弁護士になるには?必要資格や向いている人の特徴などを具体的に解説
依頼人を助ける弁護士になるには、いったいどんなスキルや資格が必要なのでしょう。今回この記事で弁護士に必要なスキルや手に入れなければならない資格、向いている人の性格的特徴などをご紹介します。
弁護士になるには弁護士資格と情熱が必要
弁護士になるにはいくつか必要な要素が考えられますが、まずは人助けをしたいという情熱を持ち続けることがひとつです。
華やかに見える職業ですが、単純に人助けが好きというだけでは、弁護士を目指すことはできても仕事を続けるのは困難かもしれません。体力的にハードですし、非常に地味な作業の積み重ねや、日々の努力によって成り立っているからです。
専門職の世界なので厳しく指導されることも常ですし、弁護士の世界は裁判の勝敗がつくほど実力主義といわれています。ときには無理難題を言われ、裁判に負けてしまうこともあります。
裁判の過程を評価してくれる人もいますが、割合としてはほんのわずかと考えたほうがいいでしょう。辛いことがあっても諦めず弁護士を続けるには、依頼人を助けたいという強い気持ちを継続できるかどうかで変わってくると考えられます。
専門職である弁護士の仕事にゴールはありませんが、常に誰かのために頑張りたいという情熱があれば乗り越えられるはずです。
向上心が弁護士の仕事に役に立つ
過ちを犯した人や、えん罪で捕まった人を助けるために働くには、飽くなき向上心が大切です。弁護士は常に変化した状況を想定して対策を考える職業だからです。
依頼人が違えば弁護内容や弁護方法は常に変わってきます。検察官が違えば指摘するポイントも変わってきます。常に依頼人の利益を考えて行動しなければならず、敗訴してしまえば、なぜ敗訴したかを考え次の法廷では逆転勝訴を勝ち取るために行動するでしょう。
ときには時間ギリギリまで証拠を集め、検察官や裁判官も認めざるを得ない状況を作り上げるかもしれません。依頼人が最大の利益を得られる結果には、弁護人の向上心から生まれることも大いにあると考えられます。
常に勉強するという意識は大切な要素
勤務場所によっては裁判をメインに扱うのではなく、企業内弁護士として働く可能性もあります。
弁護士を目指す人の中には、ドラマによくある法廷での一面にあこがれて弁護士を志すという人もいますが、全く違う立場に立つかもしれません。でも、その気持ちは依頼人への敬意につながるはずです。
あらゆる状況を想定して、日ごろから周りを見て学び続けることにより、周りが問題を起こす前に事前に予防できれば求められるスキルと言えるでしょう。
体力も必要な弁護士の仕事
弁護士の仕事は予想通りハードなので、基礎体力がしっかりあることも重要です。依頼人を弁護するためには、大量の証拠を探し、証言者を見つけるために動き回ります。
弁護する内容によっては、早朝から出張して聞きこみをし、証言を矛盾なく説明するために夜遅くまで考えることもあります。新人のころは緊張して言い間違いなどをしないようしっかり練習が必要であり長時間労働になりやすいです。
見た目に厳しく、依頼人を弁護するためには体が資本。自己管理をしっかりと行い、体調を崩さないようにすることも大切です。
司法試験合格、司法修習生考試合格が必須
弁護士になるには、司法試験・司法修習生考試合格が必須です。
弁護士資格を持たなければ、いくら知識を持っていても弁護士として働くことはできません。ほかの資格を持っていても試験免除などの特典はないので、一から勉強することが必要です。
語学力があれば仕事の幅が広がる
弁護士になるのに英会話ができないといけないわけではありませんが、日常会話程度のコミュニケーションが取れれば外国人の弁護を引き受けやすくなり仕事の幅が広がる可能性があります。
外国人の方を弁護する場面では、コミュニケーションが取れれば状況がわかり、より良い弁護が可能になるかもしれないです。いずれにせよ、語学に関する意欲を持つことも、弁護士になるのにはプラスになると考えられます。
弁護士に向いている人、適性がある人
弁護士になるには、国家資格を取らなければならないため、持って生まれたセンスよりも性格的な要素が影響することが多いです。
忍耐力は弁護士の適性のひとつ
弁護士に求められる適性として、まず忍耐力があげられます。
ミスがあれば検察に追求され依頼人の不利益に繋がるため、毎日細かな証拠を集め矛盾がないように内容を精査しなければなりません。どんな単純作業でも手を抜かず調べる力が求められるでしょう。
弁護士は共感や話術を活かせる仕事
弁護士になるには経験やスキルとは別に、共感や話術といった他人を巻き込むことに長けた人も適性が高いと考えられます。
共感が得られやすい人は、依頼人や裁判官はもちろん、傍聴人からの反応も味方につける可能性が高いです。また、調べ物をする際に第三者から共感を得られれば、調べ物に協力してもらえる可能性が高いでしょう。
優れた話術を持っていないからといって弁護士になれないわけではありませんが、親しみやすい人柄に加えて話術が長けたほうが、仕事をする上で役立つことは多いと考えられます。将来的に独立を目指す場合も、必要になる可能性はあるでしょう。
相手の気持ちが想像できればベター
弁護士として経験を積んでいくと、より難しい弁護を任される機会も増えます。今まで弁護したこのないような状況では、まず弁護の仕方を考えるのが基本です。
弁護をする上で、最初にどのように弁護をするか描くイメージは完成形のようなもの。より詳細に想像することができれば、裁判官や検察官の気持ちも想定して裁判に臨みやすくなります。
感情的思考も弁護士になるには求められる
弁護士になるには、論理的思考だけでなく、感情的思考も必要です。
裁判では、人を裁くのは人です。人には感情が必ずあり、論理的に説明しても共感を得られないこともあります。感情を揺さぶるような訴えが届くこともあります。
新しい才能が裁判の場で生まれることも
民事裁判のみしか弁護をしたことがない人が、刑事裁判で活躍することもあります。民事裁判と刑事裁判では求められるスキルが異なり、刑事裁判は長期化しやすく体力がどうしても求められます。
逆に刑事裁判のみしか弁護をしたことがない人が、民事裁判で活躍することももちろんあります。民事裁判では、不貞行為など感情面を重視することがあり、感情に訴えることが得意な弁護人はこちらに適性があるといえるでしょう。
弁護士になるための学校
弁護士になるためには法科大学院を修了するか司法試験予備試験を合格することが必要です。ですが、現実的には法科大学院を修了するのが一般的です。
法律関係が学べる学部
弁護士になるには、法律関係の知識が必要不可欠です。そのことにより大学の学部は法学部を選ぶ人が多いです。ほかの学部でも法律を学ぶことはできますが、法学部ほど手厚く教えてもらえるわけではありません。
カリキュラムやサポート内容を比較して学校選びを
弁護士になるための専門職大学院は全国にあり、中間開講がほとんどなので選択肢は豊富といえるでしょう。学校によっては夜間開講しているところもごくわずかではありますが存在します。
司法試験は国家資格であり、学校によっては手厚い対策をしてくれます。もし現職を続けながら弁護士を志すならば、夜間開講をしている学校を選ぶのも手ではあります。
弁護士になるには?まとめ
資格取得が必須。また健康な体と向上心が原動力に
弁護士になるためには、法科大学院を修了または司法試験予備試験を合格して司法試験の受験資格を得る必要があります。
その後、司法試験を突破し、司法修習生考試に合格することで、弁護士として働くことができます。加えて、向上心を持つことが弁護士としての仕事を行う上で強い武器になると考えられます。
国家資格を保有していなければ仕事に就くことが不可能な職種であり、現場に出る前に知識をためておけば就職後や現場に出た際有利になる可能性があるでしょう。
弁護士の参考情報
平均年収 | 500万円~1000万円 |
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必要資格 |
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資格区分 | 国家資格 |
職業職種 | 法律・政治 |
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