救急救命士の資格試験とは?救急救命士国家資格試験の概要と合格の秘訣
人の命を繋げる救急救命士として、国家資格に合格しなければその業務に就くことはできません。今回はこの記事で、救急救命士に関連する代表的な国家資格の試験の情報についてご紹介します。
救急救命士の資格、救急救命士国家資格とは?
人の命を救うための国家資格
患者を救急車に乗せて病院まで命を繋ぐ、呼吸停止や心臓停止といった心肺停止状態の人に蘇生をできるのが救急救命士です。
救急救命士は救急救命士国家資格を取得しないとなることはできない職業で、人の命を救うための救急救命士国家資格があります。合格して初めて救急救命士になれるわけですが、誰でも受けられるわけではなく決められたルートで受験資格を得る必要があります。
受験資格とは、救急救命士法34条で定められた救急救命士養成所で、決められた単位を取得することが必須になります。加えて大学卒業後に消防署の試験を合格して消防隊員として、6ヶ月以上養成校で講習を受けることと、5年以上または2,000時間の救急業務を経験することで救急救命士としての受験資格を得られます。
このような道筋を経たうえで国家資格に合格することで、人の命を救う職業の救急救命士になれるのです。
様々な場所で重宝される救急救命士
救急救命士は医師に引き継ぐまでの病院前救護が基本になり、気道確保や静脈路確保や輸血など様々あります。
医学の知識も必要になる救急救命士は消防官以外でも自衛隊や救急センターなどの医療機関、公共施設などでも重宝されている仕事と言えます。24時間勤務が基本となる救急救命士は大変な仕事ではありますが、人の命を預かっている事から国家資格が必要になるのです。
受験資格を取得するまでにも長い道のりで経験や学習をしていく必要がありますが、とても多くの人に頼られるやりがいのある仕事です。
救急救命士国家資格の難易度・合格率
合格率も高く難易度は低め。十分な試験対策を
救急救命士国家資格は、医療事業者として必要な医学の知識と医療技術がメインで出題されます。
負傷者の搬送時の注意点などの救急救命士ならでの問題も出題されるので、救急救命士として働く際にベースとなる知識であると言えます。要点を抑えて試験に臨めば、難易度はそれほど高くない傾向で合格率も毎年差はありますが80%以上になります。
養成校で基礎知識を身に着けて、専門知識を吸収していればそこまで難しい試験ではないですが、実務においては負傷者の命を左右する重要な分野なので真剣に学習することが肝要になります。救急救命士国家試験は過去問の書籍が発売されていたり、インターネットでも公開されていたり、幅広い学習の仕方があります。
試験は学科試験のみで5択から1択または2択を選択するマーク方式で出題されます。毎年似たような問題が出題されている特徴はありますが、基本を抑えて勉強することが大切と言えます。
救急救命士国家資格
合格率 | 約80%以上 |
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受験資格 | ■次のうちいずれかに該当すること ・文部科学大臣が指定した学校、厚生労働大臣が指定した救急救命士養成所で2年以上救急救命士として知識や技能を修得したもの ・救急業務に関する講習で規則第14条に規定するものの課程を修了し、5年以上または救急活動が2,000時間に至った場合 |
受験費用 | 30,300円 |
出題範囲 | 社会保障・社会福祉・患者搬送などの基礎医学、臨床救急医学総論・臨床救急医学各論 |
男性のみならず女性にも受ける人が多い
救急救命士国家資格は男性のイメージが強いと思いますが、毎年合格者の10%程が女性となっています。
資格取得後に救急隊員として24時間勤務シフト制で働くことになるので、女性に負担も大きく敬遠される面もありますが、女性ならではの細やかさが救急救命士として働く現場で必要されることも多いです。
使命感の強い女性救急救命士も増える傾向にあります。
他の隊員にはできない特別な医療行為ができる
救急救命士国家資格を取得すると事故や病気などの緊急時に医師の指導の下、特定の医療行為を行うことができます。
現場から救急医療機関までの時間は、その人の今後に関わる貴重な時間になり、その貴重な時間を預かるのが救急救命士の役割なのです。
気道確保や静脈路確保や薬剤投与など様々あり、救急救命士にしかできない行為になります。
その他の救急救命士関連資格
幅広い分野で救急救命士の資格はさまざま
救急救命士国家資格以外にも、救急救命士の仕事に関連する資格はいくつかあります。
人の命を救うにあたり、リハビリや看護の面で幅広い知識やスキルを活用できる医療系、危険な現場での仕事をするにあたり転職などにも役立つ大型免許やヘリコプター操縦士などがあります。
救急救命士として医療や救急のエキスパートを目指している人は作業療法士や看護師などの資格取得も視野に入れてみるといいかもしれません。
- ヘリコプター操縦士
- 大型自動車免許
- 第3級陸上特殊無線技師
- 危険物取扱者
- 作業療法士
- 看護師
一覧にある危険物取扱者や第3級陸上特殊無線技師は危険な現場で救急救命する場合に重宝されます。
幅広く医療に関するスキルを磨きたい人は看護師や作業療法士などの取得で転職など将来的な部分でも有効と言えます。
救急救命士の資格が取れる学校
神戸医療福祉専門学校三田校
神戸医療福祉専門学校三田校は8年連続で国家試験合格率100%達成し、多くの卒業生が救急救命士として活躍しています。
学内のシミュレーションで基礎を固めて現場の雰囲気に慣れ、触れる学外実習で実用的な対応力を身につけます。
規律訓練や集団行動を通じて現場で物事を瞬時に考えられる人間性を養い、救急救命士として必要な自主性を育成します。
医師や救急救命士からの直接指導が魅力
2年間の学習成果を発表するスチューデントラリーは毎年12月に開催しています。毎年医師や看護師、救急救命士などが100人以上参加して直接指導をしてくれます。
実際に現場で活躍している医師や救急救命士から指導があるので実践力を養うことができます。
新潟医療技術専門学校
新潟医療技術専門学校は、高度の病院前医療を担う力強いスペシャリストを育てる専門学校です。
心肺停止やショック、外傷などの疾患について幅広く学習し、実習では一次救命処置や搬送法などの基本的手技から想定訓練まで行います。
人の命を預かる仕事の救急救命士として想定外の場合のまでじっくりと学ぶことができます。
広いキャンパスを活かした学内同乗実習
1年次は、救急救命士として必要な基礎的な技法、2年次は二次救命処置や外傷処置、想定訓練など本格的な実習が行われます。
3年次には実習用救急車を使用して同乗実習も行います。
新潟医療技術専門学校の広いキャンパスを有するからこそできる応用力、判断力を身につけることができます。
救急救命士の資格試験まとめ
救急救命士になるなら国家資格は必須、人の命を預かる仕事として基礎が大事
救急救命士の仕事は、救急救命士国家資格に合格しなければ就くことはできません。救急救命士国家資格に合格すれば、現場から病院まで命をつなぐ特定の医療行為を行うことができます。
救急救命士国家資格については、毎年似たような問題が出題されていることから基礎を重点的に過去問で学習すれば合格率も高まりそうです。
マーク方式で5択問題がメインになるので、合格率も毎年80%以上と高いです。学校で基礎や実務を学んで地道な努力を重ねれば合格にも近づけると言えます。
救急救命士に関する資格試験は、国家資格がメインになります。救急救命士資格取得後は医療系のエキスパートを目指す場合に看護師や作業療法士などの資格の取得を目指してみてはいかがでしょうか。
救急救命士の参考情報
平均年収 | 400万円~600万円 |
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必要資格 |
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資格区分 | 国家資格 |
職業職種 | 保安 |
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