります。
ここでは、主な勤務先ごとに具体的な仕事内容を紹介します。
福祉施設での仕事
あん摩マッサージ指圧師の中には、入所介護施設や通所介護施設で介護保険制度の下、機能訓練指導員として働いている人も多くいます。これは、高齢者の自立支援を目的として、リハビリテーションや水中運動療法などを通じた筋力増強のためのサポートを行なうものです。
福祉施設で機能訓練指導員として働くためには資格取得が必須なので、あん摩マッサージ指圧師の資格を持っていれば重宝されるでしょう。
またあん摩マッサージ指圧師として実務経験を積んだ後に介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格も取得し、2つの業務を兼任している人もいます。ケアマネジャーは患者に必要な情報提供をしたり相談に乗ったりしますので、両方の業務ができれば仕事の質がより高くなります。
病院・治療院・マッサージ店での仕事
病院、治療院、マッサージ店では、来院した患者のマッサージをしたり、患者を訪問してマッサージをしたりします。レセプト業務を行なうこともあります。
あん摩マッサージ指圧師が病院で働く場合、リハビリテーション科や整形外科で働くことが多く、求人も比較的多く出ています。
ほかに、理学療法科や内科で働くこともあります。勤務先にもよりますが、スポーツ選手が多く訪れる治療院などでは選手の治療やサポートを行うこともありますし、病院で緩和ケアにあたったり脳疾患患者に対してマッサージを行なったりすることもあります。
病院勤務の場合、来院した患者さんへの対応以外に、電話で患者さんからの相談に乗ることもあります。あん摩マッサージ指圧師は法律上、開業することが可能とされていますので、自分で治療院やマッサージ店を立ち上げている人も多くいます。
自分で開業した場合は、診療時間や具体的な勤務内容などは自分で決めることになるので、病院等に勤務するより仕事内容の自由度が広がるでしょう。
なお、あん摩マッサージ指圧師は「あん摩」「マッサージ」「指圧」といった医業の治療に相当する施術をすることができます。ただし、診断書を書いたりレントゲンを撮影したりすることはできません。
スポーツクラブでの仕事
スポーツクラブ、フィットネスジムなどでは、選手の身体のメンテナンスを行います。選手に施術を行うことで、身体の回復や動きの向上、けがの予防などにつながります。
スポーツクラブ等に勤務するほかに、スポーツクラブに専属のチームトレーナーとして勤務したり、個人選手の専属トレーナーになったりする人もいます。
いずれの場合でも、選手一人ひとりのコンディションに合わせて適切な治療や指導をし、トレーニングの効果を高めるのがあん摩マッサージ指圧師の仕事です。
あん摩マッサージ指圧師の仕事のやりがい
高度なスキルを得られる
あん摩マッサージ指圧師は道具を使わず手技で行う仕事なので高度なスキルが求められます。
あん摩マッサージ指圧師は、まさに自分の腕一つ、腕前次第の仕事です。技術を磨けば磨くほど患者さんへの施術の質も向上しますし、評判も良くなるでしょう。あん摩マッサージ指圧師の資格を取得し、仕事をしながらもさらにスキル向上を目指す探究心、向上心は仕事のやりがいに直結するでしょう。
一方で技術はいくら追求してもゴールがないという側面もあり、仕事の奥深さもまた、あん摩マッサージ指圧師のやりがいとなります。
向上心を持ち続けること
あん摩マッサージ指圧師は様々な患者さんの治療をするので、患者さんの体調をより良くしたいという思いから、仕事に就いた後でも教科書を開いて勉強し直すことがあります。あん摩マッサージ指圧師は、そのような向上心を持つことができる、やりがいのある仕事といえます。
そして、自分の施術によって多くの患者を元気にすることができることは、あん摩マッサージ指圧師の仕事の醍醐味です。
自分次第で開業や収入アップも
あん摩マッサージ指圧師は、病院や福祉施設、スポーツクラブ等に勤務する以外に、個人のトレーナーとなったり、自分で開業したり、と様々な働き方が可能です。独立して多数のスタッフを雇用できる立場となれば、それに応じた高収入も期待できます。
また、あん摩マッサージ指圧師に関連する資格を取得すれば仕事の幅が広がり働ける場所の選択肢も増えていきます。あん摩マッサージ指圧師は、自分の頑張り次第でどんどんスキルが身についていき、そのスキルは一生物です。
勤務・開業など色々な働き方が可能で熱意や情熱次第でどんどんキャリアアップができる、努力が報われやすい仕事といえるでしょう。
自らの健康も維持しやすい
あん摩マッサージ指圧師には人の身体のつくりや解剖学などの知識も求められます。仕事を通じて健康面に詳しくなるため、自分の健康も維持しやすくなると考えられます。
あん摩マッサージ指圧師のスキルは一生物なので、自身が健康でさえあれば仕事を長く続けることができます。やりがいを感じる仕事を長く続けるためにも自分の健康を維持し、ハリのある生活をおくることが仕事のやりがいにもつながるでしょう。
患者さんからの感謝の言葉
自分の施術によって患者さんの具合がよくなっていくのを見るのは嬉しいものです。患者さんの不調は人それぞれで、中には身体の重篤な悩みを抱えている人もいます。自分が一生懸命施術を施し、回復した患者さんから感謝の言葉を貰うことはあん摩マッサージ指圧師の仕事の大きなやりがいとなります。
また以前来院した人や口コミで評判を聞いた人から予約の電話を受けた時などには、自分の仕事が外部の人から評価され、頼られていると実感できることもあります。
多くの人との出会いがある
あん摩マッサージ指圧師は、患者さんと直接会って施術を行ないます。また勤務先にもよりますが、他のスタッフとの役割分担・チームプレーをしながら仕事をしていきます。
このような多くの人の出会いがあることは、あん摩マッサージ指圧師の仕事の魅力のひとつでもあります。
あん摩マッサージ指圧師の仕事内容まとめ
努力や熱意が報われる仕事
あん摩マッサージ指圧師は、あん摩、マッサージ、指圧の各手技などでお客様に施術する仕事です。
あん摩マッサージ指圧師は、病院や福祉施設等で働くほかに、独立して開業することも認められているので、自分の熱意、やる気次第でキャリアアップが可能です。関連する資格を取得して仕事の幅を広げる人も多いようです。
自分の頑張りが患者さんに直接伝わる仕事なので、お客様の症状の改善や「ありがとう」の言葉は、大きなやりがいとなるでしょう。
あん摩マッサージ指圧師の参考情報
平均年収 | 300万円~500万円 |
---|---|
必要資格 |
|
資格区分 | 国家資格 |
職業職種 | 心理・福祉・リハビリ |
あん摩マッサージ指圧師の関連記事
「フォロー」をお願いします
最新情報をお届けします