獣医師の給与・年収は?動物病院に勤務・開業するか、公務員として働くか、民間企業に所属するかによって大きく異なる

獣医師の給与・年収は?動物病院に勤務・開業するか、公務員として働くか、民間企業に所属するかによって大きく異なる

ペットのような小動物から、家畜や動物園などの大型動物まで、動物の命を扱う獣医師の仕事。大切な命と向き合う仕事ゆえ、大変なことも多くありますが、それ以上にやりがいを重視して働く人が多い職業でもあります。今回は、獣医師の働き方にも触れながら、給与・年収についてご紹介します。

獣医師の初任給

獣医師の初任給は20万円~23万円前後

獣医師として働く場合、初任給は20万円〜23万円前後が一般的だとされています。

厚生労働省による「平成30年賃金構造基本統計調査結果(初任給)」によると、大学卒の医療・福祉に携わる者の平均初任給は20.1万円となりますので、初任給の額は業界として平均程度、もしくはやや高い傾向にあるようです。

そもそも獣医師になるためには、国家試験に合格し、獣医師免許を取得する必要があります。また、試験を受験するには大学の獣医学過程で6年の学習が必要です。そのため、一般的な4年制大学の卒業生よりも新卒入社の年齢が高く、専門性も高いことが比較的高い初任給となる理由であるといえるでしょう。

獣医師の平均給与の統計

獣医師の平均給与は35万円前後である

厚生労働省が2018年に更新した「賃金構造基本統計調査」を参照すると、獣医師として働く人の平均年齢は37.9歳で平均月収は約37万円という結果になりました。この結果を見ると、獣医師の給与は平均的なサラリーマンよりも高めであることが分かります。

獣医師の仕事は勤務先が多岐に渡るため、給与の差が大きい

獣医師の仕事は、犬や猫、小動物などの診療を行う、「動物病院の医師」というイメージが強くありますが、実はその他にもさまざまな場所で活躍しています。例えば動物園にいる動物たちの診療や、畜産の現場で家畜の診療や病気の予防、食肉の安全検査など、動物に関わるあらゆる場面で獣医師の技術と知識が必要とされています。

そのため、一口に獣医師といっても働き方や勤務場所が多岐に渡って存在し、給与にばらつきがあるのが実情です。動物病院を例にとっても、一従業員として働くのと開業して院長として働くのとでは給与に差が生まれます。

獣医師の多様な仕事内容と収入とは

獣医師となった人の勤務先としては、やはりペットの臨床にあたる動物病院の割合が一番高くなっています。地域や病院の規模によって異なりますが、給与は25万円~35万円前後であることが多いようです。

このような動物病院のうち、半数以上が個人病院であるといわれていますので、各病院の院長の意向によって待遇には差が生じます。そのため、個人経営の動物病院を選ぶ際は、給与だけではなく各種手当や残業の状況など、勤務環境の状況を確認したうえで働くことが望ましいでしょう。

動物病院に勤務する一部の獣医師からは、獣医師の人数が少なく交代が取れない、動物たちの病状によっては緊急出勤が多く休日が少なくハードワークであるなどの意見もあがってきているのが事実です。実際、動物病院での勤務は給与に対して割に合わないという意見もありますので、給与だけではなく獣医師としてのやりがいや仕事内容に価値を感じられるような人でなければ厳しい業界であるともいえます。

また、獣医師が公務員として働くケースもあり、求人も一定数あります。基本的に臨床ではなく衛生や安全管理が主な仕事となることが多いようです。国家公務員か地方公務員かによって収入は変動しますが、それぞれの自治体の給与体系に応じた収入となるため、一定の安定した給与を得ることはできます。しかし、年収数千万円といったように大きく収入を上げることは難しいでしょう。

その他にも、獣医師のスキルを活かして民間企業に所属する場合もあります。製薬会社や食品会社に就職し、開発のための実験動物の管理を担当したり、場合によっては知識を活かして営業活動を行っている方もいます。製薬会社勤務ですと、平均月収は30万円前後といわれていますが、企業の規模や業務内容に応じて変動します。

家庭におけるペットの数はピークを越え、減少の一途をたどっているという状況があり、獣医師が飽和するのではという予測もあります。臨床だけではなく、様々な分野で獣医師としてのスキルを発揮していく動きが今後は必要になるのではないでしょうか。

獣医師の年収統計

獣医師の平均年収は520万円前後である

厚生労働省の調査によると、獣医師の平均年収は525.49万円という結果が出ています。

年代 平均年収
20~24歳 337万円
30~34歳 444万円
35歳~39歳 606万円
40歳~44歳 703万円
45歳~49歳 687万円
50歳~54歳 762万円
55~59歳 782万円
60代~ 400~550万円

年齢別に見てみると、20~24歳で年収337万円、30~34歳で444万円、35歳~39歳で606万円となり、第一線で働く35歳前後を境目に年収が大きく上がる傾向があります。また、一番平均年収が高い年代は、55~59歳で782万円という調査結果が出ています。

ここまでは年齢を重ねるごとに、年収も比例して上がっていきますが、60代以降になると年収は400万円前後まで下がる傾向にあります。獣医師の仕事は体力的にもタフさが求められる職業であるため、年齢が上がると最前線で活躍することは難しいというのが理由のひとつであるようです。

獣医師のうち半数は女性、平均年収は男性よりも低い傾向に

獣医師の年収を男女別に見てみると、男性は平均535万円、女性は489万円となり、女性の収入が男性と比べて低くなる傾向にあります。

女性の割合が約半数といわれている獣医師の仕事ですが、動物の命を扱うという仕事柄、多忙な労働環境であることが多いといわれています。そのため、女性が結婚や出産というライフイベントを迎えた際に、仕事と家庭の両立ができず、継続的な労働が難しいというケースも実態として存在します。

また、平均勤続年数の統計で男性が7.5年であるのに対して女性が4.5年という結果も出ており、現場の先頭に立って女性が長期で活躍するという働き方は難しいようです。

獣医師で高収入を得るには開業という選択肢もある

臨床病院の医師として働く場合、スキルと経験を身につけて開業する人も多くいます。獣医師として大きく収入をあげている人のほとんどは開業医である場合が多いです。しかし、開業し、院長になったからといって確実に高い収入を得られるわけではないというのも事実です。

動物病院は診察に保険が適用されず、医療機関側で自由に診療価格を決めることのできる「自由診療」という形態になります。人気の病院であれば診療の値段がある程度高くても集客力を保つことができますが、病院によっては、人を集めるため、診療にかかる値段をギリギリまで下げる必要が生じる場合があります。結果として、スタッフや設備のコストを差し引くと個人の収入自体はそれほど多く得られないという可能性も大いにあります。

開業にあたる初期費用も最低で3,000万はかかるといわれており、単純に「収入を上げたい!」という気持ちのみで開業を決意するにはリスクが大きいので注意しましょう。獣医師としての経験と合わせて経営スキルを身につけ、自身が取り組みたい動物医療の理想の形を目指す志が大切です。

やりがいのある獣医師としての仕事を存分にできる体制を作りながら、経営を進めていくと良いでしょう。

獣医師の給与・年収まとめ

給料は専門職ゆえ比較的高い、仕事内容とのバランスの見極めが重要。

獣医師は国家資格の取得が必要、かつ医師という名称からも一般的に高収入であるというイメージが強い職業です。実際、比較的高い給料水準ではありますが、勤務先や仕事内容によって差が出やすい職種でもあります。

また、命を扱う仕事である以上、突発的な対応も求められ、激務であるという声も多々ありますので、自分が求める理想や仕事のやりがいと収入とのバランスをよく見極めてキャリア選択をしていくことをおすすめします。

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獣医師の参考情報

平均年収500万円〜800万円
必要資格
  • 獣医師免許
資格区分 免許
職種自然・動物

統計情報 出典元:

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