健康運動指導士の給与・年収は?初任給や支給されるボーナスはどれくらい?
健康運動指導士は、若い人だけでなく、様々な世代の人の健康、体力の維持、増進のための運動指導を行う仕事です。長寿化、かつ、高齢化が進む現代社会において、今後ますます需要が高まることが期待されています。今回は、健康運動指導士の平均年収や給与、年収を上げる方法などを紹介していきます。
健康運動指導士の初任給
健康運動指導士の初任給の平均は17万円
健康運動指導士の初任給は、平均を取るとおよそ17万円と言われます。
健康運動指導士が必要とされる勤務先は多岐にわたるため、勤務先の業種によっても多少異なりますが、一般的な民間企業の新卒社員とあまり変わらないか、それよりも安い水準を推移しています。安いところでは初任給12万円ほど、平均より高く初任給が20万円のところもあります。
健康運動指導士は専門職ですが、特に資格がなくても就職が可能な一般の会社とそう変わらない、むしろ低いくらいの給与水準ですから、特に新人のうちの待遇は厳しいと言わざるを得ません。健康運動指導士は資格の必要な職業といっても、民間資格ですから、比較的門戸は広いといえるでしょう。それ故か、あまり高収入が期待できない職業とも言えます。
経験を積むことで給与は徐々に増えていく職業
健康運動指導士の初任給は決して高いとは言えませんが、経験とスキルを積むことで、徐々に給料は上がっていきます。厚生労働省の賃金構造基本統計調査や、国税庁の年齢別階層年収等の統計を参照すると、健康運動指導士も年齢が上がるごとに給与が増えていく職業となっています。
どんな業種でも似た傾向がありますが、健康運動指導士も多分に漏れず、最初は待遇が悪くても、自分のスキルアップ次第で収入を増やしていくことが可能です。正社員であればボーナスも支給されますので、長く勤続し着実に技術を磨いていけば自然と収入は増えていくでしょう。
新人のうちは収入が非正規とほぼ同等の場合も
健康運動指導士は主にフィットネスクラブやスポーツクラブ、医療施設、介護施設などで運動指導に当たる場合が多いですが、スポーツ系の施設でも医療系の施設でも、非正規雇用者が多く働いており、パートやアルバイトの場合の時給は都内でも1,000円ちょっとと、決して高いとは言えない待遇です。地方の場合だと、900円台に落ち込むこともあります。
1,000円の時給で1日8時間20日働いたとして16万円ですから、手取りはもっと低くなるとは言っても、あまり健康運動指導士の新卒正社員初任給の平均と変わらない額です。とは言え正社員であれば昇給やボーナスも望めますので、少しでも収入を増やしたいなら正社員の雇用で働くのが理想的です。
健康運動指導士の平均給与の統計
健康運動指導士の平均給与は23万円前後
健康運動指導士全体の平均給与はおよそ23万円と言われています。全体の平均給与は当然ながら全ての年齢層における従事者の給与の統計を算出したものですので、業種によっては年齢が高くなると段違いに収入が伸びるために比較的高くなりがちなところがありますが、健康運動指導士の場合は平均としてはかなり低めです。つまり、健康運動指導士の給与は、年齢が上がってもその上げ幅はあまり高くない、ということができます。
平成28年度の厚生労働省による賃金構造基本統計調査をはじめとする統計データを紐解くことで、各年齢層における平均給与を導き出すことができます。勤務開始から間もない、あるいはスキルに乏しい人の割合が多い20代の平均給与は20〜22万円、比較的平均的なスキルを身につけた30代の平均給与は22〜26万円、熟練レベルに技術を積み上げた40代の平均給与は24〜27万円となっており、40代を迎えても平均が30万円に届かない水準となっており、あまり待遇のいい業種とは言えない結果となっています。
業種によって平均給与の差がある
健康運動指導士の勤務先は様々にあり、業種によっても給与には差が出てきます。例えば、クリニック内にメディカルフィットネス(医療機関が運営する運動療法施設)を新設する病院は年々増えていて、そこで働く健康運動指導士の給与はおよそ月給17万円〜22万円での募集が多いです。
健康運動指導士の代表的な就職先でもあるスポーツジム、フィットネスクラブなどでスポーツインストラクターとして働く健康運動指導士の場合ですと、月給20万円〜27万円辺りを推移するようです。また、パーソナルトレーニングを行う場合、歩合制で月給35万円に達することもあります。
フリーランスの健康運動指導士の場合、老人ホームや介護施設に出向いて不定期に運動指導や健康のための体操指導やストレッチ指導などを行う人もいるようですが、介護施設へ出向くフリーランスの場合はあまり収入にはならないようで、月数万円前後の人もいるようです。またそうした施設の場合、ボランティアの場合もあるようです。
健康運動指導士の平均年収の統計
健康運動指導士全体の平均年収は、200〜400万円
先述した厚生労働省による統計や国税庁のデータなどを参照すると、健康運動指導士の全体の平均年収は、おおよそ200〜400万円となっています。働き方によっても収入は上下しますが、平均すると概ねこの範囲に収まるようです。
健康志向の高まりによって、健康運動指導士の認知度は年々上がってきてはいますが、平均の年収としてはあまり高くはありません。無資格の場合に比べると、健康運動指導士の資格を持っていれば、多少は資格手当がつく場合もありますし、スポーツインストラクター職でも優遇がある場合もあるようですが、資格を持っていれば高収入が期待できるような職業ではないと言えそうです。
需要自体は今後確実に増えていく仕事
しかし健康運動指導士の需要は年々高まっています。超高齢化社会の到来によって、特に老人ホームや介護施設、福祉施設などにおいて、健康運動指導士の力が必要とされています。また若い人の間でも健康志向やダイエットのために、ジムでトレーニングを行うことが一般的になってきていて、セレブや芸能人、ネット上のインフルエンサーと呼ばれる人たちがフィットネス動画を日常的にアップしています。
こうした時代の流れから、健康運動指導士の需要が飛躍的に伸びるに従って、健康運動指導士の認知度も上がり、待遇の改善に繋がる可能性も大いにあり得ます。また人間を相手にした仕事なので、応用も広く効かせることができます。どのような働き方をするかをしっかりと考えて、納得のいく進路を選んでいくことが重要です。
年収アップのために転職する人も多い
健康運動指導士は、経験やスキルに応じて給料はアップする業界ですが、しかしこれまで見てきたように、一つのところに所属し続けることによる給与の上げ幅は決して高いとは言えない仕事です。給与面での改善を求めて、転職を行う人も多いのが健康運動指導士の特徴と言えるでしょう。
医療機関でも活躍できる健康運動指導士ですが、同じ病院でも、医療従事者と違って高い収入はあまり望めないようで、メディカルフィットネスの経験を積んで、そこからスポーツトレーナーや、パーソナルトレーニングの仕事ができるフィットネスクラブやスポーツジムなどへの転職をして、収入を増やす人が少なくないようです。
また独立も可能な仕事ではあります。健康運動指導士の資格、経験を生かして企業や行政などで健康や運動に関する講演会や実践指導などに携わったり、フリーランスのスポーツインストラクターとしてフィットネスクラブなどから依頼を受けたりと、仕事の幅を広げることができます。
フリーランスは営業や人脈づくりは全て自分で行わないといけませんが、講演会を行い、本なども出版すれば大きな知名度を得ることができます。フリーランスとして知名度が大きくなれば、有名な芸能人やスポーツ選手の運動指導を依頼される可能性も大きくなりますし、収入も飛躍的にアップしていくでしょう。
健康運動指導士の給料・年収まとめ
今後需要は確実に増えていく 仕事の幅を大きく広げて高待遇を
健康運動指導士は、人間の身体に関わる仕事なので、人の数だけ違った対応方法があり得る、非常に幅広い応用が利く仕事です。
スポーツ選手でも、一般的な人々でも、介護が必要な御老体でも、健康運動指導士の力を借りたい人は大勢います。健康運動指導士として、誰を、どんな人を担当したいのかを見出し、需要に見合った技術を身につけるため、プランをしっかり考えていくことが肝要です。
一つのアプローチにこだわることなく様々なスキルを身につけ、独立も視野に、仕事の幅を広げていくことがこれからの健康運動指導士に求められています。
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健康運動指導士の参考情報
平均年収 | 200万円〜400万円 |
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必要資格 |
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資格区分 | 民間資格 |
職業職種 | 心理・福祉・リハビリ |
統計情報 出典元:
- 職種・性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
- 職種別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
- 年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
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