社会保険労務士の資格試験とは?社会保険労務士試験の概要と合格の秘訣

社会保険労務士の資格試験とは?社会保険労務士試験の概要と合格の秘訣

社会保険労務士をはじめとした士業(国家試験資格保持者の職業)は試験の難易度が高く、資格取得のための勉強時間も多く必要とされます。しかし、社会保険労務士は難易度が高い士業系の中では比較的に合格しやすい傾向にあり、社会人が働きながらでも十分に取得可能です。資格の受講条件や合格率についてまとめました。

社会保険労務士の資格とは?

社会保険労務士の資格を取得するには社会労務士試験に合格する必要があります。試験の受験には条件がありますが、条件さえ満たしていれば後は合格するだけです。試験の概要や受験条件を紹介します。

社会保険労務士の試験はなぜ人気?

社会保険労務士の受験者は、他の士業系に比べると数が多い傾向にあります。その理由は比較的士業系の中では試験の難易度が低めである点があります。しかし、あくまで他の士業と比べてなので、社会保険労務士の試験難易度自体は極めて高いです。

また、年齢にとらわれないことから40代から挑戦する人もいて、女性人気も高い点が理由に挙げられます。

社会保険労務士試験の概要

試験は例年8月に開催されます。試験はマークシート方式であり、問題の種類は選択式と5肢択一式があります。また、出題される分野にはそれぞれ基準点があります。

受験条件は?

社会保険労務士の試験を受験するには大まかに分けて三つ条件があります。それぞれ条件について解説します。

学歴

一つは学歴があることです。これは大学や短大や専門学校を卒業までしているかどうかが条件になります。また、卒業まで至っていなくても特定の単位を取れていれば問題ないケースもあります。詳しくは公式サイトを確認しましょう。

実務経験

二つ目は実務経験があるかどうかです。これは社会保険労務士に関連する仕事、またはサポートに携わっていた期間が3年以上ある場合に試験を受けることができます。また、実務経験があると試験科目の免除を受けることもできます。

国家試験合格者

社会保険労務士以外の国家試験に合格している実績があれば受験することができます。ただし、厚生労働大臣が認めた国家試験のみに限ります。各種受験資格のより詳しい条件を確認したい場合は、以下の公式サイトを確認してください。

参考リンク:社会保険労務士試験オフィシャルサイト

社会保険労務士の資格の難易度・合格率

社会保険労務士の試験は高難易度であり、合格率は低い傾向にあります。ここでは資格取得のために必要な勉強時間と合格率について紹介します。

資格取得の勉強時間はどれぐらい必要なのか?

社会保険労務士の資格取得に必要な時間は一般的には800時間~1000時間と言われています。この数字だけ見ると膨大な量に見えて大変だと思うかもしれません。勉強期間は10カ月~1年ほどで、1日におよそ3時間の勉強量が必要となります。

しかし、他の士業では司法書士では4000時間、新司法試験は8000時間と、膨大な時間が必要です。その中でも社会保険労務士は勉強量が少なく済むので、社会人に人気が高いと言えます。

受験者数と合格率

社会保険労務士試験の受験者数についてまとめました。また、受験者が気になる合格率についても合わせて紹介します。

受験者数

平成24年度までは増加傾向にありましたが、それを機に受講者の数は減っています。平成24年度は約5万人でしたが、25年度から5万を切り平成30年度では3万8千ほどとなりました。

気になる合格率は?

合格率は年度によりまばらです。平成24年度は約7%を記録していますが、平成27年度では2.6%で、大きくばらつきがある点は注意です。平成24年度~平成30年度の合格率を平均するとおよそ6.5%とかなり低い合格率となります。しかし、合格率にとらわれずに合格するためにどのように勉強していくかが重要です。

合格の基準点は?

社会保険労務士の試験はそれぞれの試験科目に基準点が設けられています。総合点が合格基準を満たしていたとしても、どれか1科目でも基準点を満たしていなければ不合格です。

特に選択式の試験では1科目に問が5問用意されており、5点満点です。その科目一つ一つに基準点があるので、幅広く勉強しなければ満たすことは難しいです。

社会保険労務士資格取得にオススメな学校紹介

社会保険労務士の勉強には、専門学校への通学か通信教育を受けることがオススメです。独学でやる手段もありますが、敷居が高く自己管理できなければ難しいです。それぞれの勉強方法の利点とオススメ学校について紹介します。

専門学校(短大)

専門学校では社会保険労務士の資格を取得することに特化したカリキュラムが用意されているので、効率的に学習できる利点があります。また、講師陣のサポートも充実していることがあり、何かあればすぐにサポートしてくれる人がいることはとても心強いです。

しかし、通学が必要なので、社会人であれば夜間制かつ仕事帰りに通える範囲の学校を探したり通学の手間が増えたりとマイナス点もあります。また、費用は20万以上と高額になります。

オススメの専門学校(短大)

資格の学校TAC <社労士>

担任制を採用している学校です。真っ黒で分厚いテキストが特徴的であり、左右の余白がしっかりあることから授業中にメモを取りやすいと評判です。また、再受講制度があり担任制なので、フォローをしてもらいやすいメリットもあります。

しかし、受講料は比較的高額であり、勉強量もそれなりに多くなります。合格ラインを目指すのではなく、合格以上の点を取ることを目的としているので、最短で勉強したい人向けではありません。

通信教育

通える範囲に学校がなかったり、あるいは育児等で家が離れられない事情があったりする場合には、通信教育がオススメです。比較的に通学よりも低コストである点もメリットです。

おすすめの通信教育

クレアール<社労士>

通信講座に特化しており、講座費用が低めの価格設定であることが最大の特徴です。サポート体制も充実しています。また、資格試験の勉強に特に特化しており、最短・最速で合格を目指すことをコンセプトとしております。

また、クレアールにはいくつかの割引制度があります。再受講の際には35%~40%オフとなり、経験者には割引が適用されるような内容が多いです。

中には特待生試験制度という割引もあり、これはテーマに沿った作文を提出して、簡潔にまとまっていれば最大で45%OFFしてもらえる制度です。

独学をオススメしない理由

独学というとコストがかからず、自己管理さえできていれば難しくはないと考える方もいらっしゃると思います。実際独学でも資格取得ができている方もいますので、選択肢としては全くないわけではありません。

しかし、独学でもテキストを購入するなど、結局教材にコストはかかります。また、わからないときや困ったときにサポートをしてくれる人がいないので全て自力で解決しなければなりません。

専門学校や通信教育にはベテランの講師がたくさんいますので、独学で労力をかけるより、お金をかけてでも通学するか通信教育を受けたほうが結果的に効率的であると言えます。

それでも独学でやるのであれば、まずは勉強方法の予定を計画的に立て、良質なテキストを入手しましょう。選ぶときのコツはどんなに評判が良くても本屋等で一度は目に通し、中身を確認することです。

ただし、書店に並ぶテキストは法改正に対応していないことが多く、慎重に中身を確認する必要があります。できれば独学であっても大手学校からテキストを購入するのが無難です。

勉強法ですが、闇雲にテキストを片っ端から暗記していくやり方はあまり効率的ではなく、長続きはしません。これは独学以外にも同じことが言えます。

テキストで勉強しつつ、過去の試験問題集を解いていくやり方が非常に効率的です。問題を解いていくにつれて、次第に出題されやすい範囲が見えてきます。そうなると勉強する範囲を絞り込めるようになります。最低でも過去5年~10年分の過去問を用意し、解いていく必要があります。

社会保険労務士の資格と試験まとめ

合格率は低いが狙えなくはない士業試験

社会保険労務士の資格は合格率が極めて低い高難易度の試験です。しかし、国家試験の中では一発合格を狙える試験ではあるので、生活スタイルに合った適切な勉強方法を選択できていれば、働きながらでも十分に合格を狙えます。

特に社会人合格者が多い点はこれから働きながら目指す方にとっては大きな励みとなります。是非貴方も合格者の一人となるために資格取得に向けて勉強しましょう。

社会保険労務士の参考情報

平均年収350万円~650万円
必要資格
  • 社会保険労務士
資格区分 国家資格
職業職種法律・政治

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