音楽療法士の給与・年収はどれくらい?今後需要が高まる将来性のある仕事

音楽療法士の給与・年収はどれくらい?今後需要が高まる将来性のある仕事

音楽療法士は、福祉施設や病院など医療機関において、治療や心のケアを目的として、患者さんに音楽を聞かせたり、演奏したり、一緒に歌ったりして、主に心の傷を回復させる仕事です。年々社会的なストレスや高齢化が増進する現代社会において、今後ますます需要が高まることが期待されています。今回は、音楽療法士の平均年年収や給与などを紹介していきます。

音楽療法士の初任給

音楽療法士の初任給の平均は15〜16万円

音楽療法士の初任給は、およそ15〜16万円が平均と言われます。音楽療法士が実際に働いている勤務先は多岐にわたるため、勤務先の業種によっても多少異なりますが、一般の民間企業の新卒会社員よりも安い水準を推移しています。

これは音楽療法士の認知度の低さと、兼業率の高さが関係しています。常勤で音楽療法士の仕事が得られることは少なく、看護師など現職の医療従事者が必要に応じて音楽療法の対応を代替して行っているというのが現状で、音楽療法を専門にする場合は非常勤、アルバイト、パートでの雇用も少なくないようです。

音楽療法士は専門職ですが、国家資格ではなく民間の認定資格です。無資格者が名乗ると違法になる名称独占資格でもありません。特に資格がなくても音楽療法の仕事はある程度学べばできてしまいますし、音楽療法士自体がまだまだ認知度が低い職業のため、音楽療法士専門での求人そのものがまだまだ少ない状況です。

専門の音楽療法士よりも、心理カウンセラーや看護師、介護士、教員など他の国家資格を持っていたり、別の職業に就いている人が、兼業あるいは必要に応じて、音楽療法に取り組んでいるのが現状のようです。

経験を積むことで給与は増えていくが、資格手当はつかない

音楽療法士の初任給は決して高いわけではありません。むしろ低いと言えますが、厚生労働省発行の労働白書や、口コミなどを参照すると、勤続年数が長くなったり、年代が上がったりすると、平均給与は徐々に上がっていく統計になっています。なので、経験やスキルを積み上げる事で、収入は増えていきます。

しかし、資格手当など特別な手当は、残念ながら支給される場合はほとんどないと言っていいでしょう。現在では、音楽療法士の認知度はまだまだ低いと言わざるを得ません。例えば、栄養士など認知度の高い仕事では資格手当などが出ますが、音楽療法士の場合は、資格を持っていることで手当が支給されることはほぼないといいます。

ただ、海外において医療現場における音楽療法の重要性は注目度を増しており、また認定資格を出している機関のなかには、音楽療法士の国家資格化を強く働き掛けているところもあります。ですが、なかなか実現には至っていないというのが現状です。

視能訓練士のように、コメディカル(国家資格のない医療従事者)の一つであった仕事が重要性を増し、医療機関の求めに応じて国家資格化した例もありますので、今後音楽療法士も、国家資格化する事で待遇が改善される可能性はありえます。

音楽療法士の平均給与の統計

音楽療法士の平均給与は28万円前後

先に紐解いた厚生省のデータや口コミなどを参照すると、音楽療法士全体の平均給与は、28万円ほどとなっています。民間の一般企業の平均月額給与(ボーナス含む)が35万円と言いますから、平均を大きく下回る収入となっています。

年代 平均給与額
20代 23万円
30代 27万円
40代 35万円

年代別にみていくと、20代では平均月額給与が23万円(サラリーマンの全体平均23万円)で、サラリーマンの平均とほぼ同じですが、30代では平均月額給与が27万円(全体平均は32万円)、40代では平均月額給与は35万円(全体平均が40万円)となっているので、サラリーマン全体平均と比べると、年代が上がっていくにつれて、その上げ幅で差が出るような形になっています。

特に20代→30代の上げ幅がわずか4万円しかないというのが、非常に厳しい数字となっていると言えるでしょう。

フリーランスで働く音楽療法士が多いので、ボーナスは期待できない

現状、音楽療法士は日本においては認知度が低いため、国家資格もなければ、音楽療法士専門の正規職員の求人も滅多にない状態となっているため、音楽療法士専門の場合だとフリーランスとして働く人が多いです。稀に介護福祉士や看護師、保育士などとして働くかたわら、音楽療法士としても働く人もいますが、フリーランスの割合が多いのが実情です。

フリーランスで働く場合、自ら営業をかけて、仕事が発生するごとにその仕事に応じた報酬が発生するため、ボーナスは発生しません。さらに輪にかけて、まだまだ認知度が低い職業であることもあって、はじめはわずかな収入しかもらえず、生活が苦しくなる場合も少なくないようです。

もともと、音楽療法士自体が、音楽療法を主体とした専門職というよりも、作業療法士や看護師、介護士らが治療の幅を広げるために音楽療法を学ぶ、と言ったような、補助的な意味合いが強い専門職なので、音楽療法士としてボーナスをもらっているのは、ほとんどが看護師や介護士と兼任しているような場合です。

音楽療法士の平均年収の統計

音楽療法士全体の平均年収は、200〜350万円

先述した厚生労働省による統計や国税庁のデータ、口コミなどを参照すると、音楽療法士の全体の平均年収は、おおよそ200〜350万円となっています。働き方によっても収入は上下しますが、平均すると概ねこの範囲に収まるようです。

音楽療法士の最大のネックはやはり認知度の低さで、海外では専門の音楽療法士も活躍しているものの、日本では音楽療法士の仕事をしている人自体まだまだ少なく、専業でやっている人に至っては殆どいないと言ってもいいかもしれません。

他に本職を持っている人がキャリアアップや更なる専門性を身につけるために音楽療法士の資格を取ることが多いといったような現状では、専業の音楽療法士はなかなか難しく、フリーランスとして働ける間口もまだまだ狭いのが実情です。フリーランスの形態が多くなってしまうことと、仕事が少ないのが相まって、年収は自然と低水準になってしまいがちです。

音楽療法は年々需要が伸びているので、将来性はあり

先に見てきたように、仕事としてはまだまだ厳しい待遇にある音楽療法士ですが、近年では海外を中心に音楽療法の重要性が認知され始めていて、日本でもこの流れは自然とやってくるのではないかと言われています。日本では超高齢化社会が到来しているので、特に介護施設、老人ホームなどで、音楽療法の需要が飛躍的に伸びていくと推測されています。

需要の高まりとともに認知度も大きく向上すれば、専業の求人も自然と増えてくるでしょうし、需要が高まれば兼業でやっていたような人たちだけでは捌ききれなくなるのも必然の流れで、そうした過程を鑑みてうまく営業を行えば、フリーランスで働く音楽療法士の仕事も大きく増えて行きます。

なので、今後の将来性は高い仕事と言えます。需要も、介護施設のみならず、大学病院や診療所、地域の医療センターやメンタルクリニックなど、各医療施設に広く跨っています。音楽療法士がもっとメジャーな仕事になれば、正規雇用でボーナスをもらえることも増えるでしょうし、フリーランスでも多角的に営業をかけていくことが可能になります。

年収アップのためには、認知度向上もかねて、フリーで営業活動を

現状では、音楽療法士で年収を大きく上げていこうと思ったら、例えば兼業のうちに音楽療法をしっかりと学んだ上で、看護師や保育士などの国家資格を担保に信用を得つつ、音楽療法を広めて行き、それから独立していくか、ひたすら地道にフリーランスの音楽療法士として営業を重ねていくしかありません。

どちらにせよ、仕事そのものの認知度が低い状態では、セルフブランディングが極めて重要になってきます。ブランディングをしっかり磨いて、自分が主体となって、音楽療法士そのものの認知度を上げて行くことにまず注力するのが賢いやり方かもしれません。認知度が上がれば、音楽療法士の国家資格化や知名度と需要の向上に繋がり、自分の収入を結果的に増やすことにもつながります。

例えば看護師の場合だと、特定非営利活動法人を立ち上げてメディアに注目されたり、訪問看護師の分野で実績を積み、テレビのドキュメンタリーに取り上げられたりして知名度が上がり、本を出版したり、講演の依頼がひっきりなしに来たりして、大幅な年収アップが望めます。

このように音楽療法士を兼ねることが多い看護師や介護福祉士などの国家資格から得た実績から本を出せるようになれば、音楽療法士としてシフトする中でも国家資格を盾に知名度をあげることができるでしょうし、それが結果的に音楽療法士そのものの知名度向上につながっていくでしょう。

音楽療法士の給料・年収まとめ

今後需要は高まる仕事 知名度が上がることで高待遇を望めるでしょう

音楽療法士は、知名度が低いがゆえに市場規模も小さく、専業の人がまだまだ少ない仕事です。そのせいであまり高収入を得ている人も多くないのが現状です。しかし海外で音楽療法が脚光を浴びるようになり、特にアメリカではホスピスケアの観点からも音楽療法が注目を集めています。

今後、同様の流れが日本にもくると予想されています。日本でも音楽療法士の需要は今後ますます高まって行くでしょう。その時に向けて、就業人口が少ないうちに知名度の向上に努めることで、大幅な年収アップが望めるかもしれません。

音楽療法士の参考情報

平均年収250万円~350万円
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職種心理・福祉・リハビリ

統計情報 出典元:

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